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576 名前:不眠?1/2[sage] 投稿日:2006/11/18(土) 15:12:47 ID:tyuwwg4p シエスタがサイト付きのメイドになってルイズの部屋に住み込むようになって少し経ち…… 「ふぁぁ〜」 食堂から戻り、ドアを閉めるや口に手を当てるルイズに立てかけられていたデルフが反応した。 「朝飯も食ったってのにでかいあくびだねぇ、娘っ子。しかも最近増えてるようだが、  いつも相棒の胸枕で熟睡してるのにまだ寝足りないかい?」 「うるさいわね、棒っきれ。最近寝覚めがスッキリしないのよ。  だ、第一、あいつは関係無いでしょ」 「そうかい、眠そうで気の毒だし、原因と解決法を教えてやろうかと思ったんだがね。  まぁ娘っ子がそういうならこれ以上は言わんよ……って何故そこで杖を構えるかね?」 ふるふると震えようとしたデルフの視界(どこかは不明)にはにこやかに杖を構えたルイズが入ってくる。 「二度は言わないわ、溶かされたくなかったら正直に答えなさい。  私の日中の眠気にあんたがどう関わってるのか」 「別に隠したりせんからその物騒なものをしまってくれんかね」 「で、なんなのよ。アンタの知ってる原因と解決法って」 真顔で柄を覗き込むその様子がおかしくてつい笑いたくなるのをこらえつつデルフは語りだす。 「お前さんがそうなったのはメイドっこが来てからさ、にしてもなんも覚えてねぇ辺り  相棒もツいてるんだか報われんのか、複雑だねぇ……」 「だぁかぁら〜なんでアイツがそこで出て来るのよ?」 「まぁ話は最後まで聞くもんだよ、お前さん毎朝起きて何をするね?」 「朝食をとるわね」 何を言い出すのかといった顔で返事が返ってくる 「いや、その前」 「制服に着替えるわ」 「そのもっと前」 ルイズは要領を得ないデルフの問いに戸惑い始める 「前前って……後は洗顔くらいしかないじゃない」 577 名前:不眠?2/2[sage] 投稿日:2006/11/18(土) 15:13:35 ID:tyuwwg4p 「そう、それだよ、最近のお前さんが不調の理由は」 やっと希望の返事を得た、とでも言いたげであった。 「まぁ、洗顔はサイトに手伝ってもらったりするけど。  でもそれはシエスタが来る前から変わんないわよ?」 「あぁ、やっぱりなぁ…。相棒ツいてたなぁ、不憫だなぁ…って警告無しで詠唱やめて。  話すから、笑わないから、茶化さないから」 (ホント、今度の虚無はブリミルの百倍はこえぇやね) 「お前さんが寝起きに顔洗うのは同じだけどね。顔洗う直前が違うのさ。  半分寝惚けて洗面器にお前さんが向かわないとだね、相棒も洗ってやれんわけさ。  なもんだから相棒としては色々工夫する、んでもって傑作が編み出された」 そしてこのおしゃべりなインテリジェンス・ソードは一人芝居を始める。 誰かの一人芝居に最も多く立ち会ってきただけに慣れたものである。 「ルイズ、顔洗うぞ」 「うん〜?」 「まだ寝惚けてんな、起きてるか〜?」 (言いつつ左右に振れるデルフ、顔の前で手を振ってるつもりなのだろう、多分) 「お前が着替えないと飯喰いにいけねぇからな、ニニンバオリ策で済ますぞ」 と、そこに待ったがかかる。「何よそのニニン・ガ・・オリって」 ノリ始めたところに水を差されとでもいいたいのか不満げなデルフが素で返してくる 「よくわからんが、相棒がお前さんの後ろに回りこんでだな、覆いかぶさるようにしてお前さんを  洗面器のほうにかがませるのさ。  でもって両手をまわしてお前さんの顔を洗うって寸法だな。  で、傑作なのがそっからでな。お前さんが押しても引いても動こうとしない時があるんだよ。  そん時ゃ相棒がお前さんをぎゅ〜と抱きしめて耳元でなんか呟くんだよ。  するとアラ不思議、お前さん幸せそうになってマリオネットみたいに相棒の動きに合わせるんで  相棒は無事顔が洗えて食事に、お前さんは寝覚めスッキリ!ってわけさ」 大人しく聞いてるかと思えばそこには桃色のブロンドの茹ダコが出来上がっていた。 「そそそ、そんなことあるわけ無いじゃない!アンタまたからかってんでしょ!」 「なんで本当のこといって怒られにゃならんのかね。まぁでも今のはメイドの娘っ子が来る前の  話で最近は相棒もしてないからね。俺の見立てはその辺りが原因だろうってね」 「じゃぁ、アンタのいう解決策って・・・」 「お前さんが考えてる通りのものだろうねぇ」 「そ、そんなこと、サイトにたた頼めるわけ無いじゃない!」 「なんにせよ俺の言えることはここまでだぁね」そう言ってデルフは黙ってしまう。 一人興奮していたルイズであったがしばし逡巡して問いかける。 「ねぇ、念のため聞いておくわ。アイツ、私にその時なんて言ってたの?」 「俺には聞こえん小声だったからおまえさんにしか判らんよ」 そんな答えが返ってきただけであった。 (悪く思わんでくれよ。俺はとりあえず相棒の味方なのさ) そうして狸寝入りを決め込む「伝説」であった……。

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