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221 名前:才人のお買い物 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2007/01/01(月) 21:06:38 ID:YZtuDJqt その日俺は街に買い物に来ていた。 って言っても日用品買いに来ただけで、特に何か用事があったわけじゃないんだけど。 ちなみにルイズは授業だし、シエスタも着いてくるって言ってたけど部屋の掃除を頼んどいた。 正直、今は一人で買い物したい気分だったし。 そんなこんなで、俺は無事買い物を済ませ、馬に荷物を載せた。 空を見ると、まだ日は高い。 …ちょっと、ぶらついてみるかな。 俺は、街を散策することにした。

表通りの活気は、相変わらずだった。 露店の売り子の声が飛び交い、忙しそうに歩き回る人々がその間をすり抜けていく。 俺は露店で小さなりんごを買うと、それをかじりながら街をぶらついた。 特に何を買うでもなく、ぶらーっと並べてある商品を見て回っているだけだ。 それでも、店ごとに値段が違ったり、サービスなんかに違いがあってけっこう面白い。 そんな風に俺がぶらついていると、一台の大きな幌馬車が目に留まった。 その幌馬車は大きいのだが、誰も近寄ろうとしない。俺は不審に思った。 ?こんだけ大きい馬車が停めてあったら、普通は子供かなんかが近寄るもんだろうに。 俺は気になって近くの露店のおじさんに尋ねた。

「ねえおじさん、あの大きな馬車は何?」

おじさんはつまらなさそうに鼻を鳴らすと、言った。

「裏通りの、魔法具屋が引っ越すんだとよ。それで荷馬車を仕立てたらしい。  言っとくが、寄らない方が身のためだぜ?どんな魔法かけられるかわかったもんじゃない」

…なるほどー。そういうことか。 少しすると、裏通りから、大きな荷物を抱えたおじさんがえっちらおっちら荷物を運んできた。 あれが魔法具屋の主人か。 …ぱっと見普通の人に見えるんだけどなあ? 魔法の使えない一般庶民にしてみれば、魔法ってだけで気味の悪いものなのかな? そうこうしていると、そのおじさんは道の出っ張りに足を引っ掛けてこけそうになる。 あ、危ない! 俺は思わず走り出し、落ちそうになった荷物と、こけそうになったおじさんを支えた。

「大丈夫ですか?」

荷物は何とか水平を保ち、おじさんもこけずに済んだ。 …普段から鍛えておくとこういうとき便利だよな。

「あ、ありがとう」

おじさんはまさか助けられるとは思わなかったのか、俺に礼を言ってくる。

「いや、困ってる時はお互い様ですよ」

そう言って俺は、荷物のバランスを戻し、おじさんに手渡す。

「いや、本当に助かった。  実はこの箱の中身は魔法の薬でな。うかつに外気に触れると大爆発を起こすんだ。  もし箱が壊れたりしてたら、この辺一帯が消えてなくなるところだったよ」

…おいおいおい、物騒だな。 そんな危ないもん、一人で運んでんのかあ…。 俺はちょっと気の毒になって、おじさんに申し出た。

「なんでしたら手伝いましょうか?俺ヒマだし」

俺の申し出を、おじさんは一も二もなく引き受けた。

222 名前:才人のお買い物 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2007/01/01(月) 21:12:19 ID:YZtuDJqt それから二時間もたたないうちに、荷物は運び終わった。 中にはさっきみたいなキケンな魔法の薬なんかもあって、しかもその箱ときたら一人では運べないようなブツだったりした。 …どうする気だったんだこのおじさん…?

「助かったよ。キミの手がなかったら売り物を使うつもりだったんだ」

なるほどね。 まあ、人助けをした後はキモチがいいもんだ。

「そうですか。それじゃあ、俺はこれで」 「待ちたまえ」

立ち去ろうとする俺を、おじさんが引きとめた。 …なんだ? 見ると、おじさんは、荷物の中から一つケースを選び出し、俺の前に開けて見せた。

「お礼に、この中から一つ、好きなものをキミにあげよう。  なに、心配することはない。使い方や注意事項は、漏らさず教えてあげよう」 「え、でも高いんじゃ」 「気にする事はない。こう見えても結構儲かっているんでね。  そうそう、どういうものが欲しいか言ってくれてもいいぞ。この中から私が選んであげよう」

そんなに言うなら。 俺は、言われるままにモノを選ぶ事にした。

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