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こんな記事がRTされてます。
前半の道知事の姿勢は、どうでもいいです。
問題は最期に出てくる「北海道ではダントツに高い泊村のガン死亡率」
http://www.pe-ringnet.or.jp/wp-content/uploads/2010/02/5270c2d5a77872ea4eed5c5db4f52805.pdf
ネタ元は、札幌圏の技術士育成のために作られた社団法人なのですが、
これをどう見ますか。
泊村は突出してがん死が多いのでしょうか?
がんは5大死因の一つになってます。いまの日本で人ががんで死ぬ現場って、どれくらい認知されているのでしょうか?
医療への理解、地域に住むことの理解、そういったことが色々入っている
いい例だと思います。
率直に、どう感じるか、あるいは「自分の力で」調べることをやってみて
この情報に自分は同感するのか、納得がいかないのか、聞かせていただけませんか?
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【glasscatfish】
興味深いのですが、対象のファイルが大きくて突込みどころも多いので、ちょっとまわりの人なんかに感想を求めにくい。
どこか2,3枚のスライドから始めてみるのはどうでしょうか。
[2011/08/22(月)] [23:09:03]
こういうブログ記事もありました。
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-799.html
[2011/08/23(火)] [10:21:38]
----
【Yasushi】
>どこか2,3枚のスライドから
6枚目(ページに付いている番号でいうと15)から7枚目にかけての、北海道の全市町村別過去三年のがん死亡率の順位がいいでしょう。
泊村が1位になっています。
#image(110823-150253-tomari-cancer-death.jpg, width=400)
[2011/08/23 13:10]
----
【Yasushi】
続いて、参考資料を挙げますか。北の果てなので、あまり皆さん興味が無いようですね。まあ、ぼくは北海道の地域医療福祉に関心を持っているので、このページはコツコツいきます。
■泊村の年齢別人口分布
#image(110824-tomari-age.jpg, width=430)
○特徴
-高齢者の多い過疎村。とくに二十代以下の若者が少ないのが目立ちます
■泊村の人口推移
#image(110824-tomari-population.jpg, width=440)
○人口が減少し続けています
○上の書き込みは、がん死亡率は10万人あたりに換算した死亡人数ですよね。&bold(){2500人}というのは、&bold(){実際の総人口を超えてしまっています}。一体、何人の死者を元にこの数字を算出したのでしょうね?北海道の市町村は、最大が札幌市の190万人。泊村は1900人。母集団が千倍も違うデータを単純に死亡率で出して横一列に比較すると、たしかにランキングにはなりますが、札幌で偶然一人が死亡したときと、泊で偶然一人が死亡したときの、死亡率への影響力、つまり誤差を考えてみてください
[2011/08/24 22:39]
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【Yasushi】
あまり興味も引かない話題のようですが、どんどんいくよ。
病気と死亡を扱う時に注意すべき点。
●基本
-市町村は人口で大都市と小村では最大1万倍くらいの人数の違いがある
-老人は若い人より相対的に疾患を持っている事が多く、老人比率が高くなると、それだけ、同規模の市町村でも年間の死亡者は高くなる(がんも然り。同じ部位の固形がんでも、若年層と老人では死亡率は違います)
-男性と女性のがん死を合計すべきでない:男性は女性より喫煙率が高いとか、女性は乳がんなど(ちなみに男性も珍しいですが乳がんはあります)特有のかかりやすいがんがあるため、男女の統計は分けて見る必要があります。男女を合わせた合計でがん死を比較すると、男性特有のがん死、女性特有のがん死が紛れ込んで、典型的なミスリードを起こします
このため、単純な数字の比較をしてはいけません。冒頭にあげたソースは、市町村人口を無視した単純ながん死亡率の比較なので、この時点で、原発を抱えている故のがん死として比較するには、乱暴に過ぎ、&bold(){この石狩の技術士NGOのデータは一時資料としての価値はありません}。
この段階の誘導に引っかかっているようでは、東スポ読んで宇宙人の存在を信じるのと同じだと思います。
まずは最低限、「年齢による死にやすさ」を考慮した標準化死亡比(SMR)で比較しなければいけません。
ただし、統計的にはよく使われるSMRも、原発と地域の保健医療の関係に用いるには、まだ落とし穴があります。(米国のGouldのmapが有名)
(続く)
[2011/08/25 14:37]
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【Yasushi】
このページは、北海道の一地域の問題に留まりません。全国のどこに住んでいようと、読んでいる皆さんが、病気になったときに、どうなるか(どこで医療を受け、もし、運悪く助かる見込みが少ないという時に、自分はどういう選択をするのか等々……)を考える、よい材料だと思いますよ。
さて、北海道の市町村別のSMR(標準化死亡比:年齢による死にやすさを考慮した指標、と考えて下さい)をダウンロードできるサイトがあります。
[[北海道・市町村別・保健所別SMRダウンロード>http://www.hokkaidohealth-net.or.jp/]]
[2011/08/25 16:35]
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★ページを改めます。
続きはこちらへ→ http://www18.atwiki.jp/ahr-people/pages/93.html
こんな記事がRTされてます。
前半の道知事の姿勢は、どうでもいいです。
問題は最期に出てくる「北海道ではダントツに高い泊村のガン死亡率」
http://www.pe-ringnet.or.jp/wp-content/uploads/2010/02/5270c2d5a77872ea4eed5c5db4f52805.pdf
ネタ元は、札幌圏の技術士育成のために作られた社団法人なのですが、
これをどう見ますか。
泊村は突出してがん死が多いのでしょうか?
がんは5大死因の一つになってます。いまの日本で人ががんで死ぬ現場って、どれくらい認知されているのでしょうか?
医療への理解、地域に住むことの理解、そういったことが色々入っている
例だと思います。
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【glasscatfish】
興味深いのですが、対象のファイルが大きくて突込みどころも多いので、ちょっとまわりの人なんかに感想を求めにくい。
どこか2,3枚のスライドから始めてみるのはどうでしょうか。
[2011/08/22(月)] [23:09:03]
こういうブログ記事もありました。
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-799.html
[2011/08/23(火)] [10:21:38]
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【Yasushi】
>どこか2,3枚のスライドから
6枚目(ページに付いている番号でいうと15)から7枚目にかけての、北海道の全市町村別過去三年のがん死亡率の順位がいいでしょう。
泊村が1位になっています。
#image(110823-150253-tomari-cancer-death.jpg, width=400)
[2011/08/23 13:10]
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【Yasushi】
続いて、参考資料を挙げますか。北の果てなので、あまり皆さん興味が無いようですね。まあ、ぼくは北海道の地域医療福祉に関心を持っているので、このページはコツコツいきます。
■泊村の年齢別人口分布
#image(110824-tomari-age.jpg, width=430)
○特徴
-高齢者の多い過疎村。とくに二十代以下の若者が少ないのが目立ちます
■泊村の人口推移
#image(110824-tomari-population.jpg, width=440)
○人口が減少し続けています
○上の書き込みは、がん死亡率は10万人あたりに換算した死亡人数ですよね。&bold(){2500人}というのは、&bold(){実際の総人口を超えてしまっています}。一体、何人の死者を元にこの数字を算出したのでしょうね?北海道の市町村は、最大が札幌市の190万人。泊村は1900人。母集団が千倍も違うデータを単純に死亡率で出して横一列に比較すると、たしかにランキングにはなりますが、札幌で偶然一人が死亡したときと、泊で偶然一人が死亡したときの、死亡率への影響力、つまり誤差を考えてみてください
[2011/08/24 22:39]
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【Yasushi】
あまり興味も引かない話題のようですが、どんどんいくよ。
病気と死亡を扱う時に注意すべき点。
●基本
-市町村は人口で大都市と小村では最大1万倍くらいの人数の違いがある
-老人は若い人より相対的に疾患を持っている事が多く、老人比率が高くなると、それだけ、同規模の市町村でも年間の死亡者は高くなる(がんも然り。同じ部位の固形がんでも、若年層と老人では死亡率は違います)
-男性と女性のがん死を合計すべきでない:男性は女性より喫煙率が高いとか、女性は乳がんなど(ちなみに男性も珍しいですが乳がんはあります)特有のかかりやすいがんがあるため、男女の統計は分けて見る必要があります。男女を合わせた合計でがん死を比較すると、男性特有のがん死、女性特有のがん死が別々の交絡因子として紛れ込んで、典型的なミスリードを起こします
このため、単純な数字の比較はできません。冒頭にあげたソースは、市町村人口を無視した単純ながん死亡率の比較なので、この時点で、原発を抱えている故のがん死として比較するには、乱暴に過ぎ、&bold(){この石狩の技術士NGOのデータは一時資料としての価値はありません}。
まずは最低限、「年齢による死にやすさ」を考慮した上で、全国とその地区を比べる、標準化死亡比(SMR)で比較しなければいけません。
ただし、統計的にはよく使われるSMRも、原発と地域の保健医療の関係に用いるには、まだ落とし穴があります。
(続く)
[2011/08/25 14:37]
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【Yasushi】
このページは、北海道の一地域の問題に留まりません。全国のどこに住んでいようと、読んでいる皆さんが、病気になったときに、どうなるか(どこで医療を受け、もし、運悪く助かる見込みが少ないという時に、自分はどういう選択をするのか等々……)を考える、よい材料だと思いますよ。
さて、北海道の市町村別のSMR(標準化死亡比:年齢による死にやすさを考慮してから、全国と比較した指標、と考えて下さい)をダウンロードできるサイトがあります。
[[北海道・市町村別・保健所別SMRダウンロード>http://www.hokkaidohealth-net.or.jp/]]
[2011/08/25 16:35]
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★ページを改めます。
続きはこちらへ→ http://www18.atwiki.jp/ahr-people/pages/93.html
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