ジョーカー

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ジョーカー


ベストパイロット

ジョーカーことジェフ モローは、Mass Effect1、2、3の全てでノルマンディーの
クルーとなったパイロットである。

ジョーカーは、ゲーム本編では終始ノルマンディーのパイロットだったが、
1度だけDLCシタデルで、CAT6の傭兵にノルマンディーのコックピットを奪われたことがある。
それ以外は、ノルマンディーのコックピットは彼一人のものである。

ジョーカーは、ノルマンディーにとてもこだわった。彼はノルマンディーを「ベイビー」
と呼んで、まるで自分の恋人のように占有した。

ただ、SR2になってからは、傍にEDIという口うるさい女房AIがいて、2人で時々コメディショー
を繰り広げるようになってしまった。

ジョーカーは、2155年に生まれたが、フロリック症候群という骨がもろくなる病気にかかる。
彼の母親は民間の請負業者で、アークトゥルス ステーションでジョーカーは過ごした。
この為、彼は早くから連合士官を志す。

ジョーカーの父親と妹のヒラリーは、人間の植民地ティプトリーにいて、父親は農業を営んで、
2人で暮らしていた。だが、リーパーとの紛争が始まると、父親はリーパーに殺され、
妹はアサリのアエイアン トゴニに殺されてしまう。

ジョーカーとEDIは、ノルマンディーの内外で夫婦のように過ごすが、2人が最後に本当の夫婦に
なるかどうかはプレイヤー次第である。

ここでは、ジョーカーがSSVノルマンディーSR1のパイロットに選ばれる時のエピソードである、
コミック「彼は最高に笑う」を、脚色して紹介する。




SSVノルマンディーの飛行訓練

SSVノルマンディーSR1 は、連合とトゥーリアンの技術が結集して作られたフリゲート艦である。
また、この“ノルマンディー”という名前は、1944年、第二次世界大戦中に起こった
“ノルマンディー上陸作戦”に由来している。

2183年、アークトゥルス ステーションにおいて、SSVノルマンディーが訓練飛行に出られる準備が整った。

トゥーリアンの高官であるインヴィクタスは、普段よりジョーカーのパイロットの腕を高く評価していた。
だが、ノルマンディーのテスト パイロットに指名されたのは、連合士官のクルックスだった。

飛行訓練を監督するのは、連合のディラード大佐と、SSVノルマンディーの船長であるアンダーソン大佐である。

アンダーソンは船長なのに、パイロットを決めるのはディラード大佐だった。
この時は、まだアンダーソンが、“ジョーカーでなければならない”理由をディラード大佐に
しっかり説明が出来ていなかったからだ。

飛行訓練開始前、ジョーカーは既にノルマンディーのコックピットにいて、
すぐに艦を飛ばせるよう、準備を整えていた。
そして、彼はクルックスが来るのをずっと待っていた。

肝心のクルックスはというと、開始時刻が来ても、なぜかアークトゥルス ステーションに残ったままだった。

ジョーカー「遅ぇな…。こりゃぁ…。俺にパイロットを譲るって意味にとっていいのかな?
それなら、ここは一か八かの勝負に出てみるか!」

彼は、密かにノルマンディーを強奪しようと計画した。


SSVノルマンディーを強奪

SSVノルマンディーSR1の発進準備は既に整っていたが、クルックスは現れない。
我慢できなくなったジョーカーは、勝手にノルマンディーを発進させることにした。

ジョーカーは艦内連絡で「これより、SSVノルマンディーは飛行訓練に入る。各自持ち場
につくように」と、アナウンスした後、彼はドッキングを解除し、
アークトゥルス ステーションからノルマンディーを発進させた。

ジョーカー「さあ、ジョーカーショーの始まりだぁ! 頼むぜベイビー!」

彼は、コックピットのハッチを閉じて、誰も入れないように閉じてしまった。

ノルマンディーは、飛行訓練のコースを勢いよく駆け抜けていく。

船長代理のプレスリーは、突然の発進で大慌て。
プレスリー「こちらSSVノルマンディー! 緊急事態です! テスト パイロットが来る前に
SSVノルマンディーが何者かに奪われた模様です! 緊急対応を要請します!」

コックピットハッチの向こうでクルーが慌てて「誰が操縦している! 止めろ!
今すぐ出て来い!」と大騒ぎしている。

ジョーカー「しばらくそこに居て、俺の飛行テクニックでも鑑賞してろっての!」

彼は、ノルマンディーの性能を熟知し、操作技術も十分把握していた。

今、連合で最も速いスピードの出る艦を、ジョーカーは操縦している。
だが、その分、自由自在に艦を操るためには、非常に高いスキルが要求された。


ジョーカーの曲芸飛行

アークトゥルス ステーションでは、ノルマンディーから緊急連絡を受けて、にわかに騒がしくなっていた。

ディラード大佐「い…一体何が起こったというのだ?! 誰が操縦してるというんだ?!」

アンダーソンは、ふと誰が操縦しているのか気になったが、おそらくジョーカーだろうということは見当がついていた。
彼はひとまず、「ディラード大佐、パトロール部隊に船を止めさせよう」と進言した。

ディラード大佐「そうだな。パトロール部隊に告ぐ! 今、勝手に飛行中のノルマンディーの進路を妨害しろ!」

SSVノルマンディーは、前に飛行物体があると、FTL航行には入れない。
さすがに通常飛行といっても、高速なノルマンディーにパトロールの戦闘機には追いつけない。前を飛ぶなど不可能に近い。

ジョーカー「鬼さんこちら! 追いつけるもんなら追いついてみやがれ!」
一人、楽しくやっているジョーカー。

アンダーソン「ふふ、なかなかやるな、大佐。すごいと思わないか?」と、見事な操縦に感心する。
彼は、心の中で、“ジョーカーめ…。何考えてるんだ…。軍法会議になったらとんだことになるぞ…。”と。

ディラード大佐「感心している場合じゃないぞ! まったく…。 こうなったら仕方がない。
得たいの知らない者の手にノルマンディーが渡るくらいなら、壊してでも…ノルマンディーを停めろ!」
と、パトロール部隊にノルマンディーへの攻撃許可を出してしまった。

パトロール部隊「壊すだって? とにかく、ノルマンディーを停めりゃいいんでしょ? 了解!」

アンダーソン「大佐! それはちょっとやり過ぎでは…。」と言っている間に、パトロール部隊は
ノルマンディーに対して、まず威嚇攻撃を始めた。

パトロール部隊「こちらアークトゥルス ステーション パトロール、SSVノルマンディーの
パイロットに告ぐ。今すぐ艦を停めなければ、攻撃する!」

パトロール部隊は、ノルマンディーの船体を狙って撃っているが、かすりもしない。

ジョーカー「へいへいへい! そんなピンポン玉みたいな攻撃じゃ、このノルマンディーに
当てられっこないぜ!」

アンダーソン「ディラード大佐、ノルマンディーはキネクティック バリアを搭載している。
パトロール部隊の攻撃では、大したダメージは与えられない」

ディラード大佐「くそ! どうすりゃいいんだ?! このままノルマンディーを奪われてもいいのか?!
一体あれの建造にいくらかかってると思うんだね!」

これをアークトゥルス ステーションから見ていた、テスト パイロットのクルックスは
「お…おお…。す…すごい…。一体どうやったらあんな飛ばし方ができるんだ? って
俺が感心してどうする!」と、彼は慌ててディラード大佐のところに走っていく。

ジョーカーは、飛行訓練用に用意されていた、テストコースを順番に駆け抜けて行く。

パトロール部隊から攻撃を受けているにも関わらず、彼は、コース上にあった障害物を次々と突破し、
巨大なウォールにも衝突せずに90度ターンという、神業を披露し、なおも次のコースへと進んでいった。

パトロール部隊「ち! 速すぎて追えない! っていうか、テストコースをあんなに上手く…。
どうなってんだ?! まったく…。」

ノルマンディーは、さらに小惑星に見立てた小さな障害物も難なく切り抜け、最後に、
撃墜するために用意されていた巨大廃棄物を、主砲1発でで処理した。

ノルマンディーがテストコースをほぼ終えるのを見て、ディラード大佐はパトロール部隊に帰還命令を出した。

ディラード大佐「アンダーソン、もしかして知っていたのかね。おそらくあれは…。」
アンダーソン「ええ、おそらくジョーカーでしょう」

ジョーカー「アークトゥルス ステーション、こちらSSVノルマンディーのジョーカー。
これからステーションに帰還します!」

ディラード大佐「やっぱりお前か…。バカもん! ノルマンディーを何だと思ってるんだ!」
と、彼は連合士官に、ジョーカーの拘束を命じた。

アンダーソンは、やれやれといった感じで、ジョーカーを迎えに行くことにした。

周囲の連合士官からは「やっぱりジョーカーだったんだ! あいつならやると思ってたよ!」
と口々に、彼を褒め称える声が上がり始めた。


最高に笑う

ジョーカーに強奪されたノルマンディーは、アークトゥルス ステーションに帰還した。

だが、ジョーカーはコックピットから出るなり、ノルマンディーのクルーに逮捕され、
アンダーソンに付き添われて大佐のところに連行されていった。

アークトゥルス ステーションの司令センター。
既に警報は解除されたが、まだ大勢の連合士官がいて、ジョーカーの成り行きを見守ろうとしていた。

ディラード大佐の前に、ジョーカーが連行されてくる。

ディラード大佐「ジョーカー! 軍法会議ものだぞ! どう責任を取るつもりだ!」と彼は一喝した。
アンダーソン「まずは、彼の言い分も聞いてみよう」

ディラード大佐「言い分など聞いてどうする? アンダーソンはこれが正当化できると思うのかね?
ノルマンディーを強奪したのだぞ? 連合とトゥーリアンの威信を掛けて建造したノルマンディーを…。」

アンダーソン「それはまあ、そうですが…。」と、横を見ると、トゥーリアンの責任者で高官の
インヴィクタスが立っていた。

インヴィクタスは、ジョーカーが操縦するノルマンディーの飛行訓練をずっと見ていたが、ここで彼は発言した。

インヴィクタス「ディラード大佐、私はジョーカーを誉めるべきだと思うのだが…。」
ディラード大佐「誉めるだって?!」

インヴィクタス「ええ。誉めるべきです。彼の飛行技術は並大抵ではない。それは見てお分かりでしょう、大佐」
ディラード大佐「それはまあ…。そうだが…。一応、テストコースは全てクリアしたようだな。
これがクルックスならよかったのだが…。」

インヴィクタス「ジョーカーのようなパイロットは、トゥーリアンにもいません。ましてや、
クルックスにだって出来ないでしょう」と言ってクルックスを見る。
クルックス「ええ、まあ…」

アンダーソンは、ジョーカーを見て、ニヤっとしている。
ジョーカーもアンダーソンを見て、ニヤっとする。

インヴィクタス「ディラード大佐、これだけ凄い腕を持つパイロットを、フロリック症候群だからといって、
パイロット候補から外すのは得策だとは言えません。」

ディラード大佐「そ…それはそうだが…。アンダーソン、どう思うかね?」

アンダーソン「私に意見を聞くのですか? もちろん、私は最初からジョーカーがノルマンディーの
パイロットに相応しいと何度も…。」
ディラード大佐「ああ、そうだったな、そうだった…。」

その時、周囲にいた士官達は、口を揃えて「ジョーカー! ジョーカー!」と言い始めた。

インヴィクタスはジョーカーを向いて、「おめでとう、ジョーカー。君はノルマンディーのパイロットに
相応しい」と言うと、士官はジョーカーの手錠を外してやり、彼はジョーカーと握手した。

ディラード大佐「ジョーカー、くれぐれも言っておくが、任務においても、決してSSVノルマンディーを
壊さんでくれよ。私からの唯一の願いだ。」
と、そう言うと、彼は士官に任命式の準備を命じた。

ジョーカー「イエスサー!」と言って敬礼した。
と言いつつ、彼の顔はニヤけて引きつっていた。

そこに士官が階級章を持ってきて、アンダーソンに渡す。

アンダーソンとジョーカーの2人は対面し、2人は敬礼する。
周囲に、連合士官がずらっと整列して並ぶ。

アンダーソン「ジェフ モロー、ただ今をもって、貴殿をSSVノルマンディーSR1 の正パイロットとし、
階級を中尉とする! 今後とも励むように」と宣言すると、周囲の皆は大皆拍手した。

そしてアンダーソンは、ジョーカーの胸に中尉の階級章をつける。

アンダーソン「おめでとう、ジョーカー。君なら安心してノルマンディーを任せられるよ。但し、
船長である私の命令には逆らわんでくれよ? いくら操縦が上手でも、軍規は軍規だ、いいな」
と言ってジョーカーと握手した。

ジョーカー「了解です! 大佐!」

アンダーソンも、ジョーカーも笑顔満面。

インヴィクタス「中尉、ノルマンディーを頼むぞ、活躍を期待している」と、彼もジョーカーと握手する。

テスト パイロットだったクルックスも近くにいたが、さすがに気まずいようで、
彼は士官の間を抜けて去っていった。

ジョーカーの周りには、多くの士官達が集まって、口々に「おめでとう」と言って祝福する。

普段、ジョーカーには目もくれない女性士官も「キャーキャー」言ってジョーカーに握手をせがんだ。

ジョーカーは、骨が折れないように慎重に握手するが、なるべく女性を選ぶようにしていた。



ジョーカーは、早速搭乗ゲートに戻ると、外からSSVノルマンディーを見てこう言った。
「やったぜ! ベイビー!」そしてガッツポーズ。

アンダーソン「おっと、ノルマンディーは私のベイビーだ。君にはまだ早い」
ジョーカー「もう、大佐! からかわないでくださいよ!」

アンダーソン「あっはっは。冗談だよ。ベイビーが待ちきれないようだ、さあ行こう」

ジョーカーは帽子をかぶりなおし、アンダーソン大佐と共に、パイロットとしてノルマンディーに乗り込む。

この後、アンダーソン大佐はエデン プライムでプロセアンのビーコンを発見したという報告を受け、
早速任務に向かうことになる。

ジョーカーにとって「最高に笑う」時が訪れた。

ジョーカー「SSVノルマンディー、これよりエデン プライムに向けて発進!」

彼にとって、危険と興奮に満ちた冒険の旅が、今始まろうとしていた…。


コミック「彼は最高に笑う」


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