「22-150」(2008/02/18 (月) 03:14:51) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
[[ボルボX]]
150 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:03:54 ID:dHx9vEdW
アンリエッタが、王都からそう遠くない土地の行事に、泊りがけで出席している。
内容は延々続く式典への出席と講演くらいだったが、このような仕事が意外に多いのだった。
才人はアニエスに命じられ、護衛として同行していた。
昔より王家とのしがらみが増えてしまっている身としては、断ることは難しかった。そもそもルイズも出席するのである、断る理由が無い。
なにより、アンリエッタを護衛すること自体はやぶさかではない。
ただちょっと不安材料があった。
(前回のやっぱ怒ってそうだよなあ)
この前に会ったときの話である。
猫耳つけさせて首輪をはめ、鎖でつないでにゃーにゃー鳴かせ、マジ泣きされた。そのあとで翌日起き上がれなくなるほどヤってしまった。
怒らないわけがないと思う。
そういうわけで式典の後、晩餐会も終わった夜、泊まっていた宿から女王に呼び出されたとき、正直言って「あ、ヤベエ」と直感した次第である。
ちなみに呼び出しを持ってきたのはルイズで、アンリエッタと何を話したのか、不吉な声でぼそりと「さっさと行けこの犬」と許可を出した。
「あっちは月に三、四回だもの……ふふふ、わたし耐えてみせるわこの程度……でもそういう取り決めとはいえ旅先でなんてちょっと節操ないというか
姫さまったらふふふふふ最近なんだか大胆というかはしたないというかご自分で思わないのかしらねおい犬そこらへん当事者としてはどう思うのよああん?
そうか嬉しいのかシッポふってんのか貴様そんなに高貴が好きか上等だわね犬畜生いやいや犬と女王ってソレ本来ありえないから調子に乗るとロマリアの私刑風に壁に塗りこむわよ」
危ない目でぶつぶつつぶやきだしたルイズ。使い魔をアンリエッタに「貸し出す」ときはいつもこんな調子である。
なんだか本気で命が危なくなりそうなので、こそこそと才人は出て行った。
夜。北の国トリステインの少し寒い季節。郊外にのどかな田園ひろがる田舎町。
アンリエッタの滞在にあてられたヴィラは、当然のように土地でもっとも豪華なものだった。
女王は、トリスタニアの自身の王宮では贅沢を遠ざける生活だが、他所へ招かれたときの心づくしのもてなしまでは退けていない。
ヴィラの周囲を固める銃士隊員を、一時的にさがらせて出迎えたアニエスに頭をさげる。
才人を見てアニエスがため息をついた。
「……まあ、陛下の望みだし、あのかたも年頃の少女だし、他人がこういうことに口を出すのは野暮の極みだし、人目につきさえしなければ、本来わたしとてとやかく言いたくは無いのだ。
が、貴様」
瞬間、マジモンの殺気がその両眼に宿った。
「明日の正午には王都に帰る。そのとき陛下がまた立てなかったりしたら今度こそ、剣で尻の穴をもう一つ増やしてやるぞ」
151 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:04:30 ID:dHx9vEdW
怖え。才人は「い、委細承知しております」と卑屈に頭を下げた。
その後で、(あれ? 姫さま自身は、怒ってるというわけじゃないのかな)と首をかしげる。
チェス盤模様の大理石の廊下をわたり、アニエスに指示されたように一階の奥の部屋をノックする。入室許可を得る。
才人は部屋に入り、蜀台に照らされた部屋を見回して首をひねった。
ヴィラの内部は、玄関から歩いてきた廊下にいたるまで、調度品や壁の飾りは品よく、それなりに金をかけていることがわかるものだった。
だがこの小さな部屋は、調度品のたぐいがほとんどない。一つずつ小さな椅子と卓があるくらいだ。あと部屋の隅に、藤で編まれたかごがある。
素朴というか、敷物さえない。廊下と同じ大理石の床が続いている。
部屋の奥にもうひとつ扉がある。
アンリエッタは部屋の中央、木で編まれた素朴な椅子に腰かけていたが、才人が入ってくると立ち上がった。
手にしているクリスタルのゴブレットの中身は酒ではないようだった。蜂蜜を溶かした薔薇水あたりだろうか、馥郁たる香りがただよってくる。
しかし一見したところ、アンリエッタはどうも微醺をおびているようだった。
頬をそめて、表情がぽうっとなっている。
「……姫さま、酒入ってる?」
「そうね……少し酔ったかもしれませんわ。サクランボのお酒を薦められたので」
サクランボを漬けた麦酒がこの地方の名産だ、と地元の名士が行事のパーティーで語っており、才人自身も同席した地元民からさんざん薦められたからたぶんそれだろう。
良質なワインが流通しているトリステインだが、麦酒の種類だって百以上もあるのだった。
才人はとりあえず、用件を聞く。
「姫さま、これ何の用」
その問いに、アンリエッタはすぐには答えなかった。どう言ったものかと考えるように、ゴブレットの薔薇水を揺らしてそれを見ている。
彼女の服は夜会用の白いドレス、シルクのサテン生地。
肩や胸元を露出させるデザイン。その素肌の肩には極薄の透けるショールをふわりとまとっている。
前立てにフリルをあしらったスカート。たっぷりした長い布地。
ドレスの上半身には、深いV字の切れ込みがあり、大きな胸の谷間を大胆に通って縦長のへそまで見せている。
その刺激的な切れ込みは、濃ピンクのレースで縁取られている。
二の腕から先をぴったり覆うのは、白いシルクの長手袋。首飾りには宝石をはめこんだ精緻な銀細工のネックレス、耳には真珠のイヤリング。
要するにレディの盛装だった。
才人は考え込んでいるアンリエッタの服装を、ついついじっくり観察してしまう。
気高くも艶やかという印象。気品と色気のここまでギリギリ絶妙なコラボも珍しい、そんなドレス姿である。
元からそうだけど今夜はとくに綺麗だよな、といやらしい視線抜きで才人が素直に感嘆できるくらいの麗人っぷりなのだった。
152 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:05:32 ID:dHx9vEdW
(いやらしい気持ちが入ってないとは申しませんがね)
内心でつぶやいてみる。ルイズやアニエスの態度や、夜に呼び出されたことからしてなんとなく想像がつく。たぶん恒例のアレだろう。
にへ、と顔をゆるませて期待しながら、アンリエッタの出方を待つ才人だった。
と、意を決したようにアンリエッタが顔をあげると、ゴブレットを小さな卓に置いた。
向き直って、ほほえみを浮かべる。才人は背筋がぞくりとした。なんだか今日はいつもと様子が違う。
酒のせいか美貌にうすく血の色をのぼらせ、とろりとした視線。
妖艶といえるほどの色気をただよわせながら、アンリエッタの笑みはどこか悪戯っぽいものだった。
「サイト殿、ここはどのような場所と思います?」
どのような、って……と大理石の室内を再度見わたす。
何もなさすぎて、ちょっと想像がつかない。
「……わかりません。どういうとこなんですか」
アンリエッタは横を向いて、どこか上機嫌な様子のまま手を後ろで組んだりしている。鼻歌でも唄いそうな調子で説明した。
「ここは浴室につながる部屋なのです。
この地方は薬効のある源泉が湧くのですわ。このヴィラはそれを利用しているそうです。サイト殿、お風呂は好きでしょうか?」
……それはつまり温泉? 温泉ですか? 嫌いなわけがありません。自分日本人ですから。
瞬時にこみあげたそんな思いをこめて、才人は深くうなずいた。
「それはよかった。では、その……よければ一緒に」
わずかに羞恥の入った、銀の鈴を転がすようなアンリエッタの声。才人はくっ、と感涙して上を向き、始祖ブリミルに感謝をささげた。
温泉、しかも女の子との入浴。なんかすげえ幸せが来た。
というわけで、すっかり幸福にひたっていた才人は、女王陛下の笑みがいつもの淑やかなものとは少し違うことに、あまり注意を払わなかった。
開けてみた扉の向こうは、古びた赤煉瓦でできた浴室だった。
赤い煉瓦は、時代を感じさせる落ちついた色合いだが、不思議と清潔感もある。わざわざ古い建物を解体して、その煉瓦を選り分けて使ったのかもしれない。
床にはめこまれた真四角の浴槽には、澄んだ湯がたたえられている。壁につき出たパイプからお湯が浴槽にそそぎこみ、あふれた湯は浴槽周りの溝に流れこんで部屋の隅から排出される構造。
部屋の上の隅にかかったクリスタル製のランタンが、揺れる淡い赤光を投げかけている。中の火は魔法の産物だろうか、消える様子はない。
153 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:06:11 ID:dHx9vEdW
「おお……本格的。あれ?」
気になることが二つあった。
ひとつは浴室の向こう側に、また別の扉があること。
もうひとつは、浴槽からたちのぼる湯気の量である。しゃがんで手をつっこみ、才人は顔をしかめた。
「これ、湯というにはぬるくありませんか?」
「源泉の温度自体は、そう高くないのです」
いくつかの水差しを持って入ってきたアンリエッタがあっさりうなずき、据え付けられていた大きな柄杓で浴槽の湯をくみ、水差しから何かの液体を注ぎ足した。
ハイヒールの靴を脱いで、柄杓を手にした彼女は「こちらへ」と言ってもうひとつの扉を開けた。
とたんに才人の顔に熱波がふきつけた。
その小さな、赤い光に満ちてどこか暗い部屋は、壁も床も木でできていた。丸太材である。
クリスタルのランタンは、そちらの部屋でも赤光を放っている。
さきほどまで火が燃えていたのか、いまだ音をたてている炉があり、その上にはじゅうぶんに熱されたらしき握りこぶしほどの石が、大量に大鍋に入って置かれていた。
アンリエッタが柄杓の水をその石の上にかけると、たちまちジュウジュウと音をたててすさまじい蒸気がたちのぼった。
風石を使った風魔法でもかけられているのか、その小さな室内の気流がめぐり、浴室まで熱い蒸気が流れこんでくる。
蒸気には甘い花のような濃密な香りがついている。かけた水に植物のエッセンスか何かが混ぜてあったのだろう。
石に水をかける手順を何度か繰り返すと、蒸気が流れ込んできて浴室内まで暖まってきた。
ここまでくるとさすがに才人の頭にも、理解がおよんでいる。
「蒸し風呂ですか」
「ええ。意外でしたか?」
たしかにちょっと意外である。才人はこの世界にきてから、蒸し風呂は主に庶民のものだと理解していたので。
が、よく見るとこの蒸し風呂は一味違う。
『小さな室内で蒸されて汗を流す』→『出てきて水を浴びる』という基本は同じようだが、こっちは全体的に作りが贅沢なのである。
丸太製の専用のサウナ室。煉瓦製の浴室にたたえられた汗を流す水は温泉。たちのぼる蒸気は芳香を放ち、それを発する石さえ特別なもののようだった。
「海底から取れた石でしょうね。熱を長く蓄えると聞きおよんでいます。
かけ水には主に花からとった精油を混ぜてあります」
才人の興味をこめた視線に気づいたか、アンリエッタが淡々と説明する。
それから、こほんと咳払いして問うた。
154 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:06:49 ID:dHx9vEdW
「ところで前回のときに、言ったことを覚えておりますね?」
「『にゃーん』?」
「あなたが言ったほうです、そちらは速やかに忘れてください!」
なに言ったっけ、と才人は腕組みして考えこみ、唐突に思い出した。
『一日好きにさせてくれるなら、この次は姫さまの言うこと何でも聞きます』と言ったような気がする。
やっぱそれ? とちょっと引きつり気味の笑みで、アンリエッタの様子をうかがう。
アルコールの入った女王陛下は、なんだか据わった目で笑みをうかべ、うなずいた。
…………………………
………………
……
「――どうですか? 一人だけ服を脱がされて、好きなようにされるのは恥ずかしいでしょう。
あなたはいつも、わたくしにこのようなことをさせているのですよ」
命じられるまま才人は服を脱ぎ、全裸で浴室の床に座りこんでいる。
白の夜会用ドレスを着たままのアンリエッタがその背中に抱きつくようにして、前に手を回し、才人のものを両手でゆるゆる弄んでいた。
うん。確かに自分だけ全裸で一方的にされる状況ってのは、かなりキますねとしみじみ実感しつつ、才人は言わずにいられない。
「ひ、姫さま、実はすごく酔ってるだろ」
「失礼な。サクランボのお酒を一杯だけですわ」
なら絶対、雰囲気で酔ってるにちがいない。いわゆるスイッチON状態か。
肘まである手袋をはめたままの、たおやかなほっそりした指が、男のものをゆるやかに愛撫している。
ひんやりとわずかに冷えていた手と、滑らかな絹の触感が、そそり立った肉棒にしっとり絡みついて優しくこすり上げてくる。
「熱い……それにこんなに、硬くして」
やわらかな熱い吐息が才人の耳をくすぐる。たしなめるようなからかうような、それにほのかに情欲が混じった声だった。
ほんとうにいやらしい方、と耳元でなおもかすかな息をふきこまれる。
はむ、と耳朶を甘噛みされた。
どーもこれは復讐のようなものらしい、と才人は気がついた。やっぱり前回のことだけでなく、いつも攻められるばかりなのを微妙に根に持ってたのだろうか。
(しかし……うん。これはこれで全然アリだよな)
全裸で才人は内心、親指を立てる。変態が状況に順応するのは早かった。
155 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:07:22 ID:dHx9vEdW
それにしても美少女に背後から抱きしめられる形で愛撫を受けているのである。ドレスに包まれた豊かな乳房が、背中にむにゅんと押し付けられて、少しずつ早くなっていく鼓動まで伝わってくる。
腰に手をまわされ、決して速くはない程度で自分のものをこすられながら、耳朶をぷっくりした唇でついばまれ、甘やかな情のこもった声で怨嗟や意地悪をささやかれる。
勃つなというほうが無理である。
「勝手に動いてはなりませんよ……ふふ、これもあなたがいつも言うことですわね」
もぞもぞと身をくねらせて、才人の背中にもっと密着するように体を押し付けながら、アンリエッタはなまめかしく濡れた声でささやき続ける。
「あなたがわたくしにした様々な辱めを覚えていますか?
その、……い、嫌というわけではありませんけれど……恥ずかしいし、少し悔しさだってあるのです。
ですからこの夜、わたくしのものである今宵は、いつもあなたがしていることをお返ししてあげます。そう簡単に許しませんからね。
あ、すごい、今手の中でびくんってはねて……」
やわやわと手のひらで包み込むように肉棒をさすりながら、アンリエッタが熱い呼気をもらした。
うん、かなり恥ずかしい。でもこれもいいもんだなあ……と実感しつつ、才人は要求を口にだしてみた。
ちょっと愛撫がゆっくりソフトすぎて、もどかしくなってきたのである。
「ひ、姫さま……おねがい、もうちょっと速く動かしてくれれば」
「だめ」
アンリエッタがどこか楽しそうな小悪魔然とした声で、却下する。おてんば娘だったころに戻ったのか、興味津々といった態で攻めるのを楽しんでいる風情さえある。
そうは口で言いながら、微妙に愛撫が変わっているが。
肉棒の根元を押し揉むように指で圧迫しつつ、才人の首筋に口付けしていく。
ちゅっ、ちゅっとついばみ、時折キスマークをつけようとするかのように激しく。
赤い明かりに赤い煉瓦が照らされて、幻想的な色彩の空間。
赤といっても落ち着く雰囲気をかもしだす古色。ほの暗ささえ美を演出している浴室だった。
開け放ったままのサウナ室から花の匂いの蒸気が流れこみ、全裸で座っている才人もすっかり寒さは感じなくなっている。
それに、背中に密着する少女の体が、ますます熱をおびていっていた。
下半身は焦らされるようにもどかしい快感を与えられながら、首筋や肩に情熱的な口づけを受けていく。
膨れ上がった亀頭に、滑らかなシルクに覆われた手のひらをかぶせられ、円をかくようにしゅりしゅりとこすられる。
桜色の唇に耳たぶをはさまれながら、肉棒を少しきつく握られてゆっくりと上下動させられる。
袋の部分をやわやわと揉まれながら、裏筋の部分を指であやされたとき、じーんと腰の奥から痺れた気がして、亀頭の先から先走り液がぶくりと噴いた。
ゆっくりした刺激しか与えられていないのに、急激な反応を呼び起こされたことにややうろたえ、才人は感嘆まじりに感想をもらした。
「なんかすごくうまくなってませんか……いててて」
耳朶に歯をたてられた。ちょっと恨みがましい声が返ってくる。
156 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:07:52 ID:dHx9vEdW
「あなたがいろいろとはしたないことを教えたではありませんか……
……気持ちよいのですね?」
才人の背中にむにむにと押しつけられる乳房から、とくとくと早鐘を打つ鼓動が伝わってくる。体温の高さが感じられる。
おそらく、ドレスから露出した素肌まで汗ばんでいるのだろう。
肌にぴったりした薄絹の手袋の中で、肉棒がびくんと凶悪に脈打ちだしたのを感じ、紅潮した艶麗な笑みをアンリエッタが浮かべる。
ドレスの少女は情欲に色づいたような声を、そっと裸の少年の耳にふきこんだ。
「では、そろそろ速くしてあげますわね」
少年の腰前に回した手を、一転してリズミカルに動かしていく。
気がつくとアンリエッタ自身も、彼の背中に押し付けて潰れさせた乳房を、わずかにこすりつけるようにもぞもぞと体をゆすっていた。
はしたないわ、と思いつつも桃色の霞が脳裏にかかったようで、この淫らな遊びを今さら止められない。
赤い古びた煉瓦の部屋。ほろほろ揺れるランタンの火。
煉瓦造りの浴槽には冷たく澄んだ水がたたえられ、いっそう暗いサウナ室からは熱い蒸気をのせた風が、濃厚な植物エッセンスの香とともに吹き込む。
純白のシルクに覆われた上品な細指が、淫らに男の肉にからみついて奉仕している。
才人が額に汗をにじませて告げた。
「あ、あの、出るんだけど」
かまいませぬ、と熱に浮かされた声でアンリエッタは許可を出した。
速くすべやかに、なめらかに少年のものをこすりあげていく。
「わたくしの手で、はしたなく気をやるところを見せてくださいましね……」
そのささやきが引き金になったように、才人がう、とうめきをもらした。
白絹手袋にくるまれて奉仕されている肉棒が蠢動し、びゅくびゅくと精を赤煉瓦の床にうち出していく。
少女は少年の肩越しに、精が床に飛び散るのを見て、放出している肉棒を包みこむようにその幹に手をそえ、女の淫肉の動きを再現するようにきゅ、きゅと優しくしぼる。
そうしながらアンリエッタは、自らも絶頂に達したように蕩けた表情で身をかすかにふるわせ、ほう、と吐息をもらした。
「すごい……こんなにいっぱい出して」
アンリエッタのドレスに包まれた肢体は、いまや発情の火にあぶられたようになっていた。内側から燃えるような感覚に、こらえきれなくなる。
体重を少年の背中にあずけ、目をほそめて射精の快楽にひたっている才人の耳元で、情欲を抑えかねた震える声を発した。
159 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:15:33 ID:dHx9vEdW
「ね、つぎは、わたくしにも……」
…………………………
………………
……
少し肌寒かった部屋は、流れ込む蒸気でほどよく暖まり、湿度を大幅に増している。
「…………ぁ、ふ……んぅ……」
煉瓦の壁に、切れ切れの甘やかな声が反響している。
アンリエッタは床にひざをついて、ドレスのスカートの奥をまさぐられていた。レースのパンツを脱いだあとの秘部に、前から才人の指が触れている。
少女はフリル付きのたっぷりしたスカートを自分で持ちあげており、その下では少年の指が、熱いぬかるみをくちゅくちゅ水音をたてて浅くかき回している。
「んんん……ん、ふ」
うつむいた顔は快感に赤く色づき、眉根を寄せて切なげな表情。嬌声をときたまこぼす薄く開いた唇は、唾液でつややかに光っていた。
ドレスから露出する雪のような素肌はぽうと熱を持ち、小さな汗の珠をいくつも浮かばせている。
「ん、そこは……!」
才人の指がさらに奥にぬぬっと入ってきたとき、びくん、とアンリエッタの腰がはねた。
前回に見つけられた弱いポイントの一つを、丹念に指の腹で掻かれると、声をもらしながら腰を引いてしまう。才人が注意した。
「腰、逃げたらだめですって……あ、すごい締め付けてる」
「だ、だって、いきなりそんな奥まで……今日は優しくしてといいましたのに」
「中指一本なんですけど。わかりましたよ、ゆっくりやりますから。
えっと、このくらい?」
「あ……んん、はい、それなら……」
アンリエッタの目がとろりと淫楽にうるむ。
腰をおずおず前に戻して、膝立ちで秘部を愛撫される快感にふたたび没頭しだした。
時間をかけて与えられる官能に、どんどん秘部の奥から愛液がこぼれてくる。
敏感なところをわざと避けるように、指が濡れた膣内をこすってくる。アンリエッタの反応が高まると、すぐに動きを止め、間を置いてから膣内の別の場所をさぐる。
もどかしくなってきたころ、指を二本に増やされて再度、奥までじゅっぷりと埋め込まれた。
「んんんっ」
160 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:16:30 ID:dHx9vEdW
恥ずかしいほどの水音がして、指を蜜壺で食い締めてしまった。
たぶん才人の指はとうに、アンリエッタの愛液でふやけるほど濡れている。
真っ赤な顔で目をつぶって、突然にふくれあがってきた最初の波をやりすごす。耐えた後で、やや荒い息をついた。
目の前で少女に奉仕している少年が、確認するように声をかけてくる。
「ここらで、もう少し強くしたほうがいい? 刺激」
もういいかも、とアンリエッタは溶けかけた理性でぼんやり考える。
というより、そろそろあの絶頂の感覚が恋しくなっていた。
先ほどはつい我慢してしまったが、まさぐられる腰の奥がうずいて、もっと気もちよくなりたい、と体に呼びかけてくる。
こっくりうなずく。と、才人の指がうごめきだした。避けていたいくつかのポイントに丁寧に触れて、押さえるように揉みこんでくる。
焦らされて昂ぶっていた少女の体が、あっさりと応えてしまう。
「ん、ふ、んん……ぁぁ……」
ゆるやかに絶頂に押し上げられて、アンリエッタは腰をわななかせた。
スカートの布地をにぎりしめる手が、ふるふると震えている。
丁寧に引き出された肉体の歓楽に、紅潮した顔をうっとりとゆるめ、われ知らず淫蕩な笑みを浮かべてしまう。
「サイト殿……」
「はい?」
「今のを、もっと……」
気がつけばアンリエッタの唇が勝手に開き、ごく自然におねだりを発していた。
才人がちょっと驚いた顔になって、「あ、はい」と素直に指での奉仕を続けてくる。
どろり、と粘性の濃い愛液がひときわ多く胎内から吐きだされ、少年の指にからんでから糸をひいて床に落ちていくのを感じた。
くちくちとソフトに指で秘肉をまさぐられる。
腰を中心におののくように体をかすかに震わせながら、アンリエッタは淫らな微笑をまた口の端に浮かべた。
「そうです、んん、ゆっくり……これ、ゆっくり楽しませて……」
「……なんか今夜、大胆ですね」
「ん、だって、わたくしの夜ですもの……ぅぁ、ぁふ、ふふ」
161 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:17:35 ID:dHx9vEdW
自分でもまともな状態ではないと思うほど、貪欲に快楽を求めたくなっている。
体だけではなくて、頭もそれしか浮かばないくらいに茹だっていた。
「ねえ、口づけもくださいまし……」
脚の間で、淫悦の火がちろちろと燃えている。それに思考を灼かれながら、キスをねだった。
前から指でまさぐられたまま、才人に顔を寄せられて唇を重ねられる。
アンリエッタはそれに応えつつ、今なら他にもはしたないおねだりを進んで言えるかも、と朦朧としながら思う。
深く口づけされて舌を吸われながら、先ほどとは別の、膣内の快感ポイントを延々とこすられつづける。
快楽に目をいっそう潤ませ、汗を全身にしっとりと噴かせながら、アンリエッタはまた高まりだした官能に身をゆだねた。
…………………………
………………
……
ヴィラの夜が更けてゆく。
赤煉瓦の浴室には、少女の澄んだ鳴き声が甘やかに響きつづけている。
少年の指がたてるクチュクチュという水音は、初めのほうよりずっと大きなものになっていた。
才人は指での奉仕を言われるまま続けながら、アンリエッタのドレスから露出した肩に顔を寄せていた。
薄い透けるショールを取りさって、首筋から肩にかけての上気した素肌に口を付けている。銀の首飾りを避けるようにして、その下の肌を跡が残らない程度に吸う。
「あっ、あぁ、ふぁんっ」
口づけから解放されたアンリエッタの唇からは、つつしみを忘れた快楽の声がもれていた。
こらえかねたように首をふるたびに、栗色の髪と真珠のイヤリングが揺れる。
スカートの中では愛液があふれ、ぽたぽたと煉瓦の床に落ちている。
アンリエッタは膝立ちでスカートを持ち上げ、真っ赤な顔を淫靡にとろかせ続けたまま四度目の絶頂を告げた。
「あ、ああ……また、いきますぅ、ひぁ、んん……!」
才人はアンリエッタの華奢な鎖骨に舌をはわせながら苦笑する。
(姫さま、今夜の最初のほうではそれ言わないようにしてたってこと忘れてるよな)
先ほど三度目の絶頂を堪能したあたりで、才人の指で与えられる快感を貪ることに夢中になって、ささいな恨みとか意地とかがどうでもよくなったらしい。
朦朧として、躾けられてきたことが出ているのか、いつものように従順に絶頂を才人に教えてくる。
162 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:18:09 ID:dHx9vEdW
サウナ室の蒸気はとうに立ち上らなくなっている。
正直、気温がさがってきたらこっちは風邪ひきかねないよな、と才人は滑らかな白肌に唇を押し当てたまま考えた。
(そろそろ満足してもらわないと。俺、素っ裸だし)
べっとりと愛液に濡れた手首を動かす。
わなないてきつく締め付けてくる膣内の一箇所、クリトリスの裏のほうに指の腹をひっかける。
「ゃんんっ」
反応は大きかった。
アンリエッタが悲鳴をあげ、スカートを持ち上げていた手を離して、両手で布地の上から自分の恥丘のあたりを押さえる。
スカートの意外な重みが才人の腕にかかってくる。湿気を吸ったたっぷりした布だから当然といえば当然だった。
他とやや感触が違うその箇所を、才人の指がこすりだすと、はっきりとそれまでとは質のちがう、せっぱ詰まった声をアンリエッタがあげる。
前回、強制的に潮を噴かされたときの指づかいだった。
「そ、そこは」
「うん、前のときやったアレ。したらだめですか、これ?」
手の動きを止めた才人に耳元で問われ、アンリエッタは膝立ちで前をおさえたまま逡巡した。
前回のように直接、指で噴かされる。強引に快楽を引き出され、頭がおかしくなりそうな種類の絶頂を味わえる。
けれど、お漏らしみたいで恥ずかしい。
肉悦への期待と羞恥の間で揺れている少女を見やり、迷いを断ち切らせるように才人が指の動きを再開した。
待って、と言おうとした言葉をひくんと飲みこむ。それまでの軽い絶頂とは種類が違う、尿道がひくひく脈打つような予兆があった。
アンリエッタは膝立ちから、お尻をぺたんと煉瓦の床につけて座りこむ。
愛欲に負けて顔を完全にとろかせ、スカートの上から恥丘のあたりを手で押さえたまま、恐ろしいほどに高まっていく感覚に耐えるように眉を下げた。
少年に上気した首筋を、頸動脈の上あたりでやわやわ噛まれながら、いっそう早く指でこすられた時、一気に何かが決壊した。
「あああああああっ、うあああー……っ」
素直な鳴き声をあげて若い肉体が達する。スカートの下で潮を噴き、秘肉で才人の指をねっちり食い締める。
なおも指を動かされると、ぷしゃぷしゃと液体をひくつく尿道口から噴いて、白手袋で押さえているスカートの前をじんわり濡らしてしまう。
「ぁ……ぁふ、ぁぅぅ……いっておりますぅ……」
163 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:19:11 ID:dHx9vEdW
耳まで紅潮させ、呆けたようにアンリエッタは絶頂に浸った。
羞恥心さえどこかに消えてしまうほどの愉悦が、腰を甘くしびれさせていく。
半開きの唇から、舌がわずかにこぼれた。
「姫さま、……味しめただろ?」
才人の声に反論しようという気さえ起こらない。
潮が噴いてドレスのスカートを温かく濡らしていくのを手で押さえつつ、あえいで艶美に身を痙攣させる。
アンリエッタは熱い吐息をふるわせながら、前のときよりは穏やかな、けれどじゅうぶんに衝撃的な快楽を堪能した。
ぷるりとした美しい唇の端から、よだれが垂れている。
「はふ、ぁうぅぅ……すご……きもちいいぃ……」
丁寧に指で『奉仕』されていく。
噴くものが無くなってきても、才人の指はゆっくり速さを落としながらぬちゅぬちゅ愛撫してくる。
温かい潮液がひんやりした煉瓦の床に小さな水たまりとなって、床に座りこんだ尻を水びたしにしてしまっている。それほど大量に噴かされた。
絶頂をゆるやかに長く引き伸ばされながら、アンリエッタは涙をにじませてぱくぱくと口を開けた。
「あ……あ、サイトどのぉ……」
ん? と名を呼ばれた少年が顔を見つめてくる。
押さえたドレスのスカートの下で、煉瓦の床と彼の手を恥ずかしくびしょびしょにしながら、幼な子に戻ったように甘えきった声を出す。
「くちづけ、くちづけを……」
命令というより、もはや完全におねだりだった。
才人が唇を深く重ねてくる。
絶頂に震える舌を優しく吸われて、アンリエッタの瞳がうっとりと切なげに揺らめいた。
少年の指で嬲られている腰がひときわ大きくわななき、最後の潮をぷちゅ、と漏らした。
…………………………
………………
……
一休みの後。
サウナ室の炉には、また火が入れられて大鍋の石が熱されだし、赤煉瓦の浴室では淫靡な遊びが続いている。
「これ、蜂蜜?」
才人は瓶に入っていたどろりとした液体を横目に見る。手は休みなく動いて、アンリエッタの衣装をややぎこちなく脱がせていた。
指で奉仕した後に命じられたのは、アンリエッタのドレスを脱がせて、瓶の中のものを少女の肌に塗ること。
言われるまま、湿気を吸って重くなっている服を脱がせながら、愛撫も加えていく。
164 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:19:47 ID:dHx9vEdW
「はい、ん、そうです、……くふ、そこの隅に置いてありましたから……お肌にいいのですよ、うふふ」
才人に肘まである手袋をくるくると剥かれ、蒸れていた手の指の股に舌をはわされているアンリエッタが、くすぐったいのか忍びやかな笑いをもらした。
そのかすかな笑い声の中にも、愛撫に応える切なげな響きがある。
ドレスを脱がせるのを手伝い、白いガーターベルトとニーソックスをはぎとっていく。
イヤリングや首飾りといった装身具以外をのこし、アンリエッタが生まれたときの姿になる。
完璧なプロポーションの裸身を惜しげもなくさらしながら、少女は厚い生地のバスタオルの上に、しどけなくうつ伏せで横たわった。
バスタオルは蜂蜜と一緒に浴室のバスケットに入っていたので、煉瓦の床にしいたのである。
「それをわたくしに塗ってください」
「は、はい」
少女のリラックスした声に対し、才人の喉からはなぜか緊張した声が出る。瓶をかたむけ、琥珀色の蜂蜜を手のひらにどろりとこぼした。
それをアンリエッタの肌に塗っていく。
白い陶器のようになめらかな背中の上から、肩の方へ。首飾りを避けてうなじまで首にも塗ると、今度は下へさがって腰、ぷるりと魅惑的なお尻の丘を通り、すらりと長い脚のほうへ。
ひざ裏からふくらはぎをぬるぬるこすると、ああ、と心地よさそうな少女のため息が聞こえてきた。
「あのう、前にも」
快さにたゆたう声と表情で、アンリエッタがゆっくり仰向けになる。
才人は瓶から直接、その腹から胸にかけての上に蜂蜜を垂らしていく。
「や、冷た……」
蜂蜜が少しひんやりしているのだろう。悲鳴寸前の楽しげな声をあげ、アンリエッタが艶かしく裸身をくねらせた。
蜂蜜を塗りひろげようと少年の手のひらがその肌をぬるぬるこすりだすと、たちまち声が切なげに乱れる。
「あ、くふ、ぁん」
大きな乳房に蜂蜜をまぶされてぬりゅぬりゅとこねくられ、先端の乳首がいっそう尖る。
細い首を絞められるように男の両手をかけられて塗りこめられ、やや圧迫される形になってわずかに苦しげにあえぐ。
首筋から胸元にかけてふたたび紅潮させながら、アンリエッタは顔を横に倒し、才人の股間を見た。
少年の肉棒が興奮しきってそそり立っているのを確認し、どこかうれしげにくすりと笑って、手をのばして指先でそれをもてあそぶ。
つ、つつくなよ、と思いつつ、才人は決まり悪げに顔をあからめた。
指で奉仕していたときから、とっくに自分のものは上を向いて勃起した臨戦状態である。ずっと治まっていない。いろいろとツラいものがある。
165 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:20:49 ID:dHx9vEdW
からかうような、愛おしむような手つきで肉棒を撫でているアンリエッタの伸ばされた腕にも、たっぷりの蜂蜜を塗りこめていく。
柔らかいわき、きゃしゃな肩、細くくびれた腰、すべやかで適度に肉のついた太ももなども同様に、琥珀色の天然のローションでコーティングしていく。
「くふぅ」
右の太ももを両手でつかまれてぬるーっと蜂蜜を引き伸ばされ、甘く鼻を鳴らしながら、アンリエッタが腰をたまらなげによじった。
その光景にごくりと生唾をのみつつ、才人はおあずけを食らっている犬同様のこっけいな悲哀をかみしめる。
(正直この状況で余裕ないんですけど、俺いつまで耐えてりゃいいんだろう?)
幸いにも、それからすぐおあずけは解除された。
蜂蜜を全身にまぶされたアンリエッタが、まだ夢心地という表情で床から起き上がり、余韻にとろけた艶麗な微笑を浮かべた。
「あちらの部屋へ、参りましょうか……?」
…………………………
………………
……
サウナ室の中は、熱気に満ちつつあった。
浴室につながる扉は閉められ、ふたたび石に水がそそがれてもうもうと蒸気が立っている。
白木の床板の上にバスタオルがしかれ、その上に才人は腰をおろしてアンリエッタから口づけを受けていた。
赤いランタンの光で照らされてもやや薄暗い室内には、ほどこされた魔法による風がめぐり、香気を放つ蒸気をめぐらせている。
薔薇とジャスミンとカモミール、乳香やシナモンやそのほかの香料も混じった、濃密で少しスパイシーに甘い芳香。
あえかな交歓の夜を演出する甘ったるい香気の中、アンリエッタは座った才人にしなだれかかって体重をあずけ、首に手をまわして火照った体と、唇を押しつけている。
「あむ……ちゅ、はあ……」
深いキスの合間の、情欲にまみれたあえぎを聞きながら、才人も朦朧としつつ考える。
(女の子って、キス好きだよなあ)
才人の、熱気に汗を噴く胸板に押し付けられたアンリエッタの乳肉は、くんにゃりとつぶれている。
蜂蜜にまみれたそれをぬるぬると押し付けてこすりつぶすように、いやらしく少女の体がうごめく。
眉を下げ、目をとじて切なそうにあえぐ愛欲に支配されきった顔で、彼女がまたすぐ才人に唇を重ねてくる。
「ん……はふ」
166 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:22:23 ID:dHx9vEdW
何がやばいって、この部屋と美少女が発散する色香に満ちた空気に当てられ、まだ挿入してもいないのに才人のものは暴発しそうなのだった。
すっかり急角度にはねあがって、アンリエッタのお尻に後ろから当たっている。
さすがに入れる前から出してしまうという醜態をさらしたくないので、才人はどうにかほかのことを考えようとする。
(サウナとして考えたらあんま暑くねえな、ここ……長く入ってられそう)
アンリエッタの腰に手をまわしてキスに応えながら、思考を必死にそちらにふり向けた。
日本にいたころ才人が経験した、酷熱という感じの乾燥サウナとは違う。
あれより気温はだいぶ低いだろう。立ち上り、風で室内を循環する蒸気で、湿度が非常に高く、それで汗が流れるのだ。
日本の最も蒸し暑い真夏日程度の環境である。
(考えればこういう蒸し風呂って蒸気サウナか……のどや鼻に優しい感じだよな)
アンリエッタが唇を離し、才人に抱かれたまま、横に置いてある持ちこんだ水差しを取った。同じく持ちこんだゴブレットに液体をそそぐ。
ほとんど蒸気の香にまぎれていたが、冷えた水からただよった芳香が才人の鼻にとどいた。
薔薇水だった。
女王陛下はゴブレットを口につけて傾け、それをそっと床に置くと、またしても才人に唇を重ねてきた。
口うつしで、レモン果汁の清冽な酸味もかすかに混じった薔薇水を与えられる。
水分補給ってことかな、と思いつつ、おとなしく才人はそれを飲み下した。
唇が離れると、互いの呼気から薔薇の馥郁たる香りがした。
「ふふふ」
汗を紅潮した頬に流しつつ、艶やかな笑みを少女がもらす。
アンリエッタは今度は、横に置いてあったもののうちから蜂蜜の瓶を取る。
中身をさらにどろっと、自分と才人の体の前面、つまり密着しているところに上からかけた。
そのまま腕を才人の背中にまわしてしっかり抱きつき、体の前面を密着させて、蜂蜜に覆われた自分の柔らかな肌を淫艶にくねらせ、ヌチャヌチャと泡だてるようにこすりつけてくる。
べとべとした蜂蜜は、蒸気と肌で温められるにつれて、さらりと溶けていく。
しっとりと肌に染みこんでいくような感触。
つぶれて柔らかく押し付けられるアンリエッタの乳房の先が、胸板にこりこりと当たる。
自分からこすりつけながらひどく感じているらしく、熱い肌から速い心臓の鼓動が伝わってくる。
少女の太ももに挟みつけられるようにまたがられていた才人の腰が、気がつくと別の種類の蜜でも濡れそぼっていた。
「ん……ん……」
167 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:22:56 ID:dHx9vEdW
そうしながら何度めか、アンリエッタが才人に口づけをした。薔薇水の甘酸っぱい味が残るキス。
ただよう花の芳香と、ときおり唇を離して少女の奏でるあえぎ声。
火照る円く柔らかな乳房や腰をすりつけられ、蜜まみれにされていく。
五感のすべてを刺激される状況に、才人はくらくらした。
(というか俺、限界)
まさしく限界だった。これ以上は、本気で暴発しかねない。才人は情けない声で懇願した。
「あ、あのー、そろそろ入れさせて」
「ふふ……」
アンリエッタは才人の肩口に頬をもたせかけて体をゆすり、密着の快感に陶酔していたが、才人の懇願を聞いていっそうご機嫌そうに表情をゆるませた。
「そうね……ならサイト殿は横になって。わたくしがしますから」
肩をそっと押され、才人はとまどいながらも期待して床に背中を倒す。
少女がひざ立ちで腰を浮かせると、その紅潮した内股と才人の下腹部の間に、ねちゃぁと糸が何本も引かれた。二種類の蜜で。
アンリエッタが才人の限界まで膨張した肉棒を手で固定し、そこに慎重に腰を下ろしていく。
「勝手に動いてはだめですからね、あ……ふ、くぅん、……ふぁ……」
自分も熟れきっていた膣内を押し開かれ、声をあげながらようやく男性器をすべて胎内におさめ、騎乗位でぺたんと座り込む。
すっかり下がっていた子宮口を、亀頭にぐっと押し上げられ、甘鳴きして達しそうになる。
才人の胸に手をつき、瞬時に膨らんだ官能をどうにか抑えた。
挿入するだけで乱れた呼吸をととのえようとしたとき、深くまでくわえこんだ肉棒がいきなり脈動しはじめた。
「え? あ、うそ、待ってっ、いま動いたら、あ、んんんんんっ……!」
「ご、ごめん……出しちゃいました……」
「あああ……あぁ、いくぅ……ふぁぁ……」
全身愛撫で限界まで高まっていたのは、アンリエッタも同様だった。
そこへもって挿入した直後に、子宮口に密着した亀頭にびゅるびゅると精液を吐きかけられた。
彼の精を受ければ達するようになるまで、たっぷり躾られてきた子宮が、あっさり反応して天国を見せてくれる。
勝手にうごめく秘肉が、精液を噴く才人の肉棒をにゅぐにゅぐと食い締めた。
アンリエッタは舌をこぼして甘くすすり泣き、全身の毛穴からぷわんと淫気を汗とともに放散させた。
168 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:23:49 ID:dHx9vEdW
才人の肉棒が脈動を止めると、ようやく硬直がとけ、少年の上にくてりと上体を伏せてぴくぴく痙攣する。
「す、スンマセン……限界だったもので」
「ぅ……ぁぁぁ……ばかぁ……」
涙声で怨嗟をつぶやいてから、無理やり体を起こそうとする。仕切りなおしするつもりだった。
が、絶頂の直後で腕に力がうまく入らず、あきらめて体の力をぬいて、くっつけ合った胸から互いの鼓動を聞く。
これはこれで、気持ちいいのだった。それに、一度膣内で出してしまった才人のものは、徐々にしぼんでいる。回復を待ったほうがよさそうだった。
肌を重ねて絶頂の余韻にひたりながら、香る蒸気の中でおだやかに汗を流す。
体感温度とリラックス感に毛細血管が広がり、血流がとくとくと速まっている。
媚薬の素材に使われることもある花々の香に包まれているうち、すぐに情欲がもどってきて、アンリエッタは熱い息を吐いてもぞもぞと身をくねらせた。
温まった蜂蜜でほどよいとろみのついた肌が、ぬらぬらすべるのはやはり心地よい。
ふと、重ねた胸で、少年の乳首も硬くなっていることに気づき、なんとなくそれに指の腹で触れ、くりくり転がしてみる。
「うひゃ」
すっとんきょうな才人の声があがった。
目を丸くして彼の顔を至近で見てから、少女はそれをつまんでくいくい引っ張ってみる。
「や、やめろって、姫さま」
少年の反応を見て、面白そうにアンリエッタは頬をゆるめた。
「殿方も、ここは感じるのですね?」
力の戻ってきた上体を起こす。
自分の乳首と少年のそれを重ねて、むにりと乳房をつぶし、またぬるぬると胸同士をこすり合わせる。
「うわ、くっ……!」
視覚的な効果も大きく、少年は反応した。
「あふ……わたくしの中で、また大きく……」
嬉しそうな、濡れた声でアンリエッタがつぶやく。
才人はちょっと複雑な気分である。
169 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:24:40 ID:dHx9vEdW
(今夜はほんとに俺が遊ばれてるなあ……この人すげえ楽しそう。いや、いいんだけどさ)
肉棒が大きくなった以上、再開するつもりらしく上体を起こして、アンリエッタが腰を少しずつ動かしだした。
才人の胸板に手をつき、軽く前後に腰をゆすってくる。
見る間にその表情がとろけていった。
「あふぅぅ……」
少女は二種類の蜜で濡れそぼった互いの恥毛をからみ合わせるように、時おり前のめりに恥丘のあたりをこすりつけていた。
肉豆をそうやってくにゅくにゅ刺激しているらしく、かすかにコリコリしたものを才人は感じている。
そのたびに秘肉が淫らにうごめいて才人の肉棒に奉仕してくるので、気持ちいいといえば気持ちいいのだが、腰の動き自体は決して激しくない。
先に二度出していなければ、正直じれったいと思っただろう。
まあ約束だし、姫さまに任せとこう、と才人は床に伸びたままそう考える。
その目の前で、ふよふよと乳房が重たげに揺れている。蜂蜜と汗でてらてらと乳肉が淫猥にぬらつき、ランタンの赤い光を反射していた。
興奮にしこりきったその先端からつぅと一滴、蜂蜜が糸をひいて落ちた。
「………………」
湧き上がってきた衝動をこらえかね、才人は手をのばして、柔らかいその肉をむにっとつかんだ。
「ひぁん! だめ、動いたらだめと……」
「ごめん、これいじらせてもらっていい?」
「……もう」
そうは言いつつもまんざらでもなさそうに、アンリエッタが右手で乳房を持ち上げ、かがみこんで才人の顔にその先端を近づける。
少年が肘をついて上体をやや起こし、ピンク色の乳頭に舌を巻きつけてちゅっと吸いあげる。
「う、ぁく……」
栗色の髪を揺らし、アンリエッタがあえかに震える息をつく。
きゅっ、にゅる、と不規則に蜜壺が肉棒を締め付けた。
うつむいたまま薄赤く染まったまぶたを閉じてあえいでいるアンリエッタを見て、才人は(あれ、もしかして)と気がつく。
吸っていた乳首を、前歯でねっちり甘噛みした。
「あ、なんで、わたくし……いやぁ……」
狼狽した声とともに、少女の体にさざ波のように細かな震えが広がり、つながった部分がぶるッと揺すられた。
膣道がきゅう、にゅるりと肉棒にからみついて包みこむようにしごいてくる。
自分もまたあっさり高まりそうになるのをあわててこらえ、才人はアンリエッタに問いかけた。
170 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:25:38 ID:dHx9vEdW
「また軽くイキました?」
その問いに、濡れてうるんだ瞳を揺らめかせながら、アンリエッタが顔を伏せてかすかにうなずいた。
健やかに上気した肌が、ぽうと熱を放っているようだった。
(あー、もうすっかり体が興奮しちゃってるんだろうなあ……
俺は出してある程度おさまったけど、姫さま続けるほどどんどん気持ちよくなっちゃう人だし)
でも面白くなりそうなので見ておこう。
そんな結論に達して、才人は上体を床に戻した。
しっとりと白肌のきめ細かい、ぬるんと滑る乳肉を両手でゆっくり揉みたててやると、アンリエッタがたまらなそうに眉を寄せて、男にまたがった腰をふたたび動かしだす。
ぬちゅり、ぬちゅりと音をたてて、熱くとろけた秘肉をまたしも擦り付けだした。
先ほどよりは速い。
…………………………
………………
……
石から蒸気が立ちのぼるのは止んでいたが、サウナ室はまだまだじゅうぶんに温度が高く湿気ていた。
唇と唇の間から漏れる少女の息も、熱く湿っている。
「あむ、……あむ……」
つながったまま、薔薇色に染めた上体を伏せて才人の口をまた奪いながら、アンリエッタはときおり口を離して、とろとろの甘い声を床や壁の杉材に反響させる。
すっかり理性を失ったように、しなやかな体を少年の上でくねらせ、最初に比べてじゅうぶん激しいといえるほどに腰をふりたてている。
その動きがぴたりと止まって、直後にぶるぶると尻からうなじにかけての背が震えだす。
「んんんむ……!」
体の深奥から灼く官能の火を抑えようとするように、アンリエッタがどこか悲壮に才人の首にかじりついて深く口づけする。
何度目かの絶頂に達した少女を床から抱きとめながら、才人もそろそろ四発目が来そうだと考える。
三発目を、先ほど出してしまっていた。
動きを止めていたアンリエッタが、また何かに追い立てられるように、少年の上に伏せたまま腰をゆるゆる回しだした。
「ひ、姫さま、ちょっと落ち着いたほうが」
「あああ、おかしいっ、とまらないぃ……」
蜂蜜で滑るまいとするように才人に強くしがみつき、とろけきって夢中で腰を振りながら、アンリエッタは苦しげな声を出した。
171 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:26:20 ID:dHx9vEdW
「ひんんん、おかしいのですっ、何度気をやっても、腰の奥がぁ……」
情欲がまったく治まってくれない。何度も達しているのに、子宮がそのたびごとに前よりひどくうずいていくようだった。
原因はたぶん、浅い絶頂にしか達することができないからだった。感じすぎてくると、奥のほうを自分で刺激しようとしても、腰が勝手にびくんと上にはねて逃げるのだ。
そのくせ動きを止めようとしても、肉の歓楽に焦がれたように少女の腰は動きつづける。
「ああぅ、はやく満足してええ、わたくしのからだぁ……」
若々しい尻がふりたてられるたびに、どろどろになった秘肉が、雄の精をねだる牝そのものの動きで濃淫に肉棒に奉仕し、じゅぷじゅぷ卑猥な水音をたてている。
終わりの見えない官能の沼で溺れながら、アンリエッタは苦しい快楽に半ば泣きながら少年にしがみついて腰をうごめかし続けた。
耳元ですすり泣かれ、姫さま辛そうだなあ、と才人はぼんやり考える。
サウナ室の壁の丸太と床の板はともに杉。爽やかな匂い。
それを圧倒するのは、むせかえるほどに濃密な甘さをたたえた、官能的な夜を演出する蒸気の芳香。薔薇やジャスミンの香は媚薬の素材にも使われる。
赤いランタンの火に淫艶に光る、蜂蜜と汗でしっとりとろみを帯びた少女の裸身。
少女がそれだけ身につけている真珠のイヤリングと銀細工のネックレスも、ランタンの弱光にきらめいている。
熱くひたすら甘く、すべてが妖しい官能のために存在するような空間だった。
幻化の夜のまどろみに、淫魔のつむぐ夢のよう。
すべてが濃厚すぎて逆に朦朧とさえしてくる。
救いを求めるような必死さのある口づけを受け、薔薇水の香のするアンリエッタの口を吸いながら、才人は茹だった頭のまま、少女の腰に腕をまわした。
滑らないようにしっかり細腰をつかみ、肉棒の先が奥の子宮口をちゃんとくじるように下に引きおろす。
根元まで肉棒が秘部に埋まり、亀頭が子宮を押し上げると、アンリエッタが身を深くわななかせた。
「ぁ、……ぁぁ……うぁぁぁ、うう……」
勝手に動いて姫さま怒らないかな、と才人はぼーっと考えるが、アンリエッタはむしろ助けとばかりに、震えながらも自分で奥を刺激していく。
「お、押さえててくださいまし……そのまま」
そう言うと少女は腰を深く沈められたまま、前後にゆすってくる。
ただ、その動きは弱々しいものだった。少し動かすだけでびくびく尻がはねそうになっている。
くちくちと淫らな水音がひびき、ほどなくアンリエッタがぎゅーっと才人にしがみついて鳴く。
「ひあ、あく、う、イクぅ……イきますっ」
達した後、体の力を抜き、突っ伏すようにして完全に体重を少年にあずける。
唾液を唇からこぼしてあえぎ、早鐘を打つ鼓動を才人に伝えていた。
……が、すぐまたこらえかねたように腰がねっとりうごめきだす。
アンリエッタは子宮のうずきに耐えかねて泣きそうに顔をゆがめた。湯気のように全身から濃い色香というか淫気をたちのぼらせつつ、少年に哀願する。
172 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:27:10 ID:dHx9vEdW
「たすけてぇ……」
「たすけてって言われても、どうすれば……」
困惑している才人に、アンリエッタは震える声で告げた。
「動いて、いつものようにして」
ちょっと考えるように才人がぼんやり宙を見つめ、それから身を起こした。
一回抜いてから、ころんと体勢を入れ替え、アンリエッタを組み敷く。
そのまま問う。
「いいんですか?」
紅潮して情欲に濡れきった表情をわずかにおののかせ、アンリエッタはごく、と喉をならした。
戦慄とともに、なにか被虐的で淫らな期待があった。とくとくと子宮が脈打つ気がする。
内奥で燃える火に言わされるように、口をひらく。
「かまいませぬから、あなたが終わるまで、最後までして、
いつものように、狂わせて……」
どうにも気をのまれたように、それでも十分に情欲を刺激された声で、才人が受諾した。
「え、ええと……じゃ、たしかに命令されましたってことで」
正常位のかたちで、黒髪の少年が体をかさねてくる。
同時に脚を開かれ、淫らにほころびた陰唇を割って、一気にアンリエッタの奥まで肉棒が入ってきた。
熱くからみついて引き込むように締まる蜜壺をえぐるように、何度も抜き差しして奥をたたき、子宮を揺らす。
しょっぱなから乱暴な責めだったが、浅く達し続け、すっかり準備のととのっていた少女の体はさぁっと薔薇色に染まって反応した。
「ああああああううぅっ」
悲鳴か歓喜の声かわからない叫びをあげて、アンリエッタは才人に下からすがりついた。
重すぎる快楽に、体が勝手に逃げようとしても、男にしっかり組み敷かれている。
待ち望んでいた、自分ではどうしてもそこまで行けなかった境地にやすやす到達する。
「や、やああ、もうイきますぅ、んん、あああ、あああああっ」
すっかりいつもの『躾』に戻って、脳裏まで白く塗りつぶされながらアンリエッタは躾けられたことに忠実に、絶頂を申告する。
はっきりと確認できたのは、自分の体はこの強烈な快楽をすりこまれてしまっているということ。
与えられることでしか、完全には満足できない体になっていた。
173 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:28:08 ID:dHx9vEdW
子宮口を執拗に小突かれ、絶頂が終わらないうちに次の波が来た。
慈しむように亀頭で子宮口をこねまわされ、幸福感さえ伴うほど深く達してじんわりと脳裏をとろかされ、あえいで涙をこぼす。
休ませてもらえずグチュグチュと激しく抽送され、絶頂にはねる子宮を追いたてられ、ずっと高いところにつなぎとめられる責めを受ける。
喉を反らして切れ切れに鳴いていると、今度は才人の側から唇をふさいできた。
もう悲鳴を上げることもできず、アンリエッタは深く達し続けながら無意識に、自分の両脚まで才人の腰にからめて、慈悲をこうようにしっかりしがみついた。
だからといって容赦してもらえるわけでもなく、ひたすら犯してくる雄の動きを受け入れることしかできない。
むしろ、結合が深まって犯されるのに最適な格好になってしまう。
赤い弱光の下、熱い甘香の中で男に嬲られつづけ、全身の毛穴を開いて噴く汗とともに、べとべとからさらさらの感触に近くなった蜂蜜が流れていく。
短い時間のうちに何度も深く上りつめさせられ、濃厚な官能でグズグズに溶けていく。
少年が重ねた口の奥で小さくうめきをもらし、ぶるりと震えてからアンリエッタの奥で、四度目の精を放出した。
放出しながら、腰をそらすようにして奥に押しつけてくる。
少女の焦点が合わなくなっていた目が一瞬見開かれ、それからゆっくり快楽に濁っていく。
痙攣する子宮にこってりと精液を注がれ、子宮口を亀頭でくりゅくりゅぬるぬると撫で回されて、アンリエッタは口をふさがれたまま、淫蕩にとろけた瞳から涙をぽろぽろこぼした。
自分の名前さえ思い出せなくなるほどの深い絶頂に達していた。満たされきると、本能的に幸福感が極まり、涙が出てしまう。
女に生まれてきて本当に良かった、と思うほどの濃密な悦びだった。
才人にしがみついて精を注がれながら、唾液を口移しで与えられ、こくこく喉を鳴らして従順に飲みこむ。
上下の口で少年の体液を飲み下しながら、(もう、離れられない)とどこかでうつろに認識した。
…………………………
………………
……
サウナ室から出て、浴室に戻っていた。
湯を頭からかぶって、二人とも髪から濡れている。
「くちゅ、ん、はふ、ちゅ」
アンリエッタは壁によりかかっている才人の前にしどけなく横ずわりになり、桜色の唇と舌で丁寧に奉仕していた。
快楽の余韻で甘ったるく腰がしびれているため、お尻をぺたんと赤煉瓦の床につけている。
「あ、出る……!」
174 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:37:39 ID:dHx9vEdW
才人がこらえかねたように小さく叫び、アンリエッタがねぶっている肉棒がはねた。
うっとりした目で、少女はそれを吸い上げる。口内で、舌が波うつように妖しくうごめき、精液を放出しようと脈打ちだした肉棒を裏筋の側からぬりぬりとこする。
少年の精液を飲みながら、淫熱で薔薇色にそまった裸身をわずかにふるわせる。
「ご、五度目出ましたよ……」
才人が背中でもたれかかっていた壁から、ずりおちる感じでへたへたと座り込む。
アンリエッタがゆっくり追うように少年の脚の間に入って、ハート型の尻をかかげて獣のような格好になった。
男のものを、温まってふんわりした乳房の谷間に包み込む。
ぽうと熱を持った瞳をゆらめかせ、谷間から出るぬめった亀頭に、ぺちゃりと舌を這わせる。
「ちょ、姫さま!」
「だめですよ、サイト殿。この前は、六度も出したではありませんか。五回はわたくしの中で」
「い……いや、はは……あれは調子に乗りすぎたと思いマス。あの、許してくれませんか、そろそろ出すのはきつくなってきてまして……」
「いつもわたくしがどれだけ泣いても、許しを請うてもやめてくれなかったくせに……」
蜂蜜を塗った効果か最上級の絹のようなしっとり感が増した乳房で、肉棒をはさみこみながら、脚の間から恨みがましさをこめて才人を甘くにらんでくる。
「これからも、そうやって弄ぶつもりのくせに……」
睦言も同然の恨み節をつぶやきながら、胸ではさんだ小さくなりかけている男のものを揺すりたてて勃起させようとしてくる。
ちゅ、ちゅと亀頭にキスし、男の尿道口をすすり上げて舌の先でくりくりする。
175 名前: 幻化の夜(女〜録ラブエロ版4) [sage] 投稿日: 2007/10/15(月) 06:42:01 ID:dHx9vEdW
(ひ、姫さま些細じゃなくてかなり恨んでたんだな……)
ヤベエ、と才人はサウナでさっきまで流していた汗とは別の汗が背筋をつたうのを感じた。
こともあろうに節操のない自分の息子が、アンリエッタの匂いたつような媚態に刺激されて復活してきている。
「あふ……良かった、大きくなったわ」
乳房ではさんだまま、アンリエッタが濡れて落ちかかった髪をかきあげて艶麗に微笑する。
牝獣のポーズで這いながら、座り込んだ才人のものをぴちゃぴちゃと音をたてて舐めだした。
甘美な復讐の夜は、どうもまだ終わりそうにないらしい。
もう完全に酒ではなく官能に酔っているらしきアンリエッタが、胸と舌で愛撫を加えながらささやいてくる。
「ぴちゃ、んちゅ、今宵はわたくしの夜だと言っておりましたでしょう。ですから、あなたがいつもわたくしにしてくれることを、少しでも味わってもらわないと。
だから、まだまだいっぱい気持ちよくなってくださいまし、ね……?」
…………………………
………………
……
次の日。出立の時間。
女王に自慢のヴィラをあてがったこの地方の名士が、割れ鐘のような声で大笑している。
見送りに来たところアンリエッタに、『素晴らしい邸宅でした』と褒めちぎられたのだった。
その男と談笑している女王を見つめながら、控えているルイズがつぶやいた。
「なんか姫さま、顔色がつやつやしてるわねー。すっごいご満悦の笑みだわ」
「そうだな……」
無表情で抑揚もなく指摘しているルイズの横で、顔色悪いというわけではないがどことなく元気が無い才人が適当に相槌をうった。
不機嫌そうに鼻をならすルイズを淡々と流す。危険回避の技術というよりは、単に体力と気力を失った結果である。
蜂蜜のせいかなんなのか、肌の調子だけはアンリエッタと同じく好調なのだが。
けっきょく昨晩、七発出したのだった。もう煙も出ない。
……あの人に主導権取られたら、搾りとられる感じになるんだな……と、しみじみ学んだ才人である。
注・酒気を帯びてのサウナは回避推奨です。激しい運動もお控えください。
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: