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殺し合いのゲームに巻き込まれた不幸な参加者はここにも居た。

大きな体、図太い声、悪い目付き。
端から見たら彼は恐ろしい不良にしか見えないだろう。

「バトルロワイアルだとぉ!?ふざけんじゃねぇ、人の命を奪い取るだ!?バカか!」

巽完二は地元の稲羽市、八十神高校1年の見た目通り不良だと思われている。
何人もの不良と揉めて喧嘩して地元のテレビで報道され騒ぎにすらなった事がある。

だが、それは本来は母親が煩くて眠れないという事情がありやり方が悪いが成敗したに過ぎなかった。
悪く見えるだけで子供にも優しい、本当はそんな少年である。
強き力を正しき事に使う。

バトルロワイアルに怒りを感じるのも当たり前である。

「本当は俺はこんなふざけた事している場合じゃねぇんだ!」

街で騒がれ、起きている行方不明殺人事件。
この事件で2人が亡くなった。
完二は自分は関係ない事だと思っていたが、その自分が誘拐された。
周りでは行方不明扱い。
思い出したくもないがテレビの世界に入れられて死にそうになったのだ。
いや、死にそうになった事以外でも思い出したくない事はあったが彼の威厳の為にも伏せておこう。

だがそんな彼を助けたのは学校の先輩達であった。
そして先輩達は完二という自分を見つけ、理解してもらえた。
そこが今、自分の居場所だった。

「もしかしたらここもテレビの世界なんじゃねーの?」

霧が晴れているがテレビの世界なら現実世界ぐらいの島くらい作られるだろう。
誰かの奥底で島を思い描いた者ならば。

「んなわけねぇよ。どうせテレビの世界と関係ある奴なんか俺しか居ねーよ」

名簿には100個の名前がずらずら並んでいる。
足立透、天城雪子、白鐘直斗、鳴上悠、花村陽介。

「聞いた事ある名前がズラッと並んでいる気が……って先輩達まで来てるんすか!?先輩達が何か悪い事したってのかよ!?」

自分だけが巻き込まれたのならまだ納得出来る。
自分は人に恨まれすぎた。

だけど自分を助けた鳴上先輩、花村先輩、天城先輩。
自分も先輩達のパーティーに混ざって助けた直斗。
よく知らんけどドジな警察官。

「なら次は俺が助ける番だっ!待っててくれ先輩方!」

力は強かったが心が臆病だった少年は成長をしていた。


―――――


「賞金が20億円……。確かに、確かにあいつらはそう言った……。優勝すればその金額を渡すって。こんな首輪までさせて武器まで私に支給している。つまり嘘偽りなく賞金の大金の話も間違いなく本当だ!……フフフ、あっはははははは」

時を同じくすぐ近くではバトルロワイアルの賞金に目が眩む少女が居た。
――北条かりん。
彼女は賞金が出ないゲームならむしろゲームに乗る事はなかったであろう。
賞金が出ると知らなくてもそれは変わらない。対主催として生き残る事を望み、手を紅で染める考えもなかったであろう。自分に大切な人の前にそんな手では前には出れないのだから。

彼女は中学生の一般人の少女。
彼女は一般人だからこそ救われない人生を送っている。
両親は少女には居ない。
家族は自分の大切な妹である『北条かれん』1人だけ。
そのかれんの為にかりんは生きている様なものであった。

だが、そのかれんが生死に関わる重い病気にかかり、今もその短い人生を終わらせる為、その病気がかれんを蝕んでいる。
あと数年の命。
時間も足りない。
手術費は4〜5億円。
両親が生きていたとしても払えるわけがない大金。
働けない年齢。
お見舞いしかしてあげられない無力な自分。
日に日に弱るかれん。

耐えられなかった。

諦め半ばの自分にようやくチャンスが現れた。
バトルロワイアルというゲームの参加資格。
始めは自分や妹のかりんぐらいの子が殺され、抵抗した青年も死亡した事に恐怖と怒りを覚えた。
でもそれ以上に妹が助けられるチャンスに喜んだ。

欲に負ける自分。
醜い。
でもたった1人の妹の為に体を張って何が悪い。

幸せな人生を歩んだ者ならば、その幸せな人生で満足してくれ。
だから不幸な人生の自分にどうか幸せをください。

「よし、殺す」

彼女が見つけたのは体の大きな学生。
不良そうな風貌に、着方がめちゃくちゃな制服。
怒りが走る。

グレられるのもそれでも自分を育ててくれる優しい親が居るからだ。
好きな様に生きられてるだけ満足な人生だろう。

――死んでくれ!

黒光りして、ずっしりと重い回転式拳銃S&W M37 エアーウェイトの引き金を躊躇いなく引いた。


―――――


「ん?」

銃声が響いた音に気付き、完二は狙われた事に気付く。
すぐさま横に避けると弾が腕を掠めた。

「あぶねぇ。左腕一本持ってかれるところだったぜ」
「チッ!」

舌打ちを聞いた。
明らかな故意的射撃。

「死んで、お願いだから幸せを私と妹に譲って!」

弾が放たれるが次はただ空を切っただけで命中にはほど遠い。

「クソッ!人間相手に使いたくなんかなかったがよっ!」





ペルソナっ!





巨大な黒いペルソナ『タケミカヅチ』が完二の目の前に現れた。
完二の命令を今か今かと待っている様だ。

「マハジオ!」

ジオという雷属性の攻撃である。
これが完二のペルソナ『タケミカヅチ』が使える一番弱い攻撃だった。

「ぐぅ……」

攻撃は予定通り少女には命中しなかった。
ただの威嚇が目的の攻撃。

「予想外……。ただの幸せ者だと思ったのにまさかのスタンド使いなんて。撤退……」

漫画に登場するスタンド使いなんかが自分に叶うわけもなく、素手ですら勝てない。
逃げる以外彼女に残された道はない。

「ったく……。ガキだから良かったけど参加者には大人だって混ざっていたはずだ」

周りには色々な年齢の人が居た。
ただ学生が多かったというだけ。
彼女なんか多分参加者でも10番行かないぐらい幼い子であろう。
それを考えると頭が痛くなる。

「頭狂ってるだろうがよシャルルっ!」

完二に鋭い怒りが走った。



【D-5 森/黎明】

【巽完二@ペルソナ4】
【装備:なし】
【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:主催者をぶっ飛ばす。
2:先輩達や直斗と合流。
【備考】
※菜々子救出直後からの参戦。
※ペルソナはタケミカヅチで、スキルは威力の大きいものほど体力を消費します。



「何よ今の!?ふざけんじゃないわよ!スタンド使い!?ずるいじゃないのよ!こんな小型拳銃よりよっぽど強いじゃない」

またここでも自分は一般人というハンデが付いてしまった。
金がない。スタンドが使えない。

自分はただ主催者に希望だけ持たせられてくたばるだけなのか。
こんな可能性の低いゲームならまだ呼ばれない方が良かった。

「い、いややっぱりダメ……。このゲームに参加しないのはかれんを見捨てるという事……」

かれんを失う以上に怖い事なんかない!

「そう誓ったじゃない……」

怖かった。
スタンドの巨大さ、骸骨みたいな奴、感電死するかもしれない電撃。

助けて、助けて、助けてっ!
誰か1人くらい私とかれんを護って!

「私がアナタを護ります」
「え……?」



『インプリンティング』開始。



「何よ、これ……?」

剥がそうとしても勝手に右手に巻かれる鎖。
ただ呆然と見る事しか出来なかった。

「初めまして、私は戦略エンジェロイドタイプα(アルファ)『イカロス』です。アナタを優勝させてあげます『私の鳥籠(マイ・マスター)』」
「私が、マスター……?私を優勝させてくれるの?かれんのところへ返してくれるの……?」
「武器は没収、この羽根で飛ぶ事が出来ない制限付きですがそれでも戦う事は出来ます。なんなりとご命令くださいマスター」

頭を下げるイカロス。
飛べないのに羽ばたきそうなその羽根に見とれた……。
まるで彼女は天使の様だ。

「あ……、あっはははははははははは」

彼女は感謝した。
全てが上手くいく夢の様な展開に。

『ありがとうございます神様。必ず私は生き残ってみせます!』

神からの、不幸な私への贈り物。

『今まで神様を信頼していなくてすいませんでした』

私からの、チャンスをくれた神への謝罪。

「命令よイカロス!私とアナタ以外の参加者全員を皆殺しにしましょう」
「かしこまりしたマスター」

私の幸せの銀の鎖。



【北条かりん@シークレットゲーム-KILLER QUEEN-】
【装備:S&W M37 エアーウェイト3/5@現実】
【所持品:支給品一式 S&W M37 エアーウェイトの弾丸45/45@現実 ランダム支給品×2】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:優勝してかれんの元に賞金を持って帰る。
2:イカロスと共に参加者を皆殺し。
【備考】
※本編開始前からの参戦。



【イカロス@そらのおとしもの】
【装備:不明】
【所持品:支給品一式 ランダム支給品×3】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:マスターの命令に従う。
2:命令通り参加者の皆殺し。
【備考】
※本編開始前からの参戦。
※桜井智樹ではなく北条かりんがマスターです。
※武器は没収、羽根で飛ぶ事は制限です。
※馬鹿力は制限されていません。



【S&W M37 エアーウェイト@現実】
回転式の小型拳銃。装弾数5発。



030:こわしや勇治 時系列 033:DEAD or ALIVE
038:クールになれ、刻命裕也! 投下順 040:エンドブレイカー!
START 巽完二 056:終わりのクロニクル
START 北条かりん 077:運命は、英語で言うとデスティニー
START イカロス
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