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サイトのクリスマス 「ふぅ…疲れた〜」 俺は今日も今日とて金策に駆け回っていた。 以前お世話になった魅惑の妖精亭やその他いろいろな場所でアルバイトをしている。 シュヴァリエの年金だけでは間に合わないのだ。 「ああ…調子に乗って手出しすぎたかなぁ」 ルイズ、シエスタ、アンリエッタ、タバサ、ティファニア、アニエスをはじめ モンモランシー、キュルケ、シルフィードにまで手を出した俺。 結果、全員が俺の子を孕んでしまった。今は皆5歳になろうとしているのだが、彼らの養育費を払い続けねば ならない為に幾ら稼いでも自分の手元には塵ほども残らない。 「はぁ…地球では今頃はクリスマスかぁ…」 空から降ってくる白い天使たちを見ながら溜息をつく。 寒いし早く帰ろう。 そうひとりごち、駆け足で帰路につく。 「「「「「「「「「おかえりなさい、あなた」」」」」」」」」 ドアを開けると、全員がニコニコと微笑んで出迎えてくれた。 「「「「「「「「「おかえりなさ〜い、パパ〜」」」」」」」」」 子供達が一斉に駆け寄ってくる。 「…ただいま」 一人一人彼らの頭を撫でてやる。 子供達はきゃっきゃと喜び、去っていった。 とその時ドアが開き、2人の男が現れた。 「やぁ、お帰りサイト」 「サイト君、おかえり。寒かっただろう?」 にこやかに声を掛けるギーシュとコルベール。 (…やべぇ) 俺は冷や汗が出るのを感じた。 「さて、サイト。ちょっと来てもらおうか」 ギーシュは俺の腕を凄い力でつかむと、そのまま部屋を出て行こうとする。 「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!サイトをドコへ連れて行くつもり?」 モンモランシーが口を開くとソレにあわせて彼女たちが口々に不満を漏らす。 「なに、男同士の相談というやつだよ。ま、1〜2時間もすれば返すから」 それに答えたのはコルベールだった。 「では、レディたち、サイトを借りていくよ」 ――2時間後 サイトはボロ雑巾の様になって、雪の降りしきる庭に放り出されていた。 部屋からは楽しそうな声が聞こえてくる。 「さ、さみぃ…」 ぶるぶると震えながらそちらを見る。 「やべ、次のバイトの時間が…」 急いで自分の部屋に戻り、着替えを済ませ、屋敷を出る。 (クリスマスだってのに…) 休む暇も無く、次のアルバイト先へと駆け出す。 彼女たちに送り続けなければならない養育費を稼ぐ為に…… 〜END〜

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