小話03

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[[BACK>http://www18.atwiki.jp/5010/pages/22.html]] ---- ホムンクルス。 その存在が認められるようになったのは、つい最近のことである。  * あるところに、事故で右腕を失った少年が居た。 彼の家は貧しく、義手を買うための金も用意出来ない。 見かねた街の錬金術師は、彼のために、彼の右腕を創ることにした。 そのために錬金術師は、最初に彼そのものを創り出すことを試みる。 しかし、やはり上手くはいかない。 人の形をしてはいるものの、でっぷりと肥大した肉人形。実験室で産声をあげる。 あらかじめ調整しておいた形のよい右腕の部分だけを、義手用に切除する。 すると、肉人形はたちまち冷たくなり、動かなくなってしまう。 それを見た錬金術師は、無性に悲しくなったーーー  * 後日、少年が何者かに連れ去られる事件が起こる。  * 数年後、最初の完成型ホムンクルスが発表される。 世間のこれまでの認識を一変させる、実に美しい、少年の姿だった。 錬金術の権威達も、その完成度の高さに目を見張ったという。 そのホムンクルスは10年を生き、言動にもほとんど不自由は見られなかったが、 唯一右腕だけは、ぶよぶよの出来損ないだったと、記録には残されている。 ---- [[BACK>http://www18.atwiki.jp/5010/pages/22.html]]
[[BACK>http://www18.atwiki.jp/5010/pages/22.html]] ---- ホムンクルス。 その存在が認められるようになったのは、つい最近のことである。  * あるところに、事故で右腕を失った少年が居た。 彼の家は貧しく、義手を買うための金も用意出来ない。 見かねた街の錬金術師は、彼のために、彼の右腕を創ることにした。 そのために錬金術師は、最初に彼そのものを創り出すことを試みる。 しかし、やはり上手くはいかない。 人の形をしてはいるものの、でっぷりと肥大した肉人形。実験室で産声をあげる。 仕方なく目的のため、右腕の部分だけを、義手用に切除する。 すると、肉人形はたちまち冷たくなり、動かなくなってしまう。 それを見た錬金術師は、無性に悲しくなったーーー  * 後日、少年が何者かに連れ去られる事件が起こる。  * 数年後、最初の完成型ホムンクルスが発表される。 世間のこれまでの認識を一変させる、実に美しい、少年の姿だった。 錬金術の権威達も、その完成度の高さに目を見張ったという。 そのホムンクルスは10年を生き、言動にもほとんど不自由は見られなかったが、 唯一右腕だけは、ぶよぶよの出来損ないだったと、記録には残されている。 ---- [[BACK>http://www18.atwiki.jp/5010/pages/22.html]]

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