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棗恭介と伊吹風子の二名は、校内の探索を開始していた。
先の超能力者のように殺し合いに乗った人物と出会ってしまうことも有り得る話ではあったが、もし運良く志を同じくする同志に出会えたなら殺し合いへの反逆は大分楽になる。
一人より二人、二人より三人の方が心強い。
単純明快な理由であったが、勿論一刻も早く大切な仲間や友人と合流しておきたいというのも理由の一つである。亡くすには余りにも惜しい人達ばかりなのだから。
さて、少し話は変わるが。
恭介は仲間を探すにあたり、一つ最悪の可能性を頭に浮かべていた。
リトルバスターズの結束は余りにも強く、そしてその強すぎる結束が生み出すかもしれない事態を脳内で想定してみて、恭介には杞憂と笑い飛ばすことができない最悪。
ある意味では、棗恭介のIF。バトルロワイアルにて、守りたいものを守るために道を踏み外す可能性だって彼にはあった。むしろ可能性はかなり高かったとさえいえる。
正しい道を歩めたのは、単純に彼が誰よりも『二人』を見てきたから。

直枝理樹と棗鈴の二人の成長を。
最初はとても弱く、脆かった二人。
リトルバスターズが終わった時、間違いなく壊れてしまうくらいに。
だから繰り返した。
決められた結末に向かい同じ道を繰り返して、そして答えを得た。

恭介は信じる。
二人がどんな困難と出会おうと、決して折れないことを。
たとえ二人を待つのが終わり、『死』だったとしても、彼らは絶対に希望を捨てることだけはせずに最後まで立派に人生を歩んでいくと、今は心から信じられる。

が、例えば宮沢謙吾。
彼は『虚構世界』での暮らしを誰より望んでいた。
無論、理樹と鈴を大切に思う気持ちも恭介と同じくらいに強い。
謙吾は、考えたくはないが道を誤ってしまうかもしれない。
少なくとも恭介には、謙吾を責めることはできそうにもなかった。
繰り返す世界の中で、謙吾の心を土足で踏み荒らしたのは他ならぬ自分自身。
彼が道を踏み外したとしても、責められない。いや、元より責める気だってない。
あれだけの物語を繰り返し続けて、その苦労が全て水泡に帰すかもしれないと言われて。最善の選択として誰かのために誰かを殺す道を選んだとしてもそれは至極当然だ。
殺す道と、運命に逆らう道。
どちらを選んでも人間としてとても正しい選択である。


「(くそっ………何で俺は親友の事を信じきれねえんだよ)」


自分がリーダーなのだから、仲間を信じてやらなければならない。
だというのに、無駄に達観した脳は最悪の可能性ばかりを紡ぎだす。
分からない。
自分がどうすればいいのか、分からない。
親友をも疑ってかかり、正義以外全てを倒すのか。
分からない。

「どうしたんですか棗さん。さっきまでの『キリッ』はどこいったんですか」
「別にどうもしねえよ。ちょっと考え事をしてただけだ」


嘘ですね、と風子は恭介の顔を見上げて言う。
しばらく見つめ合う時間が続いたが、恭介が先に根負けしたようだ。
参ったな、と頭を掻きながら恭介は薄く笑って見せた。

「なあ、伊吹。お前は自分が絶対に信用したい大切な奴が殺し合いに乗っているかもしれないとしたら
どうする?ちょっと御教授願いたいんだ」

薄い笑顔のまま、風子に聞く。聞きながら、さっきまで偉そうにエスコートしていた男が情けねえもんだと口には出さずに自嘲した。
風子は少し考え込むように目を閉じる。
無理もない。いきなりする質問にしては配慮が足りなかったことは重々承知。
だが、嘘でも何でもいいから自分を導く答えが欲しい。
それさえ得られれば、自分はきっと芯にすがり付くことができるだろうから。


「………皆さんは殺し合いには乗っていませんよ」
「いや、もしも乗っているかもしれなかったら、だ」


しかし風子は恭介の返答を聞いて不適に微笑んでみせた。
かかった、とでも言わんかのような笑顔が、まるでいつもの『遊び』での中で誰かの策略に嵌められた時のような『やられたな』という感覚に陥らせてくる。
笑顔を崩さずに風子は恭介の目を見て『答え』を口に出すのだった。


「信じてあげればいいんですよ。『俺の仲間たちは絶対に殺し合いになんて乗らない』って信じていればいい。『もしも』なんてことを言っていたらきりがないですから」


本当にやられたな。
棗恭介は敗北の感覚に支配されていた。
しかしそれは悔しさ溢れるものではなく、最高の戦いの後のようにどこか清々しくさっぱりとした、いつまでも感じていたいような敗北の感覚。

「そうだな。信じてやらなきゃ何も変わらねえよな」

行こう。
棗恭介の迷いは、今度こそ欠片も残さずに消えた。


屋上。
早くも恭介は、ここに来たことを後悔していた。

前方には、明らかに不機嫌そうな顔をした一人の少年。
トンファーなんて物騒なものを装備しているし、どうやら寝起きらしい。
嫌な予感しかしないとはまさにこういう事だろう。
苦し紛れの爽やかスマイルをくれてやり、背を向けて逃げようとする。
風子を引っ張っていこうとしたが、何故か手応えがない。

「どうぞ。ヒトデですっ」
「伊吹てめえ!人が穏便に済ませるとこだったんだぞ!?」
「誰も済まされてやるとは言ってないんだけど」

少年は木製のヒトデをデイパックにしまうと、徐に立ち上がる。
何の疑問も抱かずに受けとる辺り何処かずれたやつらしい。だが放つのは殺気。先程の超能力者とは少し違う、ただ戦いたいと言うような殺気だ。
さて、どうするか。
風子に攻撃しない辺り、どうも殺し合いに積極的と言うわけではないようだが。


「君はなかなか強そうだ。僕の眠りを妨げたことも、君を咬み殺すことでチャラにしてあげよう――――ただし、身の安全は保証できないけどね」


少年が翔る。トンファーを装備したままで、かなりの速度で接近してくる。
物干し竿で斬る訳にもいかないが、恭介とて普通の不良などでは相手にもならないレベルの身体能力を有している。少なくとも、学園に潜入した諜報員を組伏せたり、銃弾を回避したりすることは『虚構世界』で経験している。
しかし………この少年は只者ではない。
勝ち目はそう高くないだろうことはよく分かっている。
ならば。一番穏便に、損害を少なくするのみだ。



「うわー!何だこいつめちゃくちゃつえー!」


トンファーの一撃をわざと食らい、吹き飛ばされてやった。
ダメージはなかなか大きい、やはり正面から激突しなかったのは正しかった。
風子が『棗さん弱っ!?最悪ですっ!!』なんて目を><の形にして慌てふためいている様子を見る限り、彼女の目からしても『ただ吹き飛ばされただけ』だったのだろう。

「興が削がれたな。でも君、トンファーが当たるほぼその瞬間に受け身を取るだなんてなかなか面白い。是非とも咬み殺したくなってきたよ」

さあ、問題はここからだ。
目的は一つ、『少年を仲間に引き入れること』。

「(ミッション、スタートだ)」

【G-5 中学校屋上/黎明】

【棗恭介@リトルバスターズ!】
【装備:物干し竿@Fate/stay night】
【所持品:支給品一式、海軍用船上槍@とある魔術の禁書目録、ランダム支給品×1】
【状態:疲労(小)、視界不良(小)】
【思考・行動】
1:リトルバスターズを結成して、バトルロワイアルを打倒する。
2:理樹と鈴は優先的に保護したい。
3:こいつ(雲雀)を仲間にする。
【備考】
※Refrain、理樹たちが助けにきた直後からの参加です


【伊吹風子@CLANNAD】
【装備:FN Five-seveN(6/10)@現実】
【所持品:支給品一式、FN Five-seveN予備弾薬(20/20)、ランダム支給品×2】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:棗さんについていく。
2:岡崎さんたちを探す。
【備考】
※風子ルート終了後からの参加です
※実体で存在しています


【雲雀恭弥@家庭教師ヒットマンREBORN!】
【装備:仕込みトンファー@家庭教師ヒットマンREBORN!】
【所持品:支給品一式 ランダム支給品×2】
【状態:健康】
【思考・行動】
1:………?
【備考】
※継承式編終了後からの参戦です。



にげないで 過ちも 真実も 嘘も 全て赦す魔法へと変えよう 時系列 1人の逃走劇/暴走劇/復讐劇
偽善正義 投下順 かみのおとされもの
LIttle Busters! 棗恭介 つぎへの方向
LIttle Busters! 伊吹風子 つぎへの方向
ジャッジメントですの! 雲雀恭弥 つぎへの方向
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