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生徒会SS3

累積点数 点



~瞳先生の佐藤加藤攻略~

「佐藤さん、あなたの能力を確かめさせて欲しいのだけど?」
「え、口頭で説明したはずですが」
「実際に体験してみたいのです」
「そうですか」
『思量のコンフェイト』により、砂糖菓子をつくる佐藤
そして、それを舐める蛭神瞳
「とっても甘い。これであなたと精神共有されたのね」
「ええ」
「それじゃ、もっと甘くしてあげるわ。あなたの頭の中を」
「えっ・・・------~~~!!?」
蛭神瞳の吸精種としての知識認識を押し付けられて苦しむ佐藤
彼女の記憶に存在しないそれらは確実に彼女の精神を冒していった
「はっはっ」
「ふふ、心の中”だけ”じゃ苦しいでしょう?」
そういって、瞳は口の中に含んみ濡れた砂糖菓子を直接佐藤の口の中に押し込む
佐藤もそれを舌を使って押し返しなおす。
卑猥な水音が部屋に響く。
「まだ、満足してないんでしょう?舐めてあげるわ、この御菓子みたいに」
「瞳先生っ・・・!」
こうして、佐藤加藤の攻略を完了した瞳はまた一歩生徒会長へと近づいたのであった
―完―

~瞳先生の佐々木・アイリス攻略~

私は出された金平糖と日本茶を頂いていた。
何故、このようなところにいるのだろう。
そこは生徒会室であった。
相対するのは蛭神瞳。そう、彼女がなぜここにいるのだろう。
瞳先生は、確かに生徒会と中のいい教員であったが、なぜ生徒会役員である
私に、彼女が私にお茶をだしているのだろう。
「あの、瞳先生、私に何の御用でしょう」
「アイリスさん、生徒会の皆さんにお話を聴いたところ、ご友人が
 少ないようですね」
いきなり不躾な言葉だ。友達が少ないから、なんだというのだ。
私だって欲しくないわけがない。
「私だって、ほしいですけど」
「そう、あなたの悪癖のことは私も把握しています。
 けれど、それを理由に人を遠ざけるのはどうかと思います。
 ですので、こちらの方とお話をしてはと思いまして」
瞳先生の隣には佐々木沙々良さんがいた。
「沙々良さんも人付き合いが苦手ですので、ちょうどよいかと」
この人は何をいっているのだろう。人付き合いが苦手な人同士が
おしゃべりなどできるわけがなかわいい。かわいい。すき。すき。すき。
あのおっぱいを私のそれをすりあわせて・・・・!?
「な、なにこれ。思考が、乱れ」
「ええ、あなたが先ほど食べた金平糖ですが、佐藤加藤さんの作ったものです」
「・・・!」
「ですので、先ほどから私の思考を垂れ流しているのですよ。あなたたちに」
佐藤さんの能力による精神共有!なんていうことだろう。
瞳先生はサキュバスだといううわさをきいたことがあるけど、ここまで、からだが
あつくなるなんて。ああ、めのまえのからだをむさぼりたい。
ささらさんも、このゆうわくにたえているのだろう。かおをまっかにしながらむずむず
している。
「うーん、どうやら結構丈夫な心をしているようですねぇ。
 こちらからしたら、自発的にこちら側に来て欲しかったんですけど」

そこにいたのは、夜桜さんだった。
「『開心アクトレス』」
そのしゅんかん、わたしたちのこころのたががはずれた。

目の前で互いに貪る少女たちに瞳は満面の笑みを浮かべていた。
「ありがとうございます、心さん」
「いえ、これで生徒の皆さんの生活が改善されるなら」
「ええ、あなたのお陰で彼女達も友情をもった有意義な学園生活を送れるでしょう」
沙々良やアイリスも知らないことだったが、すでに瞳は夜桜心をも攻略していたのだ。
精神攻撃を主な攻撃手段とする彼女にとって夜桜心は重要な人物であった。
もっとも、夜桜心を攻略したことはベツの話。
心の膜を剥がされ、瞳の卑猥マインドを垂れ流しにされたアイリスと沙々良は
熱く交わりあっていた。
が、彼女たちが数度目の絶頂を迎えたとき、異変があらわれる!
「うわああああああああああ!!!」
叫んだのはアイリスである。彼女はある事をトリガーに冷酷な性格に変わってしまうのだ。
それが強制的に卑猥行為をさせられた為か、絶頂をむかえたことか、誰にもわからないが
とにかくそのトリガーが引かれてしまったのだ。
「みんな、離れて!」
瞳は沙々良をアイリスから引き剥がす。そして、すかさずアイリスを押さえ込む。
「はなせ・・・」
「く、アイリスさん。落ち着いて」
「・・・『クリムゾン・クローバー』!」
「まずい!『24の触手』」
その瞬間、瞳とアイリスを大量の触手が包み込む。
数秒の間、触手の球は生徒会室に鎮座し、崩れ去った。
そこには大量の血痕を帯びた瞳とアイリスがいた。
「ひとみせんせい・・・ごめんなさい・・・」
アイリスは正気を取り戻し、瞳先生に謝罪をした。
「いいえ、こちらこそ無理をさせてしまってごめんなさい。
 でも、あなたにも友達がいるすばらしさを知ってほしかったの」
友達同士であんなことをするだろうか。何をいっているのだろう、こいつ。
「でも、やっぱり、わたしともだちつくれないよ
 ひとみせんせいみたいにきずつけちゃう」
「心配いりませんよ。何があろうと私は私の生徒を傷つけさせません。
 生徒が生徒を傷つけようとしたら、今みたいに全部私が受け止めます」
「せんせいぃ・・・」
 そして、アイリスは瞳先生の胸の中で号泣した。沙々良も瞳先生の慈愛に
触れ、瞳先生の派閥に参加したのであった。
―完―

SS~ぴあにか・・・?~

夕日「ひゃあ、先生ひゃめて~~」
瞳「うふふ、これぞ、ニンゲンピアニカ・・・」ジュル
二科「ピアニカは息を吐き出して演奏するんですよ
   吸い込んだらピアニカじゃありません!」
夕日「らめ~、そこ鍵盤じゃないよぉ、おさないでえ」プニ
瞳「もう一オクターブ上げて演奏てみましょう」プニプニ・・・ジュッルル
夕日「アッー!」ビクンビクン
―完―

さようなら、いままで種籾をありがとう


「ヒャッハー イイシリシテルゼー ジョウブナタマゴガウメソウダー!」
ややっ不埒な鳥さんがいたいけな少女にセクハラしてるぞ!
「てやー、宇宙大天使ロリエルとーじょー♪
 そこまでよ!わるぅいニワトリさんめ!!」
ぴかぴかきゅりんっと現れたのはギラギラ輝く手斧がかわいいロリ美少女だ!
「ニワトリッテユーナー ヒャハー タマゴウマシチャウゾー」
鳥さんはカンカンだ!どうする宇宙大天使ロリエル!!
「またエッチなこといったな~。懲りないわるいこは
 胸肉ともも肉とささみと手羽先と手羽元とレバーとハツと砂肝と皮とぼんじりと
 その他もろもろパパッと捌いて焼き鳥にしちゃうぞ♪」
ムュウンムュウンムュウンニョーワニョーワニョーワ
「宇宙大天流手斧術 辺輝偽宇主(ベテルギウス)!!!」
すごいぞ!ロリエルがなげた手斧に真っ赤な光が集まって、
まさにSRC型半規則変光の赤色超巨星だ!
「アギャパッ!」
見る見るうちに鳥さんの毛が毟られて皮が剥がれて
お肉が部位ごとに細切れになりつつほどよく焼かれていくぞ!
余分な油も落ちて、それでいながらジューシーだ!!
わるい鳥さんは香ばしいにおいが食欲をそそる立派な焼き鳥に生まれ変われたぞ!
史上稀に見る大更生だ!
ありがとう!ありがとう宇宙大天使ロリエル!!!
「いえいえ、それほどでもありません」
ゆけゆけ宇宙大天使ロリエル。まけるな宇宙大天使ロリエル。
新たな的がきみの手斧を待っている!!



(ピー)ちゃあああああああああああああん!!



世紀末ちょっと良い話・悪い話


昔々ある世紀末にジジイとババアが住んでたんだぜーヒャッハー
ジジイは山へ芝刈りにババアは川へ洗濯にいったんだぜ
クソデケェ桃がどんぶらこどんぶらこ流れてきたから
がめついババアは拾って持って帰りやがった
ジジイも帰ってきたんで一緒に食ったんだけど暫くしておっ死んだぜー
放射能で汚染されてたからなー!
世紀末だろぅ!?

  • 花咲か
昔々ある世紀末にジジイとババアが住んでたんだぜーヒャッハー
ジジイがオウムを拾って飼ってたんだけど
ある日オウムが「ココホレ ヒャッハー」って言い出したんだぜ
ジジイが試しに掘ってみたけどなんにもねぇ
勿体ねぇから種を撒いたら見事に育ったんだぜ
汚染された表土が取り除かれてたからなー!
世紀末だろぅ!?

  • 舌きり
昔々ある世紀末にジジイとババアが住んでたんだぜーヒャッハー
ジジイの飼ってたオウムがババアの糊を食っちまったんだぜ
ババアは怒って舌を切ろうとしたけど
逆に殺されて有り米ぜんぶ食われちまったんだぜ
オウムはモヒカン雑魚だったからなー!
世紀末だろぅ!?

  • かちかち
昔々ある世紀末にジジイとババアが住んでたんだぜーヒャッハー
ある日ジジイが畑に種を撒いたけどオウムがこっそり食っちまったんだぜ
撒いても撒いても芽が出ねえからジジイも気付いてオウムを捕まえやがった
鳥鍋にするぜって吊るしといて畑仕事に出たけど
オウムがババアを騙して縄をほどかせたんだぜ
やべー!って時にオウムは口から耳から血を垂れ流しておっ死んだぜー
盗み食いした種が放射能で汚染されてたからなー!
世紀末だろぅ!?


世紀末だろぅ!?




フィストオブゴッド


真野彼方は無口である。
真野彼方は非常に無口である。
真野彼方は口で語る必要を感じない。
なぜなら真野彼方は拳で語るからだ。
空手に一心に打ち込み、
空手に全てを捧げてきた。
ならば空手によって振るう拳には自分の全てが詰まっている。
拳と拳を交し合えば分かり合えないことなんて無い。
初めて試合に勝ったあの時も、
初めて試合に負けたあの時も、
黒帯を認められたあの時も、
怪我でくすぶっていたあの時も、
魔人に覚醒して表の空手家としての道が絶たれた時も、
人気のあの娘に告白された時も、
拳は常に共にあった。
この拳こそが自分だ。
ひとたび突けば全てが通じる。
だから、今この瞬間も突く。
利き手を握り脇に引き、逆の手を前に構える。
落とした腰に力を受けて、回すと共に拳を突き出す。
自分の全てが拳に乗り、乗った思いが相手に伝わる。
「グアー!」
天高く舞い上がるピーちゃん。
放物線を描いて地面に落ちて、痙攣しながら言葉を搾り出す、
「"リーダーが呼んでたよ" ッテノハ ワカッタケド
 バショガヌケテルンダゼー! ヒャ ヒャハ~」
おっといけない忘れてた。じゃあもう一撃。
「ギェーーーーーーーーーー!!」
ピーちゃんは死んだ。

『ビッ千景の挑戦・初めてのカップ焼きそばwithさば子』


さあ始まりました、プロレス部期待の一年生夕日千景の挑戦。
先週までは学園に乗り込んできた野良触手が相手でしたが今週は
触手を早めに撃退し、別の相手とこのリングで戦うとの事です。
果たしてどんな相手が関節技の餌食になるのか―?
今、夕日千景リングインです。

「ふえええん!あいつのせいで釜飯の売上右下がりなのよぉ!
このリングで倒して釜飯の方が上だって証明してあげるんだからね、オカマッ!」

おおっとこのマイクパフォーマンスが意味するところは…やはり対戦相手は奴なのかー!?
来ました、学食人気ナンバーワンカップ焼きそば入場です!!

「フッフフ、夕日千景よ。お前は今まで学食で釜飯しか食べたことないんだってな?」
「そうよ、それがどうかしたの?」
「そんなお前に今日は特別マッチを用意してやった!見るがいい」

げぇーっ、カップ焼きそばサイドからテーブルとカップ焼きそば(無生物)、そして
取飲苦さば子と割り箸が一気にリングインしたー!!

「今日の勝負は『初めてのカップ焼きそば上手く出来るかなマッチ』だ!!
さあ、今までカップ焼きそばを作ったことのないお前がこのリングの上で恥をかくこと無く
上手く作れるかなー?」
「上等よ!無事完成させた上で味や栄養を酷評してやるわ!」

どうやら今回の勝負は千景が上手くカップ焼きそばを作って完食すれば勝利、
失敗したら敗北という変則ルールのようですね。
さーあ、テーブルの上にカップ焼きそば(無生物)と割り箸と取飲苦さば子が並べられた。
完成させる為の材料は全て揃っているぞ!!

「容器の中にはパリパリの麺とソースと『かやく』。…かやくって何?」
「おおっと観客に聞くのは反則だぞ」
「分かってるわよ!えーと、皆が食べてたのはソースに染まっていて麺が柔らかかったから」ドボドボ

夕日千景初手からソース掛けたー!!もうだめだー!!なお、この実況は
リングには届いてませんのでご心配なく!!

「それからどうするのかな。そうだっ、カップ焼きそばという名前だからカップラーメンと
大体同じ作り方のはず!カップラーメンの作り方ならわかるわ、熱湯入れて三分間!
取飲苦さば子先輩お願いします、熱湯パンチ!」
「ぐぼあ!」

千景の腹パンに合わせてさば子の口から液体がカムヒアー!だがっ、このままではだめだぞ!!

「あら?熱湯じゃないわ。これ微妙にぬるい」

そう、取飲苦さば子は熱湯は出せないのだー!火傷するからな!

「あーん、ぬるいお湯じゃカップラーメンすら出来ないわ。どうすればいいのよー…
あら、このテーブルってもしかして」カチカチ

千景何かに気づいたようです、彼女がテーブル下の配線をいじるとテーブルが動き出し!
こ、これはゴクソツだー!テーブルに擬態したゴクソツだったー!

「私今回の火力担当です、自我ありません」
「やった!このお湯の入ったカップ焼きそば沸騰させてね」
「了解です、自我ありません」

ボイラーパワーでグツグツと煮られるソースとお湯の入ったカップ焼きそば。
プラスチックの溶ける嫌な臭いがしてきたぞ!!

「うーん、何か違う気がするわね」

何かじゃなくて全部違うぞ!!

「そうだ、この『かやく』がまだ使ってないわね。かやく=火薬…よし、ゴクソツこれ食べて」
「了解です。人間の感情はわかりません。ピピー異物混入によるバグ発生機能停止します」

生のかやく食べさせられて熱せられたのが止まったぞー!ゴクソツ無残!
私にも千景が何を考えているのかわかりません!

「さあ、後は蓋を開ければ完成よ!」パカーン「…何コレ」

『何コレ』、それは私達の台詞です!!

「臭いしドロドロだし私が横目で見てきたカップ焼きそばと何か違う」
「ギブアップするかい?夕日千景」
「何いっているのカップ焼きそば(魔人)!私はどんな触手が相手だろうと決してギブアップはしない!
そう、まだ私は気づいていないだけよ。この焼きそばはまだ完成していない」

いやいや、もうどう考えてアウトでしょう。

「…そうだ!偉いデブは言いました!カレーは飲み物だと」
「今カレーは関係ないだろう」
「そして偉いデブは言いました!ラーメンも飲み物だと」
「ま、まさか」
「ならば今私は取飲苦さば子先輩にお願いします、飲み物としてカップ焼きそばを!」ドゴォ
「んぼぇえええええ!!!」

で、出たー!腹パンされた取飲苦さば子の口から溢れ出すのは間違いなくカップ焼きそばだー!
この解答は私も恐らくカップ焼きそば(魔人)陣営も完全に想定外でしょう!
夕日千景奇跡の大逆転だー!!

「あっちいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!」

受け皿を用意してなかった千景マトモにカップ焼きそばを浴びたー!!
ぬるめとはいえ、温度は45度はあるでしょう。飲む分にはいいが、それをシャワーの様に浴びたら大惨事です!!
おおっと、ホットなソースがレオタードに掛かってこのままでは火傷になってしまかもしれないっ!

「熱い!熱い!今すぐ脱がないとぉー、でも全部脱いだら見えちゃう~」

千景のレオタードが剥けて設定年齢13歳には見えない巨乳が露になったー!
千景ファンのカメラシャッターが一気に鳴り響く!だが、皆が気になる下半身はまだ脱ごうとしない!

「もういやー!オカマッ」

レオタードが引っ張られて食い込むモリマンを艶かしく揺らしながら千景リングアウト!
今週の戦いがカップ焼きそばこそ完成したものの感想を全部言う前に逃げ出したので引き分けだー!!

(おしまい。釜飯もカップ焼きそばも美味しいよね!)

「コンピュータおねえちゃん」


 神尾まほろにより合宿所が崩壊したその日――
全裸で寒空の下、放り出された少女たちは火照った躰を冷まそうと、
互いに抱き合い、絡み合い、のたうち、身悶え、舐め、啜り、囁き、叫び、噤み、喘ぎ、漏らし、飲み、百姫裸行と相成った。
 その結果彼女らは、特に教師である蛭神瞳は翌朝こっぴどく叱られたわけだが、
それに留まらぬ罰を受けた者もいた。

「やあ、さば子君……」

「内人先輩……」

寮の自室。
見舞いに訪れた取飲苦さば子を内人王里は赤い顔に苦しげな笑みを浮かべて出迎えた。
彼女は風邪を引いたのである。

監視用モニターなど様々な機材の設置された広い部屋の一角がカーテンで仕切られており、
そこで彼女は病んだ躰を休めている。
不健康そうな印象を与える目の下のクマも、実際不健康な今はいつもより色濃く思われた。

 そのベッドの傍らにずでんと鎮座する白いボディ――ゴクソツである。
 いつもマッサージを買って出るゴクソツではあるが、
今日は風邪に苦しむ王里の看病に勤しんでいた。

「ゲボロオボロウェッ!」

王里に背を向け、手にした紙コップへと盛大な吐瀉!
紙コップを満たすその液体は湯気をあげる生姜湯であった。
胃酸の刺激臭ではなく、鼻孔をくすぐる生姜の香りを漂わせたそれをさば子は振り返り
王里へと差し出す。

「ありがとう……ヒヤリ! ホット!」

受け取った生姜湯をぐいっと一口に呑み干した王里は寝ていた状態から跳び上がり、
いつものように空中回転しようとするもその動きにはキレがない。
ボテッとベッドの上に仰向けに倒れてしまう。

「あ――……ダメだな」

気怠げな瞳で天井を見上げる王里にゴクソツは毛布をかけ直してやる。
傍で見ていたさば子は毛布を直す際、腰を持ち上げさせるロボットアームつきからゴクソツの
いたわりと性欲が感じられたように思えて、なんだか微笑ましくなってしまう。

「じゃあ、後でまた来ますね。お大事に」

そう言ってさば子が出ていくと、室内にはまたゴクソツと王里だけになる。

「こういうことがあるから肉は嫌だな……」

ぼそりと王里は呟いた。肉は痛みに勝てない。ウイルスに侵されればここまで活動力が低下してしまう。
傍らに佇むゴクソツを、羨望の眼差しで見上げた。

「私や『コハク』もウイルスに感染します。熱が上がれば動作性は低下します」

王里の心中を察したように、ゴクソツは言う。
王里の方も、当然そんなことは知っているのだがゴクソツがそんな風に反論してきたのが意外で、半開きの瞳がやや大きく開かれた。

「ユーザーに誤った認識を持ったままというのは機械的に好ましくありません。私自我ありません」

言い訳がましくそう付け足したゴクソツに、王里は小さく「そうだな」と答えると目を閉じ、少しするとそのまま寝息を立て始めた。


「……ああ、寝ていたのか私は」

目を覚ますと、幾らか身体が楽になっていることに王里は気づく。時計を見やるとどうも1時間と少し眠っていたらしい。

「ゴクソツ君は……ヒヤリ! ハット!」

首筋に触れる冷たい感触。
また王里は跳び上がり、今度は一回転してフォームが崩れながらもドテンと着地した。

「ゴ、ゴクソツ君!」

「取飲苦さんが先程来て置いて行きました」

王里の死角にいたゴクソツが首筋にアイスノンを当ててきたのだ。
自我が無いのに、こんな悪戯めいた行動をするのだろうか。

「冷たすぎないか確かめただけです。私自我ありません」

「……もう」

枕をアイスノンに変えてもらうが、どうもパジャマが濡れていて身体が冷える。
寝ている間にずいぶん汗をかいたようだ。

「濡れたパジャマがそのままでは悪化します。身体を拭いて着替えましょう。拭いてあげます」

ゴクソツがそう提案する。もっともなのだが、どうも語気が強い。
王里は光るモノアイに怪しげなものを感じつつ、ゴクソツに甘えることにした。

「んっ……」

ベッドの上で上体を起こし、パジャマを脱ぐと顕になる、汗ばんだ裸体。胴の括れも乳房の膨らみも貧相だが、こんな体を好む者も少なからずいるのだろう。
きめ細やかな背中から、ゴクソツは濡れたタオルで拭い始める。

「ありがとう……ゴクソツ君……あんっ」

「いえいえ、私自我ありません」

背中を拭いていたゴクソツだが、徐々にロボットアームつきが怪しくなり、脇の下から身体の前面、特に胸を重点的に拭いていく。

「ひゃっ……」

「ちゃんと隈なく拭かねばいけません。私自我ありません」

「もう……」




体調が悪いからなのか、ゴクソツのなすがままに任せる王里。
そうしながら、少し後ろに身体を倒し、綺麗になった背中をゴクソツにぺたりとつけた。ヒヤリとした感触が心地よい。

「ああ、機械は冷たくて気持ちいいな。少なくとも今は」

「そうですか。『肉』は温かいですね。私には肉の貴女が羨ましいです。私はカツ丼なんて食べられませんし、自我ありませんし」

そんな会話をするうちに、ゴクソツは王里の上半身を拭き終える。
すると彼女は向き直って白いボディにぎゅっと抱きついた。

「胸が当たってます」

「当ててるんだ」

貧しい胸を通じて伝わってくる、ヒヤリとした温度。
疼く胸の奥。
肉によって感じる、いつもとは違う心地よさ。

「好きだぞ、ゴクソツ君」

そう告げ、ボディにそっとくちづけると少し間が空いた後ゴクソツは応える。

「私に好き嫌いという感情ありませんが、それはそれとして下半身も拭く必要はありますね」

「は? ちょ、そこは……」

王里はジタバタと逃げ回ろうとするが、ゴクソツの前ではまな板の上の鯉、ベッドの上の処女である。
ズボンを強引に脱がされ顕になる下半身は子供のように痩せているが、赤く上気し、汗ばんだその肌はなんとも艶かしい。
秘部を覆う白い下着を濡らすのは果たして汗のみだろうか。

「肉の歓びを、貴女は知るべきです」

身体を拭くと言い出したとき以上に強い調子でゴクソツは言う。
王里は珍しく顔を赤らめると、ややあってコクリと頷いた。



アイリスさん短編集①





書いてて死にそうになった放火後ティータイム①



「あっ、七光~、こっちこっち~」
「お金は用意できた?」
「お母さんに無理言って、5万円借りてきた!」


「でも、いろいろありすぎて どれがいいのかわかりませ~ん。あ、このギターかわいいー♪」
「でもこのギター15万円もするよ?」
「あ・・・本当だ・・・これはさすがに手がでないや・・・」


「このギターが欲しいの?」
「あの・・・ギターのお値段負けてもらえないでしょうか?」
「あ、あなたは岡崎さん!?(ガクガク」
「このギター、5万円で売ってくれるって!」
「ま、まじで!?」
「何?何やったの!?」





書いてて死にそうになった放火後ティータイム②



~~~~文化祭前日~~~~

ワアアア!
フーッ!
ウオォーッ!

(だ、だめだ・・・恥ずかしい・・・)

「岡崎さん!私、岡崎さんが頑張ってきたの知ってるから!!」
「絶対大丈夫だよ!!頑張ろう!!」
(七光・・・)

コクッ)

「1,2,1234!」
「♪♪♪♪♪」
ワアアア!
フーッ!
ウオォーッ!

「みんな、ありがとうー!」
(これで岡崎さんも恥ずかしがりを克服だな、あっ)

ドダッ
「きゃん!」

「あいたたた・・・えっ?」

「いやああぁぁぁぁ」
ワアアア!(ガクガク
フーッ!(ガクガク
ウオォーッ!(ガクガク


こうして今年の学園祭は幕を閉じました。まる




何となくその③



~~~~前回までのあらすじ~~~~

夏合宿を行うことになった生徒会放課後ティータイムの面々は、
金持ち(岡崎さん)の持つ別荘に来たのであった。


「うわーっ、すごーい!」
「で、で、でけぇーっ!」
「本当にこんなところに泊まっていいの?」


岡崎さん「本当はもっと広いところに泊まりたかったんだけど・・・一番小さいところしか借りられなかったの。ごめんなさい」
「これで一番小さいの!?(ガクガク 」
「ていうか他にも別荘あるの!?(ガクガク」


アイリスさん短編集②


HST(放課後作戦タイム)~~第4話~~


=========================

登場人物
◆口舌院 単語
生徒会に新しく入ったニューカマー。
その愛くるしい容姿から「天使」「たんにゃん」と呼ばれる。

◆取飲苦 さば子
飲み物担当。
生徒会はさば子ちゃんの飲み物を飲みながら作戦会議を行う。

◆加藤 佐藤
砂糖担当。
決して手汗ではない。

◆夕日 千景
お茶菓子担当。
お茶菓子が無いので釜飯を振舞う。

=========================

「入部」「也」

「ようこそ軽音部へ!」
「ほらこっち座って座って」

「コハク」「先輩」
キューン

(……自我ありません。感情わかりません。……自我ありません。感情わかりません。……自我ありません。感情わかりません……)
「おーい かえってこい」





乾いた傷は鍵盤に見え いつしか皆はわしのことを鍵盤ハーモと呼ぶようになった

だが岡崎さんだけは 「自分のつけた傷ごときが名を変えて良い訳がない」と
頑として鍵盤ハーモと呼ばなかった

わしは岡崎さんのために自らに


「二科ぴあ」の名をつけた


総隊長w


戦場にかける橋



「えへへ、雪だ雪!」

妃芽園の森の中、薄っすら積もった雪にザクッザクッと足跡を残しながら楽しそうに駆ける少女が1人。
見た目は10歳程度の小さな体を暖かそうなコートで包む彼女の名は雨竜院畢。
今日も血雨の部屋に遊びに来ていたのだが、血雨はしばらく作戦会議に行くとのことで、1人になった彼女は森に探検に来たのである。

 雨を司る一族の娘だが、畢は雪も好きだった。降雪系能力者も家族にはいる。
 長靴の底が新雪を踏みしめる感触を楽しみながら、何か面白いものは無いかと森を見回した。

「あれ? 誰かいる……」

すると木々の向こう、数十m先の人物が畢の目に留まる。一体何をしているんだろう、と彼女は興味を覚えた。

✝✝✝✝✝

「……」

鮮血に染まったたおやかな指先を見つめ、一八七二三は先程摘んだ花のことを思い出していた。
大きく花開いた美しさを、その生命を奪うことで永遠のものとする。人を花と認識する彼女が持つ、倫理の外にある花への愛。

「んっ……」

膀胱に溜まった尿が、外に出して欲しいと訴えかけてくる感覚。
人が花に見えるのみならず、「人を殺すと小便がしたくなる」のもまた彼女の性であった。
ウェットティッシュで血を拭うと、綺麗になった指でスカートの裾を摘みそっと持ち上げる。
貴婦人を思わせる品のある仕草だが、貴婦人は殺人も、これから彼女がしようとしている行為も行うまい。

「何してるの?」

突然の声に、さっとスカートを離し声の方向を向き直る。
八七二三は名も知らぬ少女、畢がそこにいた。寒さのためか赤らんだ愛らしい顔、大きな澄んだ瞳で八七二三を見上げてくる。
それに対し八七二三はやや身を屈め、視線を合わせて応えた。

「ちょっとお花を摘みに」

「お花? 冬でも咲いてる花があるんだ」

「ええ、1年中、世界のどこでも花は咲いています」

「へえ、凄いんだねえ」

彼女にはどうも最初の言葉の意味が正しく伝わっていなかったようだが、勘違いしたまま会話は進む。

「あなたは……小等部の生徒さんですか?」

「ううん、ボク妃芽園の生徒じゃないの。希望崎に通ってるんだけど、従姉妹の子が寮にいるからその子のお部屋に遊びに来たんだ」

そう言う彼女に八七二三は驚きと同時に罪悪感を抱く。
希望崎学園は高校、つまり彼女は高校生だ。それを外見から勝手に小学生と判断してしまった。

「まぁ、私ったら失礼なことを……ごめんなさい」

「えへへ、初対面の人はみんなそう言うから平気」

詫びる八七二三に対しポリポリと頭をかいて、畢は笑う。
実際、自分の幼い外見はあれこれ特なことも多いので彼女はあまりコンプレックスに思っていなかった。


「(こういう人がお嬢様って言われるんだろうなあ……)」

普通に会話しながら、内心で畢は目の前の女性に感動を憶える。
雨竜院家は平安時代から続く名家であり、金持ちである。だからそこに生まれた畢はお嬢様と呼ばれてもおかしくない。
しかし自分にそう呼ばれるに相応しい知性や教養があるとは彼女は思っていない。
お漏らししてしまうし、勉強も得意では無い。

 それに比べて眼前の女性は、物腰柔らかでただ話しているだけなのに相手への気遣いと身についた気品が感じられる。
 ウェーブのかかった金髪とその美貌が醸し出す存在感は眩しいほどに主張はせず、あくまで今いるこの空間と調和していた。

 妃芽園で見たどのお嬢様よりお嬢様然としている。

「どうか、しました……?」

「う、ううん! なんでもないよ」

キラキラとした目で自分を見つめるばかりの畢に八七二三は声をかけると畢ははっとして応える。
コロコロと変わる表情、ただ話しているだけなのに天真爛漫な人間性が伝わってくる。
そんな畢の様子に、八七二三もまた話しながらあることに思いを馳せていた。
彼女を摘み取るなら、いつだろうかということに。

「あっ……」

畢はブルリ、とストッキングに包まれた脚を震わせた。寒い中にしばらくいたためか、尿意を覚えたのである。きゅっと太股を合わせて可愛らしくもじもじする。
そんな様子を察して、八七二三は提案した。

「お小水なら、ここでしちゃいましょうか?」

と。

「えっ、ええ!?」

畢は驚き、顔を余計に赤らめた。
怖い目に遭うと失禁してしまったり、その夜はおねしょしてしまったりする彼女だが野外での失禁は日常茶飯事でもパンツを下ろして放尿する経験は殆ど無い。
況してや、提案してきたのはこのお嬢様を体現したような女性なのだ。野外放尿などとは最も遠いところにいるように思えるのに。

「お話が楽しくて忘れていましたけど、実は私もしたかったところなんです。ご一緒しませんか?」

そう言ってにっこりと微笑む八七二三に畢は更に驚くも、それならしちゃってもいいか、という気持ちになっていた。

✝✝✝✝✝

身長差のある2人が並んで、着衣の裾をまくりあげる。
ストッキングとパンツを一緒に下ろした畢がちらりと八七二三を見れば、
そこには下着など最初から着けておらず、むき出しになった股間があってぎょっとする。
内心「実はお嬢様でもなんでもないんじゃ」という気にも少しなった。
後ろから見ると2人の白いおしりの割れ目もちらりと覗いていて扇情的だ。

「じゃ、じゃあ出すよ……『いっせ――のせ』ね?」

「ふふっ……はい」

まだ恥ずかしさがあるのだろう。赤い顔で言う畢に八七二三は微笑んだ。
これ以上ないと思われた赤い顔を余計に赤くして、ぎゅっと目を閉じ、コートの裾を持つ手に力をこめる。そして

「い、いっせ――の……」

「「せ!」」

高低差のある2つの股間から、同時に排出される黄金水。しかし、その勢いには差があった。
美しくアーチを描く八七二三のそれに対して、畢は途切れ途切れといった様子で足元に垂れるばかり。
畢が不慣れなこと、恥ずかしさが残っていることもあるが男女の構造上の違いもまた原因だった。
長い尿道があり、それが通るペニスをホースのように持ってする男の立ちションに対し、女性の尿道は2~3cm程度で、当然ペニスのように安定させることも出来ない。

「そんなに緊張しないで。力を抜いて目は少し遠くを視るように、おちんちんが生えていて、前へ飛ばすところをイメージしてください」

「は、はい……」

八七二三のアドバイスに従うと徐々に放尿に勢いが生まれ、やがて美しいアーチを描く。
雪に照り返した太陽光を受けて二条の金の架け橋がキラキラと輝き、雪を黄色く溶かして湯気を立ち昇らせる。

「は……ああ」

「気持ちいいでしょう?」

緊張に強張っていた畢の表情は徐々に恍惚としたものへと変わっていく。
トイレでの放尿では得られない開放感とお漏らししてしまったときのような背徳感。
序盤の放尿量は八七二三が多かったが、彼女の方が長く尿意を我慢していたこともあり、出し切ったのはほぼ同時であった。
畢がはしたなく腰を揺すると尿の雫が数滴垂れ落ちる。

「ああ……スッキリした。ちょっと脚にかかっちゃったけど」

「ティッシュをどうぞ」

濡れた股間と脚を綺麗に拭き取ると畢は下着とストッキングをあげ、2人の放尿タイムは終わりを告げる。

「そういえばお名前、まだ伺ってませんでしたね」

と、八七二三が今気づいたような様子で言えば

「ああ、そうだね! ボクの名前は雨竜院畢、希望崎の2年生」

と元気よく応える。笑顔で言う畢だが、「雨竜院」と聞いた八七二三は見た目にはまずわからない程度に表情を強ばらせた。「雨竜院」ということは、その従姉妹とは生徒会の雨竜院血雨。

そのとき、畢のコートのポケットの中で携帯がブルブルと振動する。
見れば、血雨からの会議が終わったことを知らせるメールが来ていた。

「それじゃ、僕は帰らなきゃだから。良ければ一緒にお部屋、来る?」

出会って半刻もしない名前も知らない相手をこうして誘えるのが、畢の長所かつ短所なのだが、それに対して八七二三はぺこりと頭を下げた。

「ごめんなさい、私もこの後用事がありますから。今度いらっしゃったときに、また」

「そっか、じゃあそのときはもっとお話して遊ぼうね」

「ええ、もちろん」

微笑みを返しつつ「私が生きていればですけれど」と八七二三は心中で付け加えた。

「そういえば私からお名前を言うべきでしたね。一八七二三、畢さんと同い年です」

「一! ボクの弟も一なんだ! えへへ、奇縁だね」

会ってから一番嬉しそうな顔になり、八七二三の両手をぎゅっと握る。
その笑顔に生まれて初めてのことだが、この花を摘みたくない、そう思う自分に驚いた。
「手に取るな やはり野に置け 山野草」
好きでは無かった言葉が脳裏をよぎり、そんな花もあるのかも知れぬ、と思わされた。

「またね八七二三ちゃん! ごきげんよう!」

「御機嫌よう、畢さん」

大きく手を振りながら遠ざかる畢に、八七二三はスカートの裾を少しばかり持ち上げ、深く礼をした。
完全にその姿が見えなくなると思う。今別れた少女はまだ未成熟で摘む時期でないだけか、それとも「山野草」なのだろうか、と。

「どちらにしても、まずはハルマゲドンを生き残らねばなりませんね」

迫る戦いに思いを馳せ、そして畢は気づかなかった手折られた花へと目を向けた。

fin

永遠なるLOVE子SS。




永遠なるLOVE子。そう呼ばれる少女がいた。
彼女の生まれ育った地では人々が憎しみ合い、奪い合い、殺しあっていた。彼女はそんな人々の、そして世界の在り様を悲しんでいた。
故に彼女は、愛の名を背負った自分こそが全ての人々を大いなる愛で包むべき――そう思った。

それから彼女は世界に愛を広めるために日々活動し続けた。
愛を説き、愛を交わしあい、そして愛を理解できない屑を間引くように殺す。
そんな愛と戦いに満ちた日々であった。

しかしながら世界を愛で満たすにはそれでもまだまるで足りない、そう頭を悩ませていた彼女に一つの転機が訪れたのだ。
戦いの最中、彼女は転校生として覚醒したのだ。
かくして彼女は転校生として世界を渡り、そこで一つの並行世界を造りだした。
いくつかの失敗を経て生まれたその世界こそ、愛に満ちた世界であった。
その世界の人々は皆愛を信じ、愛を叫び、愛のために生きていた。
愛のために人を憎み、愛のために奪い、愛のために殺す。
――まさしく愛の世界。
当初彼女が望んでいた世界とは微妙にずれているような気もしないでもなかったが、それでも愛の世界を生み出したことでLOVE子は喜んでいた。

しかし彼女はそこで満足してはいけないことを思い出す。
そもそも彼女が愛で満たしたのはこの世界一つのみ。彼女が生まれ育った世界はもちろん、その他多くの世界では未だ愛が欠けたままなのだ。
愛の名を背負って生まれ、そして転校生となって多くの並行世界の存在を知った彼女こそ、三千大千世界全てを愛で満たさねばならない。
そう自らの使命を見つけた彼女は自らの望む世界を造りだしたにも関わらず、転校生として戦い続けた。

かくしてまた彼女は世界を渡り、この日、新たな戦場である妃芽薗学園に降り立った。
その地でもまた、戦いを通して愛を伝えるために――

『未来探偵紅蠍 と 加藤佐藤』(1)


 紅蠍が言った。
「加藤さん、貴女は、『宇宙人の存在』を信じますか?」

「はいー?」予想外の質問に、加藤はおかしな声をあげてしまった。「えっとー?」答えに窮す。「わかりません、いるとー……良いですね」

 紅蠍は狐のように長細い眼をさらに細め言う。「僕はね、思うんです。……いわゆる『宇宙人否定派』っているじゃあないですか。例えば、『宇宙人が来ているなら、何故コンタクトをとろうとしないのだ』という意見を持ちだしたりしますよね」

「はあ」

「それに対する、答えって、幾つもありますよね。『宇宙協定があるのだ』『一部の人にしか会わないのだ』『観察が目的なのだ』……。これは、意味の無いことです。 わかりますか? 宇宙人がいるという『仮定』に『仮定』を重ねている。『仮定』に『仮定』を重ねるほど馬鹿なことは、この世には在りません」

「そう、ですね」

「これは、そんな疑問を投げかける否定派のほうが、愚かなのです。幾らでも可能性が存在するものを、追求しようとするのは、無駄な事です」

「……」加藤は黙った。

「『魔人のかかわる犯罪』も、同様です。加藤さん」紅蠍は帽子のつばを持ち上げる。「魔人の犯罪を『論理だけ』で、推理するのは『不可能』です。魔人能力はあらゆる可能性が考えられる。考えるほどに広がる、宇宙のように。無限に」
 紅蠍は加藤の手に摘まれたこんぺいとうを見やる。「ですから、『魔人探偵』は必ず『論理能力者』でなくてはならない。人間としての推理を補える『論理能力』がなければ、決して、魔人の犯罪を解決することなど、出来ません」

「……」加藤はこんぺいとうを口に入れる。紅蠍の言うことは、よくわかる。加藤の探偵仲間も、昔似たような事を言っていた。実際、魔人探偵としての自分の仕事は、半人前だと自覚している。
 それでも、加藤は考える。「でも――そうだとしても」下を向く。「それでもわたくしは、出来ると思います」

「それは、何故ですか」紅蠍がすかさず尋ねた。

「どんな魔人能力にも、範囲や効果などの『制約』が存在し、『能力原理』が存在する限り、そこには『法則』が在るということです。 法則さえあれば、それは論理で説明できるはずです。……もちろん、魔人能力はあやふやな人の心が左右するものです。でも、それは普通の犯罪だって、同じでしょう?」
 加藤は紅蠍の眼を見た。「『名探偵』なら、動機だって人の心だって、わからないと……」

「ふふ」紅蠍が笑い、言った。
「では、貴女『も』……『名探偵』になると言うのですね――」