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508 名前:愛しい人 [1/5][sage] 投稿日:2007/05/18(金) 01:52:35 ID:30JmQmRv >>507 勢いで書いちゃったよアンチャン。 初投稿だが・・・・まぁ読んでみてやっておくんな。  熱い・・・・・・。 静まり返った密室。 月光に炙られた窓の桟が、涙でゆらゆらと揺れているのを見ながら、虫の羽音だけを聞いていた。 その白けた青の淡い光が、他の音全てを吸い取っているかのような。そんな静寂の中、彼女の世界は、その羽音だけだった。 頭・・・・・じんじんって・・・・する・・・・・・・。 最後に扉の前を人が通ったのは、いつだったか。もう何時間も経ったような気がする。 足音が耳に届くたびに、胸を高鳴らせ、朦朧とする意識を奮い立たせ、だが眦だけはきつく絞りながら、扉を睨みつけてきた。 今では、もうそんな気力も、ない。 ・・・・・・まだ・・・・・・なの・・・?  夏が近づいているとはいえ、夜中に素肌を晒すには、まだ寒い。 だが、シーツは床に剥がされいる。後ろ手に縛られて、それを拾い上げることもできず、裸のベッドの上をもぞもぞと這い回る。 そうすれば、少しは紛れるかと思ったのだ。仰向け、うつぶせ、横。ひたすらに楽な体勢を探そうとする。 だが、色々と試してみても余計に焦れるだけで、その感覚は紛れるどころか、強くなる一方だ。 その上、「羽音」が「ソレ」が鳴動してることを、休むことなく伝えてくる。その事実が一層、その感覚を煽り立てるのだった。 「サ・・・・イトォ・・・・」 いつしか、くぐもった声が口吻から漏れ出る。 ふと己の声色の淫靡さに気付き、彼女の頬にサッと赤みが刺す。それと同時に、僅かに身じろいだ体を、電流が走った。 「くひっいっ・・・・!」 瞳に涙をため、歯を噛み締め、甘美な電撃に耐える。  も・・・・・だ・・・・・・め・・・・・ぇ・・・。 このままじゃ、おかしくなる。 彼女は直感的に、そう悟った。今や、自分の霞がかった脳が考えている事は、たった一つ。  さ い と  後にはもう、何も考えられない。少しでも気を抜けば、彼との記憶が、彼への想いが、とめどなく溢れ出すのだ。 510 名前:愛しい人 [3/5][sage] 投稿日:2007/05/18(金) 02:03:26 ID:30JmQmRv 「さぁっ・・・・・いんぅ・・・・とっ・・・。さい・・・・・とぉ・・・・・っ」 いつか盛られた惚れ薬とは違う。 脳全体を一瞬で覆い付くし、彼への想いをあらゆる事に優先させようとした、暴力的なまでの、魔性の感覚。 それとは対称的で、この感覚は、じっとしたっきり、動こうとしないのだ。 そう。 じっ・・・・・と、動かず。ただ、そこに在るのだ。いつしか、私自身が精神を明け渡すまで、じっと待ち続けているのだ。 時を経るにつれて、その誘惑が強くなるのが分かる。頭の疼きが、どんどん強くなっている。さっきよりも、今の方が確実に強い。 体が叫ぶ。何でこらえるのだ、と。楽になろうよ、と。 羽音が、止まない。 「だッ・・・・・・・めぇ・・・・・っ」 いけない。 彼には・・・・・・・サイトには・・・・・・帰る場所が、故郷がある。 この感覚に委ねれば、もう止まらなくなる。感情のままに、私はサイトを求め、そして恐らく、彼も喜んで私を受け入れるだろう。 約束した。帰る方法を一緒に探す、と。それを・・・・嘘にしたくない。何より・・・・・彼の想いをないがしろに、できない。 誰よりも大事な使い魔。私の・・・・・愛しい人・・・・・・・・。彼の想いを、踏みにじるようなことだけは・・・・・・・・。 ・・・・ッ、トッ、トッ、トッ、 その時、心臓が跳ねた。 「!? っひ、きゃうっ!」 不意に耳に飛び込んできたその規則的な音は、紛れもなく足音。 「っ・・・・!・・・・・んくっ・・・・・ぅんっ・・・・・・!」 瞬時に事態を悟り、体を駆け巡る電流も構わず、身体をなんとか起こそうとする。 やっとの思いでベッドの上に座り、ふにゃふにゃに崩れた顔に、なんとか力を込めようとする。 寝静まった寮。階段の側からゆっくりと近づいてくる、その足音。それが誰なのかを、彼女は悟っていた。 「くっ・・・・・・・・・・・ふぅっ・・・・・・・・んすーっ、はっ・・・あぁ・・・・うっくっ・・・!」 とめどなく身体を襲う痺れをこらえ、平静を取り戻そうと呼吸を整える。 だが、今や体全体が浮かんでいるようだった。どこからが自分の足で、どこからがベッドなのか、よく分からない。 益々大きくなるその足音を、扉越しにきっと睨みつけようとする。快楽に耐え、身を振るわせながら、緩みに緩んだ顔の筋肉を必死に強張らせる。 この感覚に、負けないように。彼を、求めてしまわないように。 511 名前:愛しい人 [4/5][sage] 投稿日:2007/05/18(金) 02:05:04 ID:30JmQmRv そして。 トッ、トッ、トッ、ト・・・・・・カチャ。 一瞬の静寂の後、小気味いい音と共にドアノブが動いた。 音もなく扉が開かれる。 灯火の柔和なオレンジを背負った、見慣れたシルエットが部屋の中に入ってきた。 「ただーいま・・・っと」 「っ・・・・・・・!」 パタン、という音と一緒に、暗がりに声が響く。 ドア脇に洗濯籠を下ろすと、彼はゆっくりとベッドの側にやってきた。 そして、そのまま何も言わず、私を鑑賞する。 「・・・・・・・・・・・・・」 うっすらと笑みを浮かべながら、瞳を妖しく煌かせて、私の隅から隅までを、眺め回す。 「・・・・・ふッ・・・・・・・ぅっ・・・・・・」 胸が高鳴る。誰に縛られたのかも忘れ、素肌を好きな人に晒している羞恥に、顔が赤らむ。 それでも、私は気丈であろうとする。 眉を寄せ、拒否の意思を視線にこめる。歯を食いしばり、怒りの風を装う。 そんな私を見ると、彼はまたいつものように、右手をゆっくりと伸ばしてきて、 「ふ、ぁっ・・・・」 顎に手をかけ、ほんの少し、上を向かせるのだ。 「ぁ・・・・い・・・・・や・・・。ぁぁ・・・・・・・」 洗剤のほのかな香りと、彼の臭いが、する。鼻腔に流れ込んでくる。いつも寝ている胸と同じその臭いを、無意識の内に、私は嗅ごうとするのだ。 それはそのまま鼻を通り抜け、こめかみを通り、脳へと至る。頭を覆う霞が晴れ、あの感覚が、一層強く体を打つ。 「あっ・・・・あぁ・・・・・ひゃぁ・・・だ、めぇ・・・・・・・い、いやぁぁ・・・・・・・」 私の喘ぎを一顧だにせず、そのまま彼は、親指をかけたままで、人差し指と中指を使い、私の唇を、そっと撫ぜる。 触れられた部分が、痺れるように疼く。甘美な電流に耐えるのとは違う理由で、私の体は震え出す。 「はっ・・・・・ふぁ・・・・ぁ・・・・」 うすく開けられた口、その中の歯に、彼の指がそっと触れられる。そのまま、唇と同じように撫でられる。 そして、私の舌が歯の裏側を、物欲しそうになぞり・・・・・・・・・・ 「ひ・・っ・・・・あぁ・・・・あぅ・・・・ん・・・・・んん・・・」 僅かに触れられる、彼の指先を、舌先で愛しそうに撫ぜるのだ。 「はっ・・・・・・・ひにゃあ・・・・・あぁ・・・・・・っ・・・・・」 目を、肌を、鼻を、口を、彼が満たしていく。犯していく。 全てに彼が入り込んできて、それでも私は、気丈であろうとする。拒絶の意思を示そうとする。彼を想う故に。彼の願いを叶えるために。 なのに。 512 名前:愛しい人 [5/5][sage] 投稿日:2007/05/18(金) 02:06:49 ID:30JmQmRv 彼はゆっくりと顔を寄せてくる。目を瞑り、私の首筋に唇を近づけてくる。 触れるか触れないかの絶妙さで、首を上がってきて、私の顔の形をなぞり、またゆっくりと首筋をなぞり、また引き返し・・・・・・ 「ひゃあ・・・ぁっ・・・・ぁぁぁあ・・・・・・ふ・・・・に・・・う・・・・・ひっ・・・・!」 それだけで、体中が喜びに打ち震える。電流がとめどなく流れ続ける。何も、考えられなくなる。 「ちゃんと・・・・・・お留守番できたか?俺の、ルイズ・・・・・」 そう言って、ふっと、彼が優しく微笑み・・・・・・ 「だ、れが・・・・ぁ・・・・・・たの・・・・ルイズなの・・・・よぉ」 締め付けられるような胸の痛みを堪えながら、散り散りになった理性の欠片を必死にかき集めながら、私は抗う。 彼は満足気に目を細め、私の足元に手を伸ばす。 「ひっ!?」 紐を引き、唇の中から、鳴動する楕円形の魔法具を取り出す。 「ふぁッ・・・・ア・・・・・・や・・ぁ・・・・・・み、ない・・・・で・・・・・・・」 彼は糸を引いて魔法具からずり落ちる粘液を眺めながら、紐の先の、太ももにベルトで結わえられた四角い箱をゆびでずらし、鳴動を止める。 ゆっくりと腿に添えられる手に、私はもう抵抗できない。そのまま従順に、彼が押し開くままにしてしまう。 「はは・・・・・・・ぐっちゃぐちゃだ・・・・・」 嬉しそうに囁いて、淫靡にぬめり光っているであろうソコを、彼は啄ばむ。 「あっ、ひにゃあぁあぁぁあああああっ!?」 それだけで、私は達し・・・・・・・・ 「ルイズ・・・・・・すげー可愛いい・・・・・・」 「ひゃっ」 彼の暖かい抱擁に包まれ、手の拘束を解かれる。 「可愛いよ、ルイズ・・・・・・・・ルイズ・・・・・・」 「あ!・・・・ぁっぁ、ダメ、さいとだめぇ、だめだめだ・・・・め・・・・え・・・・」 力の入らない腕で、必死に彼を押し返そうとする。だが、彼はぎゅっと力をこめて。 「ルイズ・・・・・・・・なぁ、ルイズ・・・・・・」 「ぁっ・・・・・あ・・・・ぁあ・・・・・だ、めなの・・・・・・に・・・・・・・・ぃ・・・」 耳に響く彼の声が、ゆっくりと、ゆっくりと脳に染み渡って・・・・・・・・。 「今日も・・・・・・・いっぱい、しような?」 「あ・・・・・・ぁ・・・・ぁぁ・・・・・・・っ・・・・・・ぁ・・・・・・・・・」 いつの間にか私は、 「す・・・・・き・・・・すき・・・・ぃ・・・・いと・・・・・さ、いとぉ・・・・・・・・好き、さいとっ・・・・好きっ、好きぃ・・・っ!」 彼を押していた腕を、彼の背中に回して・・・・・・・抱きしめていた。 そして、またその夜も・・・・・・・・・私は、彼を求め、彼もまた喜んで、私を受け入れた・・・・・・・。

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