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001 ――僕は死んでしまったらしい。 それは僕と今一緒に同行している仲村ゆりの言うぶんには、である。 これに関しての僕の結論はNoである。 これが僕と忍のみだったら多分信じていた。 『僕の死=忍の死』であるのだから。 だが、そこに戦場ヶ原、羽川、神原、千石の4人がこぞって死ぬのか? しかも八九寺が参加しているのなら決定的な証拠になるのだが、成仏したから参加出来ないのかはわからないが残念ながらそうはいかないらしい。 くそー、八九寺が入れば俺がそのまま八九寺のところにすっ飛んで――おっと、話の方こそすっ飛んでいるではないか。 「阿良木君、他に聞いておきたい事はもうないのかしら?」 「ちょっと待て仲村、僕の名前は阿良々木暦だ」 「そうだっけ?ごめん、間違っちゃたわ」 「違うわざとだ」 「……」 無言で蹴られました。 うはっ、ご褒美ありがとうございました。 セーラー服のスカートが捲れたパンツは二度と忘れません。 「くそっ、八九寺のネタの振りじゃなかったのか!?」 「頭大丈夫なの阿良々木君?」 僕の同行者仲村ゆり。 死んだ世界戦線のリーダーらしい少女。 僕と同じか少し下といった感じの子でセミかショートぐらいの長さの若干赤髪の少女である。 初対面の凍てつく様な目から僕は初期のドSな戦場ヶ原のイメージがついていた。 「質問の答えだったな」 これだけは有り得ない。 それを口にする。 「僕は、――いや、僕達はまだ死んでいない」 「…………」 そんなドSな仲村も今回の質問だけは頭を悩ませた。 またそんな事か、とでもいうべき表情だ。 もしかしたら僕は羽川に殺された世界、数日後に世界が滅亡した世界から来た阿良々木暦かもしれない。 いや、そんな記憶違いの時系列なんて有り得ない話だが。 「だから阿良々木君は死んだのよ」 「違う、僕は確かに死んだ様なものだが一般人は死んでいるわけがない」 「……何よ、死んだ様なものって?」 僕は黙っていようと思ったがもしかしたら仲村が何か答えを導くかもしれない。 そんな気がした。 「僕は吸血鬼もどきなんだ」 002 「阿良々木君……、もう少し現実見て生きなさい」 「そんな残念そうな顔で見るなー!」 「うん。自称吸血鬼ね。死んだ世界戦線には忍者の格好をした人や外国人みたいな風貌して英語がダメな人などが居るから気が合いそうね」 「ちょ、やめて!?俺が電波みたいだろ!」 いや、戦場ヶ原みたいにその吸血鬼性を見せないと信じないと思うけど、今僕は吸血鬼性が薄い。 「参加者に居ただろ『忍野忍』って」 「確か居たわね。漢字がサンドイッチになっていてたまたま覚えていたわ」 「そいつが吸血鬼だ」 忍野忍。 真名は……いや、この名前は出してはいけないな。 彼女は吸血鬼で、僕は彼女から吸血鬼の力を得たわけなんだけどどっちが主で従なのかは事情が重なりよくわからなくなっている。 「本気で言ってんの?」 「お前だって天使とか言ってたよな?」 「……わかった信じるわ。そんな事誰だって嘘だってわかるけど、逆に堂々と言われたらそれは真実なんでしょうね」 ようやく仲村は信頼してくれた。 僕の理想よりは理解が早くて助かった。 「で、話は教えてもらえるのかしら」 「当然教えるさ」 怪異の事。 僕が忍野や忍、貝木や陰縫さんや斧乃木ちゃんなどに教えてもらった知識を教えてやった。 鬼、蟹、蝸牛、猿、蛇、猫、蜂、しでの鳥。 僕が春休みから夏休みの間の冒険からすぐ帰っての八九寺のお別れ。 簡単にまとめて話をした。 「……もしかしたら私達の死んだ世界というのも怪異という存在が関与して、それの集まりとか?まさかこんなところであの世界の考え方を別視点から考えさせられるなんて」 長年の考察は間違っていたの、そんな顔であった。 そして仲村が出した結論は……、 「他の参加者と会ってみましょう、また何か変わった話が聞けるかもしれない」 そんな結論であった。 さて、一応バトルロワイアルという場に居る僕達だが、果たして穏便に話が済む様な奴と接触出来るのだろうか? 003 「ところで阿良々木君の知り合いはその忍野忍って人以外は居るのかしら?」 「あっと……、僕の彼女の戦場ヶ原ひたぎと僕の憧れの羽川翼と僕のエロい後輩の神原駿河と僕の慕ってくれる妹の親友の千石撫子が僕の知り合いだ」 「……見事に女だらけね」 うっ、僕に男友達なんか居ないんだ。 情けなくて言えなかった。 「というかあんた女に囲まれて優しくされているみたいだけど、私は数に含めないでね」 「含めるか!?」 流石に初対面な奴だし、というか優しくされているみたいって全然そんな事はなかったりする。 004 それから少しして僕らは参加者を見つけた。 まだ話しかけていないので見つけたと表現する。 それを細い木の陰から僕と仲村は眺めている。 「向こうは男女混合の3人組ね」 「……そうだな」 細い木から隠れている為仲村と僕の位置ははかなり近い。 その時に僕は思った。 『あれ、こいつ案外胸あるくね?』 くぅー、良いシャンプーの匂いまでするしこうやって見るとなかなか可愛い顔立ちしているじゃないか。 「阿良々木君から見てどう思う?」 「……なかなか大きい」 胸にしか目が行かなくなっている。 薄いセーラー服万歳である。 こう湧き上がる衝動、萌えとは無関係そうな仲村自体が萌え要素だ。 口調がSなのも興奮するな。 「そうね、なかなかあの男の人大きいわね。阿良々木君が少し小さい気もするけど」 「小さい!?」 いや、そんな謙遜すんなって。 確かにわかりにくいけどまだ成長の見込みだってあるって。 羽川みたいになるのは無理でも神原くらいまでならいけるって仲村。 「さっきからなんか阿良々木君と話噛み合ってない気がするんだけど?」 「……え?」 おっと、胸にしか目と思考が行かなくなっていた。 忍とペアリングされていたら危険だったかもしれない。 最近あいつ女の事考えると邪魔しかしないもんな。 「一応武器は隠しておきましょう」 仲村は僕を殺そうとした鉈をデイパックに既に隠してある。 僕も一応武器はずっとデイパックにあるんだけどな。 見て確認しただけで、仲村にも見せてないのだけれど実は銃が入っていたが怖がらせると悪いと思ったので見せていない。 「行くわよ阿良々木君、オペレーションスタート」 「…………」 大袈裟過ぎるではないだろうか? まさか死んだ世界戦線って毎回こんな事やっているのか? すごい言い慣れている感があった。 リーダーの器とでもいうのかな。 羽川でいうところの委員長の器や天才の器の様なものだろう。 005 「あなた達はゲームに乗っているのかしら?」 「……どうも」 ノリノリの仲村の横でなんと声を掛ければ良かったかわからなかった僕はアドリブが聞かない人間だなぁって思う。 「お前達こそ殺し合いに乗っているのかよ!?」 その中で一番体が大きく、すごい筋肉のある男が立ち上がった。 多分不良なんかでは相手にならないくらいの強さを感じる。 横の仲村は涼しい顔をしてそれを否定した。 「冗談。私はあんな主催者共の命令に聞くはずがないじゃない」 「……そうか、俺達も殺し合いなんかする気はねぇ、誰か仲間を待っていたところなんだ」 そこでお互いが名乗りはじめた。 がたいの大きな筋肉青少年の名前は井ノ原真人というらしい。 そしてショートの髪の学生は中嶋直美というらしい。 金髪で髪の長い巨乳な女はアストレアといった。 006 「こんなに集まってもみんなバラバラな世界から来たんですね」 「なかなか仲間とは会えそうには出来ていないんだな」 「気を落とさないで阿良々木君。私の見込みだとまだゲームに乗った者は少ないと思うわ」 僕、仲村、中嶋を中心で話合いをしていた。 その中嶋が井ノ原とアストレアをまとめていたらしい。 何故一番普通な少女がまとめているのか疑問だったのだが……。 「おい、阿良々木も筋肉すげぇだろ!見せてみろよ!」 「見込みってなんですかー!食べ物ですかー」 話から追い出された2人はうるさいだけのバカらしい。 なんとなく中嶋がリーダーなのは頷けた。 そして、3人の知り合いの情報を聞き出した。 僕、仲村、井ノ原、アストレア、中嶋の仲間を含めれば21人であった。 なんと参加者の1/5の数の知り合いを知れた。 これはものすごい情報源になるだろう。 「ところで仲村さん、どうしてゲームに乗った人が少ないなんて思えるんですか?」 「それはあくまで予想。だけどもう少しで殺し合いに乗る人は増えるんじゃないかしら」 「!?」 僕と中嶋は耳を疑った。 騒がしくしていた井ノ原とアストレアでさえその時ばかりは煩くしていなく、話を真面目に聞いていた。 「放送が開始されるわ。その放送で敵討ちに走る人だって出てくるかもしれない。つまりもう少しで地獄が加速するわ」 「……」 みんな暗い顔をして落ち込んだ。 つまり主催者達はバトルロワイアルにおいて死んだ参加者の名前を呼ぶという冷静に考えれば無駄な事をそんな事の為に行うのだ。 もしかしたら僕の名前が呼ばれたら戦場ヶ原が暴走してマーダーに走るかもしれない。 そういう事なのだ。 「それは私達にも言える事なのかもしれないわね」 と仲村が僕を凝視する。 凝視、凝視、凝視……? 「って僕が疑われるのかよ!?」 仲村に一番信頼されていなかった人物はどうやら僕らしい。 ……確か一番僕と行動してきた仲だよな? 007 「ところであなた達に聞きたい話があるわ」 仲村が実は一番聞き出したいであろう内容の質問である事を僕は感じとった。 恐らく彼女は今から会う人会う人全てにあの話をしていくのだろう。 ――どれだけ気の長い話なのだろう? それは今までもこれからもずっとずっと言ってきた内容なのだろう。 死んだと気付かない者達に、『死』を自覚させるそんな誰もやりたがらない仕事を。 彼女はいくらしていくのだろう? 「あなた達が死んだ、と言ったら信じるかしら?」 そして仲村はその本題へ切り出した。 中嶋は少し取り乱し、アストレアは少し疑問な顔になり、井ノ原は深く考えていた。 「……私は死んでいませんよ」 アストレア。 羽根の生えた未確認生物がそう答えた。 今更怪異の話や仲村の死んだ世界の話を聞いた僕だ。 彼女の正体に驚きはしたが、衝撃までは受けなかった。 「……そう。中嶋さんか井ノ原君は?」 「死んでは……いないと思います」 「俺は信じるぜ」 中嶋が否定、井ノ原は肯定をした。 仲村はこの問いに関して自分が間違っているのではないかと自信を無くしてきていただけに今の答えにポカンとなっていた。 「俺と恭介、謙吾、来ヶ谷の4人なら俺は死んだと言われても驚かねえ。なにせ俺達は事故に遭ったんだからな……」 修学旅行。 学生であったら誰もが浮かれてしまう学生最大のメイン行事であるだろう。 井ノ原達の顔のわからない親友達を思い描く。 きっと1ヶ月ぐらい前からずっと計画をしてはここをまわる、次はここをまわるとしていたのだろう。 修学旅行の間だってきっと盛り上がっていただろう。 授業などは名ばかりなこの行事に。 そして、バスの転落が起きるその直前まで――……。 そんな話の内容だった。 仲村は一言。 僕だけしか気付かないくらいの一言。 『充分に青春を贈れなかった1人ね』と呟いていた。 「あ、あの……」 次は中嶋が井ノ原の話が終わって数分の沈黙を破ったのであった。 それを聞いた井ノ原が「わりぃ」と謝っていた。 「私達は……おまじないをしてしまったんです……。それが原因だったりするのでしょうか?」 井ノ原に続きどうやら厄介な出来事に巻き込まれているのであろう。 中嶋も自分の話を告げた。 『幸せのサチコさん』。 その場に居た全員とずっと離れずにいつまでも友達でいられるおまじない。 親友が転校する為にそんなおまじないをしたらしい。 『サチコさんにお願いします』と心の中で九回唱える。 それをみんなで引っ張って千切る。 都市伝説に近いおまじないである。 この話に僕は1人の詐欺師を思い出す。 貝木泥舟。 偽物の詐欺師。 彼ならやりかねない。 千石の蛇のおまじないを僕は思い出す。 「仲村……」 仲村だけを僕は呼び出し耳元で「怪異の類の話かもしれない」と伝えた。 仲村に既に話してあっただけにすぐに理解していた。 僕は怪異の話を、仲村は死んだ世界の事をみんなに伝える事になった。 アストレアだけは特に語る話はなかったらしい。 ――――― 「ねぇ、井ノ原君にアストレアさんに中嶋さん。そして阿良々木君……。 よく聞いてほしいの」 その中で仲村が導いた答え。 この世界の考察。 「この世界は混合された世界かもしれない。 乱れた生と死の世界。 もう、こんな世界は狂っているだけの死の世界なんだわ。 ……これは未知の世界。 つまり主催者達が作った世界なのではないかしら」 008 「これから少しまわってみましょう」 情報集めに仲間探し。 仲村のアイデアであった。 現在位置は【B-7】。 【A-7】と【C-7】に別れてそれを収集しようという考えである。 そして第1回定時放送から2時間をメドにこの【B-7】に集まるといった内容である。 探しも助けもいける良い作戦だと僕は賛成した。 そしてどちらかが帰って来なかったらすぐにそちらへ向かう、といった内容だ。 「その方法良いですね」 「それなら俺達がここで待っている作戦より上手くいきそうな方法だな。お前なら恭介に対抗出来るんじゃねーか?」 井ノ原の親友の棗恭介。 彼はそういった作戦のリーダーや軍師的な役割をこなすらしい。 「オペレーションスタート」という辺り仲村と同じ類の人間らしい。 「じゃあチーム割りはどうすっかな」 井ノ原が地面にあみだでも書こうとしたのか木の枝を拾おうと歩きだしたが仲村が制止させた。 「どうしたんですかゆり先輩?」 因みにアストレアは仲村をゆり先輩と慕っていた。 僕の事は暦と呼び捨てである。 「私1人で【C-7】に行くわ。だからあなた達4人で【A-7】に向かいなさい」 009 「直美と真人と暦とゆり先輩の仲間を確認するよ」 直美、真人、アストレアの3人は【A-7】に向かっていた。 ゆりの作戦を実行する為に肩を並べている。 そしてアストレアは誰が誰の仲間なのか名を挙げていく。 直美の仲間は持田哲志、岸沼良樹、篠崎あゆみ。 真人の仲間は棗恭介、宮沢謙吾、直江理樹、棗鈴、来ヶ谷唯湖。 暦の仲間は戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、神原駿河、千石撫子、忍野忍。 ゆりの仲間は音無結弦、立華奏、日向秀樹、直井文人、椎名。 アストレアの仲間は桜井智樹、イカロス、ニンフ。 アストレアの支給品一式のノートに平仮名で書かれた事を音読した。 「うん。その人達に会えると良いね。特に仲村さんと阿良々木君の親友達を見つけてあげたいね」 【B-7 野原/早朝】 【中嶋直美@コープスパーティー】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式 果物ナイフ@現実 テストプリント@Angel Beats! ランダム支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:殺し合いに乗らない。 2:仲間探し。特に井ノ原君、アストレアさん、阿良々木君、仲村さんの親友を探す。 3:ゲームに乗った人が居たらすぐに逃げる。 【備考】 ※おまじないをした直後からの参戦です。 ※アストレアと真人をバカと認識しました。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 ※おまじないを怪異関係があると認識しました。 【アストレア@そらのおとしもの】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:仲間探し。特に直美、真人、暦、ゆり先輩の仲間を探す。 2:殺し合いには乗らない。 【備考】 ※カオス戦(1回目)からの参戦です。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 【井ノ原真人@リトルバスターズ!】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:殺し合いには乗らない。 2:仲間探し。特に中嶋、アストレア、阿良々木、仲村の知り合いを探してやる。 【備考】 ※Refrain開始直後からの参戦です。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 ※この世界を死後の世界の可能性を考えています。 010 アストレア、直美、真人の3人を隠れて見守る影が1つ。 「ふむ。向こうは3人か……。完殺など成功するわけがないか……」 そんなに拳銃の弾が間に合うかもわからない。 殺し合いに乗っている瀬川虎鉄であったが、マーダーの中では一番慎重に行動をしていた。 目の前に格好の獲物が居たとしても数には負けてしまう、虎鉄は3人を見送った。 「だが偽名が名乗りやすくなった。全員は覚えてはいないが『岸沼良樹』か『篠崎あゆみ』か『持田哲志』が名乗りやすい」 目の前の3人の1人であるアストレアの仲間確認を虎鉄は聞いていた。 目の前のショートカットの少女『中嶋直美』と『篠崎あゆみ』と『持田哲志』と『岸沼良樹』が知り合いという事は逆に言えばこの4人以外には名前と顔が一致していないのだ。 『中嶋直美』は明らかな女の名前だが『篠崎あゆみ』ならまだ男でも通じる名前だ。 ちょうど良い。 「水瀬名雪に名乗った様に一応は『岸沼良樹』で通す事にしよう」 放送で『岸沼良樹』の名前が呼ばれるまで。 虎鉄は誰よりも慎重に、この島を掛けるのであった。 【瀬川虎鉄@ハヤテのごとく!】 【装備:宗像のS&Wマグナム44(2/6)@めだかボックス】 【所持品:支給品一式 S&Wマグナム44の予備弾30/30 ランダム支給品×1】 【状態:身体的疲労(小)】 【思考・行動】 1:ハヤテを優勝させる 2:偽名の『岸沼良樹』を名乗りながら行動 3:状況に応じて『持田哲志』、『篠崎あゆみ』を名乗る 【備考】 ※アテネ編終了後からの参戦。 ※『中嶋直美』、『持田哲志』、『岸沼良樹』、『篠崎あゆみ』が元の知り合いだった事だけ盗み聞きしました。 011 現在の【B-7】から【C-7】へ向かう2つの影があった。 ――というか僕と仲村の2人である。 「さぁ、行くぞ仲村!お前の作戦の成功の為に」 僕が先に足を一歩前に進ませるが何故か仲村が反応しない。 どうしたというのだろうか? 「仲村ー?」 仲村の顔は僕に対して不機嫌そうに睨んでいる。 興奮するじゃねーか!……いや、口には出さないけど。 「どうして?」 「何が?」 「どうして阿良々木君はさっきの3人と行動しなかったのよ!私は基本単独行動に慣れているからそれで良かったのよ!」 そういえばさっき仲村は自分1人で【C-7】を探索すると言った。 だが、僕が頑なにそれだけは拒否したのであった。 「女の子1人で任せられるわけねーだろ」 「だから実戦なら私はあんたよりも経験を積んであるのよ!」 「そうだとしてもだ!お前は僕の妹と同じで強い力を過信し過ぎて突っ走って失敗するタイプなんだよ!」 貝木の件で妹である火憐ちゃんは返り討ちにあった。 仲村の影がそんな火憐ちゃんと重なって見えた、気がしたのだ。 「それに僕はお前と一緒に行動する事が好きみたいだ」 「なぁっ!?」 仲村が顔を驚かす。 普段の顔からは想像出来ないくらいに驚いている。 「こう1人で抗って戦う姿とか1人で格好良く推理している姿とか応援したくなってくる」 初対面の時、殺されかかったけど実は鉈が振り下ろされる瞬間すげー格好良いと思った事もあった。 そんな仲村と行動している今がバトルロワイアルをしている今に言うのもなんだが楽しい。 「バカじゃないの阿良々木君は!?」 そう言って仲村は僕の横を歩いて抜かした。 抜かされた瞬間の横顔がりんごの様な朱色き染まっていた気がした。 いや、多分恥ずかしがっている顔が見たいなと思った僕の妄想だろう。 「まぁ、それは良いとして私の事は『ゆり』って呼びなさい。死んだ世界戦線のメンバーはみんな『ゆり』か『ゆりっぺ』ってしか呼ばないから歯がゆいの」 「わかったゆりっぺ」 「なぁ!?」 ははは。 恥ずかしいみたいな声出して。 やっぱり大人ぶって鉈を振っていたり、オペレーションとか言って作戦実行したり、交渉したり、死んだ世界の事を語ったり、推理したのを見せたところで彼女はやっぱりまだ少女なんだ。 「行こうゆり、仲間探しだ!」 「そ、そうねっ!行くわよ阿良々木君!」 そう言ってゆりが走り、僕がその後ろを着いて行く。 「オペレーションスタート!」 【阿良々木暦@物語シリーズ】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×3(拳銃が入っているらしい)】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:ゆりと行動、殺し合いには乗らない 2:仲間探し。特にゆり、中嶋、アストレア、井ノ原の仲間探し 3:みんなとの合流、特に忍野忍、戦場ヶ原ひたぎを最優先 【備考】 ※鬼物語で八九寺真宵が成仏してからペアリングが戻る前までのどこかからの参戦 ※ペアリングが切れているため、吸血鬼性は限りなく低いです ※死後の世界について凡そ聞きました 【仲村ゆり@Angel Beats!】 【装備:鉈@ひぐらしのなく頃に】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×2】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:阿良々木君と行動 2:仲間探し。特に阿良々木君、中嶋さん、アストレアさん、井ノ原君の仲間を探す 3:気にいらないから主催どもを殺す 【備考】 ※ユイが消えるまでのどこか ※ここが主催者達が作りあげた未知なる世界だと推理しました |[[ひぐらし/CLANNAD night]]|時系列|[[決意と殺意が交わる時]]| |[[決意と殺意が交わる時]]|投下順|[[とある最強の一方通行]]| |[[Melodia〜僕に捧げるIの歌〜]]|阿良々木暦|[[例外の方が多い法則]]| |[[Melodia〜僕に捧げるIの歌〜]]|仲村ゆり|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|井ノ原真人|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|アストレア|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|中嶋直美|[[例外の方が多い法則]]| |[[這い寄る混沌]]|瀬川虎鉄|[[]]|
001 ――僕は死んでしまったらしい。 それは僕と今一緒に同行している仲村ゆりの言うぶんには、である。 これに関しての僕の結論はNoである。 これが僕と忍のみだったら多分信じていた。 『僕の死=忍の死』であるのだから。 だが、そこに戦場ヶ原、羽川、神原、千石の4人がこぞって死ぬのか? しかも八九寺が参加しているのなら決定的な証拠になるのだが、成仏したから参加出来ないのかはわからないが残念ながらそうはいかないらしい。 くそー、八九寺が入れば俺がそのまま八九寺のところにすっ飛んで――おっと、話の方こそすっ飛んでいるではないか。 「阿良木君、他に聞いておきたい事はもうないのかしら?」 「ちょっと待て仲村、僕の名前は阿良々木暦だ」 「そうだっけ?ごめん、間違っちゃたわ」 「違うわざとだ」 「……」 無言で蹴られました。 うはっ、ご褒美ありがとうございました。 セーラー服のスカートが捲れたパンツは二度と忘れません。 「くそっ、八九寺のネタの振りじゃなかったのか!?」 「頭大丈夫なの阿良々木君?」 僕の同行者仲村ゆり。 死んだ世界戦線のリーダーらしい少女。 僕と同じか少し下といった感じの子でセミかショートぐらいの長さの若干赤髪の少女である。 初対面の凍てつく様な目から僕は初期のドSな戦場ヶ原のイメージがついていた。 「質問の答えだったな」 これだけは有り得ない。 それを口にする。 「僕は、――いや、僕達はまだ死んでいない」 「…………」 そんなドSな仲村も今回の質問だけは頭を悩ませた。 またそんな事か、とでもいうべき表情だ。 もしかしたら僕は羽川に殺された世界、数日後に世界が滅亡した世界から来た阿良々木暦かもしれない。 いや、そんな記憶違いの時系列なんて有り得ない話だが。 「だから阿良々木君は死んだのよ」 「違う、僕は確かに死んだ様なものだが一般人は死んでいるわけがない」 「……何よ、死んだ様なものって?」 僕は黙っていようと思ったがもしかしたら仲村が何か答えを導くかもしれない。 そんな気がした。 「僕は吸血鬼もどきなんだ」 002 「阿良々木君……、もう少し現実見て生きなさい」 「そんな残念そうな顔で見るなー!」 「うん。自称吸血鬼ね。死んだ世界戦線には忍者の格好をした人や外国人みたいな風貌して英語がダメな人などが居るから気が合いそうね」 「ちょ、やめて!?俺が電波みたいだろ!」 いや、戦場ヶ原みたいにその吸血鬼性を見せないと信じないと思うけど、今僕は吸血鬼性が薄い。 「参加者に居ただろ『忍野忍』って」 「確か居たわね。漢字がサンドイッチになっていてたまたま覚えていたわ」 「そいつが吸血鬼だ」 忍野忍。 真名は……いや、この名前は出してはいけないな。 彼女は吸血鬼で、僕は彼女から吸血鬼の力を得たわけなんだけどどっちが主で従なのかは事情が重なりよくわからなくなっている。 「本気で言ってんの?」 「お前だって天使とか言ってたよな?」 「……わかった信じるわ。そんな事誰だって嘘だってわかるけど、逆に堂々と言われたらそれは真実なんでしょうね」 ようやく仲村は信頼してくれた。 僕の理想よりは理解が早くて助かった。 「で、話は教えてもらえるのかしら」 「当然教えるさ」 怪異の事。 僕が忍野や忍、貝木や陰縫さんや斧乃木ちゃんなどに教えてもらった知識を教えてやった。 鬼、蟹、蝸牛、猿、蛇、猫、蜂、しでの鳥。 僕が春休みから夏休みの間の冒険からすぐ帰っての八九寺のお別れ。 簡単にまとめて話をした。 「……もしかしたら私達の死んだ世界というのも怪異という存在が関与して、それの集まりとか?まさかこんなところであの世界の考え方を別視点から考えさせられるなんて」 長年の考察は間違っていたの、そんな顔であった。 そして仲村が出した結論は……、 「他の参加者と会ってみましょう、また何か変わった話が聞けるかもしれない」 そんな結論であった。 さて、一応バトルロワイアルという場に居る僕達だが、果たして穏便に話が済む様な奴と接触出来るのだろうか? 003 「ところで阿良々木君の知り合いはその忍野忍って人以外は居るのかしら?」 「あっと……、僕の彼女の戦場ヶ原ひたぎと僕の憧れの羽川翼と僕のエロい後輩の神原駿河と僕の慕ってくれる妹の親友の千石撫子が僕の知り合いだ」 「……見事に女だらけね」 うっ、僕に男友達なんか居ないんだ。 情けなくて言えなかった。 「というかあんた女に囲まれて優しくされているみたいだけど、私は数に含めないでね」 「含めるか!?」 流石に初対面な奴だし、というか優しくされているみたいって全然そんな事はなかったりする。 004 それから少しして僕らは参加者を見つけた。 まだ話しかけていないので見つけたと表現する。 それを細い木の陰から僕と仲村は眺めている。 「向こうは男女混合の3人組ね」 「……そうだな」 細い木から隠れている為仲村と僕の位置ははかなり近い。 その時に僕は思った。 『あれ、こいつ案外胸あるくね?』 くぅー、良いシャンプーの匂いまでするしこうやって見るとなかなか可愛い顔立ちしているじゃないか。 「阿良々木君から見てどう思う?」 「……なかなか大きい」 胸にしか目が行かなくなっている。 薄いセーラー服万歳である。 こう湧き上がる衝動、萌えとは無関係そうな仲村自体が萌え要素だ。 口調がSなのも興奮するな。 「そうね、なかなかあの男の人大きいわね。阿良々木君が少し小さい気もするけど」 「小さい!?」 いや、そんな謙遜すんなって。 確かにわかりにくいけどまだ成長の見込みだってあるって。 羽川みたいになるのは無理でも神原くらいまでならいけるって仲村。 「さっきからなんか阿良々木君と話噛み合ってない気がするんだけど?」 「……え?」 おっと、胸にしか目と思考が行かなくなっていた。 忍とペアリングされていたら危険だったかもしれない。 最近あいつ女の事考えると邪魔しかしないもんな。 「一応武器は隠しておきましょう」 仲村は僕を殺そうとした鉈をデイパックに既に隠してある。 僕も一応武器はずっとデイパックにあるんだけどな。 見て確認しただけで、仲村にも見せてないのだけれど実は銃が入っていたが怖がらせると悪いと思ったので見せていない。 「行くわよ阿良々木君、オペレーションスタート」 「…………」 大袈裟過ぎるではないだろうか? まさか死んだ世界戦線って毎回こんな事やっているのか? すごい言い慣れている感があった。 リーダーの器とでもいうのかな。 羽川でいうところの委員長の器や天才の器の様なものだろう。 005 「あなた達はゲームに乗っているのかしら?」 「……どうも」 ノリノリの仲村の横でなんと声を掛ければ良かったかわからなかった僕はアドリブが聞かない人間だなぁって思う。 「お前達こそ殺し合いに乗っているのかよ!?」 その中で一番体が大きく、すごい筋肉のある男が立ち上がった。 多分不良なんかでは相手にならないくらいの強さを感じる。 横の仲村は涼しい顔をしてそれを否定した。 「冗談。私はあんな主催者共の命令に聞くはずがないじゃない」 「……そうか、俺達も殺し合いなんかする気はねぇ、誰か仲間を待っていたところなんだ」 そこでお互いが名乗りはじめた。 がたいの大きな筋肉青少年の名前は井ノ原真人というらしい。 そしてショートの髪の学生は中嶋直美というらしい。 金髪で髪の長い巨乳な女はアストレアといった。 006 「こんなに集まってもみんなバラバラな世界から来たんですね」 「なかなか仲間とは会えそうには出来ていないんだな」 「気を落とさないで阿良々木君。私の見込みだとまだゲームに乗った者は少ないと思うわ」 僕、仲村、中嶋を中心で話合いをしていた。 その中嶋が井ノ原とアストレアをまとめていたらしい。 何故一番普通な少女がまとめているのか疑問だったのだが……。 「おい、阿良々木も筋肉すげぇだろ!見せてみろよ!」 「見込みってなんですかー!食べ物ですかー」 話から追い出された2人はうるさいだけのバカらしい。 なんとなく中嶋がリーダーなのは頷けた。 そして、3人の知り合いの情報を聞き出した。 僕、仲村、井ノ原、アストレア、中嶋の仲間を含めれば21人であった。 なんと参加者の1/5の数の知り合いを知れた。 これはものすごい情報源になるだろう。 「ところで仲村さん、どうしてゲームに乗った人が少ないなんて思えるんですか?」 「それはあくまで予想。だけどもう少しで殺し合いに乗る人は増えるんじゃないかしら」 「!?」 僕と中嶋は耳を疑った。 騒がしくしていた井ノ原とアストレアでさえその時ばかりは煩くしていなく、話を真面目に聞いていた。 「放送が開始されるわ。その放送で敵討ちに走る人だって出てくるかもしれない。つまりもう少しで地獄が加速するわ」 「……」 みんな暗い顔をして落ち込んだ。 つまり主催者達はバトルロワイアルにおいて死んだ参加者の名前を呼ぶという冷静に考えれば無駄な事をそんな事の為に行うのだ。 もしかしたら僕の名前が呼ばれたら戦場ヶ原が暴走してマーダーに走るかもしれない。 そういう事なのだ。 「それは私達にも言える事なのかもしれないわね」 と仲村が僕を凝視する。 凝視、凝視、凝視……? 「って僕が疑われるのかよ!?」 仲村に一番信頼されていなかった人物はどうやら僕らしい。 ……確か一番僕と行動してきた仲だよな? 007 「ところであなた達に聞きたい話があるわ」 仲村が実は一番聞き出したいであろう内容の質問である事を僕は感じとった。 恐らく彼女は今から会う人会う人全てにあの話をしていくのだろう。 ――どれだけ気の長い話なのだろう? それは今までもこれからもずっとずっと言ってきた内容なのだろう。 死んだと気付かない者達に、『死』を自覚させるそんな誰もやりたがらない仕事を。 彼女はいくらしていくのだろう? 「あなた達が死んだ、と言ったら信じるかしら?」 そして仲村はその本題へ切り出した。 中嶋は少し取り乱し、アストレアは少し疑問な顔になり、井ノ原は深く考えていた。 「……私は死んでいませんよ」 アストレア。 羽根の生えた未確認生物がそう答えた。 今更怪異の話や仲村の死んだ世界の話を聞いた僕だ。 彼女の正体に驚きはしたが、衝撃までは受けなかった。 「……そう。中嶋さんか井ノ原君は?」 「死んでは……いないと思います」 「俺は信じるぜ」 中嶋が否定、井ノ原は肯定をした。 仲村はこの問いに関して自分が間違っているのではないかと自信を無くしてきていただけに今の答えにポカンとなっていた。 「俺と恭介、謙吾、来ヶ谷の4人なら俺は死んだと言われても驚かねえ。なにせ俺達は事故に遭ったんだからな……」 修学旅行。 学生であったら誰もが浮かれてしまう学生最大のメイン行事であるだろう。 井ノ原達の顔のわからない親友達を思い描く。 きっと1ヶ月ぐらい前からずっと計画をしてはここをまわる、次はここをまわるとしていたのだろう。 修学旅行の間だってきっと盛り上がっていただろう。 授業などは名ばかりなこの行事に。 そして、バスの転落が起きるその直前まで――……。 そんな話の内容だった。 仲村は一言。 僕だけしか気付かないくらいの一言。 『充分に青春を贈れなかった1人ね』と呟いていた。 「あ、あの……」 次は中嶋が井ノ原の話が終わって数分の沈黙を破ったのであった。 それを聞いた井ノ原が「わりぃ」と謝っていた。 「私達は……おまじないをしてしまったんです……。それが原因だったりするのでしょうか?」 井ノ原に続きどうやら厄介な出来事に巻き込まれているのであろう。 中嶋も自分の話を告げた。 『幸せのサチコさん』。 その場に居た全員とずっと離れずにいつまでも友達でいられるおまじない。 親友が転校する為にそんなおまじないをしたらしい。 『サチコさんにお願いします』と心の中で九回唱える。 それをみんなで引っ張って千切る。 都市伝説に近いおまじないである。 この話に僕は1人の詐欺師を思い出す。 貝木泥舟。 偽物の詐欺師。 彼ならやりかねない。 千石の蛇のおまじないを僕は思い出す。 「仲村……」 仲村だけを僕は呼び出し耳元で「怪異の類の話かもしれない」と伝えた。 仲村に既に話してあっただけにすぐに理解していた。 僕は怪異の話を、仲村は死んだ世界の事をみんなに伝える事になった。 アストレアだけは特に語る話はなかったらしい。 ――――― 「ねぇ、井ノ原君にアストレアさんに中嶋さん。そして阿良々木君……。 よく聞いてほしいの」 その中で仲村が導いた答え。 この世界の考察。 「この世界は混合された世界かもしれない。 乱れた生と死の世界。 もう、こんな世界は狂っているだけの死の世界なんだわ。 ……これは未知の世界。 つまり主催者達が作った世界なのではないかしら」 008 「これから少しまわってみましょう」 情報集めに仲間探し。 仲村のアイデアであった。 現在位置は【B-7】。 【A-7】と【C-7】に別れてそれを収集しようという考えである。 そして第1回定時放送から2時間をメドにこの【B-7】に集まるといった内容である。 探しも助けもいける良い作戦だと僕は賛成した。 そしてどちらかが帰って来なかったらすぐにそちらへ向かう、といった内容だ。 「その方法良いですね」 「それなら俺達がここで待っている作戦より上手くいきそうな方法だな。お前なら恭介に対抗出来るんじゃねーか?」 井ノ原の親友の棗恭介。 彼はそういった作戦のリーダーや軍師的な役割をこなすらしい。 「オペレーションスタート」という辺り仲村と同じ類の人間らしい。 「じゃあチーム割りはどうすっかな」 井ノ原が地面にあみだでも書こうとしたのか木の枝を拾おうと歩きだしたが仲村が制止させた。 「どうしたんですかゆり先輩?」 因みにアストレアは仲村をゆり先輩と慕っていた。 僕の事は暦と呼び捨てである。 「私1人で【C-7】に行くわ。だからあなた達4人で【A-7】に向かいなさい」 009 「直美と真人と暦とゆり先輩の仲間を確認するよ」 直美、真人、アストレアの3人は【A-7】に向かっていた。 ゆりの作戦を実行する為に肩を並べている。 そしてアストレアは誰が誰の仲間なのか名を挙げていく。 直美の仲間は持田哲志、岸沼良樹、篠崎あゆみ。 真人の仲間は棗恭介、宮沢謙吾、直枝理樹、棗鈴、来ヶ谷唯湖。 暦の仲間は戦場ヶ原ひたぎ、羽川翼、神原駿河、千石撫子、忍野忍。 ゆりの仲間は音無結弦、立華奏、日向秀樹、直井文人、椎名。 アストレアの仲間は桜井智樹、イカロス、ニンフ。 アストレアの支給品一式のノートに平仮名で書かれた事を音読した。 「うん。その人達に会えると良いね。特に仲村さんと阿良々木君の親友達を見つけてあげたいね」 【B-7 野原/早朝】 【中嶋直美@コープスパーティー】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式 果物ナイフ@現実 テストプリント@Angel Beats! ランダム支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:殺し合いに乗らない。 2:仲間探し。特に井ノ原君、アストレアさん、阿良々木君、仲村さんの親友を探す。 3:ゲームに乗った人が居たらすぐに逃げる。 【備考】 ※おまじないをした直後からの参戦です。 ※アストレアと真人をバカと認識しました。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 ※おまじないを怪異関係があると認識しました。 【アストレア@そらのおとしもの】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:仲間探し。特に直美、真人、暦、ゆり先輩の仲間を探す。 2:殺し合いには乗らない。 【備考】 ※カオス戦(1回目)からの参戦です。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 【井ノ原真人@リトルバスターズ!】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:殺し合いには乗らない。 2:仲間探し。特に中嶋、アストレア、阿良々木、仲村の知り合いを探してやる。 【備考】 ※Refrain開始直後からの参戦です。 ※死後の世界と怪異の事を知りました。 ※この世界を死後の世界の可能性を考えています。 010 アストレア、直美、真人の3人を隠れて見守る影が1つ。 「ふむ。向こうは3人か……。完殺など成功するわけがないか……」 そんなに拳銃の弾が間に合うかもわからない。 殺し合いに乗っている瀬川虎鉄であったが、マーダーの中では一番慎重に行動をしていた。 目の前に格好の獲物が居たとしても数には負けてしまう、虎鉄は3人を見送った。 「だが偽名が名乗りやすくなった。全員は覚えてはいないが『岸沼良樹』か『篠崎あゆみ』か『持田哲志』が名乗りやすい」 目の前の3人の1人であるアストレアの仲間確認を虎鉄は聞いていた。 目の前のショートカットの少女『中嶋直美』と『篠崎あゆみ』と『持田哲志』と『岸沼良樹』が知り合いという事は逆に言えばこの4人以外には名前と顔が一致していないのだ。 『中嶋直美』は明らかな女の名前だが『篠崎あゆみ』ならまだ男でも通じる名前だ。 ちょうど良い。 「水瀬名雪に名乗った様に一応は『岸沼良樹』で通す事にしよう」 放送で『岸沼良樹』の名前が呼ばれるまで。 虎鉄は誰よりも慎重に、この島を掛けるのであった。 【瀬川虎鉄@ハヤテのごとく!】 【装備:宗像のS&Wマグナム44(2/6)@めだかボックス】 【所持品:支給品一式 S&Wマグナム44の予備弾30/30 ランダム支給品×1】 【状態:身体的疲労(小)】 【思考・行動】 1:ハヤテを優勝させる 2:偽名の『岸沼良樹』を名乗りながら行動 3:状況に応じて『持田哲志』、『篠崎あゆみ』を名乗る 【備考】 ※アテネ編終了後からの参戦。 ※『中嶋直美』、『持田哲志』、『岸沼良樹』、『篠崎あゆみ』が元の知り合いだった事だけ盗み聞きしました。 011 現在の【B-7】から【C-7】へ向かう2つの影があった。 ――というか僕と仲村の2人である。 「さぁ、行くぞ仲村!お前の作戦の成功の為に」 僕が先に足を一歩前に進ませるが何故か仲村が反応しない。 どうしたというのだろうか? 「仲村ー?」 仲村の顔は僕に対して不機嫌そうに睨んでいる。 興奮するじゃねーか!……いや、口には出さないけど。 「どうして?」 「何が?」 「どうして阿良々木君はさっきの3人と行動しなかったのよ!私は基本単独行動に慣れているからそれで良かったのよ!」 そういえばさっき仲村は自分1人で【C-7】を探索すると言った。 だが、僕が頑なにそれだけは拒否したのであった。 「女の子1人で任せられるわけねーだろ」 「だから実戦なら私はあんたよりも経験を積んであるのよ!」 「そうだとしてもだ!お前は僕の妹と同じで強い力を過信し過ぎて突っ走って失敗するタイプなんだよ!」 貝木の件で妹である火憐ちゃんは返り討ちにあった。 仲村の影がそんな火憐ちゃんと重なって見えた、気がしたのだ。 「それに僕はお前と一緒に行動する事が好きみたいだ」 「なぁっ!?」 仲村が顔を驚かす。 普段の顔からは想像出来ないくらいに驚いている。 「こう1人で抗って戦う姿とか1人で格好良く推理している姿とか応援したくなってくる」 初対面の時、殺されかかったけど実は鉈が振り下ろされる瞬間すげー格好良いと思った事もあった。 そんな仲村と行動している今がバトルロワイアルをしている今に言うのもなんだが楽しい。 「バカじゃないの阿良々木君は!?」 そう言って仲村は僕の横を歩いて抜かした。 抜かされた瞬間の横顔がりんごの様な朱色き染まっていた気がした。 いや、多分恥ずかしがっている顔が見たいなと思った僕の妄想だろう。 「まぁ、それは良いとして私の事は『ゆり』って呼びなさい。死んだ世界戦線のメンバーはみんな『ゆり』か『ゆりっぺ』ってしか呼ばないから歯がゆいの」 「わかったゆりっぺ」 「なぁ!?」 ははは。 恥ずかしいみたいな声出して。 やっぱり大人ぶって鉈を振っていたり、オペレーションとか言って作戦実行したり、交渉したり、死んだ世界の事を語ったり、推理したのを見せたところで彼女はやっぱりまだ少女なんだ。 「行こうゆり、仲間探しだ!」 「そ、そうねっ!行くわよ阿良々木君!」 そう言ってゆりが走り、僕がその後ろを着いて行く。 「オペレーションスタート!」 【阿良々木暦@物語シリーズ】 【装備:不明】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×3(拳銃が入っているらしい)】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:ゆりと行動、殺し合いには乗らない 2:仲間探し。特にゆり、中嶋、アストレア、井ノ原の仲間探し 3:みんなとの合流、特に忍野忍、戦場ヶ原ひたぎを最優先 【備考】 ※鬼物語で八九寺真宵が成仏してからペアリングが戻る前までのどこかからの参戦 ※ペアリングが切れているため、吸血鬼性は限りなく低いです ※死後の世界について凡そ聞きました 【仲村ゆり@Angel Beats!】 【装備:鉈@ひぐらしのなく頃に】 【所持品:支給品一式、ランダム支給品×2】 【状態:健康】 【思考・行動】 1:阿良々木君と行動 2:仲間探し。特に阿良々木君、中嶋さん、アストレアさん、井ノ原君の仲間を探す 3:気にいらないから主催どもを殺す 【備考】 ※ユイが消えるまでのどこか ※ここが主催者達が作りあげた未知なる世界だと推理しました |[[ひぐらし/CLANNAD night]]|時系列|[[決意と殺意が交わる時]]| |[[決意と殺意が交わる時]]|投下順|[[とある最強の一方通行]]| |[[Melodia〜僕に捧げるIの歌〜]]|阿良々木暦|[[例外の方が多い法則]]| |[[Melodia〜僕に捧げるIの歌〜]]|仲村ゆり|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|井ノ原真人|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|アストレア|[[例外の方が多い法則]]| |[[バカと筋肉と未確認生物]]|中嶋直美|[[例外の方が多い法則]]| |[[這い寄る混沌]]|瀬川虎鉄|[[]]|

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