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216 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2007/09/21(金) 15:00:01 ID:aTNZ+ylK サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ そう書かれたお墓があった 私のお父さんのお墓、珍しい黒髪に黒い瞳を私にくれたお父さん 「・・・帰ろうか」 そう私のお母さんは言った ルイズ・ド・ヴァリエール、綺麗な桃色の髪に鳶色の瞳 私はよくその色が欲しかったとお母さんに言う 「サイトの色だから、貴女がサイトの血を受け継いでくれた何よりの証拠」 お母さんはそう言って嬉しそうに私をなでてくれる 「・・・黒髪はサイトの色だけどいろいろと苦汁を舐めさせられた事もあるのよ」 と少し悲しそうに言った事もある 次にお爺ちゃんに聞いてみた お父さんはお爺ちゃんとお婆ちゃんをかばって死んじゃったらしい 二人でいた所を暗殺者に襲われそれを撃退した時に深手を負ってしまいお爺ちゃんと お婆ちゃんは無事だったけどお父さんは手遅れだったらしい その時カトレアお姉ちゃん(おばちゃんだけど私はそう呼ぶのが好き)はルイズが自殺 するんじゃないかと思うくらい悲しんだらしい それでもお腹に私がいて、サイトさんが生きた証を生みたいと言って私を産んだ 「認めてやるべきだったよ、本当に」 悲しそうにお爺ちゃんは言った 聞けばお父さんは魔法を使えない人だったらしい それでもとても強い人で必死にお爺ちゃんを守ってくれたと言っていた もちろんお母さんとお父さんの仲をお爺ちゃんは認めていなかったらしくはっきり言って お爺ちゃんはお父さんの事は嫌いだったらしい 「それでもお前のお父さんは私を守ってくれた、だからお前は私達が絶対に守らなければ ならないんだ」 結果的にはお爺ちゃんはお父さんを手厚く葬った。お父さんのお墓にはいつもお花がある 毎朝お爺ちゃんとお婆ちゃんが二人でお花を供えるのだ お父さんはなんでお母さんととの仲を認めてくれなかったお爺ちゃんを助けたのだろう? 私にはそれがわからなかった 「お久しぶりね、ルイズ」 そう言ったのはこの国の王女様、アンリエッタ様 私はアンリエッタ様に挨拶をするとまぁと嬉しそうに 「本当にサイトさんの色ね」 と言った 「顔は小さい時のルイズにそっくりなのに髪と瞳だけはサイトさん」 とも言われた 「私のお父さんはどんな人だったんですか?」 そう尋ねた事がある 「そうね、とても魅力的な人だったわよ。本当に騎士の名前に相応しい人。主を守る、この場 合ルイズがそうなんだけど・・・あの人は目に写る全てを守ってくれた」 「お人好しですね」 私は冷たくそう言った 「確かにそうですね」 笑って王女様はそう言った 217 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2007/09/21(金) 15:01:30 ID:aTNZ+ylK 私はお父さんが嫌いだった 会った事もないのだけど・・・お母さんのお友達に会うと絶対にお父さんを引き合いに出される 会った事もない父親に・・・私は嫉妬している 魔術が使えないくせにお母様を愛して、お爺ちゃんを守ってそして死んでいった ・・・娘の事はほったらかしにして何が騎士だ 私はお父さんなんて、そしてこの黒髪も黒い瞳も大嫌いだ 「フィア様、余所見しながら歩くとこけますよ」 そう言ったのは私の護衛兼召使兼父親代行 「・・・」 きっと私は護衛を睨みつける 白い髪に黒い瞳の東方から来たお爺ちゃんが私とお母さんに付けた護衛だ 確かお母さんと同い年で確かもう三十代の初めか二十台の終わりの男の人 大きな大剣を背負い黒いスーツを着ている人で私は勝手にこの人を父親代わりにしている 「うるさい」 と言った瞬間私は壁に激突した 「ほら、だから言ったのに・・・」 「うるさい!」 召使とは思えないような口調である でもそれが私は好きだった もしお父さんが生きていればこのくらいの歳だっただろう まるで身分を気にせずに優しい口調で話しかけてくれる、この男の人を 仕事と言う関係ではなくほかのメイドや召使では考えられないような本当に楽しそうに生活している この人が私は好き ・・・もちろん恋人にはしたくないが 「鼻血出てますよ」 そう言いハンカチを手渡してくれる 「・・・魔法くらい使えないの?」 私は鼻にハンカチを当て尋ねる 「俺は剣しか強くないです」 えっへんと胸を張りながら召使は言った ちなみに私は水の系統の魔法は使えない、一応もうトライアングルクラスだが・・・水は使えない その事を話したらきっとお母様の性格に似たんですよとこの男はお母さんと私に言いお母さんの爆発 を喰らっていた この関係が私は好きだった この身分を軽く無視して気軽に話してくれて楽しい男を この男とお母さんと私は一緒にいたい でもそれは叶わない お母さんはサイトを愛しているから この男はちっとも好きじゃないから だから・・・私の願いは叶わない それが・・・ほんのちょっとだけ悲しかった 218 名前: 名無しさん@ピンキー 投稿日: 2007/09/21(金) 15:02:05 ID:aTNZ+ylK 夜、フィアを寝かしつけたルイズは部屋を出ると男が待っていた 「寝た?」 「もう寝てるわよ、寝付きはいいのよ?」 「そう・・・」 悲しそうに男は言った 「しかし酷い嫌われようねサイトは」 「確かに凄く嫌ってるね」 「でも貴方は好きみたいね」 「それはとても嬉しい」 男はそう言った 「ところでその白髪・・・治らないの?」 「どうも病気みたいでね、もう治らないらしい。でも都合はいいだろ?」 「今は気付いていないみたいだけど・・・いつ気付くか・・・」 「鈍いから大丈夫さ」 そう男はそうきっぱりと言った 「そう?」 ルイズはサイトに尋ね 「俺にそっくりだから」 白髪になったサイトははっきりとそう言った

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