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393 名前:1/5[sage] 投稿日:2007/01/07(日) 22:46:41 ID:fPPle0Le 「先生……」 小さな呟きと共に、涙を流し続けるサイトを、わたしは見守る事しか出来ない。 昨日から一睡もせずに、わたし達の部屋とコルベール先生の部屋を往復し、いつもどこかで泣いていた。 今日だっていつもならもう眠る時間なのに。 「サイト」 小さく声を掛けても、僅かに身じろぎするだけで、わたしの方を見てくれない。 ……わたし冷たいのかな? 先生が亡くなった事も悲しい。 サイトが傷ついてることも悲しい。 ……でも、何よりサイトが私を見てくれないことが悲しい。 いつの間にかわたしの世界はサイトを中心に回っている。 サイトが居なければ、死んでしまう位に。 でも、サイトはわたしの事より先生が亡くなったことのほうが大事なのかな? 悲しみに押しつぶされそうになりながら、サイトを抱きしめる。 「……ルイズ?」 涙に濡れた瞳でわたしを見上げるサイトに微笑んで、ベットの上まで連れて行く。 今日は眠らないと身体に毒だから。 脱力仕切って抵抗しないサイトの頭を胸で抱きしめる。 ……ティファニアやシエスタなら、サイトもっと喜ぶんだろうけれど。 こんなに恥ずかしいのに、サイトは気付かずに泣き続けている。 ……ごめんね、胸無くて。 切ないけど、せめて……サイトの頭を優しく撫でながら、昔々母さまに歌ってもらった子守唄を歌ってみる。 今のサイトが傷ついた子供みたいに見えたから。 歌いだしたわたしを不思議そうに見上げていたサイトが、うっとりと目を閉じる。 空いてる手でサイトに布団を掛けながら、サイトが寝息を立てるまで一生懸命歌う。 母さまやちぃねぇさまも、わたしに子守唄を歌ってくれたとき、こんなに幸せな気分だったのかな? 腕の中でわたしに寄りかかるサイトが可愛い。 起こしてしまわないように、歌を止める。 「……せん……せ……ぃ」 小さな小さなサイトの声。 閉じた瞳から溢れ続ける涙。 ……切ないなぁ……こんなに好きなのに、サイトはわたしを一番にしてくれない。 いつも意地張ってる、わたしが悪いんだけど。 「……好きよ……サイト」 聞こえないと良いな……そう思いながら、小さく語りかける。 本当は聞いて欲しいけれど、恥ずかしくて起きている時は言えないから。 「大好き、サイト」 サイトの規則正しい寝息に紛れ込むように、何度も呟く。 ……これくらい役得よね? ここに居ない誰かに言い訳する。 サイトが悲しんでいるんだから、出来ることは何でもしてあげたくて。 安らかな眠りを……想いを込めた指先をサイトの頭から背中まで這わせる。 サイトの涙が止まったのは、そのほんの直ぐ後だった。 394 名前:2/5[sage] 投稿日:2007/01/07(日) 22:47:14 ID:fPPle0Le どれくらい時間が経っただろう。 眠っているサイトを、幸せな気分で見つめる。 起きている時は出来ないから。 時間が経つごとにズルズルとサイトの頭は降りていって、今はわたしの内腿で…… 「膝枕なんて、初めてなんだから……感謝しなさいよねっ」 眠るサイトに報告する。 夜の空気は少し肌寒い。 布団を全部サイトに掛けちゃったから、寝巻きを着ているだけのわたしは凍えそうだったけれど。 『……サイトがあったかいなら……いいか』 ぽんぽんと、小さくサイトの頭を叩く。 「……んっ」 あ、しまった。 寝返りを打つサイトから、慌てて手を離す。 …………大丈夫かな? しばらく息を詰めてサイトの様子を窺う。 昨日も寝ていないサイトを起こすのは可哀想だから。 ……大丈夫そう。 ほっと一息ついて、またサイトを眺める。 こうやって触っていると、少し別れた間にサイトの身体が分厚くなった感じがする。 抱き心地が変わった。 そんな事を考えた自分に赤面する。 『……べ、別にっ、いつも抱いてるわけじゃないんだからっ』 寝ているときに触るのは不可抗力よね? 少しだけ重くなったサイトの手を持ち上げてみる。 うん、やっぱり変わったね、サイト。 少しの変化に気付ける自分が誇らしい。 ……でも、さ……それってわたしも、サイトにどこか変わったら分かってもらえるのかな? サイトの手をそっと離してから、自分の胸に手を当てる。 「ごめんね」 成長していない胸、サイトに申し訳ない気分になった。 ……って 『ち、違うんだからっ、べっべべ、別にっわたしの胸が育たなくてもサイトに関係ないんだからぁぁぁ』 ナニヲカンガエテイルンダ、ワタシ。 ほんっっっとに、恥ずかしい。 サイトに注意しながらもジタバタしているわたしに、まったく気付かずに眠り続けるサイトがちょっと憎らしい。 「……ばーか」 人の気も知らないで。 でも…… 幸せそうに眠るサイトを見ていると、何もかも許せそう。 そんなことを考えていると、サイトが寝返りを打った。 っっっっっ………んっのっ、ばかぁぁぁぁ 『許せそうだけどっ……許せそうだけどっ……』 内腿で寝てたくせに、わたしのほうに寝返りを打つから…… ……今目を覚ましたら、狩ろう。 サイトはわたしの腰を抱きしめるように眠っている。 ……わたし……寝るときって…… 敏感な部分にかかるサイトの寝息が…… 『……もうちょっと長いの着れば良かった』 今更だった。 ……そりゃ……ね 『意識してない時に何度も目の前で脱いだけど』 こんなに……側で……まじまじと…… 今起きたら、サイトが起きて最初に見るのって…… 寒かったはずなのに、全身から火が出そうだった。 395 名前:3/5[sage] 投稿日:2007/01/07(日) 22:47:45 ID:fPPle0Le 「……ルイズ……」 っっっっまさかっ、起きた? パニックになりながら、サイトの様子を窺う。 すぅ……すぅ…… ……ね、寝てる……の? 「……るぃずぅ……」 寝言? 『ば、ばっかねぇ、わたしの寝言なんてっ、そんな夢見てるのよ?図々しいわねっ』 にへらー、と頬が緩むのが自覚できるけど…… 怒ってるのよ? 浅い眠りに移ったらしいサイトが、もそもそとわたしを抱き寄せる。 ……え? 『ま、待ちなさいっ、ちょっ……だめぇぇぇぇ』 わたしは起こすのが怖くて、サイトの成すがままだった。 「ルイズ……」 サイトが唇を僅かに突き出す。 『まさかっ』 さぁっ、と全身の血が引く。 サイトの口がゆっくりと近づく。 『ば……か……違う……そこ……違うんだからぁぁぁ』 泣きそうになりながら見つめるわたしに構わず、サイトの唇が敏感な部分に押し当てられる。 『…………っっひ……』 初めての感触に怯えながらも、サイトの口から目が離せない。 ちゅ 小さく吸い上げられた瞬簡、羞恥と衝撃でベットの上に身を投げ出してしまった。 『違う、ダメっ、サイト……ダメっっっ』 震える手で口元に枕を押し当てる。 恥ずかしい声を上げないため。 そして、喉から洩れる声でサイトを起こさないために。 そんなわたしの気遣いなんてお構い無しにサイトの唇が何度も押し当てられる、 快感に流されないために悶えるわたしの耳に、小さな音が届く。 くちゅ 見たくない……そう思いながらも、恐る恐る身体を起こす。 サイトの口元を覗き込んで、ぶるぶると頭を振りながら全力で否定する。 『違うのっ、こんなの嘘っっ、嘘なんだからっ』 サイトの口元を濡らす……わたし自身の…… 否定しても否定しても、熱くなった身体と滴る蜜は止まらなかった。 わたしの頭を抱いているつもりなのだろう、サイトの腕はわたしのお尻をしっかりと抱えていた。 ……つまり……逃げられない。 何度も何度も執拗に押し付けられる唇に、身体が勝手に反応する。 好きな人に触れてもらう感動が、ルイズを狂わせる。 『止めてっっっ、だめぇぇぇぇ』 見たくない現実から目を逸らそうと、両手で顔を覆う。 見えなければマシになると思ったのは気のせいで、 部屋に響き渡る湿った音が、否定できない自分の状態を悟らせる。 それどころか視覚が封じられたため、触覚が却って鋭敏に成った気がした。 『……もう……やめ……て……』 気持ち良い事を無邪気に喜ぶには成長しすぎていて、快感に溺れるには未だに恐怖を覚える。 そんな微妙な年頃のルイズは、サイトに祈る事しか出来なかった。 起こしてしまえば良いのだが、起きているサイトの傷心を知るルイズは、自分の都合でサイトを起こす事を良しとしなかった。 必死で快感に耐えるルイズの祈りが通じたのか、サイトの動きが止まった。 『……おわ……り?』 快感に痺れる身体を無理矢理動かして、サイトの頭を注意深く動かす。 『……この、悪戯坊主』 人差し指でつやつや光るサイトの唇をつついた。 396 名前:4/5[sage] 投稿日:2007/01/07(日) 22:48:22 ID:fPPle0Le ちゅ 『あら?』 サイトは指が唇に触れると小さく吸い上げた。 『……赤ちゃんみたい』 苦笑しながら、人差し指でサイトの中に侵入してみる。 ちゅうちゅうと、一生懸命に指を吸うサイトが可愛くてもう一度子守唄を歌う。 『もうイタズラしたら駄目よ』 ……起きたらどんな顔したら良いのかしら? 母親の胸の中に居るみたいに、くつろいだサイトがわたしの足に頬擦りする。 ……まぁ……それくらいなら許す。 サイトは一生懸命に指を吸いながら、わたしの腰にまた近づいてくる。 『……指吸ってる間は大丈夫よね?』 特に抵抗せず、サイトの好きにさせる。 スリスリと心地よさげなサイトは、このまま喉でも鳴らしそうだった。 『でっかい、子猫よね』 ついさっきまでの責めを忘れ、そんな風に和んでしまう。 そんな油断が、一瞬の判断ミスを起こす。 つまり…… ルイズの小ぶりなお尻に食い込んだサイトの手を、反射的に両手で押さえようとする。 『痛いっ、加減しなさいっ!』 寝てる人間に無茶をとか、加減すれば良いのか? とか言う突込みを自分に入れる前に、ルイズの喉から悲鳴が搾り出された。 「きゃぁぁぁぁ」 手を離した一瞬で、サイトはもう一度ルイズにしがみ付き…… じゅる……ちゅぅぅぅぅ 「だめぇぇぇ、音……恥ずかしいっっっ」 涙でゆがむ視界の中で、サイトが啜った液体を嚥下するのが見える。 悲鳴にもめげずに、サイトは絶賛寝惚け中だった。 口に含んだ液体をすべて飲み下したサイトの動きが止まる。 ……まさか……よね? 見つめるルイズの前で、もう一度サイトがルイズの大切な場所を吸い上げる。 『やあぁぁぁぁっっ』 サイトの頭を何とか離そうともがくが、ルイズのお尻を握り締めたサイトはびくともしなかった。 それどころか、にぎにぎと指を交互に動かしルイズのお尻を責め始めた。 『ほ、本当に、寝てるの?』 ルイズの疑いをよそに、熟睡しているサイトは飽きることも止まることも無くルイズを追い詰める。 悲鳴を殺すこととシーツを握りしめる事しか出来なくなったルイズは、 羞恥と、それの為に倍増する快感に潰されそうになっていた。 『……も……だめ…………ゆるしてぇ……サイト……』 潤むを通り越して眠る前のサイトのように泣き続けるルイズ。 何のために声を殺すのか、そんなことも考えられないまま、 ただ惰性で悲鳴を押し殺していた。 吸い続けるのではなく、飲み下すために定期的に止まる刺激が、却ってルイズを高めていく。 『……にげ……なきゃ……』 刺激が止まり、僅かに戻った理性でサイトの頭を……それでも起こさないようにそっと……動かす。 が、タイミングが悪かった。 動かした瞬簡にサイトが吸い上げが再開され……その場所は…… 快感のため、小さく自己主張する敏感な突起の上だった。 397 名前:5/5[sage] 投稿日:2007/01/07(日) 22:49:09 ID:fPPle0Le 「あぁあぁあぁぁぁぁぁぁ」 もう自分が何をしているのか、何を言っているのか分からなかった。 最悪の……若しくは最高の場所に吸い付いたサイトに、 ルイズは叫ぶことと、震える事しか出来なくなっていた。 虚空を掴もうと暴れるルイズの手は何も掴むことも無く。 寝惚けたサイトは口の中に流入する液体が減ったため、その吸い上げを強める。 「……う……ぁ……サ……イト……ぉ…………」 このままじゃ、ダメになる……ルイズは、自分の中に残ったナニカをかき集め、 最後の抵抗としてサイトの身体をどかそうとするが…… じゅるぅぅぅぅう サイトの唇はルイズのすべてを打ち砕き、 「いぃっ、もぉ、なんでもいいっっっ、サイト……サイト……もっとぉ……」 快感に溺れたルイズは、正気に戻れなかった。 サイトへの想いと欲望の塊となり、 夢と現の間を彷徨った。 達しても気絶してもサイトは止めないので…… そのうちルイズは何も分からなくなった。 ―――――朝。 妙にすっきりしたサイトが目を覚ますと、部屋の隅でルイズが震えていた。 枕を抱きしめただけルイズの寝相に苦笑する。 「ルイズ……風邪ひ……ぐほっ」 飛んできた枕が顔面に直撃する。 「なっ、なにしやがるっ」 顔を赤く染めたルイズは、震えながらサイトに宣告した。 「あ、ああああああんたねぇっ、本っっ気で寝てたんでしょうねぇ?」 完璧に熟睡していたサイトは何のことだか分からなかった。 「?何かあったのか?」 ただ出さえ赤く染まったルイズの顔が、更に赤くなった。 「そんな事言えるかぁぁぁぁぁ、馬鹿ぁぁぁ」 何かを守るようにルイズの手が胸の前で交差していた。 ……なんだろう? まぁ、ルイズが不可解なのはいつもの事だから、サイトはとりあえず顔を洗おう……と 「あれ?顔がなんか……」 この十秒後、五秒でルイズにギタギタにされたサイトは、何も理解できないまま。 「責任を取ります」 を、百回言わされて…… 「……責任取ってからならっ……」 続きしても良いから、小さな小さなルイズの声に疑問ばかりが膨らんでいった。

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