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黒い何かを当てられる。 瞬間、額から鉄特有のひんやりとした無機質な冷たさが波音の様に広がっていく様な感触が広がる。 広がる、広がる、広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、 広がる、 体全体に確実に広がる冷たさだ。 この冷たさは体のどの位置まで伝わっただろうか? 「うわああああぁぁぁぁぁぁ」 銃から逃れる様に俺は彼女から遠ざかる。 しかし、当然主導権を握っているのは彼女であり……、 引き金を引く指を止める事は出来ない。 バーン! 「ぐぁ……」 腕からは今までの人生で何度見たかわからない血の色がまた流れていた。 「……いてぇ」 頭を狙った一撃であったのだが、離れたおかげで隙が生じ、なんとか腕でガードくらいは出来た。 よってなんとか右腕の流血程度で済んだ。 「日本人は……殺さないと……、殺さないと、殺さないと」 しかし未だ彼女の催眠術の様なものは消えない。 おそらくこれは彼女の意志での攻撃ではない。 先ほど髪の長い少女からの攻撃を助けてくれた時。 今の暴走して日本人を殺すと呟いている今。 別人の様な人格だ。 「殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと日本人、日本人、日本人、日本人……、ダメ殺しちゃ……、守らなくちゃ日本人は。守る、殺す、守る、殺す殺す殺す」 彼女からは2つの意志が見える。 殺すか守るか。 「ただの悪人ではないみたいだな……」 それなら良かった。 ただの悪人なら恐らくもう死んでいただろうしな。 「日本人は……」 そして彼女の葛藤。 恐らくよほど強い催眠術なのだろう。 細い体の肉体には、どれだけ強い意志が混ざっているのだろう。 俺達一般人には計り知れないほどの強い意志だろう。 「まも……殺さないと!」 そして完全に目が赤く浸食する。 くそっ、だが予告があったぶんなら対抗出来る。 彼女は銃を構えるので、俺は目の前に立つ。 弾切れは多分次かその次くらいだ。 それまで耐えられれば……。 「来いっ!」 「……」 彼女は無抵抗の様に立つ俺を警戒している。 ただ暴走するだけでなく知能まである暴走だ。 やりにくいったらないな。 「殺さないとぉ!」 引き金が放たれる。 俺は横に飛ぼうと両足に力を入れる。 人生最大の力で。 「しまっ……!?」 だがそれがアダになった。 力が強過ぎて砂浜に埋まりそうになりタイミングが失った。 足場が悪い砂浜はさっきからマイナス面にしか働かない……。 「ちくしょぉぉぉぉ」 砂浜に倒れようとする。 動けないならば倒れる。 こちらは逆にアスファルトよりも衝撃を和らげる砂だ。 ようやくプラス面に働く。 が。 銃弾はそこまで俺を待ってはくれなかった。 「がぁぁ!?」 脇腹に命中。 血がまばらに吹き出され、辺りを少量の血がばらまかれる。 しかも2発、同じ場所を抉られる。 着ていた制服も防弾チョッキの様な役割を果たす事なく、見る影のない形に風で流された。 「日本人は殺さないと!」 また銃を構えられる。 倒れている俺はもはや逃げられない。 「ジ・エンドか……」 既に俺は死んでいてもおかしくない目に合っていた。 現にクラスメートや先生も殺された。 みんな、みんな惨い死に方だった。 生き残れたのがたまたま哲志、中嶋、篠崎、由香ちゃん、俺であっただけ。 しかも由香ちゃんは既に見せしめの役割でまた惨い死に方で命を経った。 首が飛んだのだからな。 「次は俺か……」 ごめんなみんな……。 篠崎……、お前を守って、死にたかったな……。 また銃口を当てられる。 広がる冷たさは未だに慣れてはいない。 多分何回当てられても慣れるはずないな。 「日本人は殺さないと……」 ――引き金が引かれる。 ようやく俺は死んでしまうらしい。 ――――― 「……」 岸沼良樹とユフィ。 勝敗はユフィの勝利となるはずであった。 だが、その勝利は未だに勝ち取ってはいなかった。 「弾が……」 カチカチと彼女が引き金を引くがどうやらニードルガンの弾である針が無くなったらしい。 これはユフィにはどうする事も出来ない。 弾を詰め替えていたら彼女は岸沼を逃がしてしまうのだから。 「き、奇跡だ……」 岸沼は冗談なのではないかという疑問が沸いていたがどうやら杞憂であった。 岸沼はその場から逃げ出す。 貴族の少女である自分は追いつけない。 ユフィはわかっていた。 なのでユフィの選択肢に岸沼を追う行動はなかった。 「……あれ?私は一体?」 そして岸沼が居なくなってようやくギアスが解ける。 自分が殺し合いに乗った髪の長い少女を金髪の少年を助けてからの記憶が曖昧であり、しかもその金髪の少年は居なくなっている。 「……やっぱり私は最近、変だなぁ」 ギアスの影響に気付いていない。 ユフィは疲れた顔をして何故か弾切れになっていたニードルガンの弾を詰め替えた。 「待っててルルーシュもスザクも。必ずお父様の暴走を食い止めましょう」 自分の暴走に気付かない少女は父親の暴走を止める為、立ち上がった。 【A-7 砂浜/黎明】 【ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ】 【装備:ニードルガン6/6@コードギアス 反逆のルルーシュ】 【所持品:支給品一式 ニードルガンのトゲ6/12@コードギアス 反逆のルルーシュ ランダム支給品×2】 【状態:健康、ギアス】 【思考・行動】 1:ルルーシュやスザクと共に父親を説得し、バトルロワイアルを終わらせる。 【備考】 ※死亡後からの参戦です。 ※彼女は現在『日本人を殺す』ギアスの呪いにかかっています。このギアスは人を強制させるものなのでユフィに抑える事は不可能です。 ――――― 「さっきから踏んだり蹴ったりじゃねぇかよっ!クソッ!」 一度は諦めた命。 だが、助かってしまった為にまた命が惜しくなってしまう岸沼であった。 「俺も武装とかしていた方が良いかもしれないな」 デイパックを漁る。 先ほどは名簿しか見ていなかった岸沼なので中身はまだよくわからなかったのだ。 「なんだこれ?長ドスか?」 中からは細い刀の様な長ドスが出てきた。 この長ドスを片手に持っていつでも襲われても良い様に準備をした。 「篠崎を見つけてやらねぇと」 殺し合いなんかはしたくない。 もう血を見るのはごめんだ。見せるのも嫌だ。 だから篠崎を俺が護ってやらねぇと。 無意識に岸沼の手に力が籠もり手汗が出てくる。 「っと、また参加者だ」 開始2、3時間ぐらいしか経ってないはずなのだが既に岸沼はこれで3人目との邂逅であった。 しかもまた女性。 岸沼は声をかけるのを躊躇った。 (あいつは信頼出来るのか?……しかし今日の俺は女難の相があるしな……) これぐらい不幸が続くと流石に自分の不幸に気付く岸沼であった。 (クソッ!あぁ、どうすれば良いんだよっ!) と、彼女に振り向かれ気付かれてしまった。 女性の名は水瀬名雪。 先ほど『岸沼良樹』に殺された女である。 ――――― 「あと……、どうも」 岸沼が頭を下げる。 まずは自分から刺激をしない様にである。 彼女は長ドスに目が行っていたが、急に襲いかかる者ではなかった。 「私は水瀬名雪だよ」 「お、俺は……岸沼良樹だ」 名乗った瞬間。 名雪の眉がピクリと動く。 彼女にとっての『岸沼良樹』は執事服を着たちょっと美形の人。 彼女はこの岸沼良樹が偽名を名乗っている事にすぐに気付いた。 実際は先ほどの『岸沼良樹』の方が偽物であるのだが……。 (また岸沼良樹か。この人は信頼出来ないけど……、襲うつもりはないみたいだね。ならこの人と行動して必ず殺しチャオ♪) 名雪の心の中で目の前の『岸沼良樹(偽)』に対し憎悪の炎がメラメラと燃え上がる。 (利用するだけ利用して必ずこの『岸沼良樹(仮)』を殺してオリジナルの『岸沼良樹』も殺す) 名雪は岸沼を心の中であざ笑った。 「俺は殺し合いをするつもりはない」 「私も殺し合いなんかしないよ〜」 間延びした様な声。 そんな声を出された時には岸沼の中では水瀬名雪は信頼出来る人物と認識していた。 「俺は篠崎あゆみって奴を探しているんだ」 「私は相沢祐一を探しているんだよ〜」 お互いがお互いの探し人を聞く。 この探し人なら信頼出来るという証にも繋がるのであった。 (よし、仲間が出来たぜ!こうやって順調に仲間を集めていこう!) 信頼する者。 (利用出来る人は出来るだけ利用して祐一の探索に付き合ってもらう。岸沼良樹(仮)は嘘を付いた罰で利用するだけでなく目の前で篠崎あゆみを殺してあげるよ) 信頼しない者。 両者が顕著に現れていた。 (バトルロワイアルを終わらせてやる!/祐一と私だけがこのゲームで生き残る!) お互いが心の底で笑いあった。 本当に笑う時がくるとすればどちらが笑う瞬間がくるのか、この段階ではまだ誰にもわからない。 誰にも、誰にも、誰にもである。 【岸沼良樹@コープスパーティー】 【装備:長ドス@Angel Beats!】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×2】 【状態:右腕、脇腹に銃痕】 【思考・行動】 1:篠崎を探して護る 2:殺し合いには乗らない 3:水瀬と協力する 【備考】 ※本編クリア後からの参戦。 ※ユフィになんらかの催眠術がかけられていると思っています。 ※名雪に信頼されていない事に気付いていません。 【水瀬名雪@Kanon】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式 白いハンカチ@現実 ランダム支給品×2】 【状態:健康、憎しみ】 【思考・行動】 1:祐一と自身の生存 2:参加者を利用して殺す。特に『岸沼良樹』だけは自分が殺す。 3:『岸沼良樹(偽)』は誰より利用して、目の前で篠崎あゆみを殺す。 【備考】 ※名雪ルート後からの参戦。 ※瀬川虎鉄を岸沼良樹と誤認しています。 ※岸沼良樹本人を偽物だと思っています。 【長ドス@Angel Beats!】 死んだ世界戦線の藤巻の武器。普段は木の棒みたいだが、実は刀になっている。 |[[「ミッションスタートだ」]]|時系列|[[終わりのクロニクル]]| |[[とある最強の一方通行]]|投下順|[[]]| |[[俺の救世主さま]]|岸沼良樹|[[]]| |[[這い寄る混沌]]|水瀬名雪|[[]]| |[[俺の救世主さま]]|ユーフェミア・リ・ブリタニア|[[]]|
黒い何かを当てられる。 瞬間、額から鉄特有のひんやりとした無機質な冷たさが波音の様に広がっていく様な感触が広がる。 広がる、広がる、広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、広がる、 広がる、広がる、 広がる、 体全体に確実に広がる冷たさだ。 この冷たさは体のどの位置まで伝わっただろうか? 「うわああああぁぁぁぁぁぁ」 銃から逃れる様に俺は彼女から遠ざかる。 しかし、当然主導権を握っているのは彼女であり……、 引き金を引く指を止める事は出来ない。 バーン! 「ぐぁ……」 腕からは今までの人生で何度見たかわからない血の色がまた流れていた。 「……いてぇ」 頭を狙った一撃であったのだが、離れたおかげで隙が生じ、なんとか腕でガードくらいは出来た。 よってなんとか右腕の流血程度で済んだ。 「日本人は……殺さないと……、殺さないと、殺さないと」 しかし未だ彼女の催眠術の様なものは消えない。 おそらくこれは彼女の意志での攻撃ではない。 先ほど髪の長い少女からの攻撃を助けてくれた時。 今の暴走して日本人を殺すと呟いている今。 別人の様な人格だ。 「殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと殺さないと日本人、日本人、日本人、日本人……、ダメ殺しちゃ……、守らなくちゃ日本人は。守る、殺す、守る、殺す殺す殺す」 彼女からは2つの意志が見える。 殺すか守るか。 「ただの悪人ではないみたいだな……」 それなら良かった。 ただの悪人なら恐らくもう死んでいただろうしな。 「日本人は……」 そして彼女の葛藤。 恐らくよほど強い催眠術なのだろう。 細い体の肉体には、どれだけ強い意志が混ざっているのだろう。 俺達一般人には計り知れないほどの強い意志だろう。 「まも……殺さないと!」 そして完全に目が赤く浸食する。 くそっ、だが予告があったぶんなら対抗出来る。 彼女は銃を構えるので、俺は目の前に立つ。 弾切れは多分次かその次くらいだ。 それまで耐えられれば……。 「来いっ!」 「……」 彼女は無抵抗の様に立つ俺を警戒している。 ただ暴走するだけでなく知能まである暴走だ。 やりにくいったらないな。 「殺さないとぉ!」 引き金が放たれる。 俺は横に飛ぼうと両足に力を入れる。 人生最大の力で。 「しまっ……!?」 だがそれがアダになった。 力が強過ぎて砂浜に埋まりそうになりタイミングが失った。 足場が悪い砂浜はさっきからマイナス面にしか働かない……。 「ちくしょぉぉぉぉ」 砂浜に倒れようとする。 動けないならば倒れる。 こちらは逆にアスファルトよりも衝撃を和らげる砂だ。 ようやくプラス面に働く。 が。 銃弾はそこまで俺を待ってはくれなかった。 「がぁぁ!?」 脇腹に命中。 血がまばらに吹き出され、辺りを少量の血がばらまかれる。 しかも2発、同じ場所を抉られる。 着ていた制服も防弾チョッキの様な役割を果たす事なく、見る影のない形に風で流された。 「日本人は殺さないと!」 また銃を構えられる。 倒れている俺はもはや逃げられない。 「ジ・エンドか……」 既に俺は死んでいてもおかしくない目に合っていた。 現にクラスメートや先生も殺された。 みんな、みんな惨い死に方だった。 生き残れたのがたまたま哲志、中嶋、篠崎、由香ちゃん、俺であっただけ。 しかも由香ちゃんは既に見せしめの役割でまた惨い死に方で命を経った。 首が飛んだのだからな。 「次は俺か……」 ごめんなみんな……。 篠崎……、お前を守って、死にたかったな……。 また銃口を当てられる。 広がる冷たさは未だに慣れてはいない。 多分何回当てられても慣れるはずないな。 「日本人は殺さないと……」 ――引き金が引かれる。 ようやく俺は死んでしまうらしい。 ――――― 「……」 岸沼良樹とユフィ。 勝敗はユフィの勝利となるはずであった。 だが、その勝利は未だに勝ち取ってはいなかった。 「弾が……」 カチカチと彼女が引き金を引くがどうやらニードルガンの弾である針が無くなったらしい。 これはユフィにはどうする事も出来ない。 弾を詰め替えていたら彼女は岸沼を逃がしてしまうのだから。 「き、奇跡だ……」 岸沼は冗談なのではないかという疑問が沸いていたがどうやら杞憂であった。 岸沼はその場から逃げ出す。 貴族の少女である自分は追いつけない。 ユフィはわかっていた。 なのでユフィの選択肢に岸沼を追う行動はなかった。 「……あれ?私は一体?」 そして岸沼が居なくなってようやくギアスが解ける。 自分が殺し合いに乗った髪の長い少女を金髪の少年を助けてからの記憶が曖昧であり、しかもその金髪の少年は居なくなっている。 「……やっぱり私は最近、変だなぁ」 ギアスの影響に気付いていない。 ユフィは疲れた顔をして何故か弾切れになっていたニードルガンの弾を詰め替えた。 「待っててルルーシュもスザクも。必ずお父様の暴走を食い止めましょう」 自分の暴走に気付かない少女は父親の暴走を止める為、立ち上がった。 【A-7 砂浜/黎明】 【ユーフェミア・リ・ブリタニア@コードギアス 反逆のルルーシュ】 【装備:ニードルガン6/6@コードギアス 反逆のルルーシュ】 【所持品:支給品一式 ニードルガンのトゲ6/12@コードギアス 反逆のルルーシュ ランダム支給品×2】 【状態:健康、ギアス】 【思考・行動】 1:ルルーシュやスザクと共に父親を説得し、バトルロワイアルを終わらせる。 【備考】 ※死亡後からの参戦です。 ※彼女は現在『日本人を殺す』ギアスの呪いにかかっています。このギアスは人を強制させるものなのでユフィに抑える事は不可能です。 ――――― 「さっきから踏んだり蹴ったりじゃねぇかよっ!クソッ!」 一度は諦めた命。 だが、助かってしまった為にまた命が惜しくなってしまう岸沼であった。 「俺も武装とかしていた方が良いかもしれないな」 デイパックを漁る。 先ほどは名簿しか見ていなかった岸沼なので中身はまだよくわからなかったのだ。 「なんだこれ?長ドスか?」 中からは細い刀の様な長ドスが出てきた。 この長ドスを片手に持っていつでも襲われても良い様に準備をした。 「篠崎を見つけてやらねぇと」 殺し合いなんかはしたくない。 もう血を見るのはごめんだ。見せるのも嫌だ。 だから篠崎を俺が護ってやらねぇと。 無意識に岸沼の手に力が籠もり手汗が出てくる。 「っと、また参加者だ」 開始2、3時間ぐらいしか経ってないはずなのだが既に岸沼はこれで3人目との邂逅であった。 しかもまた女性。 岸沼は声をかけるのを躊躇った。 (あいつは信頼出来るのか?……しかし今日の俺は女難の相があるしな……) これぐらい不幸が続くと流石に自分の不幸に気付く岸沼であった。 (クソッ!あぁ、どうすれば良いんだよっ!) と、彼女に振り向かれ気付かれてしまった。 女性の名は水瀬名雪。 先ほど『岸沼良樹』に殺された女である。 ――――― 「あと……、どうも」 岸沼が頭を下げる。 まずは自分から刺激をしない様にである。 彼女は長ドスに目が行っていたが、急に襲いかかる者ではなかった。 「私は水瀬名雪だよ」 「お、俺は……岸沼良樹だ」 名乗った瞬間。 名雪の眉がピクリと動く。 彼女にとっての『岸沼良樹』は執事服を着たちょっと美形の人。 彼女はこの岸沼良樹が偽名を名乗っている事にすぐに気付いた。 実際は先ほどの『岸沼良樹』の方が偽物であるのだが……。 (また岸沼良樹か。この人は信頼出来ないけど……、襲うつもりはないみたいだね。ならこの人と行動して必ず殺しチャオ♪) 名雪の心の中で目の前の『岸沼良樹(偽)』に対し憎悪の炎がメラメラと燃え上がる。 (利用するだけ利用して必ずこの『岸沼良樹(仮)』を殺してオリジナルの『岸沼良樹』も殺す) 名雪は岸沼を心の中であざ笑った。 「俺は殺し合いをするつもりはない」 「私も殺し合いなんかしないよ〜」 間延びした様な声。 そんな声を出された時には岸沼の中では水瀬名雪は信頼出来る人物と認識していた。 「俺は篠崎あゆみって奴を探しているんだ」 「私は相沢祐一を探しているんだよ〜」 お互いがお互いの探し人を聞く。 この探し人なら信頼出来るという証にも繋がるのであった。 (よし、仲間が出来たぜ!こうやって順調に仲間を集めていこう!) 信頼する者。 (利用出来る人は出来るだけ利用して祐一の探索に付き合ってもらう。岸沼良樹(仮)は嘘を付いた罰で利用するだけでなく目の前で篠崎あゆみを殺してあげるよ) 信頼しない者。 両者が顕著に現れていた。 (バトルロワイアルを終わらせてやる!/祐一と私だけがこのゲームで生き残る!) お互いが心の底で笑いあった。 本当に笑う時がくるとすればどちらが笑う瞬間がくるのか、この段階ではまだ誰にもわからない。 誰にも、誰にも、誰にもである。 【岸沼良樹@コープスパーティー】 【装備:長ドス@Angel Beats!】 【所持品:支給品一式 ランダム支給品×2】 【状態:右腕、脇腹に銃痕】 【思考・行動】 1:篠崎を探して護る 2:殺し合いには乗らない 3:水瀬と協力する 【備考】 ※本編クリア後からの参戦。 ※ユフィになんらかの催眠術がかけられていると思っています。 ※名雪に信頼されていない事に気付いていません。 【水瀬名雪@Kanon】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式 白いハンカチ@現実 ランダム支給品×2】 【状態:健康、憎しみ】 【思考・行動】 1:祐一と自身の生存 2:参加者を利用して殺す。特に『岸沼良樹』だけは自分が殺す。 3:『岸沼良樹(偽)』は誰より利用して、目の前で篠崎あゆみを殺す。 【備考】 ※名雪ルート後からの参戦。 ※瀬川虎鉄を岸沼良樹と誤認しています。 ※岸沼良樹本人を偽物だと思っています。 【長ドス@Angel Beats!】 死んだ世界戦線の藤巻の武器。普段は木の棒みたいだが、実は刀になっている。 |[[「ミッションスタートだ」]]|時系列|[[終わりのクロニクル]]| |[[とある最強の一方通行]]|投下順|[[朱く染まれ、すれ違い綺羅の夢を]]| |[[俺の救世主さま]]|岸沼良樹|[[]]| |[[這い寄る混沌]]|水瀬名雪|[[]]| |[[俺の救世主さま]]|ユーフェミア・リ・ブリタニア|[[]]|

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