550 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:05:25.32 発信元:1.66.100.101
ここは…?
暗い
寒いよ
でも眠いな
どうして こんなに眠たいの…
あれ…
何かちょっと
煙たい…?
……サ…オ…
何よもう…うるさい…
オキャクサン、オキテクダサイ
551 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:06:26.60 発信元:1.66.100.101
ζ(-、-*ζ「ん…」
ζ(う、゚*ζ「んん?」
爪'ー`)y‐「やぁお目覚めかい?」
ζ(゚ー゚*ζ「タクシー?え、何で乗ってるの私」
爪'ー`)y‐「そりゃお嬢さんが乗ったからでしょう」
爪'ー`)y‐「いらっしゃいお嬢さん」
ζ(゚ー゚*ζ「すいません降ります」
爪'ー`)y‐「いやいや、外、見てごらん」
ζ(゚ー゚*ζ「……?」
ζ(゚ー゚*ζ「何よこの変な景色…何処よここ?」
爪'ー`)y‐「簡単に言えばあの世とこの世の狭間ですよ」
ζ(゚д゚;ζ「………」
爪'ー`)y‐「思い当たるふし、あるでしょう?」
ζ(゚ー゚;ζ「……まぁ…無くはないわ」
553 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:10:36.98 発信元:1.66.100.101
爪'ー`)y‐「では改めて」
爪'ー`)y‐「ようこそ我が『コ人タクシー』へ」
爪'ー`)y‐コ人タクシーのようですζ(゚ー゚*ζ
※このネタは創作板のネタ捨て場からのリサイクル品となります
※過度の期待はご遠慮ください
※用法、用量をよく守り爪'ー`)y‐をご利用ください
556 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:15:07.96 発信元:1.66.100.101
ζ(゚ー゚*ζ「コ人タクシー…ね…」
爪'ー`)y‐「まあタクシーですから行くも戻るも貴方次第ですよ」
爪'ー`)y‐「ただし、条件というか…縛りが御座います」
ζ(゚ー゚*ζ「縛りって?」
爪'ー`)y‐「順を追って説明をしましょうか」
爪'ー`)y‐「まず目的地の一つは地獄裁判所」
ζ(゚ー゚*ζ「地獄裁判所って…閻魔さまみたいのがいるの?」
爪'ー`)y‐「あまり驚かれないようで…」
ζ(゚ー゚*ζ「順応の速さだけが取り柄よ」
爪'ー`)y‐「左様で」
爪'ー`)y‐「話を戻しますが、そんな大層な奴じゃありませんよ…まぁニュアンスはそんなんでいいかな。」
560 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:19:05.24 発信元:1.66.100.101
爪'ー`)y‐「二つ目は現世」
ζ(゚ー゚*ζ「え、戻れるの!?」
爪'ー`)y‐「まず私のタクシーの乗車条件の理由の一つとして【運命】から外れた人間が適用されます」
ζ(゚ー゚*ζ「例えば?」
爪'ー`)y‐「まぁ大体は不慮の事故ですかね、後はまぁ殺害されかけた方とか…」
爪'ー`)y‐「つまり【予定外の死】を迎え、こちら側へ来てしまった人間をどちらかに送り届けるのが私の仕事です」
爪'ー`)y‐「この世界からの帰還を望むならば、魂という個を現世へ送り届ける『個』人タクシー、故人を望むならばあちら側へ送り届ける『故』人タクシーにもなりえる訳です」
ζ(゚ー゚*ζ「へぇ…もし地獄裁判所へ行ってしまったらどうなるの?」
爪'ー`)y‐「名の通り裁かれます、しかし判決を聞いてからでも戻れなくはないようですよ?予定外の死ですから…過去に地獄裁判所から何人か戻っていらっしゃった方もおられましたから」
ζ(゚ー゚*ζ「ふうん…じゃ地獄裁判所までひとっ走り」
爪;'ー`)y‐「何とも潔い決断ですね…もうちょっとこう…」
563 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:21:07.65 発信元:1.66.100.101
ζ(゚ー゚*ζ「考えても無駄無駄!サクッと行ってちょうだい。面白そうだから裁判を聞いてから決めるわ」
爪'ー`)y‐「了解致しました、地獄裁判所までですね。約15分程で着きますので…」
ζ(゚ー゚*ζ「はーい」
爪'ー`)y‐「あぁそうそう、お代なんですけどね」
ζ(゚ー゚*ζ「お金なんてないよ?」
爪'ー`)y‐「いえ、貴方の思い出話で結構ですよ、それが何よりのお代です」
ζ(゚ー゚*ζ「ふうん…何もないんだけどなぁ…思い出らしい思い出…うぅん…」
爪;'ー`)y‐「ほら、何かこう…甘酸っぱい思い出とかないんですか?後はほら、将来の夢とか…」
ζ(゚ー゚*ζ「夢?夢…将来に向けての貯蓄とか?」
爪'ー`)y‐(うわあ)
ζ(゚ー゚*ζ「私の親ね、放任主義なんだー。昔から毎月決まった生活費が振り込まれてくるのよ。それじゃ微妙に足りないからバイトしてるの、んなもんであまり家族の思い出ってのもないし…」
564 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/25(金) 21:22:08.31 発信元:1.66.100.101
爪'ー`)y‐「親御さんは?何をしていらっしゃるので?」
ζ(゚ー゚*ζ「考古学研究者よ。だから各国廻っててあんまり帰ってこないのよ、何かあれば昔馴染みの家にお世話になってるわ」
ζ(゚ー゚*ζ「それも最近では減ったけどね…」
爪'ー`)y‐「ご近所付き合いは大事ですよ?」
ζ(゚ー゚*ζ「何かね、別の学校に行ってからよそよそしくなっちゃってさ」
爪'ー`)y‐「ほうほう…何かきっかけでもあれば…という訳ですな?」
ζ(゚ー゚*ζ「んー、アイツめんどいやつになっちゃったからパス」
爪'ー`)y‐(うわぁ…)
ζ(゚ー゚*ζ「二言目には女の仕事はどうだ、韓国はどうだ…そんなん話したい奴だけで話せっての!」
爪'ー`)y‐「それはそれは、何といいますか…」
578 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/26(土) 10:10:29.54 発信元:1.66.100.101
ζ(゚ー゚*ζ「まぁそんなんだからね、何か思いでらしい思い出ってないんだ…」
爪'ー`)y‐「ふむ…それではここにいらっしゃった経緯は…?」
ζ(゚ー゚*ζ「あたしね、轢かれちゃったのよ」
爪'ー`)y‐「ということはどなたかをお助けになられましたね?」
ζ(゚ー゚*ζ「よくわかったわね…あぁそっか、じゃなきゃ『予定外』にはならないわけね」
爪'ー`)y‐「そういうことです」
爪'ー`)y‐「いやいや、貴女は性根は優しいのですね」
ζ(゚д゚*ζ「ちょっと、それどういうことよ」
爪'ー`)y‐「さてね、さぁそろそろ着きますよ」
ζ(゚ー゚*ζ「ちょっ…」
579 : ◆TAXI/8MPvs :2011/11/26(土) 10:17:26.43 発信元:111.233.170.86
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ζ(゚ー゚*ζ「想像してたのよりちっちゃっ、そして趣味悪っ!!」
爪'ー`)y‐「否定はしません」
第一話『ζ(゚ー゚*ζ地獄裁判所に討ち入り』
続く
最終更新:2012年01月19日 17:32