ゼンドリック


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コーヴェア南方には広大な未開の大陸ゼンドリックが存在する。この大陸にはかつて巨人族の帝国が栄えていた。広大無辺なジャングルのここかしこに、滅亡した帝国の遺跡が埋もれている。ゼンドリックの奥地から探険隊が戻ってくるたびに、新たな遺物と謎が持ち帰られる。炎熱にうだる赤道直下のジャングルや渺茫たる砂漠、遥か南に広がる凍てついた荒野などといった障害があろうとも、ゼンドリックは略奪されるのを待っている宝物庫にほかならない―少なくとも、冒険者という人種はそう見る。いっぽう、原住種族のユアンティとドラウにとってはジャングルも遺跡も自分たちの故郷であり、それらを侵入者の手から守るために敢然と戦う。

歴史上(フィーンドが世界を支配していたという伝説の時代は除く)初めて文明が生まれた大陸ゼンドリックは、そのほとんどが今なお神秘のヴェイルに包まれている。鬱蒼たるジャングル、不毛の砂漠、高くそびえる山々。こういったものが、あたかも示し合わせたかのように、探検家の目から大陸の秘密を守っているのである。それはまるで、“ジャイアントの時代”のレリックは、鵜の目鷹の目でお宝を探す山師や冒険好きな学者のためにあるのではないとでも言っているかのようだ。この広大な大陸にはありとあらゆる種類の風変わりなクリーチャーが生息し、なかには独自の文明を築きあげている種族もいる。ゼンドリックは謎に満ちた大陸だ。予想は常に裏切られ、社会のルールや、ときには魔法と現実の法則さえもが転倒している世界なのである。
 巨人族の帝国は今からおよそ8万年前に出現したが、それはまるであつらえたかのように絶妙なタイミングだった。伝説によると、それはかつてエベロンを支配していた強大なフィーンドたちが、ドラゴンとの長きにわたる戦いのすえ、ドラゴンの盟友コアトルの“霊的なとぐろ”に巻かれてカイバーに封じ込められた矢先のことだったという。この気の遠くなるような長い闘争がもたらした灰燼のなかから、巨人族の帝国は勃興したのである。後代の諸文明同様、巨人文明もまた取るに足りない存在から徐々に勢力を拡大していった。いくつかの群れが集まって部族をつくり、諸部族を将軍たちが統合して諸王国を打ち立て、諸王国は覇権をめぐって互いに争った。
 やがてこうした諸王国が統一されて大帝国が生まれたと考える学者たちがいるいっぽう、いやいや、巨人文明には複数の帝国または王国が分立していたのだ、と主張する学者たちもいる。それどころか、そもそも巨人族による単一の文明など存在せず、巨人の諸国はそれぞれがまったく異なる別個の文化を担っていたのだとする説も存在する。この説を支持する学者たちは、巨人文明はこの広大な大陸の各所で別々に発生したのであり、言葉も違えば、おそらくは担い手である巨人の種族すら違っていたのではないかと考えている。こうした学者たちはまた、ヒル・ジャイアント、ファイアー・ジャイアント、フロスト・ジャイアント、ストーム・ジャイアント等々、こんにち見られるさまざまな巨人族は、その時代にすでに存在していたか、少なくとも巨人たちがゼンドリックに物的記録を残すころまでには台頭していたという少数意見を支持している。これは、巨人族がいくつもの亜種族に枝分かれしたのは巨人文明が滅んでからであり、しかもおそらくは巨人文明の滅亡がその直接的契機になったのだという通説に真っ向から対立する考えかたである。
 真実はどうあれ、巨人の諸王国の強さが2つの重要な要素に基づいていたことは間違いない。その2つの要素とは、エルフとドラウを奴隷として酷使していたことと、ドラゴンから教わった秘術魔法を使っていたことだ。巨人族が駆使した魔法は、彼らが滅亡してからこのかた見られないほどに強力な魔法だった。したがって、巨人文明の遺跡に足を踏み入れる大勢の探検家たちの動機が歴史に対する関心ではなく、そこに残されているかもしれないアーティファクトを手当たりしだいに漁ることだとしても驚くにはあたらない。とりわけ最終戦争のさなか、コーヴェアの各国は自国に勝利をもたらすような魔法が隠されていないかと、盛んにエージェントや学者をゼンドリックに送り込んだ。一説によると、ウォーフォージドもエレメンタル捕縛の技術もそういった探検の賜物らしい。また、そうやって発見されたラムシーン・ソードのようなアーティファクトは、カルナスによって最終戦争に投入され、戦況に少なからぬ影響を与えたと言われている。
 もっとも、歴史に対する関心や魔法の力を追い求める欲望のほかに、コーヴェアはもちろん、遠くサーロナからも探検家がゼンドリックにやってくる理由がもう1つ存在する──ドラゴンシャードである。“シベイの輪”から降りそそぐシベイ・シャードは、主としてゼンドリックの大地に落下する。ドラゴンシャードはドラゴンマーク氏族とサーロナのインスパイアドの双方にとって価値あるものだ。両者がゼンドリックで活動しているという事実そのものが、この謎に満ちた大陸に計り知れない重みを与えているのである。
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