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ホムンクルス。
その存在が認められるようになったのは、つい最近のことである。
*
あるところに、事故で右腕を失った少年が居た。
彼の家は貧しく、義手を買うための金も用意出来ない。
見かねた街の錬金術師は、彼のために、彼の右腕を創ることにした。
そのために錬金術師は、最初に彼そのものを創り出すことを試みる。
しかし、やはり上手くはいかない。
人の形をしてはいるものの、でっぷりと肥大した肉人形。実験室で産声をあげる。
あらかじめ調整しておいた形のよい右腕の部分だけを、義手用に切除する。
すると、肉人形はたちまち冷たくなり、動かなくなってしまう。
それを見た錬金術師は、無性に悲しくなったーーー
*
後日、少年が何者かに連れ去られる事件が起こる。
*
数年後、最初の完成型ホムンクルスが発表される。
世間のこれまでの認識を一変させる、実に美しい、少年の姿だった。
錬金術の権威達も、その完成度の高さに目を見張ったという。
そのホムンクルスは10年を生き、言動にもほとんど不自由は見られなかったが、
唯一右腕だけは、ぶよぶよの出来損ないだったと、記録には残されている。
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ホムンクルス。
その存在が認められるようになったのは、つい最近のことである。
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あるところに、事故で右腕を失った少年が居た。
彼の家は貧しく、義手を買うための金も用意出来ない。
見かねた街の錬金術師は、彼のために、彼の右腕を創ることにした。
そのために錬金術師は、最初に彼そのものを創り出すことを試みる。
しかし、やはり上手くはいかない。
人の形をしてはいるものの、でっぷりと肥大した肉人形。実験室で産声をあげる。
仕方なく目的のため、右腕の部分だけを、義手用に切除する。
すると、肉人形はたちまち冷たくなり、動かなくなってしまう。
それを見た錬金術師は、無性に悲しくなったーーー
*
後日、少年が何者かに連れ去られる事件が起こる。
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数年後、最初の完成型ホムンクルスが発表される。
世間のこれまでの認識を一変させる、実に美しい、少年の姿だった。
錬金術の権威達も、その完成度の高さに目を見張ったという。
そのホムンクルスは10年を生き、言動にもほとんど不自由は見られなかったが、
唯一右腕だけは、ぶよぶよの出来損ないだったと、記録には残されている。
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