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164 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/20(水) 20:45:56 ID:UVCMrjg4 時間がない。 タバサは焦っていた。 この少女にしては珍しく、本を読みながら人にぶつかってしまうほどに。 「お、おい、大丈夫か?」 手を差し出したのは、確かルイズの使い魔。 素直に手を取り、起き上がらせてもらう。 「ありがとう」 一言だけ礼を言い、もう一度本に没入しながら歩き出す。 本のタイトルは、『天候を操るには』。今、彼女が欲している情報はこの本の中にあった。 「…足りない」 何度計算しても、必要な量に足りない。 風向きのコントロール、空気中の水分の調整、一つ一つの技術はそれこそドットクラスで、大したことはない。 しかし、その範囲・精度が問題だった。 一度に行うには、息の合ったトライアングルクラスのメイジが3人以上必要と、その本の著者は認めていた。 実際にタバサは何度か計算してみたが、何度計算しても本の通りだった。 …一人で行うのは、不可能。 彼女の頭脳はそう結論を下した。 では、どうすれば可能なのか。彼女は可能性を模索する。 彼女の知る、『気の合う』トライアングルクラスと言えば…。キュルケ。 しかし、彼女の属性は『火』。この魔法に必要な『水』とは真逆である。 だめもとで聞いてみよう。 タバサは彼女の身体には不釣合いな大きな杖を手に取り、親友の部屋に歩き出した。 「ムリね」 にべもなく断られた。 まあ予想していた結果だけに、落胆はなかった。 タバサはキュルケの部屋に、計画の打診に来ていた。のだが、結果はこの通り。 「ゴメンね?私どうも『水』とは相性悪くって」 「キュルケは悪くない」 元々私自身の我侭のようなものだし。 心の中で足りない部分を補い、タバサは席を立つ。 「どうするの?タバサ」 165 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/20(水) 20:46:37 ID:UVCMrjg4 「他の方法を探す」 するとキュルケは、ちょっと待って、と、本棚を漁りはじめた。 「確か、ウチから持ってきた本に魔力の増幅に関する書籍が…あった」 キュルケの取り出したのは、『キミにもできる!カンタン魔力の増幅法!』というタイトルの本。 何も言わないが、タバサの目は雄弁に「…なにこれ」と物語っている。 「な、なによ信じないの?こう見えてもゲルマニアの有名な魔法学者の著書なのよ!  …タイトルが胡散臭いのはしょうがないと思うけど」 とりあえず、親友の厚意だ、無碍には出来ない。 「ありがとう」 タバサはその本を受け取り、キュルケの部屋から出て行った。 キュルケの貸してくれた本には、確かにいくつかの魔力の増幅法が載っていた。 しかしそのどれも、下準備に必要な期間が膨大だったり、とんでもなく高価な秘薬を必要としたりしていた。 しかし、一つだけ。たった一つだけ、短時間で魔力を3倍以上にできるものが載っていた。 ところがそれは、ある意味とんでもなく手間のかかかる、問題のあるものではあった。 だが、今のタバサには時間がなく、また可能性としてはこれが最も確実なものであった。 タバサはきゅ、と唇を噛み締めると、その身体には不釣合いな、大きな杖を手に取った。 「…負けない」 コンコン、と扉をノックする音に、才人は机に突っ伏していた顔を上げる。どうやら居眠りの時間は終わりらしい。 「はいはーい」 扉を開けると、そこにはタバサがいた。なぜか、俯いている。 今日は手紙を持ってない。何の用事だろう、と才人が不思議に思っていると。 タバサが才人の左の袖をきゅ、と掴んだ。 「な、何?」 「一緒に来て」 そう言ってタバサはくいくい、と才人の袖を引っ張る。 166 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/20(水) 20:47:39 ID:UVCMrjg4 しかし何の用件かも告げられずに、一緒に行くほど才人もお人好しではない。 「な、何の用事だよ」 「大事な用事。とてもとても大事な」 そこでタバサは初めて、顔を上げた。 その白磁のような頬に、軽く朱が指している。才人を見上げる瞳は潤み、熱い何かを宿していた。 まずいフラグ立ってるーーーーーーーーーーー!!!!!!!! おおおおおお俺タバサとなんか絡んだっけ?そういえば何回か一緒に戦ったような。 才人が混乱していると、タバサは先ほどよりも強く、才人の袖を引っ張る。 「一緒に来て」 今度は両腕でぐいぐいと引っ張り出す。 一体、この無口な少女のどこに、こんな大胆さが隠されていたのだろう。 恋する力の成せる技ってやつディスカーーーーーーーーーー!!!??? いよいよ才人の頭はオーバーフローし始める。 「母さまの事。あなたの力が必要」 「母さん?」 才人の頭を、故郷の母の姿がよぎる。 『才人、ご飯よー』『こらこら、襟曲がってる』『エロ本はベッドの下以外に隠しなさい』 …最後は置いといて。 才人は一度、話を聞いてみよう、という気になった。 「分かった、一緒に行くよ。でも事情は話してくれるんだろうな?」 タバサの腕の力が弱まり、タバサは首をコクン、と縦に振った。 空を飛ぶシルフィードの上で、タバサは才人に事情を説明した。 明日は、タバサの母の誕生日。しかし、タバサの母は心を病んでおり、自分からのプレゼントは受け取ろうとしないだろう。 そこで彼女が考えたのが、『虹を作る』事。美しい虹を見せ、それをプレゼントの代わりにしようというのだ。 しかしそれには大きな魔力が必要で、それにはガンダールヴである才人の手助けがいる、というのだ。 「そっか、それでか」 自分の能力が戦闘以外にも発揮されるなんて意外だな、と思いながら才人は納得していた。 必要な説明が終わると前を向いてしまったタバサの背中を見ながら、才人は感心する。 こんなに小さいのに、お母さん孝行だよなあ…。 自分は母親に何かしてやれただろうか。もし帰れたとして、何がしてやれるだろうか。才人は考えてしまう。 でも、この親孝行な少女の手助けはしてやれる。才人はそう考えていた。 168 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/20(水) 20:53:50 ID:UVCMrjg4 タバサの実家に着くと才人は全裸に剥かれ、体中に紋様を描かれ、大きな魔法陣の中心で四肢をロープで地面に固定されていた。 全部タバサがやっていったのである。 何で全裸。何で魔法陣。 才人の頭によぎったのは、『生贄』の二文字。 いやしかしまさか。タバサに限ってそんな。いやでも俺とタバサの関係って。 使い魔=どーぶつ=生贄OK。 「ちょっとまてええええええええええ!」 慌てて暴れるが、武器のない才人にしっかり固定されたロープを千切る力はない。 その声に反応するように、魔法陣の描かれた部屋の扉が開く。 そこから現れたのは、ローブをすっぽり被った、おそらくタバサ。頭からローブを被っているせいで、顔がよく見えない。 「おいこらタバサ!いくら使い魔だからって生贄はねーんじゃねーの!」 「…生贄になんかしない」 言ってタバサは歩み寄ってくるが、この状況でそんなことを言っても説得力などない。 「嘘こけ!俺を生贄にして魔力を増やすつもりなんだろ!」 「大丈夫、死にはしない」 そう言ってタバサは、被っていたローブを脱ぎ捨てた。 部屋の中に満ちる薄闇が、そこだけ切り取られたようだった。まるで、白磁の彫像が、そこに立っている様だった。 ローブの下のタバサは、全裸だった。その手に、小さな香炉を持っている。 「な、なんでハダカなんだよ!」 「こうする必要があるから」 そう言ってタバサは才人の頭の横に香炉を置いた。甘い匂いの煙が、そこから立ち込めている。 「嗅いで」 ぱたぱたと、タバサは手で才人のほうに煙を送る。 「えほっ、えほっ!なんだこりゃ!」 煙を大量に吸い込んでしまい、思わず才人は咽込む。 「精力と、快感を倍加させる香」 そう言ったタバサの顔が、みるみる赤くなる。 ちょっと待て。この展開はまさか。 「アナタの精が欲しいの。サイト」 183 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:06:32 ID:hU67VvHs またこれかああああああああ! 最近こーゆーのばっかしだ。 無駄だと知りつつも、一応抵抗はしてみる。 「あ、あのー。本気ですかタバサさん。っていうか意味分かって言ってます?」 「馬鹿にしないで」 あ、怒った。 子供扱いされた、とでも思ったか。 タバサはすたすたと才人の足の間に移動すると、なんと足の指で、才人の一物をなぞり始めた。 「ちょっと待て足コキなんてどこで覚えたーーーーー!!!!!」 「本に書いてあった。こうすると男の人は反応するって」 言ってタバサは足の指でくにくにと絶妙な刺激を送り始める。 悲しいかな、才人の男性自身はその刺激に敏感に反応し、天に向かって屹立し始める。 思わず才人は突っ込む。 「どんな本読んでんだーーーーっ!!??」 その言葉に、タバサの顔が赤くなり、顔を背ける。 同時に足の動きも止まる。 「…な本」 よく聞こえない。 なんとなく、意地悪したくなって、才人は聞いてみた。 「あん?よく聞こえないな?もっと大きな声で言ってごらん?」 「ええ、えっちな本っ!何言わせるのよっ!」 真っ赤な顔で叫んだタバサは、いつもの仏頂面の少女ではなかった。 「え?タバサ?」 タバサの豹変に、才人の目が点になる。 「どれだけ私が覚悟したと思ってるの!母さまのためじゃなきゃ、こんな、こんなっ…」 タバサの顔が歪み、その頬に涙が零れ落ちる。 「1人以上の魔力を得るためには、儀式によって男の精を得るのが一番手っ取り早いの!  この方法しか母さまの誕生日に間に合わないの!  だからえっちな本も読んで勉強したんじゃない!」 一気にまくし立てるタバサ。 そうか。そうだったのか。 「嫌なら、止めればいいじゃないか」 才人は言った。 そして続ける。 「お前がして嫌なことを、お前の母さんが喜ぶと思うか?例え心を病んでいても、娘が好きでもない男と結ばれるなんて、望んでないと思うぞ」 だからコレ解いて。 さっきから妙だと思っていたのだが、香の効果のせいか、こんなシリアスな話をしていても、才人のアレはビンビンのままだ。 …早くここから脱出しないと、自由になっても俺ガマンできるかどうかわからん。 しかし、タバサの反応は、才人の予想の真逆だった。 184 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:07:12 ID:hU67VvHs 「…違うの」 「へ?」 「そんなの、建前なの。確かに最初は母さまのためだった。  でも、キュルケの貸してくれた本でこの方法見つけたとき、最初に思い浮かんだのが貴方の顔だった。  自分でも不思議だった。数回しか話したことのない男の子の事を、そういう相手に見るなんて。  でも、私はこの現象を説明する語彙を知っていた。  『一目惚れ』」 まてーーーーーーーーーー!!そんな強引なフラグはアリなのかーーーーーーーーーーー!!?? 「だから、付け焼刃でえっちな本で勉強もした。  サイトの相手をするとき、何もできないと恥ずかしいと思ったから」 「どどどどどど、どーしてでしょーか…?」 「知らないと思ってるの?貴方がルイズとメイドの二股かけてる事位、知ってるのよ。  …毎晩、夜の相手をしてることも」 「知っててなんで!?」 「貴方がいいの」 言ってタバサは、才人の上に馬乗りになる。 そして、才人の顔を覗き込むように、上半身を倒し、才人の顔の横に手を着く。 「二股かけてたっていい。他の女の人のものでもいい。  ただ、初めては、好きなひとに捧げたい。  それじゃ、ダメ…?」 眼鏡ごしに、潤んだ瞳で才人を見つめる。 その紺碧の瞳は、まるで海のように才人の視線を吸い込む。 自重しろ才人。ここで折れたら思う壺だぞ。 才人の理性がそう語りかけるが、タバサの台詞がそんな才人の理性をすっとばした。 「私を女にして…」 言ってタバサは、才人の顔を手で挟むと、強引に唇を奪った。 や、やーらけー。 軽いキスだけで才人の頭がぐらぐらする。きっと香のせいだ。 タバサは唇を離すと、もう一度才人に問いかけた。 「貴方が私を憎むほど嫌いなら、私は諦める。  でも、少しでも、ほんの少しでも私が好きなら…私の初めてを、サイトに貰って欲しい。  いいよね、サイト…?」 言ってタバサは、自分の割れ目を、才人の怒張の上に晒す。 香の効果のせいか、そこからは処女とは思えないほどの粘液が滴っていた。 「後悔、しないか…?」 否定を含む、しかしそれは肯定の、才人の言葉。 「うん。何度も言うけど…初めては貴方がいいの。  貴方じゃなきゃ、イヤなの…」 そして徐々に腰を落としていく。 数秒のうちに、くちゅり、と才人の先端が粘液に塗れたタバサに触れる。 「私の初めて、サイトにあげる」 そして、一気に腰を落とした。 185 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:07:55 ID:hU67VvHs ぶつっ、とタバサの中で何かが裂ける音がした。 「っあっ…」 身を裂かれる痛み、とでも表現すればいいのだろうか。タバサの視界が赤く染まり、体中を痛みが駆け抜ける。 失った。私は今、女になった。 好きな人に貫かれ、女になった…。 痛みと、それと同等の陶酔に、タバサは酔う。 でも、動けない。痛くて動けない。普通の場合だと、初めては痛みだけだと、どの本にも書いてあった。 しかし、才人は違うらしい。 香の効果と、ルイズより狭いタバサの膣内に、才人はあっという間に限界を迎えていた。 「ご、ごめんタバサ…っ!!」 謝罪の言葉と同時に、タバサの中に熱い精が放たれる。 それと同時に。 床に描かれた魔法陣と、才人の身体の紋様が光り輝き、その光がタバサに吸い込まれていく。 「うあっ……!!」 精の迸りを穢れのない膣内に受け、タバサの中で何かが弾ける。 入ってくる。何かが私の中に入ってくる…!! タバサの身体が光り輝き、背を逸らせてガクガクと震える。 「お、おいタバサ!大丈夫か!?」 タバサを貫いたまま、下から才人が言う。自由の身なら、抱きしめて震えを止めてやりたい。しかし、四肢の自由を奪われたこの状態では、何も出来ない。 光が収まり、震えが引くと、タバサの身体に変化が起きていた。 髪が伸びている。 先ほどまでのショートカットとは違い、肩口まで切りそろえられた髪が伸びていた。 それに、背も少し伸びていた。 ルイズより小さかったその背が、シエスタと同じくらいまで伸びていた。 そして、胸。 平原、と呼ぶに相応しかったその胸が、寄せれば谷間の一つも創れそうなくらい、膨らんでいた。 ありていに言うと、タバサは成長していた。 「お、おいタバサ!」 才人の声に、タバサが目覚める。 「あ、大丈夫。これは術の副作用。ちゃんとできてたみたい」 安堵に、タバサは胸をなでおろす。もし失敗していたら…母さまへのプレゼントは、台無しになってしまう。 この術の副作用として、魔力を得ると同時に、一回につき、吸収した魔力を放出するまで3歳ほど年を取る。したがって、無限に魔力を得ることは出来ない。 必要な回数は、あと2回。 でも…耐えられるだろうか。あんな痛み、今まで味わったことはない。 しかし、タバサの心配は、才人の動きで解消された。 タバサの膣内で刺激を与えられ続ける才人が、腰を動かしたのだ。 「ふぁんっ!」 タバサの背筋を、電流が駆け抜ける。 「あ、ごめんタバサ!気持ちよくてつい…」 才人が申し訳なさそうに謝る。 どうして謝るんだろう。 186 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:08:40 ID:hU67VvHs 「今の…して」 「へ?」 キモチイイ。 「もっとして。たくさんして。キモチいいの」 そして、今度は自分から腰を動かす。 香の効果と、魔力を受けて成長した体が、破瓜の痛みを完全に打ち消していた。 残ったのは、雌の本能と、快楽のみ。 タバサは淫らに腰をグラインドさせ、才人から快楽を搾り取る。 「ああんっ!いいっ!キモチいいのっ!」 タバサの激しい腰の動きに、才人の腰も自然と動きはじめる。 「タバサっ!俺も気持ちいいよ、タバサっ!」 「あ、あ、あ、あ、なんか来る、来るのっ!」 そして、タバサは初めての性交で、初めての絶頂を迎えた。 タバサの中が才人をきつく絞り上げる。その快感に、才人は二度目の限界を迎えた。 「うぁっ!タバサっ!また出るっ!」 再び紋様と魔法陣が光り輝き、タバサの中に吸い込まれる。 絶頂を迎えたタバサを、その迸りがさらに高みに突き上げる。 「ふぁっ、ふぁぁぁぁっ!!」 イきながら、タバサの身体は二度目の成長を迎えた。 髪が肩甲骨の辺りまで伸る。背は余り伸びていないが、その胸は、先ほどより一回りほど大きくなっていた。 「ふう、ふう、はあ…」 荒い息をつき、タバサは才人の胸に手を置く。 あと…1回。 今度は違う懸念が、タバサの中を駆け巡る。 私…耐えられるだろうか。こんな…キモチイイの。 未だ硬さを失わない才人のそこが与えてくる快感に、タバサの背筋が震える。 「はあっ、はぁっ、はぁっ」 重くなったタバサの身体の下で、才人が大きく息をついている。 例え香の力を得ているとはいえ、もう抜かずに2回も射精しているのだ。彼の体力も限界に近い。 そうか…サイト、辛いんだ…。 肩で息をしている才人を見て、タバサの胸の奥が熱くなった。 タバサは身体を才人の上に密着させると、才人の耳元で囁いた。 「ゴメンね…サイト。あと一回だから…ゴメンね」 そう言って、その体勢のまま、身体全体をグラインドさせて才人に刺激を与える。 柔らかい胸で才人の胸板を擦り、粘液と成長によって柔らかくなった膣道で才人を絞り上げる。 「くぁっ…」 才人の顔が、快感に染まる。 しかしそれは、才人の望んだものではない。 そう思うと、タバサの心は激しく痛んだ。 「ゴメンね…サイト、ゴメンね…」 187 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:09:21 ID:hU67VvHs 優しく才人の頭を抱え、唇を奪う。 才人は惚けたように、タバサの唇を吸い返してくる。 これもきっと、彼の意思じゃない。快楽に、踊らされているだけ…。 いつか、いつか、本当の彼の意思で、私を抱いて欲しい。 「うぁっ!うあぁぁぁっ!」 最後の才人の迸りを感じ、タバサは涙を流していた。 「ちょ、もうちょっと離れろよタバサ」 「何で」 儀式を終えた才人とタバサは、シルフィードで魔法を実行する地点に向かっていた。 シルフィードの上で、タバサは才人にくっついていた。 成長したタバサは、母のお下がりの白いシャツに、黒いスカートを着ていた。 見ようよっては、トリステイン学院の先生に見えなくもない。 儀式を終えたその姿は、大きく成長していた。 水色の腰まで届く、美しく長い髪。 白磁の彫像のような、整った顔立ち。 たわわに実った、メロンのような胸。 その上半身を支えるにはやや細い腰。 やわらかい曲線を描き、軽く張り出した腰。 細く絞られ、すらりと伸びた脚。 あの小さな、眼鏡の少女が、今は美しい大人の女性に変化していた。 そのタバサが、才人に密着している。 主に右ひじの辺りに、その豊かな胸を押し付けながら。 「あ、あたってんだよ!胸!」 「もちろんあててる」 行為の後、タバサはいつもの仏頂面に戻ってしまった。口調もいつものソレだ。 しかし、そのそこかしこに、確固たる才人への好意が見て取れた。 「あててるってお前なあ!」 「ヤらしいこと考えてる」 ニヤっと笑い、才人をぎゅっと抱きしめるタバサ。 「サイトのえっち」 「あのなーーーーー!!」 目的地に着くまではこうしていよう、と思ったタバサだった。 188 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:10:03 ID:hU67VvHs 目的地に着くと、早速タバサは詠唱に入った。 そこは、オルレアンの屋敷から少し離れた、森の中の小さな湖だった。 空は薄く曇ってはいたが、雨が降る、というほどではない。 しかし、タバサの呪文に反応し、空は黒く淀み始める。 やがてほどなく、細かい雨が降り出した。 見ると、タバサの背が縮んでいた。メロンのようだった胸も萎み、谷間が出来るか出来ないか、といった大きさまで戻っている。 最初の魔力を使い果たしたのだ。 「くっ…」 これだけの魔力を使ったのだ。当然体力も消耗する。 しかし、今負けるわけにはいかない。 タバサは詠唱を続ける。 やがて、風が舞い、辺りの空気をかき回し始める。 辺りといっても、この湖の周囲だけではない。 この森全体よりもっと広く、その効果は目で見える範囲を越えていた。 不意に詠唱が止まり、タバサは膝をつく。 「タバサ!」 才人は駆け寄ろうとするが、タバサの声がそれを止める。 「来ちゃダメ」 そして杖を支えに立ち上がり、もう一度詠唱を始める。 その姿は、さらに元に戻っていた。しかし、髪の長さだけは戻らない。 続く詠唱で、タバサは大きく腕を広げる。 それと同時に、天を覆っていた雲が一斉に開いた。 美しかった。 一瞬で世界が金色の日の光に包まれ、闇が払われていく。 そして…七色の橋が、天空に輝いた。 その橋を架けたのは、その中心にいる、小さな女神。 女神は、いつもの顔で満足そうに笑うと、気を失って倒れた。 「タバサ!」 大好きな人の声を、聞きながら。 オルレアンの屋敷では、心を病んだシャルロットの母が、いつものように窓の外を眺めていた。 外は、降りしきる霧雨だった。 「おお、おお。雨って嫌ね。お散歩に出かけることも出来やしない。  ねえ、私の可愛いシャルロット?」 そう腕の中の人形に問いかける。 もちろん返事はない。 そして、次の瞬間、そこから見える全ての雲が掻き消え、その空に大きな虹の橋がかかった。 「まあまあまあ!見た!?シャルロット!なんて綺麗な虹なんでしょう!これはきっと神様からの贈り物だわ!」 まるで少女のように喜び、腕の中の人形とその喜びを分かち合う。 『はい、とても綺麗です…母さま』 189 名前:虹のむこうに[sage ] 投稿日:2006/09/21(木) 01:10:34 ID:hU67VvHs タバサが目を覚ますと、才人に抱きかかえられていた。 「お、起きたか」 タバサは慌てて立ち上がると、自分のやったことの成果を確かめるため、空を仰いだ。 そこには、もう虹はなかった。 やっぱり、自分で見れなかったのが悔しいのか…。 呆然と立ちすくむタバサに、才人が語りかける。 「大丈夫!すっごい綺麗だったぜ!タバサの虹!」 その声に、タバサが振り向く。 その顔は、半分泣きそうで、半分笑顔だった。 「きっと、お前の母さんも見てたよ!すげえ大きい虹だったもん!」 興奮したように続ける才人に、タバサは歩み寄る。 そして、才人の左の袖をくいくいっ、っと引っ張ると、自分を指差した。 「シャルロット」 「え?」 「ホントの名前。二人きりのときはそう呼んで」 そして、軽く背伸びをして、才人の頬に口付けた。 「お礼」 あんなことまでしといてこんなのがお礼かあ、とか才人が思っていると。 「続きは学院で、ね」 赤くなって才人の左腕を捕まえる。 続きってナニーーーーーーーー!!!とか才人が心の中で絶叫すると、 「しないとバラす」 にっこり笑顔でとんでもないことを言うタバサだった。 〜fin 190 名前:あとがが[sage センタイサン] 投稿日:2006/09/21(木) 01:13:32 ID:hU67VvHs どこのエロゲのシナリオだよコノヤロー!<自分感想 はいすいませんタバサルートENDですごめんなさいもうしません。 たぶんきっと続編のはずなんですけど外伝っぽい作りにしてみましたどうでしょう。 次はたぶんアン様のはず。どこのエロ(ry 駄文失礼しましたノシ

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