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「ところでよ……、俺はいつまでこんなせまっ苦しいところに閉じこめられてんだよ!」 辺り一面真っ黒な場所だった。 光など一切差し込まない、暗闇で猫目で少しわかるぐらいだった。 「腹減ったなー……。お嬢がこんな暗いところに居るわけないしな」 自分の飼い主である三千院ナギは暗いところや1人が苦手であった。 つまりこんなところに居たら絶対にメイドのマリアや執事の綾崎ハヤテに泣きつくであろう。 「おっ!?パンがある。見た目すげーな」 虹色に輝くパン。 それは動物の本能が神秘を求めた結果に彼は見えた。 「いただきマズッ!?」 「いただきます」と言い終える前に噛みついたパンの味はそれはもう、マズいのなんのって。 こんなの人間すら食べられたものではないだろう。 その事故により暴れ出すと閉じこめられていた何かから脱出出来た。 「うわっ!?俺のデイパックから変なトラが出やがった!?」 「あん?」 暗いながらもそこは先ほどの暗闇より光が差し込む場所であった。 声がする向きが上からであり、上を見ると可もなく不可もない顔付きで若干冴えない感じで、印象は普通なイメージの少年であった。 そして周りを見てようやくトラは気付く。 「俺がまさかバッグに入れられていただとぉ!?」 「なんだよこのおっさん!?着ぐるみでも着たエスパー伊藤か!?デビルすげぇ!?」 「誰が着ぐるみじゃあ!?」 ――――― 「何がどうなってやがる……?」 少年、名を人吉善吉という。 彼は箱庭学園に通う1年生の高校で普通の少年である。 その箱庭学園にて生徒会長である黒神めだか、副会長である球磨川禊、会計である喜界島もがな、書記である阿久根高貴、そして庶務である人吉善吉(自分)というメンバーでの生徒会に所属していた。 彼は今まで黒神めだかに着いて来たが、オリエンテーションにて喧嘩をしてしまった。 それから彼は気付いた。 ――自分は黒神めだかに好意を寄せていた。 「まさか安心院さんの試練か!?」 あの安心院さんだ、考えられる。 善吉はそう思いついたがシャルル達のメンバーに安心院さんは居なかった。 いや、黒幕で居るかもしれないし、未知の力の正体が安心院さんのスキルかもしれない。 「オイ、ヒトキチなんなんだよこの状況!?」 「お前がしゃべっている状況を一番説明したいよっ!しかもなんで二足歩行出来んだよ!?」 トラであり三千院ナギという者のペットらしい。名前はタマというらしいが突っ込みどころが満載であった。 しかもチャックもなければ触り心地もフカフカな毛並みに肉付きに獣のにおい全て本物。 まるでおとぎ話に出てくるご都合主義な動物の登場人物みたいだと善吉は少しひねくれた事を感じた。 最初に善吉はめだかの姉で名瀬夭歌(黒神くじら)の動物改造をした動物の一匹だと思ったが、そもそもそんな改造なんかあるわけがない。 自己紹介にて出た名前も名瀬夭歌と関わりがある様な名前でもない。 「それにしてもタマが俺の支給品なのか?……デビルありえねぇ」 「なんで俺様がお前の支給品なんだよ!?つーか支給品ってなんだよ支給品って!?サバゲーかよおいっ!?」 「なんでトラがサバゲーなぞ知っている?」 このトラは急に記憶が寝はじめた以後から途切れた事は理解していたが、バトルロワイアルに巻き込まれた事は知らないらしい。 善吉は全ての説明をした。 自分達103人が学校らしきところに呼び出された事。 バトルロワイアルの主催者がシャルル・ジ・ブリタニアと郷田真弓と朝倉涼子である事。 首輪が爆発して人が3人死んだ事。 善吉が眠らされここで目が覚めた事。 「なんじゃそら。嘘も大概にしろよお前」 「本当だよ、ほらこれが名簿だとよ」 善吉が見た限りめだか、球磨川、宗像の3人が自分の知り合いであった。 全員強い仲間となりうる人物だけであった。 「ちょっと待てよ、なんでお嬢が入っている!?しかもマリアさんに借金執事にお嬢の親友まで」 「文字も読めた!?」 ここまでくるとヘタな人間より人間らしく見えてしまう。 タマの1つ1つの言動がトラという次元を超越していた。 「畜生、お嬢……。俺が絶対お嬢を助けてやるからな」 捨てトラであった自分をネコだと思い込んでいたが可愛がり長年一緒に居た自分の主。 なんの為に自分は強い力を持っている? 「それは主を守る為だ!」 タマの心には主、三千院ナギを助けてこのゲームの主催者を屈服させる事が自分の役目・恩返しと思い至る。 「仲間を集めて主催者に対抗する!……でだヒトキチ」 「つーかヒトキチって呼ぶな!都城先輩の二番煎じなんだよ!」 と強く突っ込む善吉であったが、今回ばかりは目の前のトラは真面目な顔をしてそれを聞き流した。 「お前、ゲームに乗るつもりじゃないよな?」 「!?」 善吉は即答出来なかった。 ――バトルロワイアル。 今までは殺し合いの様な戦いをしてきたがあくまで異常や過負荷などの特別な人間。 普通の人間を混ぜたバトルロワイアルなどとは意味合いがグッと変わってくる。 だがあの自分がよく知る黒神めだかが死ぬ可能性もある。 ゲームに乗るべきか。 ゲームに乗らずに主催者の相手をするか。 「俺は……、俺はっ!」 トラに見守られて答えを出そうとしたその時、善吉の目に2つの人影が見えた。 少し騒がしい。 もしかしたら殺し合いの最中かもしれない。 「行くぞタマ!」 答えを保留し、善吉はタマを連れながらその2つの影の場所まで走った。 余談だが当然トラの走りに善吉は追いつくわけがなかった。 ――――― 当然の如くそこには平和な事など無かった。 どちらとも女性。 だが髪型はショートヘアーとロングヘアーと対照的であった。 片方がナイフを持ち殺意がビンビンと善吉の肌に触れる。 もう片方の女からはその女を追い払う為に自己防衛だけであり、しかもナイフ相手に素手であった。 どちらが殺し合いに乗り、どちらが戦うつもりのない対主催なのかは一目瞭然であった。 そして、戦いは髪の長い女が勝てないと見て逃げ出した事で呆気なく幕を降ろした。 「どうするよヒトキチ?ゲームに乗るか乗らないか決意したか?」 「……あぁ、決意したぜ」 「どちらを選んだとしてもお嬢の敵になるなら殺すからな」 善吉は走りながらその決意を固めていた。 ――――― 「待ってくれ、あんた」 善吉が選んだ相手は髪の長かった少女の坂上智代であった。 襲われて逃げたばかりの智代。 彼女の警戒心が弱いわけがなかった。 「なんだお前らは!?貴様もゲームに乗った参加者か!?」 「違う、俺はゲームになんか乗らない!このゲームを壊してやるんだ!だからあんたも協力してくれないか!?」 ――――― 善吉は智代が襲われている時、1つの事が思い出されていた。 俺はめだかちゃんが好きだ。 そのめだかちゃんならどうする? 自分を省みずに他者を助ける為だけに戦い抜いた彼女の姿を何回も見てきたはずじゃないか! それをめだかちゃんの為にと人を殺してしまったらめだかちゃんに次こそ幻滅させられてしまうだろう。 めだかちゃんに惚れられる漢になるには、めだかちゃんと同じ事をしてそれ以上の結果を出す事じゃないか! それに俺も困っている奴なんかを見捨てられない! それが箱庭学園の生徒会で、めだかちゃんの右腕であり続ける俺だ! 俺が今まで鍛えてきた事をこの日以上に生かす事なんかあるわけねぇ! それが俺、人吉瞳の息子の人吉善吉だっ! ――――― 「本当に殺し合いに乗っていないのだな?」 「あぁ、俺の名前は箱庭学園1年生の生徒会庶務人吉善吉だ」 「私は光坂学園2年生徒会会長坂上智代だ」 智代は熱く決意したその目を信じられると判断した。 人吉善吉というこの男は、必ずゲームの主催者達に参加させた事を後悔させてやれるのではないか、と智代は感じ取った。 本当に参加者達の救世主になり得ると信じて。 「ところでその動物はなんだ?」 「なんだってトラだ。名前はタマでしゃべったりするトラなんだ」 「は?」 智代は理解出来ないという目をしていた。 それもそのはず。 ずっと二足歩行していたトラはいつの間にか四足歩行になっており、ずっと「ニャアニャア」と鳴いていたのだから。 「少し怖くて大きいがただのネコじゃないか。しかもしゃべるはずがないだろう」 「ニャア、ニャア」 「……」 こちらを向くタマは人をバカにした目であった。 そもそもタマは『少女の夢を壊したくない』という理由で、夢を壊しても良い男にしか本性を見せないのだ。 現に主の三千院ナギですら知っていない事で、綾崎ハヤテと橘ワタルしか知らない事実となっている。 「結構可愛いし、懐くネコではないか」 「ニャアニャア♪」 智代に抱かれて嬉しがるタマ。 だが智代は気付かないが善吉だけは気付いていた。 「こいつ坂上先輩に抱かれて『はぁ、はぁ』欲情してる顔じゃねーか」 「ん?どうかしたか人吉?」 「な、なんでもないっす坂上先輩」 あのネコ被りのトラ野郎め、俺に向かって勝利のVサインをしやがった。 うらやm……じゃなくムカつく奴だ。 「お前可愛いな〜」 「ニャア!」 駄目だこいつ……早くなんとかしないと……。 【C-4 森/未明】 【坂上智代@CLANNAD】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:朋也たちと合流 2:善吉と行動、ゲームをぶっ壊す 【備考】 ※智代ルート、卒業式直前からの参戦です 【人吉善吉@めだかボックス】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 タマ@ハヤテのごとく! レインボーパン@CLANNAD ランダム支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:智代や他の参加者と協力し、ゲームをぶっ壊す 2:みんなと合流 3:めだかちゃんに惚れてもらう 4:駄目だこいつ……早くなんとかしないと…… 【備考】 ※めだかと付き合いたいと自覚した直後からの参戦です 【タマ@ハヤテのごとく!】 意志持ち支給品扱い。トラなのだが、何故か二足歩行や人語を話す、2ちゃんねるにて数々の名スレを生み出した(自称)などトラなのかすら不明。『少女の夢を壊したくない』という理由で人語を話せるのを隠すなどちゃんとした意志もある。そんな彼だが主への忠誠心は本物である。 【レインボーパン@CLANNAD】 古河早苗の作ったパン。見た目は虹色に輝くパン。味はご察しください。 |[[Island Days]]|時系列|[[幻物語]]| |[[Departure]]|投下順|[[この島に1人、――がいる!]]| |[[バトルロワイアル狂奏曲]]|坂上智代|[[]]| |[[バトルロワイアル狂奏曲]]|人吉善吉|[[]]|
「ところでよ……、俺はいつまでこんなせまっ苦しいところに閉じこめられてんだよ!」 辺り一面真っ黒な場所だった。 光など一切差し込まない、暗闇で猫目で少しわかるぐらいだった。 「腹減ったなー……。お嬢がこんな暗いところに居るわけないしな」 自分の飼い主である三千院ナギは暗いところや1人が苦手であった。 つまりこんなところに居たら絶対にメイドのマリアや執事の綾崎ハヤテに泣きつくであろう。 「おっ!?パンがある。見た目すげーな」 虹色に輝くパン。 それは動物の本能が神秘を求めた結果に彼は見えた。 「いただきマズッ!?」 「いただきます」と言い終える前に噛みついたパンの味はそれはもう、マズいのなんのって。 こんなの人間すら食べられたものではないだろう。 その事故により暴れ出すと閉じこめられていた何かから脱出出来た。 「うわっ!?俺のデイパックから変なトラが出やがった!?」 「あん?」 暗いながらもそこは先ほどの暗闇より光が差し込む場所であった。 声がする向きが上からであり、上を見ると可もなく不可もない顔付きで若干冴えない感じで、印象は普通なイメージの少年であった。 そして周りを見てようやくトラは気付く。 「俺がまさかバッグに入れられていただとぉ!?」 「なんだよこのおっさん!?着ぐるみでも着たエスパー伊藤か!?デビルすげぇ!?」 「誰が着ぐるみじゃあ!?」 ――――― 「何がどうなってやがる……?」 少年、名を人吉善吉という。 彼は箱庭学園に通う1年生の高校で普通の少年である。 その箱庭学園にて生徒会長である黒神めだか、副会長である球磨川禊、会計である喜界島もがな、書記である阿久根高貴、そして庶務である人吉善吉(自分)というメンバーでの生徒会に所属していた。 彼は今まで黒神めだかに着いて来たが、オリエンテーションにて喧嘩をしてしまった。 それから彼は気付いた。 ――自分は黒神めだかに好意を寄せていた。 「まさか安心院さんの試練か!?」 あの安心院さんだ、考えられる。 善吉はそう思いついたがシャルル達のメンバーに安心院さんは居なかった。 いや、黒幕で居るかもしれないし、未知の力の正体が安心院さんのスキルかもしれない。 「オイ、ヒトキチなんなんだよこの状況!?」 「お前がしゃべっている状況を一番説明したいよっ!しかもなんで二足歩行出来んだよ!?」 トラであり三千院ナギという者のペットらしい。名前はタマというらしいが突っ込みどころが満載であった。 しかもチャックもなければ触り心地もフカフカな毛並みに肉付きに獣のにおい全て本物。 まるでおとぎ話に出てくるご都合主義な動物の登場人物みたいだと善吉は少しひねくれた事を感じた。 最初に善吉はめだかの姉で名瀬夭歌(黒神くじら)の動物改造をした動物の一匹だと思ったが、そもそもそんな改造なんかあるわけがない。 自己紹介にて出た名前も名瀬夭歌と関わりがある様な名前でもない。 「それにしてもタマが俺の支給品なのか?……デビルありえねぇ」 「なんで俺様がお前の支給品なんだよ!?つーか支給品ってなんだよ支給品って!?サバゲーかよおいっ!?」 「なんでトラがサバゲーなぞ知っている?」 このトラは急に記憶が寝はじめた以後から途切れた事は理解していたが、バトルロワイアルに巻き込まれた事は知らないらしい。 善吉は全ての説明をした。 自分達103人が学校らしきところに呼び出された事。 バトルロワイアルの主催者がシャルル・ジ・ブリタニアと郷田真弓と朝倉涼子である事。 首輪が爆発して人が3人死んだ事。 善吉が眠らされここで目が覚めた事。 「なんじゃそら。嘘も大概にしろよお前」 「本当だよ、ほらこれが名簿だとよ」 善吉が見た限りめだか、球磨川、宗像の3人が自分の知り合いであった。 全員強い仲間となりうる人物だけであった。 「ちょっと待てよ、なんでお嬢が入っている!?しかもマリアさんに借金執事にお嬢の親友まで」 「文字も読めた!?」 ここまでくるとヘタな人間より人間らしく見えてしまう。 タマの1つ1つの言動がトラという次元を超越していた。 「畜生、お嬢……。俺が絶対お嬢を助けてやるからな」 捨てトラであった自分をネコだと思い込んでいたが可愛がり長年一緒に居た自分の主。 なんの為に自分は強い力を持っている? 「それは主を守る為だ!」 タマの心には主、三千院ナギを助けてこのゲームの主催者を屈服させる事が自分の役目・恩返しと思い至る。 「仲間を集めて主催者に対抗する!……でだヒトキチ」 「つーかヒトキチって呼ぶな!都城先輩の二番煎じなんだよ!」 と強く突っ込む善吉であったが、今回ばかりは目の前のトラは真面目な顔をしてそれを聞き流した。 「お前、ゲームに乗るつもりじゃないよな?」 「!?」 善吉は即答出来なかった。 ――バトルロワイアル。 今までは殺し合いの様な戦いをしてきたがあくまで異常や過負荷などの特別な人間。 普通の人間を混ぜたバトルロワイアルなどとは意味合いがグッと変わってくる。 だがあの自分がよく知る黒神めだかが死ぬ可能性もある。 ゲームに乗るべきか。 ゲームに乗らずに主催者の相手をするか。 「俺は……、俺はっ!」 トラに見守られて答えを出そうとしたその時、善吉の目に2つの人影が見えた。 少し騒がしい。 もしかしたら殺し合いの最中かもしれない。 「行くぞタマ!」 答えを保留し、善吉はタマを連れながらその2つの影の場所まで走った。 余談だが当然トラの走りに善吉は追いつくわけがなかった。 ――――― 当然の如くそこには平和な事など無かった。 どちらとも女性。 だが髪型はショートヘアーとロングヘアーと対照的であった。 片方がナイフを持ち殺意がビンビンと善吉の肌に触れる。 もう片方の女からはその女を追い払う為に自己防衛だけであり、しかもナイフ相手に素手であった。 どちらが殺し合いに乗り、どちらが戦うつもりのない対主催なのかは一目瞭然であった。 そして、戦いは髪の長い女が勝てないと見て逃げ出した事で呆気なく幕を降ろした。 「どうするよヒトキチ?ゲームに乗るか乗らないか決意したか?」 「……あぁ、決意したぜ」 「どちらを選んだとしてもお嬢の敵になるなら殺すからな」 善吉は走りながらその決意を固めていた。 ――――― 「待ってくれ、あんた」 善吉が選んだ相手は髪の長かった少女の坂上智代であった。 襲われて逃げたばかりの智代。 彼女の警戒心が弱いわけがなかった。 「なんだお前らは!?貴様もゲームに乗った参加者か!?」 「違う、俺はゲームになんか乗らない!このゲームを壊してやるんだ!だからあんたも協力してくれないか!?」 ――――― 善吉は智代が襲われている時、1つの事が思い出されていた。 俺はめだかちゃんが好きだ。 そのめだかちゃんならどうする? 自分を省みずに他者を助ける為だけに戦い抜いた彼女の姿を何回も見てきたはずじゃないか! それをめだかちゃんの為にと人を殺してしまったらめだかちゃんに次こそ幻滅させられてしまうだろう。 めだかちゃんに惚れられる漢になるには、めだかちゃんと同じ事をしてそれ以上の結果を出す事じゃないか! それに俺も困っている奴なんかを見捨てられない! それが箱庭学園の生徒会で、めだかちゃんの右腕であり続ける俺だ! 俺が今まで鍛えてきた事をこの日以上に生かす事なんかあるわけねぇ! それが俺、人吉瞳の息子の人吉善吉だっ! ――――― 「本当に殺し合いに乗っていないのだな?」 「あぁ、俺の名前は箱庭学園1年生の生徒会庶務人吉善吉だ」 「私は光坂学園2年生徒会会長坂上智代だ」 智代は熱く決意したその目を信じられると判断した。 人吉善吉というこの男は、必ずゲームの主催者達に参加させた事を後悔させてやれるのではないか、と智代は感じ取った。 本当に参加者達の救世主になり得ると信じて。 「ところでその動物はなんだ?」 「なんだってトラだ。名前はタマでしゃべったりするトラなんだ」 「は?」 智代は理解出来ないという目をしていた。 それもそのはず。 ずっと二足歩行していたトラはいつの間にか四足歩行になっており、ずっと「ニャアニャア」と鳴いていたのだから。 「少し怖くて大きいがただのネコじゃないか。しかもしゃべるはずがないだろう」 「ニャア、ニャア」 「……」 こちらを向くタマは人をバカにした目であった。 そもそもタマは『少女の夢を壊したくない』という理由で、夢を壊しても良い男にしか本性を見せないのだ。 現に主の三千院ナギですら知っていない事で、綾崎ハヤテと橘ワタルしか知らない事実となっている。 「結構可愛いし、懐くネコではないか」 「ニャアニャア♪」 智代に抱かれて嬉しがるタマ。 だが智代は気付かないが善吉だけは気付いていた。 「こいつ坂上先輩に抱かれて『はぁ、はぁ』欲情してる顔じゃねーか」 「ん?どうかしたか人吉?」 「な、なんでもないっす坂上先輩」 あのネコ被りのトラ野郎め、俺に向かって勝利のVサインをしやがった。 うらやm……じゃなくムカつく奴だ。 「お前可愛いな〜」 「ニャア!」 駄目だこいつ……早くなんとかしないと……。 【C-4 森/未明】 【坂上智代@CLANNAD】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:朋也たちと合流 2:善吉と行動、ゲームをぶっ壊す 【備考】 ※智代ルート、卒業式直前からの参戦です 【人吉善吉@めだかボックス】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 タマ@ハヤテのごとく! レインボーパン@CLANNAD ランダム支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:智代や他の参加者と協力し、ゲームをぶっ壊す 2:みんなと合流 3:めだかちゃんに惚れてもらう 4:駄目だこいつ……早くなんとかしないと…… 【備考】 ※めだかと付き合いたいと自覚した直後からの参戦です 【タマ@ハヤテのごとく!】 意志持ち支給品扱い。トラなのだが、何故か二足歩行や人語を話す、2ちゃんねるにて数々の名スレを生み出した(自称)などトラなのかすら不明。『少女の夢を壊したくない』という理由で人語を話せるのを隠すなどちゃんとした意志もある。そんな彼だが主への忠誠心は本物である。 【レインボーパン@CLANNAD】 古河早苗の作ったパン。見た目は虹色に輝くパン。味はご察しください。 |[[Island Days]]|時系列|[[幻物語]]| |[[Departure]]|投下順|[[この島に1人、――がいる!]]| |[[バトルロワイアル狂奏曲]]|坂上智代|[[撫子の唄]]| |[[バトルロワイアル狂奏曲]]|人吉善吉|[[撫子の唄]]|

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