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「それはとても眩しい夜」(2012/12/27 (木) 14:48:17) の最新版変更点
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――明日まで残り1時間、現在23時00分。
また明日も毎日の様に死んだ世界戦線メンバー達と一緒にどこかへ連れられる日になるのだろう。
いつも巻き添えをくらっている形になっているが俺は今の生活が好きになってきている。
明日はどんな1日になるのだろうか?
また、日向と一緒に嫌な仕事をゆりに押し通されるかもしれない。
また、みんなと武器を用いて戦いへ参加させられるかもしれない。
また、奏と一緒に話しながら新たな一面が見られるかもしれない。
無限に広がる明日の可能性。
――だが俺達の日常は、狂った世界が干渉し合いやがてそれは絶望が始まる事を告げるのだった。
It is a very dazzling night.
『それはとても眩しい夜』の物語。
―――――
「ここはどこだ?」
俺が目を、いや意識を覚ましたのは暗い外のグラウンドの様な場所に立っていた。
目の前にはそびえ立つ学校。
そこではじめて死後の世界に来た日の事を思い出す。
あの日も夜中にグラウンドで目を覚ました。
あの時みたいに自分の名前を忘れていないか整理をしよう。
俺の名前は音無結弦。
よし大丈夫名前はきちんと覚えていた。
だが、今とあの夜の時とで決定的に違う事が2つあった。
1つは自分が倒れていた事。
これ自体は特にどうとでもない。
2つは周りにたくさんの人物が居る事。
しかも世界戦線メンバーでは見かけた事がないというか知らない人達が溢れかえっていた。
「なんだよここ?」
「あれこんなところに来た記憶なんかないんだけど……?」
「たくさん人が居るな」
口々とたくさんの男女の声がする。
大体の人は俺達みたいな学生が多いがチラホラと大人の人が居たり、武装した人が居たりと共通点はあまりないみたいであった。
そこで俺はみんなの共通点に気付く。
なんだみんなが付けている銀色の首輪は?
見渡す限りの人全員が同じ首輪がある。
誰1人付けていない人物は居ない。
新たなオシャレかもと思ったがどうやら違うらしい。
なぜなら俺にも首輪がはめられている感触に気付いたからだ。
なんだ、この首輪は?
その首輪に触ろうと手を伸ばしたが……、結果的に首輪には触れなかった。
理由はグラウンドに取り付けられていたライトが一部のみを照らし、全員が全てを忘れてその方向を向いたからである。
―――――
みんなが目線を向けた先のライトが照らされた場所には1人の人間か立っていた。
まるで中世ヨーロッパの貴族を傍観させる老人に近い人物だった。
それでいて貴族らしい上品なイメージはなく、人を見下す王――むしろ殺人者や独裁者、侵略者に近い目をしている。
「我が名はシャルル・ジ・ブリタニア。
貴様らは明日からはじまる儂が主催するゲームに参加してもらう権利を得たのだ」
それは高く、響く、貫禄のある声であった。
まるでみんなが彼の言葉に従う様に黙り込んだ。
逆らってはいけないのではないだろうか?
そんな気がしてならなかった。
そんな中、主催者に反逆する様な声がグラウンドいっぱいに広まった。
「ふざけるなシャルル・ジ・ブリタニア!
貴様はアーカーシャーの剣と共にマリアンヌと消えたはずだっ!」
「それは悪かったなルルーシュ。
なら貴様とは違う世界から来たという事だよルルーシュ。
それを言うならば、儂の世界ではお前は儂とマリアンヌに屈したはずだよ」
「なっ!?そ、そんなパラレルワールドの様な世界の存在を認めろとでも言うのか!?」
「真実は1つではないのだよ、ルルーシュ」
そう言うとルルーシュと呼ばれた高校生ぐらいの少年は黙り込む。
おそらくだが口振りから見てお互いは知り合い同士である事が誰でもわかったであろう。
他の皆もそれには気付いたであろう。
それを気にした様子もなくシャルルは話を進める。
「少し話が脱線してしまった様だな。話を戻そう。
君達は儂のゲームのチェスに参加をしてもらう。その名もバトルロワイアル」
『バトルロワイアル』。
その単語が出た瞬間辺りがザワザワと騒ぎだした。
―――――
「なっ!?バトルロワイアルだって」
驚いたのは俺だけではなかった。
辺りは騒然。
誰もが嘘だろと言いたげな顔であった。
冷静そうに見えていた『ルルーシュ』という少年もポカンとした顔になっている。
「では詳しい話は進行係である2人にお願いしてもらおう」
そう言うとシャルルの奥から2人の女性が歩いて来た。
1人は眼鏡をかけたエリートの様な女性で女社長という様なキャリアが見える40前後の女性。
もう1人は優等生の様な髪の長い少女。シャルルや前者の女性と比べると不釣り合いに見えなくもなかった。
「はじめまして郷田真弓です」
「朝倉涼子です。よろしくお願いします」
と2人が名乗る。
俺は今から語られるバトルロワイアルの単語に嘘くさいと感じながらも何故か嫌な予感が離れなかった。
死んでも蘇ってしまう自分も果たして死んでしまうのかはわからない。
意味はわかっていてもどうか破滅する未来が待っていない事を願いながら。
「あなた達は現在103人の人が居ます。
この103人に、私達で用意するランダム支給品や自分の力で殺し合ってもらい最後の1人になるまで続けさせてもらいます。
無事優勝した暁にはあなた達に優勝賞金の20億円と元の世界に帰還させる権利を保証します。
その20億円を使えば望みすら叶えて差し上げましょう」
「制限時間は無制限です。
しかし24時間誰も死ななかった場合は全員を失格にして殺害致しますので平和なハッピーエンドは期待しないでください」
2人は笑顔なのか無表情なのかよくわからない表情を浮かべている。
そして自分達を考えさせる間もなく話を続けられる。
「次は首輪の話をしようかしら」
郷田と名乗った女性は手からみんなや俺に付けられているだろう首輪を手に持っていた。
「単刀直入に言うならこの首輪は爆弾です。
どんな人物であっても必ず死んでしまいます。この首輪が爆発する条件は3つです。
1つはこの首輪を外そうとする事。
2つはこの首輪に大きいショックを与える事。
3つは禁止エリアに侵入する事です」
「では禁止エリアの説明をします。そのままの意味ですが侵入したら30秒だけ警告音を鳴らします。
その警告音が止んだ瞬間爆発します。まぁお手本を見せましょうか」
ピピピーと無機質な音が鳴り響く。
音源はよくわからないが俺は郷田が持っていた首輪が爆発すると思っていた。
だが、その考えは平和的なご都合主義に過ぎなかった。
パーン!
「え……?」
『首元』が砕け、『赤』が飛び散る。
飛んだ首から外に出たがっていたかの様に飛び散る。
溢れる血がなくなる頃には小、中学生くらいの少女が2人一緒に血溜まりに倒れていた。
俺より小さい子が2人も……。
みんな時間が止まったのだろう。
見慣れた死であっても、こんなにも呆気なく醜い死を見た俺は思考すら止まっていた。
他の人達も悲鳴を上げない。
何故なら首が飛んだ事を信じられないで居たから。
悲鳴を上げる事を忘れていた。
いや、この皆は声の出し方すら忘れてしまっていたのだ。
「不意打ちすみませんね。
この私の手にある首輪には火薬が入っていませんでしたので爆発を証明する為、ランダムで首を飛ばしました」
「でも考えようによってはどうせ今から親しき人に裏切られ無常に殺される未来がなくなっただけ一番幸せ者かもしれませんね」
狂ってる……。
主催のシャルルも、進行役の郷田も朝倉も。
「説明に戻します。
禁止エリアは1回目からの定時放送で発表され、2時間後と4時間後に発生されます。
これは人が少なくなっていった時に参加者同士の遭遇率を上げる為の処置なのでご了承くださいね。因みに禁止エリアの解除はありません」
「その定時放送というのは1日の6時間事、つまり6時12時18時24時に発表されます。
内容はさっき郷田さんが言った禁止エリアの位置とその間に亡くなった参加者の名前を呼び上げます。重要な放送なので絶対に聞き逃さないでね
あとさっきさらりと触れた支給品の事だけどこれには食料1日ぶん、水、デバイス、地図、参加者の名簿、筆記用具、ノート、ライトとランダムに配られるランダム支給品を3つをデイパックに入れて配ります
皆さん張り切ってこのゲームに参加してくださいね」
語られた事が今までのミッションが子供騙しだと思えるほど酷い内容でみんな黙ってしまっていた。
ただ1人を除いて。
「そんなくだらない事をさせると思うか?」
黒い肌で筋肉質の男が刃向かいの声を上げた。
「シャルル・ジ・ブリタニア!郷田真弓!朝倉涼子!みんなをふざけた事に巻き込ませようなんて俺がさせない!」
腕が変形をし、力がその拳に集まっていく。
「今みんなを解放すればこの技は出しはしないぞ。首輪にショックなど与えていないし、どうせ首輪を爆発させるのに30秒かかるのだからな。
さぁみんなを解放しろっ!」
「愚か者。すぐにでも首輪なぞ爆発出来るわ」
「何っ!?」
パーン!
また同じ光景が繰り返される。
――あまりにも現実離れした現実だった。
「その程度も予想も出来ぬバカ者には負けぬわ!
それと言い忘れおったが死神やサーヴァントや未確認生物などのたくさんの個性豊かなメンバーが揃っておるが彼らは能力や力を制限されておる。
儂らの発見がした未知の力によってな。ある程度どのくらい制限されたかは理解出来るであろう」
フフフと笑うシャルル・ジ・ブリタニア。
その瞳に映る人々の表情はどんなのであろうか?
人々をどんな目で見て、どの様に見えるのか。
俺は到底理解出来ない。
「それでも一般人なんかよりは遥かに強いがな。だが儂らにとってはみんな同じくチェスの駒に過ぎんがな。3人が死に、生き残った100人の者達よ殺しあうのだ!」
俺は『自分もNPCの1人に過ぎなかった事』を実感し、皮肉にも笑ってしまっていた。
――もう後戻りは出来ない。
―――――
23時15分。
長いと感じた時間はまだ15分しか経過していなかった。
「0時ちょうどに貴様らは起床する事になる。
――では優勝時にまた会おう」
そう主催者に言われ俺の意識はまた唐突に消えた。
これも未知の力の力なのかと疑問を抱きながら……。
闇へ……。
&color(red){【持田由香@コープスパーティー 死亡】}
&color(red){【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に 死亡】}
&color(red){【茶渡泰虎@BLEACH 死亡】}
【主催者 シャルル・ジ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ】
【進行役 郷田真弓@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】
【進行役 朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
※キャラクターの能力制限は、どの程度制限されているのか自分でわかる様になっています。一応仕様となっています。
||時系列|001:[[アナタは恋人を殺せますか?]]|
||投下順|001:[[アナタは恋人を殺せますか?]]|
|&color(cyan){START}|音無結弦|010:[[その男ら、凶暴につき]]|
|&color(cyan){START}|ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア|026:[[Angel Meets!]]|
|&color(cyan){START}|シャルル・ジ・ブリタニア|[[]]|
|&color(cyan){START}|郷田真弓|037:[[悪がもう一人の自分をつくる(前編)>悪がもう一人の自分をつくる]]|
|&color(cyan){START}|朝倉涼子|079[[第1回定時放送【『脱出を目指しているあなたに問います。』『ゲームに乗っているあなたに問います。』】]]|
|&color(cyan){START}|&color(red){持田由香}|&color(red){DEAD END}|
|&color(cyan){START}|&color(red){北条沙都子}|&color(red){DEAD END}|
|&color(cyan){START}|&color(red){茶渡泰虎}|&color(red){DEAD END}|
――明日まで残り1時間、現在23時00分。
また明日も毎日の様に死んだ世界戦線メンバー達と一緒にどこかへ連れられる日になるのだろう。
いつも巻き添えをくらっている形になっているが俺は今の生活が好きになってきている。
明日はどんな1日になるのだろうか?
また、日向と一緒に嫌な仕事をゆりに押し通されるかもしれない。
また、みんなと武器を用いて戦いへ参加させられるかもしれない。
また、奏と一緒に話しながら新たな一面が見られるかもしれない。
無限に広がる明日の可能性。
――だが俺達の日常は、狂った世界が干渉し合いやがてそれは絶望が始まる事を告げるのだった。
It is a very dazzling night.
『それはとても眩しい夜』の物語。
―――――
「ここはどこだ?」
俺が目を、いや意識を覚ましたのは暗い外のグラウンドの様な場所に立っていた。
目の前にはそびえ立つ学校。
そこではじめて死後の世界に来た日の事を思い出す。
あの日も夜中にグラウンドで目を覚ました。
あの時みたいに自分の名前を忘れていないか整理をしよう。
俺の名前は音無結弦。
よし大丈夫名前はきちんと覚えていた。
だが、今とあの夜の時とで決定的に違う事が2つあった。
1つは自分が倒れていた事。
これ自体は特にどうとでもない。
2つは周りにたくさんの人物が居る事。
しかも世界戦線メンバーでは見かけた事がないというか知らない人達が溢れかえっていた。
「なんだよここ?」
「あれこんなところに来た記憶なんかないんだけど……?」
「たくさん人が居るな」
口々とたくさんの男女の声がする。
大体の人は俺達みたいな学生が多いがチラホラと大人の人が居たり、武装した人が居たりと共通点はあまりないみたいであった。
そこで俺はみんなの共通点に気付く。
なんだみんなが付けている銀色の首輪は?
見渡す限りの人全員が同じ首輪がある。
誰1人付けていない人物は居ない。
新たなオシャレかもと思ったがどうやら違うらしい。
なぜなら俺にも首輪がはめられている感触に気付いたからだ。
なんだ、この首輪は?
その首輪に触ろうと手を伸ばしたが……、結果的に首輪には触れなかった。
理由はグラウンドに取り付けられていたライトが一部のみを照らし、全員が全てを忘れてその方向を向いたからである。
―――――
みんなが目線を向けた先のライトが照らされた場所には1人の人間か立っていた。
まるで中世ヨーロッパの貴族を傍観させる老人に近い人物だった。
それでいて貴族らしい上品なイメージはなく、人を見下す王――むしろ殺人者や独裁者、侵略者に近い目をしている。
「我が名はシャルル・ジ・ブリタニア。
貴様らは明日からはじまる儂が主催するゲームに参加してもらう権利を得たのだ」
それは高く、響く、貫禄のある声であった。
まるでみんなが彼の言葉に従う様に黙り込んだ。
逆らってはいけないのではないだろうか?
そんな気がしてならなかった。
そんな中、主催者に反逆する様な声がグラウンドいっぱいに広まった。
「ふざけるなシャルル・ジ・ブリタニア!
貴様はアーカーシャーの剣と共にマリアンヌと消えたはずだっ!」
「それは悪かったなルルーシュ。
なら貴様とは違う世界から来たという事だよルルーシュ。
それを言うならば、儂の世界ではお前は儂とマリアンヌに屈したはずだよ」
「なっ!?そ、そんなパラレルワールドの様な世界の存在を認めろとでも言うのか!?」
「真実は1つではないのだよ、ルルーシュ」
そう言うとルルーシュと呼ばれた高校生ぐらいの少年は黙り込む。
おそらくだが口振りから見てお互いは知り合い同士である事が誰でもわかったであろう。
他の皆もそれには気付いたであろう。
それを気にした様子もなくシャルルは話を進める。
「少し話が脱線してしまった様だな。話を戻そう。
君達は儂のゲームのチェスに参加をしてもらう。その名もバトルロワイアル」
『バトルロワイアル』。
その単語が出た瞬間辺りがザワザワと騒ぎだした。
―――――
「なっ!?バトルロワイアルだって」
驚いたのは俺だけではなかった。
辺りは騒然。
誰もが嘘だろと言いたげな顔であった。
冷静そうに見えていた『ルルーシュ』という少年もポカンとした顔になっている。
「では詳しい話は進行係である2人にお願いしてもらおう」
そう言うとシャルルの奥から2人の女性が歩いて来た。
1人は眼鏡をかけたエリートの様な女性で女社長という様なキャリアが見える40前後の女性。
もう1人は優等生の様な髪の長い少女。シャルルや前者の女性と比べると不釣り合いに見えなくもなかった。
「はじめまして郷田真弓です」
「朝倉涼子です。よろしくお願いします」
と2人が名乗る。
俺は今から語られるバトルロワイアルの単語に嘘くさいと感じながらも何故か嫌な予感が離れなかった。
死んでも蘇ってしまう自分も果たして死んでしまうのかはわからない。
意味はわかっていてもどうか破滅する未来が待っていない事を願いながら。
「あなた達は現在103人の人が居ます。
この103人に、私達で用意するランダム支給品や自分の力で殺し合ってもらい最後の1人になるまで続けさせてもらいます。
無事優勝した暁にはあなた達に優勝賞金の20億円と元の世界に帰還させる権利を保証します。
その20億円を使えば望みすら叶えて差し上げましょう」
「制限時間は無制限です。
しかし24時間誰も死ななかった場合は全員を失格にして殺害致しますので平和なハッピーエンドは期待しないでください」
2人は笑顔なのか無表情なのかよくわからない表情を浮かべている。
そして自分達を考えさせる間もなく話を続けられる。
「次は首輪の話をしようかしら」
郷田と名乗った女性は手からみんなや俺に付けられているだろう首輪を手に持っていた。
「単刀直入に言うならこの首輪は爆弾です。
どんな人物であっても必ず死んでしまいます。この首輪が爆発する条件は3つです。
1つはこの首輪を外そうとする事。
2つはこの首輪に大きいショックを与える事。
3つは禁止エリアに侵入する事です」
「では禁止エリアの説明をします。そのままの意味ですが侵入したら30秒だけ警告音を鳴らします。
その警告音が止んだ瞬間爆発します。まぁお手本を見せましょうか」
ピピピーと無機質な音が鳴り響く。
音源はよくわからないが俺は郷田が持っていた首輪が爆発すると思っていた。
だが、その考えは平和的なご都合主義に過ぎなかった。
パーン!
「え……?」
『首元』が砕け、『赤』が飛び散る。
飛んだ首から外に出たがっていたかの様に飛び散る。
溢れる血がなくなる頃には小、中学生くらいの少女が2人一緒に血溜まりに倒れていた。
俺より小さい子が2人も……。
みんな時間が止まったのだろう。
見慣れた死であっても、こんなにも呆気なく醜い死を見た俺は思考すら止まっていた。
他の人達も悲鳴を上げない。
何故なら首が飛んだ事を信じられないで居たから。
悲鳴を上げる事を忘れていた。
いや、この皆は声の出し方すら忘れてしまっていたのだ。
「不意打ちすみませんね。
この私の手にある首輪には火薬が入っていませんでしたので爆発を証明する為、ランダムで首を飛ばしました」
「でも考えようによってはどうせ今から親しき人に裏切られ無常に殺される未来がなくなっただけ一番幸せ者かもしれませんね」
狂ってる……。
主催のシャルルも、進行役の郷田も朝倉も。
「説明に戻します。
禁止エリアは1回目からの定時放送で発表され、2時間後と4時間後に発生されます。
これは人が少なくなっていった時に参加者同士の遭遇率を上げる為の処置なのでご了承くださいね。因みに禁止エリアの解除はありません」
「その定時放送というのは1日の6時間事、つまり6時12時18時24時に発表されます。
内容はさっき郷田さんが言った禁止エリアの位置とその間に亡くなった参加者の名前を呼び上げます。重要な放送なので絶対に聞き逃さないでね
あとさっきさらりと触れた支給品の事だけどこれには食料1日ぶん、水、デバイス、地図、参加者の名簿、筆記用具、ノート、ライトとランダムに配られるランダム支給品を3つをデイパックに入れて配ります
皆さん張り切ってこのゲームに参加してくださいね」
語られた事が今までのミッションが子供騙しだと思えるほど酷い内容でみんな黙ってしまっていた。
ただ1人を除いて。
「そんなくだらない事をさせると思うか?」
黒い肌で筋肉質の男が刃向かいの声を上げた。
「シャルル・ジ・ブリタニア!郷田真弓!朝倉涼子!みんなをふざけた事に巻き込ませようなんて俺がさせない!」
腕が変形をし、力がその拳に集まっていく。
「今みんなを解放すればこの技は出しはしないぞ。首輪にショックなど与えていないし、どうせ首輪を爆発させるのに30秒かかるのだからな。
さぁみんなを解放しろっ!」
「愚か者。すぐにでも首輪なぞ爆発出来るわ」
「何っ!?」
パーン!
また同じ光景が繰り返される。
――あまりにも現実離れした現実だった。
「その程度も予想も出来ぬバカ者には負けぬわ!
それと言い忘れおったが死神やサーヴァントや未確認生物などのたくさんの個性豊かなメンバーが揃っておるが彼らは能力や力を制限されておる。
儂らの発見がした未知の力によってな。ある程度どのくらい制限されたかは理解出来るであろう」
フフフと笑うシャルル・ジ・ブリタニア。
その瞳に映る人々の表情はどんなのであろうか?
人々をどんな目で見て、どの様に見えるのか。
俺は到底理解出来ない。
「それでも一般人なんかよりは遥かに強いがな。だが儂らにとってはみんな同じくチェスの駒に過ぎんがな。3人が死に、生き残った100人の者達よ殺しあうのだ!」
俺は『自分もNPCの1人に過ぎなかった事』を実感し、皮肉にも笑ってしまっていた。
――もう後戻りは出来ない。
―――――
23時15分。
長いと感じた時間はまだ15分しか経過していなかった。
「0時ちょうどに貴様らは起床する事になる。
――では優勝時にまた会おう」
そう主催者に言われ俺の意識はまた唐突に消えた。
これも未知の力の力なのかと疑問を抱きながら……。
闇へ……。
&color(red){【持田由香@コープスパーティー 死亡】}
&color(red){【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に 死亡】}
&color(red){【茶渡泰虎@BLEACH 死亡】}
【主催者 シャルル・ジ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ】
【進行役 郷田真弓@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】
【進行役 朝倉涼子@涼宮ハルヒの憂鬱】
※キャラクターの能力制限は、どの程度制限されているのか自分でわかる様になっています。一応仕様となっています。
||時系列|001:[[アナタは恋人を殺せますか?]]|
||投下順|001:[[アナタは恋人を殺せますか?]]|
|&color(cyan){START}|音無結弦|010:[[その男ら、凶暴につき]]|
|&color(cyan){START}|ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア|026:[[Angel Meets!]]|
|&color(cyan){START}|シャルル・ジ・ブリタニア|[[]]|
|&color(cyan){START}|郷田真弓|037:[[悪がもう一人の自分をつくる(前編)>悪がもう一人の自分をつくる]]|
|&color(cyan){START}|朝倉涼子|079:[[第1回定時放送【『脱出を目指しているあなたに問います。』『ゲームに乗っているあなたに問います。』】]]|
|&color(cyan){START}|&color(red){持田由香}|&color(red){DEAD END}|
|&color(cyan){START}|&color(red){北条沙都子}|&color(red){DEAD END}|
|&color(cyan){START}|&color(red){茶渡泰虎}|&color(red){DEAD END}|