王道ロワイアル@ ウィキ内検索 / 「[真剣で私に恋しなさい!]」で検索した結果

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  • 番外編参加者名簿
    ...ルト 6/6[真剣で私に恋しなさい!] ○直江大和/○川上一子/○椎名京/○風間翔一/○福本育郎 5/5[ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生] ○苗木誠/○舞園さやか/○霧切響子/○十神白夜/○戦刃むくろ 5/5[スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園] ○日向創/○狛枝凪斗/○九頭竜冬彦/○辺古山ペコ/○七海千秋 5/5[物語シリーズ] ○阿良々木暦/○戦場ヶ原ひたぎ/○神原駿河/○阿良々木火憐/○阿良々木月火 5/5[恋する乙女と守護の楯] ○山田妙子/○穂村有里/○真田設子/○桜庭優/○笹塚隆平 5/5[リトルバスターズ!] ○直江理樹/○棗恭介/○三枝葉留佳/○能美クドリャフカ/○来ヶ谷唯湖 5/5[CHAOS;HEAD NOAH] ○西條巧巳/○咲畑梨深/○蒼井セナ/○折原梢/○西條七海 ...
  • Island Days
    彼女が親友を見つけるのにそう時間がかからなかった。 竜宮レナ。 少し変な子でいつもぼーっとしている女の子。 行動も少し変で、近所のゴミ山で本人曰わく『かぁいい』物が好きなのだがセンスが良くわからない。 でも普通に可愛い物も好きで、毎日毎日お持ち帰りしようとしては周りに止められる。 「レナ……。良かった……」 親友の無事な姿が見えて安心する。 園崎魅音は同じ仲間であった北条沙都子を見せしめで失っている。 命に変えても前原圭一、竜宮レナ、古手梨花、そして双子の妹の園崎詩音を護らなくてはいけない。 一番の年上で、部活動の部長である自分園崎魅音が、と……。 だが安心出来たのもレナを見つけて10秒のみ。 声をかける暇すらない。 レナに弓を向ける赤い外套の男の姿が見える。 アーチャーの赤原猟犬の一撃が竜宮レナのその心臓を一直線に狙うが...
  • おまもりらんさー
    「さてゲーム開始2時間、変わった事はなしか……」 未明から黎明の時間。 だが暗闇の空はまだ明るさを見せない。 「あの変な奴しかまだ会えていないとは……」 足立透。 呟く青い戦士のランサーは名前も知らない。 しかも格好は警察の者。 だが英雄でもあり戦士のランサーには勘や鼻が聞いていた。 「幸運はEで最低な俺だからか支給品は最低だしな……」 ブーメランを悔しい顔をして睨むランサー。 「まぁ良い。それよりサーヴァントが出たら対抗出来るようにしておかなきゃな」 全サーヴァントと引き分けをマスターに強制させられたランサー。 サーヴァントとの戦いを想定しているがランサーは第四次聖杯戦争のサーヴァントであるバーサーカー、ライダー、キャスターの事を知らない。 もしかしたら出会う事はないかもしれないが第五次聖杯戦争のサーヴァント対策だけでは...
  • 学園黙示録
    「朝比奈さん、良いですよ〜」 案外小さい言葉というものは届きやすいものであった。 少年が高校の目の前で小さくそう答えて同行者を手招きすると、ゆっくりと怯えながら少年に近付いた。 「無事に高校にたどり着きましたね」 「そうだな……、けど俺は未だにまだ誰も会えないと逆に不安になります」 前原圭一は自分達が動いているのではなく、動かされているのではないかと不安になっていた。 自分が朝比奈みくると出会って、支給品を確かめ、高校に足を運ぶまで。 「魅音がいきなり言いそうな事だな」 「ん?どうしたんですか?」 「いや、ただの独り言です」 圭一は高校に向き直し、震える右手を左手で抑えようとするが、一緒に左手を巻き込むだけであった。 「……行きましょう、朝比奈さん」 未だ参加者が足を踏み入れていない施設。 だが、この時間から高校を舞台にし...
  • 零れたカケラ達
    「チクショウ、俺は一体この6時間何してやがった!」 放送を聞いた茶髪の少年は悔しそうに膝を地面に付け、大声で叫び、地面を叩きつける。 痛みが走るが痛みなど気にもならなかった。 それほど彼、音無結弦は自分の無力さを呪いながら悔やんでいた。 目の前で小、中学生くらいの女の子2人と筋肉質な男の犠牲から始まりもう14人。 いや既に15人目の犠牲者が現れていたとしても不思議ではない。 「脱出が目標だったとしても……」 だからといって自分以外の人達が次々と消えるのを我慢して見ている事は出来ない。 「しかし俺は殺し合いに乗った奴と勘違いされちまった……」 名前がわからない5人といずれ会った時自分は彼らに襲われる可能性がある。 自分がゲームに乗ったという偽りの噂を流す可能性も否めない。 あの場に居たやつらとは再会しない事を願うだけだ。 ...
  • fallen down
    殺し合いのゲームに巻き込まれた不幸な参加者はここにも居た。 大きな体、図太い声、悪い目付き。 端から見たら彼は恐ろしい不良にしか見えないだろう。 「バトルロワイアルだとぉ!?ふざけんじゃねぇ、人の命を奪い取るだ!?バカか!」 巽完二は地元の稲羽市、八十神高校1年の見た目通り不良だと思われている。 何人もの不良と揉めて喧嘩して地元のテレビで報道され騒ぎにすらなった事がある。 だが、それは本来は母親が煩くて眠れないという事情がありやり方が悪いが成敗したに過ぎなかった。 悪く見えるだけで子供にも優しい、本当はそんな少年である。 強き力を正しき事に使う。 バトルロワイアルに怒りを感じるのも当たり前である。 「本当は俺はこんなふざけた事している場合じゃねぇんだ!」 街で騒がれ、起きている行方不明殺人事件。 この事件で2人が亡くなった。...
  • アケルソラヘ
    「私はあなたの事をなんて呼べば良いのかしら?」 俺の同行者なのかマスターの代理なのかは知らないが(というか同行者はともかくマスターとは認めたくねぇ)戦場ヶ原ひたぎが突発的にどうでも良い事を真顔で言ってきた。 正直どうだって良い。 ただそれを言うと戦場ヶ原は絶対何か毒舌を吐くであろう。 短い時間だが大体の事は予想が出来てしまう。 嫌な予感がビンビンと勘が告げる。 ……無難に普通で良いと素直に言っておこう。 「普通で良いんじゃないか?」 「わかったわ青」 「誰が青だよ!明らかに俺の全身しか見てねーじゃねーかよ!」 ダメだコイツ……。 何言っても悪口で返される。 明らかに俺を舐めていやがる……。 「つーか今は良いとして敵が出たら俺が戦うだろ?その時お前はどうする?俺から逃げて戦闘を離脱するのか?それとも俺と共闘するか?」 「当然あなたを刺すわ」...
  • 錯乱、・・・
    逃げて。   逃げないと。 ここからどこか遠くへ。 隠れて。   隠れないと。 こことは違う別の場所へ。 「ここなら誰も来ないかな……」 自分は絶対にしないと思っていた。 人殺しなんてしたくないし、するわけがないと思っていた。 佐祐理さん。 ごめんなさい。 謝っても謝っても……許されない事はわかっています。 佐祐理さんの親友の祐一さんや舞さん、別の参加者に殺されても文句は言えないです。 泣く資格はありません。 怒る資格はありません。 言い訳をする資格はありません。 佐祐理さんを大事に思っていた人に殺される資格しかありません。 それでも、、、私は嫌です。 醜い思考ですが、私は死にたくないです。 「ここは……、ゲームセンター?」 目に入った大きな建物に入ってみるとそこにはUFOキャッチ...
  • 例外の方が多い法則
        アンリミテッドルールブック ――『例外の方が多い法則』 ・◆・◆・◆・◆・ 仲村ゆりは1つのくだらなくて嘘っぽくて有り得ない、それなのに信憑性の高い推理を建てた。 答えは2の次。 ただ、自分の置かれた状況のみを考えれば今は良いのだから。 「もしかしたら本当に私達はゲームの中の住人なのかも知れないわね。なんかのテレビゲームのシュミレーションみたいなね」 「僕達がゲームの世界に入れられるなんて信じられるか!」 いきなりわけのわからない事を言うゆりに同行者の阿良々木暦は大声で突っ込みを上げた。 この突っ込みだけはどこへ行っても彼は変わらない。 しかし、ゆりは暦の言葉を無視する様に推理の言葉を並べていった。 「ゲームのキャラクターだって自分の住む世界がゲームなんて気付いていないものなのよ?住む世界を現実だと思わされているのよ」 「っ...
  • ラブコメディは突然に
    そりゃあ、いきなりのバトルロワイアルは理不尽に急だがな。 世の中の異常に慣れてきたといっても限度があるだろ。 閉鎖空間、終わらない夏休み、涼宮ハルヒの消失。 と今まででも涼宮ハルヒと関わってきただけでたくさんの非日常に巻き込まれ、耐久力は付いた。 だが自分の生死に関わる事なんかに慣れているほど俺は心は広くない。 というかなんなんだこの世界は? それともハルヒがこれを望んだ結果か? そんなバカな話があるか! それに何故彼女、『朝倉涼子』がこのバトルロワイアルに絡んでいる? 「あぁ、わからん……」 無い頭を使うべきではない。 頭が痛くなり、疲れるだけだ。 「つーかここでもキョンかよ!?」 いや確かに明らかに本名じゃない名前もたくさんあったよ? バーサーカーとかC.C.とか一方通行とか。 でも俺の『キョン』って明らかに...
  • 生き抜く事/守り抜く事
    重い瞼をゆっくりと開けた。 少女の意識が段々と覚醒していき、そして大きな怒りが脳裏に蘇る。 無惨に殺害された三人の人間。彼女よりもずっと小さい子二人と筋肉質の男が、まさに『見せしめ』として余りにも惨たらしく殺害された悪夢の光景。 許せない。許せない。許せない。許せない許せない許せない―――!! 「許して、たまるもんですか」 少女・涼宮ハルヒは胸の内の恐怖心を押し殺して、静かに呟いた。 それを皮切りに、次々と苛立ちがハルヒの中で沸き上がってくる。自分たちの楽しくて騒がしい、愛すべき仲間たちとの日々を奪い去った主催者達への激しい怒りが。 キョン、長門有希、朝比奈みくる、古泉一樹。 誰一人として欠けてはいけない、大切な仲間達だ。 そしてSOS団の団長として、彼らを守る義務がある、と彼女は思った。 涼宮ハルヒは決して化け物じみた戦闘能力など持っていない。 学...
  • たとえバラバラになろうとも
    1人のか弱かったが強くなると誓った少女。 1人の強い力を持ったが、強くなれなかった青年。 そんな2人は邂逅を果たし、先程バーサーカーに襲われていたのだが、現在はそういった危険な参加者とは会わないで済んでいた。 そして、敵襲をされた時には詳しく話せなかった事を対面しながら話していた。 本当は人見知りな性格の鈴はどこか遠い世界で積極的になった力を発揮させながら……。 「あうれおるすも私と同じくばとるろわいあるとやらに巻き込まれたわけなのだが知り合いは居たのか?」 「知り合いというのかはわからないが……、たった1人だけ知っている者が居たな」 上条当麻。 1年毎に記憶を消される儚く優しい少女インデックスを助けると誓ったのだが、アウレオルスよりも先に、短時間で助けた最弱で最強の少年。 彼の正義感はこのバトルロワイアルでも参加者を助ける為に翻弄しているであろう少年の...
  • HEROES
    「こんなにも全力で戦える者がいるなんて私は嬉しいぞイカロス後輩!別に貴女が後輩かどうかはわからないがな!」 「……別に私は嬉しくなんかない。ただマスターの命令だから殺すだけ」 私の最初の同行者で仲間のめだかさんは原初の海という扇子の様な物を持ちながら、イカロスという参加者の持つ大きな刀相手に互角以上の力を見せていた。 おそらくこれが拮抗しているという状態なのであるのだろう。 どちらともあまり武器よりも素手で戦っているようなものだが……。 私、桂ヒナギクは本当であるなら仲間のめだかさん相手に助太刀したいのはやまやまだ。 私が乱入すれば少しは戦局を変えられるであろうか、足手まといになるかはわからない。 しかし私の横には気絶している椎名さんという参加者がいるので戦いの巻き添えや北条かりんさんや他の殺し合いに乗った人が現れた場合恰好の獲物になるだろう。 それだけはあって...
  • おまえのような乱入者がいるか
    「なんなんだよお前!?」 カジノ内にて謎の人物に叫んでいた金髪のツインテールをした小柄な少女は三千院ナギであった。 その三千院ナギの視線の先に見えるは自分より明らかに年上の女であった。 5歳くらいは上ではないかとナギはその彼女を見て思った。 彼女はナギと同じく金髪にしている長い髪なのだが、ナギの様にツインテールにしているわけでもなければポニーテールやお団子にしているわけでもない。 髪を結わないで長いその髪に整った顔は男性はもちろん、女性にすら目を惹くほどであるいわゆる美人である。 胸もナギの様に貧相ではなくそれなり大きかった。 ただ明らかにナギと違うのは首輪の有る無し。 この島に居る人間は皆首輪をしている。 参加者が全員集められた者達もきちんと首輪が巻かれてあったのは確認済み。 つまり、彼女は主催者の回し者の可能性がぐっと高い位置にあるはずであった。 ...
  • イキキル非日常編
    011 そんなこんな僕が知らない展開が繰り広げられていただろう。 これは少し長かった前章とでも言うのか。 僕という人間が終わる物語。 阿良々木暦の物語である。 012 「C-7からC-5まで来たわね。もう少しでC-4ね」 「でもあっちも東側から合流して来るとは限らないけどな」 「でも言ったでしょう。こうなった以上再会するのは不可能に近いとね」 誰かが死ぬ事。 普段なら考えられない事なんだけど……いや僕は吸血鬼ハンターやら神原やら死と隣り合わせな事もあったがそんな事考えたくは無いな。 いずれ僕が死ぬ事になっても、死ぬ瞬間まで希望は持ちたい。 そんな事はただの寄り道であり、この話はA-7に居るであろう井ノ原達の話である。 確かに西側からの方が合流しやすいだろう。 『あっちだと禁止エリアから逃げて来る人が居るかもしれない...
  • 澄み切った強さを手に
    おきろ、なんでこんなところでねてるんだ。 □ 「う、ぇ………」 啜り泣く声が、静かな夜の街に聞こえていた。 その声にあるのは恐怖と不安よりも、深い深い悲しみが大半だ。 やり場のない不安定な感情と、自分の仲間たちへの心配。そして、この『バトルロワイアル』に招かれる前に見た、世界の秘密。終わってしまう楽しいユメ。 願い星に誓って、大切な親友と苦難の丘を越えることを決意した。 暖かかった毎日、友と過ごした時間。 全てがユメでも、嘘だったとしても、一緒に歩んでいこうと決断させた友。自分たちの中では弱い方だと思っていたのに、本当はいつの間にかすごく強くなっていた少年。 直枝、理樹。 自分の手を引いてくれた人。 ユメから覚めて、やがて来る過酷を乗り越える決意をさせてくれた人。 なのに。なのに。なのに。なのに。なのになのになのになのに――――。 「こんなの、...
  • 朱より赤し
    キャスターであるジル・ド・レェは、自分が人を殺した直前をその目に焼き付けながらも臆する事がないどころか、興奮しながらわくわくとした感情が沸く目をした少年に目を惹かれた。 その目はまるで先程殺した巽完二には見る事の無かった自分を鏡合わせをした目であったのだから。 「僕――、いや俺の名前は刻命裕也だ」 そして殺人者、しかも人間から見たら化け物に近い自分を目にしながらも堂々とする態度にキャスターは刻命を気に入ったのであった。 マスターであるならば理解の出来るマスターが欲しい、それはサーヴァントも人間も当たり前の感情であった。 「よろしくですユウヤ、この私ジル・ド・レェはアナタの様な理解ある者を探しておりました アナタと出会えるまでは臆病なエサにしかならない少年2人に戦闘狂の騎士、私を騙す愚か者にしか出会えないのでした この出会いはサーヴァントとして我が召喚されてか...
  • 君達に届け
    ――ジリリリリリン なんでこんなにも昔の黒電話は必要以上な音量+音量が下げられない素敵仕様なのだろうか。 まるで朝の現実へと引き戻す目覚まし時計のようだ。 電話の取れる距離にまで近づくと一層音が大きい。 当然な事なのだけれど。 しかし、これはうざい。 目の前で谷口がよくわからん話を延々と聞かされている感じ。 これが一般家庭だった今と昔、やはり科学は日々進化していっている事だろう。 「この電話に出るの出るのならキョンがでなさいよね」 なんという理不尽なニンフの言葉だろう。 まあ、元々そんな空気にはなっていた。 「取るなら取った方が良いのではないのでしょうか」 遠野さんからそう言われ、もう少しでコールが途切れるのではないかと慌ててしまう。 ――ジリリリリリン 約1分が過ぎようとしている。 1分も鳴らしても出なかったら...
  • この大地の果てで(後編)
    ◇◇◇◇◇ 無言の探索であった。 別に仲が悪いわけではない。 だが考え事をしている最中であるし、静かな方が異常事態――参加者の接近にいち早く対処出来るだろう。 幸い骸も真アサシンも戦闘に関して高い技術に高いスキル持ちだ。 それが2人で固まってあるのだ、並大抵の不良なんか相手にすらならない。 だが問題は強大な敵がこの島にうじゃうじゃではないがそれなりの参加者が居る事だ。 そんな探索が始まって1時間から1時間半くらい経過したあとからだっただろうか。 『ふにゃああああああああ!』 猫の様な声のする少女らしき悲鳴か雄叫びか泣き声か。 状況が2人にとっても良くわからない展開に真アサシンは後ろを振り返り骸と顔を合わせたのであった。 「ムクロ殿」 「うむ、当然僕にも聞こえました」 ここから数十メートルぐらいの近さではない...
  • 僕は/俺は友達が少ない
    森の中で、僕は/俺は、覚醒した。 周りをぐるりと見渡すと、僕の左に/俺の右に、少年が居た。 その少年に、声を掛けられた/声を掛けた。 どうやら彼も/こいつも、このバトルロワイアルの参加者の様だ。 バトルロワイアル。まさか僕が/俺が、殺し合いに巻き込まれるとは。 だけど、僕は/俺は、殺し合いなんてするつもりはない。 そう、僕には/俺には、しなければいけないことがある。 兄さんを/みんなを、守らなければいけない。 そのためには―――― ◆◇◆◇◆◇◆ 息が苦しい。脇腹が痛い。心臓が早鐘を打つ。 立ち止まり、息も絶え絶えに後ろを振り向いた。 今の所、誰かが後を追ってくる様子はない。が、用心はしておくべきだろう。 ここがどこかはわからないけれど、周りは野原で、見通しもいい。 それは人を見つけやす...
  • 運命は、英語で言うとデスティニー
    と、決意と同時にサーベルが総一の頭を狙っていた。 「うわぁっ……!」 総一はそれを後ろに吹っ飛ぶようにして避け――実際は転んだだけだが――事なきを得た。 しかし脅威は終わっていない。 狂った椎名の標的は、未だ総一のままだ。 総一は起き上がって、椎名からの攻撃に備える。 椎名は、サーベルを大上段に構えて勢いよく振り下ろそうとしている。 万事休す、ただの学生である総一が避けられる道理はない。 だが、幸運の女神が微笑んだのか。 総一は今度の攻撃も避けることができた。 「……っくそ!」 それが分かるとすぐに体勢を整え、総一は椎名に背を向けて走り出す。 椎名も遅れはしたが、素早く総一の背中を追い始める。 森の中、2人だけの追いかけっこが始まった。 ◇◇◇ 森の中を横に並んで歩く影が2つ。 黒神めだかと、桂ヒナギク。 眉目秀麗、才色兼...
  • 悪がもう一人の自分をつくる(後編)
    時は少し遡った話。 街の病院を訪れた男が居た。 死んだ世界戦線メンバーの二番の古株の男、日向秀樹。 一番最初にリーダーの仲村ゆりの仲間になった日向は今まで数々の無茶をやってきた。 死ぬわ、殴られるわ、死ぬわ、襲われるわ、死ぬわ、飛ばされるわ、死ぬわ、落ちるわ、死ぬわ、撃たれるわ、死ぬわ、死ぬわ、死ぬわ……。 とりあえず彼は何回も死にまくった。 「ってよくよく考えれば死にまくりだな俺!?」 バトルロワイアルなんて事に巻き込まれ、ようやく死の事を日向は考えていた。 「死んで蘇る奴ほどバトルロワイアルに不必要な参加者は要らないよな……。能力制限……とか言ってたけど俺らが何回も蘇るのが能力と見なされていたら……。こえー、命粗末に出来ないじゃないかよ!?」 普通はしないのが当たり前なのだがリーダーのゆりはそういうのに執着心がない為、事あるごとに殺されている。...
  • 汚染残留
    殺し合い―――――、それは日常の終わりを、あまりにもあっさりと告げるのでした。 今まで楽しく過ごしてきた日常が、壊れてしまう。 人殺しは絶対に許されていいことではありません。その人の人生を奪ってしまう、尊い命を摘み取ってしまう。それが『人間』という生物にとって絶対的なタヴーだということくらい、幼稚園児でも知っています。 しかし、あの三人はきっとそんな道徳は持っていないのでしょう。 あんなにも簡単に三人の人間を殺したのですから。 お嬢様よりも年下の女の子たちが、首を吹き飛ばされて殺された。 そんな情景を見て、心が痛まないほど私は冷徹ではなかったようです。 可哀想だと、あんまりだと思いました。 ですが、私の心は禁断の道を選ぶことを決断していたのです。 私の名前はマリアといいます。 三千院家にメイドとして仕えさせていただいています。 毎日を、お嬢様――――三千...
  • 翼ある銃
    「ナギ、最初の目的地だけど。あたしは病院がいいと思うわ」 何の前触れもなしに沙耶が話を振ったので、ナギは一瞬びくっとして彼女の方を見る。 二人は何の目的もなくとりあえず歩いていたのだが、その間にも沙耶は地図をしっかり見ていた。 候補地はいくつかあったものの、中でも一番合理的だとして病院を目的地に選んだらしかった。 「怪我なんかをした時に、処置の道具はたくさんあるに越したことはないでしょ? まずは自分の装備を整える、スパイの基本よ。覚えておくといいわ」 「おおっ! そうなのか!?」 スパイ、という響きに格好よさを覚えてナギは大きな両目を輝かせた。 そこまでいい反応をされるとどうしても誇らしくなる辺り、この二人はやはり若干幼稚である。 ナギに戦闘を任せるのは無謀過ぎることは、これまでの他愛もない会話の中で沙耶は承知の上。 理樹のようにパートナーにするのは無理...
  • 俺の救世主さま
    ――どうなってんだよ、こりゃ! 今、自分はどんな状況なのか整理をしろ俺! 肩で息をしている俺はぼんやりだが大体の事を思い返してきた。 ――――― おまじないを俺達9人が行ったんだ。 だがそこで俺達は友人を何人も亡くしてしまい最終的には5人で『逆打ち』という方法で脱出をした。 戻ってきたのはもちろん学校。 だが、俺達がおまじないを行った自分の学校ではなく、室内でもない屋外に戻ってきた。 そこはグラウンドだった。 脱出をして俺達が見た最初の色は見慣れた赤色、『血』の色であった。 赤色の景色からまた赤色の景色へと移り変わり、また1人死んでしまった。 ――どこまで俺達は死と隣り合わせなんだよ! 眠らされた俺は目を覚ますと砂浜。 制服に付いた砂浜の砂を落としていると、髪の長いおしとやかな女性が話しかけてくる。 「あなた...
  • 主催者のバカ野郎共に大いに抵抗して脱出するための素晴らしき仲間達
    「お、おい……。もしかしてお前らが言ってたロロとかいう奴はこいつなんじゃないか?」 オレンジ色の派手な髪色をして、普段は吊り上がっている目をしている青年の表情は怖い物を見た様に怯えた瞳になっていた。 実際の見た目は黒崎一護であるが、中身はコンという改造魂魄が正体である。 「見つけたかコン?」 黒い死覇装に身を包み、オレンジ色の派手な髪色をした吊り上がった目をした男がその声の方向に歩く。 こちらが本物の黒崎一護であった。 死神化の際は本物の体が動かせないのでコンに中に入ってもらって、一緒に動向していたロロ・ランペルージの捜索をもう1人の涼宮ハルヒと行っていたのだった。 話は戻り、コンはハルヒと一護に教えられた情報を元にしていた為、捜索していたロロの顔は知らない。 外国人で、クリーム色の様な髪の色、日本語はペラペラ、無口、少し気弱そう、小柄。 それがコ...
  • この大地の果てで(前編)
    あうれおるすからかみじょーに謝らせるんだ。 本当は、私の親友のバカの謙吾からも頭を下げさせたいがそれはあいつが罪の意識を持ってから殺し合いに乗った事を後悔させたうえで謝らせるんだ。 それまで私は生きる。 弱い私だけど理樹のぶんも生きなきゃいけないから。 「鈴、そろそろ覚悟を決めた方が良い」 あうれおるすが辛そうに言う。 はて?なんの事だ? あうれおるすの話は難しくて理解するのに時間がかかる。 これで本当に18歳なのか? 「時間なんだ」 「時間……?」 私は忘れていた。 本当に時間が過ぎていっている事。 このバトルロワイアルが始まってからはショックの連続だったのだから。 『ご機嫌いかがですか皆さん?』 定時放送。 あうれおるすはペンをと名簿を取り出し必死に死んだ者に印を付ける準備をしている。 私はただ呆然と聞いていた...
  • 中二病でも殺したい!
    「おっさん、俺は必ずみんなと脱出してみせるから……」 ライダーの体が消失し、天へ召されたのを見送る少年、北川潤。 俺はおっさんの事を忘れない。 だからおっさんも俺の事を忘れないで王の生きた証として俺を刻んでくれ。 そして、安らかに死後の世界を征服を果たして俺がいずれそこの住人となるから。 拳を握り決意を固める。 相沢と水瀬を助け、かつ困った参加者を助ける。 ライダーと出会う前まではまだ呆然としかわからなかった自分。 既に参加者に手をかけた今なんて事もあったかもしれない。 だが、それはライダーとの邂逅により、その可能性は0になった。 「待ってろよ、俺が今困っている奴らを助けてやるから」 涙は見せない。 あの時流した涙は彼を弱くするどころが別人の強くなった。否、別人の様に強くなった。 ※※※ 「クソッ、参加者は誰か居な...
  • 飛影
    【名前】飛影 【出展】幽☆遊☆白書 【種族】妖怪邪眼師 【性別】男 【年齢】不明(外見10代) 【外見】頭は炎のように髪が逆立ち、全身に巨大な眼が浮き出ている。額に第3の目 【性格】宝を手に入れるためには手を組んだ仲間を殺すことも躊躇わない極悪非道な性格。 【呼称】 一人称:オレ、二人称:「お前」。他人は基本的呼び捨て 【能力】 第3の目によって下等妖怪や低級霊、霊力の弱い人間を操ることや、千里眼を行うことが出来る。 第3の目を目撃しただけでそれらの相手は正気を失い飛影の言いなりになる。 支配した相手は考えただけで思いのままに操れる。 剣で斬った相手を人面獣や妖怪に変え強制的に部下にできる。かすり傷ひとつでもその時点でアウト。 全身に浮き出した邪眼で第3の目の力を無限に増幅させ上級妖怪や霊力の強い人間でも常時金縛りにできる。 ゆっくりよけただけでも光速の無...
  • 奇跡――それはつくられた偶然――
    北条かりんの幸運はゲーム開始前からつくられていた。 時は遡りゲーム開始時に戻る。 「かれん、私頑張るから。あなたは私の帰りを待っているだけで良いんだからね」 北条かりんの血の繋がった妹北条かれん。 彼女の家族は自分1人。 彼女を守れるのは自分1人。 自分の想い、かれんの想い。 かりんは最初から、いやずっと2人ぶんの想いを重ね生きている。 だからこのバトルロワイアルでも生き続けなければならない。 どんな汚い手段を使ってでも。 たとえ人を何人も殺す事になっても。 「私の命より優先させても必ず」 かりんは決意を固める。 人生で一番頑張らなくてはいけない瞬間が来たと言っても過言ではないだろう。 かれんの喜ぶ顔がまた見れると考えると自分が負けて死ぬ姿が思い浮かばない。 たとえ人殺しをかれんが許さないとしても。 (黙っていれ...
  • 【第1回放送までの死亡者】
    【第1回放送までの死亡者】 時間帯 死亡者 殺害者 タイトル 死因 凶器 深夜 古河渚 岡崎朋也 001 アナタは恋人を殺せますか? 射殺 ドラグノフ 直枝理樹 持田哲志 015 闇に濡れたCatastrophe 射殺 デザートイーグル50AE 霧島佳乃 春原陽平 007 それと便座カバー、それと…… 刺殺 サバイバルナイフ 上条当麻 宮沢謙吾 009 生き抜く事/守り抜く事 射殺 S W M19 マリア 篠崎あゆみ 013 汚染残留 爆殺 クレイモア地雷 花村陽介 グリムジョー・ジャガージャック 017 破面の告白 消滅 虚閃(セロ) 沢田綱吉 古里炎真 031 歪曲スル正義 射殺 グロック17 園崎魅音 アーチャー 029 Island Days 射殺 赤原猟犬 黎明 ライダー 真アサシン 025 散りゆく者への子守唄 心臓破壊 妄想心音(ザバーニーヤ) 篠崎あゆみ...
  • バカと筋肉と未確認生物
    私は夢と現実どちらの世界に居るのだろう? 確か昨日は私の通っている如月学園の文化祭だったはずだ。 ウチのクラスはおしるこ屋をする事にして「その一杯に愛を込めろ」とスローガンにコスプレをしたり大はしゃぎの接客など盛り上がった。 そしてそれが終わるとクラス委員長である篠崎さんが『幸せのサチコさん』というおまじないを、鈴本さんと別れになるからとそれを行った。 『サチコさんにお願いします』と私を含め、みんなで唱えてそれを――千切った。 それを行った瞬間、外では雷が落ちて、それが合図とばかりに机が倒れる程の強い地震が起きた。 そして目が覚めるとそこに広がっていたのが、このバトルロワイアルの舞台であった。 シャルル・ジ・ブリタニアたる者達が見せしめとして選んだ少女。 その片方に見覚えがあった。 私の好きなクラスメート、持田哲志の妹である由香ちゃんであった。 ...
  • 騎神咆哮バーサーカー
    ■■■■■■■■―――――――! 木霊する音。 振るわせる地。 湖の騎士にして裏切りのナイト――ランスロット――。 面影すら残っていない狂った1人の騎士の英雄であった者の雄叫びは一体何を意味する? 自らの勝利か? それとも、自らの敗北か? それとも、自らの死か? 答えは――――? 対峙するはツインテールの髪型をした幼き少女が1人。 これは狂った騎士と1人の少女の戦いの結末の<物語>。 ――――――――――――――――――――――――――― 「お姉さまは死ななくて、わたくしのお姉さまの恋路を邪魔するあの男の名前が呼ばれたのにどうして心の中がこう、……もわっとするのでしょうね……」 中学生のジャッジメントの白井黒子は放送の死亡者で数少ない知り合いの名前を聞かされた。 心に残るのは渦。 ...
  • Melodia〜僕に捧げるIの歌〜
     □ 青春に君の死は―――――?  □ 今回の件、『バトルロワイアル』という言葉に僕は無論のこと馴染みはない。 つい先ほど聞いたばかりで馴染めというのが無理な話で、その内容もその居心地の悪さを促進しているだろう。 『バトルロワイアル』。 簡単に言っちまえばそれは殺し合い。 殺し合い、人と人とが、ないしは人と怪異が互いに互いを殺し合う、ただそれだけのこと。 それだけという言葉を使えば中々に危機感が衰えてしまっているがこの場合の「それだけ」とは言ってることが単純、といってることに対してだ。 まあ。 内容については言うまでもなく、意味不明だ。意味朦朧、魑魅魍魎。 これまでの人生に置いて僕に人の死というものが全く縁の無い代物という訳でもないけれど。 正直に言ってなによりも先行する気持ちと言ったら「理解不能」。 冷静でいられるかと言ったら勿論嘘になる...
  • 悪がもう一人の自分をつくる
    暗い暗い部屋。 灯りという灯りはなく並べられたモニターの薄暗い灯りのみ。 「ゲーム開始2時間の経過ね」 全ての参加者を映し出す100個のモニター。 その100個のモニターの内消えているモニターは9つ。 消えたモニターの順番は古河渚、霧島佳乃、上条当麻、直枝理樹、マリア、花村陽介、沢田綱吉、園崎魅音、ライダー。 このバトルロワイアルで散っていったゲームの駒。 この部屋で観察し、足立さんに情報を送っている。 それはともかく今、私はとても頭を悩まされている。 今は確かに順調に数は消えているが問題はマーダーである。 マーダーの数はむしろバランスが良い。 だが、質の問題だ。 せっかくシャルルが色々な世界から集めた駒の選りすぐりな中、人間じゃない超人枠も設けた。 サーヴァント、死神、破面、未確認生物、宇宙人。 魔術師やペルソナ使い、能力者などではなく...
  • ああっ、侍さまっ
    「落ち着いたか音無」 「あぁ、なんとかな」 「そっか、良かった」 俺と相沢はあの化け物2人から死に物狂いで逃げ出した。 まぁ、俺も何度か死んだのだから死に物狂いなんてのも変だが。 それからもしばらく動いた俺と相沢。 「しかしこれからどうしような音無」 「そうだなー……」 相沢の提案に考える俺。 無闇に逃げているだけじゃまた危険な奴と出会ってしまうかもしれない。 ただ動かないのも敵を待つ様なものだし……。 となると襲われにくい環境を作ってやれば良い。 その為には……。 「まずは仲間探しじゃないか音無?」 「それが一番か……」 やはりそうであろう。 俺もその事が真っ先に思い浮かんだ。 だが奏や日向や椎名は大丈夫だろう。 直井は人殺しはしそうだが、俺の事を慕っている。 奴は俺相手なら問題ないが相沢が若干やばいかもな。 だ...
  • 【Kanon】出典支給品
    赤いビー玉 祐一が名雪に買ってあげたビー玉。春原陽平に支給。 舞の剣 大きな剣で川澄舞が魔物と戦う時に使用される舞愛用の武器。手塚義光に支給。 羽根の付いたランドセル メインヒロインのうぐぅこと月宮あゆの愛用のランドセル。羽根はあれど飛べません。御剣総一に支給。 ぬいぐるみ「けろぴー」 水瀬名雪が大事にしているカエルのぬいぐるみ。羽川翼に支給。 アリクイのぬいぐるみ 倉田佐祐理が川澄舞に一番大きなぬいぐるみをと選んだ誕生日プレゼント。北川潤に支給。
  • 運命の旋律
    (俺はこれからどうしたら良いかなぁ……) 音無結弦は虚無感に満たされていた。 死んだ世界戦線の仲間達、リーダーの仲村ゆりや日向秀樹達を成仏させ、そして自分の告白と共に立華奏も成仏させた。 そして自分はこれから死んだ世界を訪れる者を待つ為、死んだ世界に止まった。 だが今は悲しみが体に溢れ、何もするつもりがない。 ただ体を休ませ眠らせていたかった。 ここは、自分しか居ない静かな空間だから。 『こらー、起きなさいよ君達!』 (なんだよ、煩いなぁ……) なんだがコンピューターの様な聞いた事のない声に結弦は嫌々と体を起きあがらせた。 今は刃向かう気力も結弦には無かった。 「ん?なんだこれ?」 結弦が起きてコンピューターの声の主を探したが見つからなかった。 いや、わからなかったと言うべきだろう。 何故なら声の主が誰かわ...
  • 天城雪子は笑えない
    俺は桜井智樹。ごく普通の中学生だと思う。 いつの間にかバトルロワイアルとやらに巻き込まれてしまっていた。 よく分からないが、シャルル・ジ・ブリタニアが言うには、これは「殺し合い」らしい。 (ふざけんな、人の命をゲームの駒のように扱いやがって!) 怒りが湧きあがってくる。 俺は決して殺し合いに乗る気はない。 名簿に名前のあった、イカロス、ニンフ、アストレアを探す。 そして必ず、元の世界に帰るんだ。 俺はさっきから、この寮にあるドアを片っ端から開けていた。 同じように巻き込まれた人が居るかもしれないからだ。 今まで人が居たことはなかったけれど。 (まあ、そう都合よくもいかないか) そう思いながら、何度目か、ドアノブを回す。 しかし、今までとは違って、ドアは開かなかった。 「誰かいるんですかー?」 鍵が掛かっているということは、誰かが居ると...
  • Oath Sign(後編)
    ごく僅かな人間だけが記憶を持ち続け、他の者は記憶を失う。 そしてそれが断片的に残ることもある。潜在意識だ。 今の二人の様子は、それに酷似していた。 尤も風子があんな過酷を背負っている風には見えなかったが、それでも疑問は残る。 「……あーもう! 分かったよ! 分かったから離せって」 観念したのだろうか、春原は抵抗の一切をやめる。 武器も取り上げられて、そして二対一のこの場では、暴れたところでどうにもならない。 春原は素直に、観念したのだ。 敗北を認めた、とも言える。 それでも殺し合いを止めるという考えはない―――あくまでこの場は従うだけである。 「……良いだろう。その状態じゃ何も出来ないだろうしな」 「ん。……聞いてもいいかな、君」 「なんですか、春原さん」 「君と、さ……どっかで、会ったことあるよね?」 ...
  • 悠久の旅人〜Dear boys
    001 ――僕は死んでしまったらしい。 それは僕と今一緒に同行している仲村ゆりの言うぶんには、である。 これに関しての僕の結論はNoである。 これが僕と忍のみだったら多分信じていた。 『僕の死=忍の死』であるのだから。 だが、そこに戦場ヶ原、羽川、神原、千石の4人がこぞって死ぬのか? しかも八九寺が参加しているのなら決定的な証拠になるのだが、成仏したから参加出来ないのかはわからないが残念ながらそうはいかないらしい。 くそー、八九寺が入れば俺がそのまま八九寺のところにすっ飛んで――おっと、話の方こそすっ飛んでいるではないか。 「阿良木君、他に聞いておきたい事はもうないのかしら?」 「ちょっと待て仲村、僕の名前は阿良々木暦だ」 「そうだっけ?ごめん、間違っちゃたわ」 「違うわざとだ」 「……」 無言で蹴られました。 うはっ、ご褒美ありがとう...
  • Departure
    殺し合いの舞台となった島の、【E-8】にある民家。 そこで少年、前原圭一と、少女、朝比奈みくるは出会った。 そして、圭一をリーダーとして、この殺し合いから脱出する、もしくは主催者を打倒するチームを作ることに決めた。 しかし、二人はすぐには行動しなかった。 これからどこへ向かうか、そしてどう仲間を増やすかを考えるためだ。 圭一はテーブルに地図とノートを広げ、何やらノートに書き込んでいる。 みくるはキッチンにあったティーバッグを使い、お茶汲みの準備をしている。 「(あたしは……殺し合いなんてできない。だからせめて、自分の身を守らなくっちゃ)」 朝比奈みくるは、特殊な能力も無いただの少女である。 前原圭一は「俺が朝比奈さんを守りますよ」と言ったが、中学生に頼るだけではいけない、と彼女が考えたのは当然だと言える。 しかし、みくるのデイパックに彼女が扱える武器は...
  • かみのおとされもの
    このバトルロワイアルの会場の島ではたくさんの参加者の人間ドラマが繰り広げられようとしていた。 今回はそのドラマを【D-6】にだけ絞って見ていこう。 【START】 「はぁ?」 「……キョンさん?」 「ちょっ、俺をそんな可哀想な目で見るなっ!」 仲間。 戦うつもりがないらしい、普通の女子高生の姫萩咲実さんとエンジェロイドだが未確認生物かは知らんがハルヒが喜びそうな存在ニンフ。 それがこのバトルロワイアルが始まって運良く見つけた仲間。 「あんた脳みそ浮いてんじゃない?」 「…………」 いや、こいつは要らなかったな。 姫萩さんだけで充分だったな。 そんな姫萩さんからも、今は怪しまれているんだがな……。 こうニンフはハルヒ、姫萩さんは朝比奈さん的な雰囲気があるよな。 このまま行くと長門的な無口キャラか読書キャラが...
  • 偽善正義
    「(よし、射程距離にヨーヨーを持った少年が踏み出した)」 ワルサーP38を構えた、全身を黒く着飾っている男―衛宮切嗣―はまさに暗闇の中の暗殺者といった風貌であった。 真っ暗闇な黎明な空に溶け込んでいる様でもあるのであった。 彼の目の前の男―六道骸―の先程のヨーヨーから針を出した攻撃を切嗣は威嚇判断捉えた。 皮肉にも骸の先程の攻撃は敵意が無い事を示すはずの攻撃が、逆に切嗣の神経を逆撫でさせてしまっていた。 だが結局切嗣にとって威嚇してくる者に問わず、怯える者、助けを請う者、仲間に勧誘する者、無条件で息子の衛宮士郎以外の参加者は敵と見なされるのではあるのだが。 「そんな銃を構えないでくださいよ」 一方、切嗣の心理を知るはずのない骸。 交渉をする者ではあるのだがその目は圧伏させる様な鋭い目つきで、どんな者に対してもこの警戒心は解かないであろう。 ...
  • 【Fate/stay night】出典支給品
    壊れているストーブ 衛宮士郎が直しているストーブ。宗像形に支給。 エクスカリバー 第四次、第五次聖杯戦争にてセイバークラスで召喚されたアーサー・ペンドラゴンの宝具。使用者の魔力を『光』に変換し斬撃にとして放つ。 このロワイアル内にて魔力のない人間は体力を使えば斬撃を出せるという制限をかけています。前原圭一に支給。 物干し竿 五尺余りの刀で、アサシンこと佐々木小次郎の主武装。伊吹風子に支給。 ゲイ・ボルク ランサーの宝具。『刺し穿つ死棘の槍』。突けば必ず相手の心臓を貫く呪いの槍。戦場ヶ原ひたぎに支給。 干将・莫耶 アーチャーの投影宝具である、陰陽二振りの短剣。互いに引き合う性質を持つ夫婦剣でもある。 二つ揃いで装備すると、対魔力・対物理が上昇する。天城雪子に支給。 破戒すべき全ての符(ルールブレイカー) 第五次聖杯戦争に参加した、キャスターの宝具...
  • 【とある魔術の禁書目録】出典支給品
    海軍用船上槍 ヴェネツィアの隣にあるイタリア北東部の都市国家フリウリで生まれたコルセスカの一種。 15〜17世紀のヴェネツィアやフリウリなどの海洋都市国家の海軍で使用されていた。 1500回ほど樹脂のコートを重ねることにより『植物の持つ繁殖力』の術式を付加し、 更に刃先に『冷たい夜気』を利用した術式を付与することで、 聖人のメイスによる一撃に耐えるほどの耐久力を持ち、その一撃が破壊的な攻撃力を撒き散らす霊装へと変貌した。棗恭介に支給。 七天七刀 聖人・神裂火織の使用する、2m近くある日本刀。涼宮ハルヒに支給。 ゲームセンターのメダルの束 御坂美琴の武器。普通のメダルだが、これに美琴の電撃を付加すると最強の技『超電磁砲』となる。姫萩咲実に支給。 22口径ゴム弾拳銃 アンチスキルの使用する暴徒鎮圧の為に使われる銃であり、人を殺す威力はなく助骨が折れる程...
  • 傭兵とリフレイン
    時計を見る。殺し合いが始まってから、もう一時間半ほど経っていた。 周囲を警戒しつつ、まだ他の参加者に遭遇していないことに焦りを覚える。 さっさと優勝して首輪を外して貰わねばならない。 しかし、隣にいるこの男は、全く焦った様子は無い。 「ところでよぉ、高山さん」 共に歩く青年が、まるで友人に電話してくるような気楽さで話しかけてくる。 緊張感の欠片もないその声に、少し苛立ちを覚えながら反応する。 「どうした、何か問題が発生したか」 「いやぁ、カタいねぇ、やっぱ」 「……?」 何を言いたいのかが分からない。固い?硬い?難い? 脳内で手塚の発した単語を変換しようと試みるが、どれも意味がしっくりこない。 考えている内に、手塚が続きを言う。 「オレの事は呼び捨てでかまわねぇからさ、アンタもあだ名とかあれば教えてくれない?」 ああ、そういうことか。と納得する。 自分の...
  • 支給品ではなかった物
    こちらには支給品ではなかった物の紹介をします。 赤原猟犬@Fate/stay night アーチャーにより投影。 ベオウルフが振るった魔剣で、アーチャーは矢として用いる。 ナイフ@現実 長門有希が情報操作で出したナイフ。 Keyコーヒー@Angel Beats! 死後の世界で人気がある、ブランド物のコーヒー。電気店に備え付けてあった自販機から、長沢勇治が奪った物。 文房具@現実 ホッチキス、カッター、ボールペン、定規などたくさんの文房具。戦場ヶ原ひたぎが病院内にて現地調達。 干将・莫耶@Fate/stay night 詳しくは天城雪子は笑えないもしくは支給品まとめの【Fate/stay night】出典支給品参照。衛宮士郎の投影による武器。 水@現実 市販のミネラルウォーター。三千院ナギがA-3カジノで調達。 ジュース@現実 普通...
  • シャングリラ
    死は誰にでも訪れる。 気付けば自分は生きていた/死んでいた。 どれだけの英雄にも王にも偉人にも戦士にも正義の味方にも悪の魔王にも主人公でもヒロインにもサブヒロインにもモブキャラにも奴隷にも。 何より平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で平等で……、 ――なのに。 何より不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等で不平等な話だが……、 紛れもない真実であり、全ての者の旅の終着点だ。 例外はない。 『例外の方が多い法則』。 これには必ず該当しない特殊な話。 生み出された命と引き換えに、死する命。 こうして世界はバランスを保つ。 ―――――――――――――――――――― なんだよ、ワタシの学校から逃げておい...
  • 生徒会の一存
    桃色の髪の少女が1人バットを握りながら怒りを抑えている。 ――あんな小さな女の子達が何したっていうのよ! ――こんなゲームになんの意味があるっていうのよ! その怒りの数は1つ1つと増えていき、やがてその数は手の指で数えられる10を越した。 「ふざけんじゃないわよ!」 そのバットで怒りをぶつける為、八つ当たりで木に叩きつける瞬間バットは刀に変形し、『サクッ』と気持ち良い音をたてて木に突き刺さる。 「驚いたわ……。まさかこんなバットがあるなんて」 すぐに刀はバットへと戻り、突き刺さっていたバットが刺さらなくなり、重力に沿って下に落ちる。 と、今の科学では作れそうにないバットを見て彼女は少し未知の力を信じ始める。 ――――― 「そういえばこんなくだらない事をしている場合じゃなかったわね」 どうやらこのバトルロワイアルには...
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