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29 :湯けむり協奏曲・前編 1/7 :2007/03/25(日) 20:10:38 ID:A7Xci4LN  月が二つ輝く夜空に、湯気が立ち上って星をにじませる。  子気味いい音を立てて焼けた薪が割れる音を聞きながら、 才人は湯船につかって汗と疲労を流していた。   「あ゛ーー……極楽極楽……」  そう言って、頭の上に乗せていたタオルで顔にかいた汗を拭う。 何ともオヤジ臭い仕草である。    才人はタオルを畳んで頭の上に戻すと、体の向きを変えて湯から肩を出し、 風呂釜の縁に持たれかかって片手をだらんと外に垂らした。

 彼のご主人様が見たら文句のひとつもつけそうなだらけきった姿だが、 それだけリラックスしてしまうのも仕方ないのかもしれない。  この世界に来たばかりの時よりも何かと忙しくなってきた才人にとって、 入浴の時間は一人で心も体も休ませられる貴重な一時であったのだから。    そんな休息の時であったが、今夜はそれもままならない――それどころか、 心労も疲労も余計に増やすことになろうとは、この瞬間の才人は想像だにしていなかった。     「ん……何だ?」  聞き覚えのある風斬り音が耳に入ってきて、才人は顔を上げた。 音のした方を探すと、星空を舞うひとつの影。才人はすぐに、 それが自分も乗ったことのある風竜であると気付いた。   「ってことは、タバサかな。こんな時間まで大変だな…」  今日は虚無の曜日である。タバサが学校外へ遠出していてもおかしくはないが、 もう夜も更けている。    そのまま学生寮の部屋の窓に入るのかと思って見ていると、風竜の影は 才人の風呂が設置されているヴェストリ広場へと降り立った。    才人が怪訝そうな表情を浮かべていると、竜の背から飛び降りた小さな影が、 風呂に向かって真っ直ぐに歩いてくる。  薪の火に照らされて、その影がタバサであることがはっきりとわかった。   「ちょ……、タバサ! 俺だよ俺! 入浴中なんだけど…!?」  才人は慌てて湯の中に両肩まで体を沈める。   「知ってる。空からお風呂の火が見えたから」  タバサは相変わらずの無表情のまま、 才人が入浴中であることなど意にも介さずそう言い放つ。   「知ってるなら何で…!?」 「入れて」  才人が言い返すと、タバサは簡潔に一言呟いた。   「……今、何と?」  才人は眉間に皺を寄せながら、風呂釜の傍に立ちつくす少女に問い直す。   「入れて欲しいの……。だめ?」  なぜかタバサは切なさを含んだ表情を浮かべ、才人に懇願する。 その頬が紅潮しているように見えるのは火のせいなのかどうなのか。  妙にエロっちいその台詞に一瞬くらっときたが、この言葉足らずな少女が 何を言いたいのか、才人はすぐに気付いた。   「あー、そっか。風呂だよな。確かにもう学園生用の浴場は閉まってる時間だし…」  才人の言葉に、タバサはこくんと頷く。外から見てもわからないが、 遠出をしてそれなりに汗などの汚れが気になるのだろう。

30 :湯けむり協奏曲・前編 2/7 :2007/03/25(日) 20:11:37 ID:A7Xci4LN 「お礼はするから」 「いいよいいよ。じゃ、もうちょっとしたら俺は出るからちょっと待っててくれ」  才人がそう言うと、タバサは少しだけ目を細めた。ほんの僅かな変化だが、 タバサが何かに不満を感じたのだと才人は察する。

「え、何?」  何か不都合でも…?と才人が考えていると、タバサはぶかぶかのマントを ぱさりと落とし、ブラウスのボタンを外しはじめた。   「何で!? 待っててって言ったろ!?」 「一緒に入る」  風呂の中に入っている才人には止められないのをいいことに、 タバサはブラウスを脱ぎ去り、スカートを足から引き抜く。 まこと遠慮のない脱ぎっぷりである。   「すとっぷ! すとーっぷ! まずいってそれは…!」 「どうして?」 「どうしてって、健全な男女が一緒にお風呂だなんてね、いけませんよ! 常識ですよ!」 「メイドとは一緒に入れるのに?」    タバサの目がさらに細くなる。才人はうっ…と言葉に詰まった。  てか、どうしてこの娘が知ってますか? まさか周知の事実になっちゃってますか?   「それとも…嫌? わたしと一緒に入るのは」  タバサはふっ…と表情を緩め、不安そうな色を含ませて問うてくる。  純白のシミーズにこれまた真っ白なタイツ。それに負けないくらい白い肌の、 雪の妖精みたいな少女にそんなことを聞かれて、嫌と言える人間などいるのだろうか。   「嫌なわけないだろ。でもそれとこれとは……」 「じゃあ、一緒に入りたい?」  そこでなぜそっちがそう聞く? 才人は混乱しかけたが、その問いによって 『タバサと一緒にお風呂』の光景をつい想像してしまう。

 小さくて綺麗なタバサ。精巧なお人形さんみたいなタバサ。 そんなタバサと一緒の湯船につかって、膝の間に座らせちゃったりして…。  やばい。やばいです。一見ほのぼのなのにその実この上なくインモラルです。    タバサが一瞬、にやりと笑ったような気がした。はっ、思わず頬が緩んだ?  才人が自己嫌悪に陥っている間に、タバサは残りの衣装を全て取り去ってしまう。  一糸纏わぬ姿になってしまったタバサにこれ以上文句を言う気もなくなってしまった才人は、 諦めて深いため息をついた。      外で体を洗ったタバサを、風呂桶の中に招き入れる。縁をまたいだ時に 脚の間の部分がばっちり目に入ってしまい、ぼっと頬が熱くなるのがわかった。  ふぅ…と深い息を吐いて湯につかり、目を薄めて全身から力を抜くタバサの姿は その子供のような体つきからは想像がつかないほど色っぽく、 つい凝視してしまうのを止められない。   「あー、うー、そうだな。風呂っていっても、こんな手製の小さいやつなんて、  いつも学校の大浴場に入ってるお前には全然もの足りないんじゃないか?」    気まずくなった才人は、無理矢理作った話題をふっかける。 このままタバサを見ていたら変な気分になってしまいそうだ。   「そんなことない」  タバサはふるふると首を横に振った。 「そ、そお? さすがにお世辞じゃない?」 「……あなたと一緒だから」

31 :湯けむり協奏曲・前編 3/7 :2007/03/25(日) 20:12:26 ID:A7Xci4LN  ずきゅーん。  普段は無愛想な少女にそんなことを言われて、才人はのぼせ上がりそうになった。  あぁもう、あぁもうちくしょう可愛いなぁこのちびっ娘め。  ぎゅって抱きしめてかいぐりかいぐりしてしまいたいなぁ。    才人が健全なのか不健全なのか微妙な衝動に身悶えしていると、 その思考を読み取ったかのように、タバサはゆっくりと湯の中を才人の方へ移動してきた。   「あ……」  何も言わないタバサ。けれども、そのどこまでも青い瞳は下手な言葉よりも雄弁に 気持ちを才人にぶつけてくる。  だめだ、俺は、この少女の誘惑から逃れられない――!   「ずるいのねー! 二人だけでイチャイチャしないで欲しいのねー!」  と、そんな甘い空気を引き裂くような甲高い声。  え? どこから?と思う間も無く、才人とタバサの間を割るようにして、 人影が湯船の中に飛び込んできた。   「わっぷ!」「けほっ…!」  跳ねた湯をかぶって、才人とタバサが顔をしかめる。  風呂桶の底に沈んだそれはぶくぶくとしばし泡を立ち上らせた後、 勢いよく水面に顔を出してぷはぁと息をついた。   「んー! お風呂なんて滅多に入らないけど気持ちいいのねー♪」  濡れて額に張り付いた長い髪を気にもとめず、その女性…… 人間の格好に化けた風韻竜シルフィードはにこにこと笑う。   「まさか空中で変身してそのまま飛び込んで来たのか? 無茶するなよ…」 「大丈夫、お湯は零れないように飛び込んだのね」 「いや、そういう問題じゃなくてだな」   予期せぬ闖入者にツッコミを入れる才人だったが、シルフィードは気にした風もない。  悪びれもない態度に、才人は毒気を抜かれてしまった。   「シルフィ……?」  穏やかなようで、確かな怒気を含んだ声。苦笑している才人とは裏腹に、 シルフィードのご主人様の方はどうやら虫の居所がおよろしくない様子であった。   「サイトと二人でお風呂に入りたいから、待っててって言ったわよね…?」 「きゅい! でもでもでも、お腹すいたし、シルフィのこと忘れてるみたいだったし…」 「言 っ た わ よ ね ?」  タバサはあくまで静かな口調なのに、ゴゴゴゴ…という効果音がどこからともなく聞こえてくる。 その異様な雰囲気に、シルフィードだけでなく才人まで戦慄した。   「きゃー! お姉さま怖いのー! 助けてほしいのね! きゅいー!」  シルフィードは大げさに恐れおののくと、才人の傍に寄ってぎゅっとしがみついた。  大きな乳房が才人の胸にあたってむにゅりと形を変える。    その感触に思わず才人の頬が緩んでしまった時……。  タバサの周囲で、"何か"が壊れる音がした。あ、やばい。才人は直感的に悟った。  自分のご主人様も、時折こうなる。ご主人様がこうなった時の対処法を才人はひとつしか知らない。  ……諦める、である。  今回は他人事であるとわかっているのに、才人の背筋に嫌な怖気が走った。

「……シルフィ、後で"アレ"ね」  タバサは一言、そう言い捨てる。シルフィードの顔からさーっと血の気が引くのが見て取れた。 「きゅきゅきゅいー! いやー! それだけは勘弁してなのねー!」  シルフィードは泣いてタバサにしがみつくが、タバサの表情に変化は無い。 「"アレ"ね」 「いやー! 後でっていつー! いつなのー!?」  "アレ"って何なんだろう……。才人は知りたいような知りたくないような複雑な気持ちになった。

32 :湯けむり協奏曲・前編 4/7 :2007/03/25(日) 20:13:21 ID:A7Xci4LN  シルフィードは風呂の縁に手をついてさめざめと泣いている。  人は確実に来る恐怖に対してはそれを待つ時間にこそ恐怖するんだなぁと才人はしみじみ思った。   「その…何だ、シルフィだって悪気があって邪魔したわけじゃないんだし……」  才人がフォローしてやると、タバサはきっと才人の方を睨んで、それから自分の胸元に目を落とす。  その仕草を見て、才人はピンと来る。あー、この娘も自分のご主人様と一緒か。 胸の大きさなんて、どうしてそんなに気にするんだろうなぁ。  仕方ないな、と微笑ましい気分になる。彼自身が巨乳にデレデレする事実が原因なのだが、 自分のことは棚に上げて考えてしまうのが才人であった。   「ん……ちょっと待ってて」  タバサは不意に何かを思い出したような顔をすると、湯船を出て自分の荷物を置いた所へ行き、 鞄から小さな瓶を取り出して風呂の中へと戻ってきた。   「どうした? 何だ、それ?」  タバサが手に持った小瓶の中には、乳白色の液体が入っている。牛乳…ではないようだ。 「これ、入浴剤。街に寄ったときに見つけたから買ったの。珍しかったから」 「へー、このせか…いや、国にもあるんだ」    ハルケギニアでは一般家庭にお湯を張る風呂が普及していないため、 当然入浴剤というものも稀少である。それなりに資産のある貴族しか必要としない。   「学校のお風呂で使うとすぐ無くなっちゃうから……ここで使う。いい?」  どうやら、才人の作った五右衛門風呂で使用するために買ってきてくれたらしい。 「ああ、構わないぜ」  才人はそれなら、とすぐに了承する。  タバサは小瓶の蓋を開けると、数滴ぽたぽたと湯船に落としてまた蓋を閉めた。  それっぽっちでいいのか?と才人が思っていると、あっというまに湯が乳白色に染まる。   「なるほど、入浴剤も魔法薬の類なのか…」 「わぁわぁ、真っ白ー! 面白いのねー」  さっきまでこの世の終わりみたいな顔をしていたシルフィードが、急に色が変わったお湯に感激して はしゃぎ始めた。お湯を両手で掬っては、手のひらの間から垂らしたりしている。  その様子を見て、才人は気付いた。お湯が白く染まったため、お湯の中のシルフィードの体が ほとんど見えない。  ちょっと残念ではあるが、タバサはこれを期待して急に入浴剤を持ってきたのだろう。  そう考えると、才人は何だか微笑ましくなった。   「なんだかちょっとぬるぬるするのね」 「言われてみればそうだな」  お湯にぬめり気が出る入浴剤のようだ。マッサージローションなどを体に塗ると こんな感じになるのだろうか。  風呂の縁に背中をもたれかけると、そのまま滑って湯の中に沈んでしまいそうになる。   「ひゃっ…!」  などと考えていたら、小柄なタバサが滑ってお湯の中に頭まで浸かってしまった。 「おい、大丈夫か?」  慌てて引き上げようとするが、手を掴んでもつるっと滑ってうまく持ち上がらない。   「おいおい、まずいぞこれ欠陥商品じゃないのか…!?」  仕方なしに、タバサの背中にまで手をまわして、ぐいっと引き上げる。 ようやくタバサの顔がお湯の外に出て一安心するも、今度は才人が滑って風呂の縁に もたれかかる格好になってしまった。   「いくらなんでも滑りすぎだな、この入浴剤。水飲んでないかタバサ?」 「え……あ、うん…大丈夫…」   と、そこで気付く。今現在才人とタバサがとっている格好。  湯船に座り込む形になった才人の上にタバサがのしかかって、その背中を才人は抱いて。 タバサの手は才人の胸に添えられて、二人の足は絡んで、すぐ前に顔を合わせた状態。  ……端から見たら、どうみても真っ最中です。本当にありがとうございました。

33 :湯けむり協奏曲・前編 5/7 :2007/03/25(日) 20:14:11 ID:A7Xci4LN 「あーっ! シルフィの見てる前でっ! はしたないの! けだものなのねっ!」  胸より下は濁り湯に隠れて見えないため、シルフィードは誤解して騒ぎ立てる。   「ば、ばかっ! してない! してないから!」 「やってるとこを見られた人はみんなそう言うのね」 「ちがーう!」  才人はすぐにタバサを離そうとするが、下手に動くとまた滑って転ぶことになるためままならない。   「だめ、サイト、動かないで」 「いやそういうわけにも…」  ぬるっ。タバサの背中に回した才人の手が滑って、落っこちそうになる。タバサの頬が才人の胸にぶつかる。 このままじゃまずい、と才人が手をさらに下に伸ばし――。タバサの体を捕まえた。    ……才人の両手が捕まえたのは、とてつもなく甘美な感触。ただでさえ柔らかく、暖かく、すべすべであるのに、 それが入浴剤の効果でつるつるのぬるぬるになっている。  さらに、滑るお湯のおかげで強く掴んでも傷つけたり痛がらせてしまうことはない。 さらにさらに、力一杯掴んでタバサの体を引き留めなければならないという大義名分が存在する。    まさに、今、このシチュエーションでしか味わえない、奇跡の果実。  才人は直感的に、それを白桜桃(ホワイトチェリー)と命名した。才人の手の中にしか存在しない幻想の果実である。    というか、ぶっちゃけた話タバサのお尻である。

「ふぁっ…!」 「ご、ごめん!!」  謝っても、どうしようもない。放したらタバサは水中へとドボンである。 いや、仮に放しても大丈夫だとしても、この禁断の果実を手放すことなどできるだろうか。  あまり成長していない小さなお尻。だからこそ張りが素晴らしい。だからこそ精一杯掴まないと滑り落ちてしまう。 日本人が桜を愛するのはそれが儚く散ってしまうからだというが、この白桜桃もそれに通じるところがある。    ……なんて、馬鹿なこと考えてる場合じゃないよな。   「悪い、じゃ、こうして…」  才人がタバサの体を引っかけるのではなく、タバサが才人の体に引っかかればよいのである。  才人は自分の足をタバサの足の間へ持って行くと、膝を折りたたんでその上にタバサを乗せる格好にした。   「よし、これにて一件落着!」  才人は名残惜しさを感じながらも白桜桃から手を離し、額に浮かんだ汗を拭った。 そして、己の太股に白桜桃を超える甘美な果実が乗っていることに気付き、固まった。    現在、タバサさんは、才人くんの太股の上に、跨っています。   「ん……だめ…」  身長差のあるタバサは、頬を才人の胸につけたまま、ぎゅっとしがみついてくる。 それでもその手と体はぬるりと滑り、湯の中に落ちまいと全身をもじもじ揺する。  そうすると、タバサの胸とは才人の体に擦りつけられ、腰は才人の太股の上で踊る。 さらに全身を震わせることになり、体が滑り落ちそうになるという悪循環。   「やぁ……ん、ふ……サイト、サイト……」  これは専門用語で泡踊りとかタワシ洗いというもの? いや、タバサは下の毛が無いからタワシではない? 自分の体の上で悶える少女の愛らしさといやらしさとその感触の良さに頭が沸騰し、妙な思考が浮かんでくる。  才人はごくりと唾を飲み込むと、膝を軽く揺すってみた。

34 :湯けむり協奏曲・前編 6/7 :2007/03/25(日) 20:15:03 ID:A7Xci4LN 「ひぁっ…! あ、んぁっ…!!」  タバサが一際甘い悲鳴を上げ、その体を強ばらせる。 お湯の中でも、タバサのそこが熱くとろけかけているのがわかった。  こんな姿を見せられて、才人の衝動にも火がつかないはずがない。   「タバサ……気持ちいい? ひょっとして、こういう使い方できるのを知っててこの入浴剤買ってきたのか?」  才人の口から、自分でも驚くくらいの意地悪な台詞が零れる。   「ちがっ…! あ、は…ちがうの、こんなの、知らなかったのっ……!」 「ほんとに? 使うとどんなお湯になるのか、聞かないで買ったの?」  つつー、とタバサの背中に手を回し、背筋を撫で上げる。指先がつるつる滑るのを最大限に生かし、 首筋から頬、耳の裏までをくすぐるように愛撫する。   「知ってたのね。お姉さま、この魔法薬の説明聞いて、ちょっと頬を赤らめてたのね」  蚊帳の外にいたシルフィードが、ここぞとばかりに暴露する。   「シルフィ…!!」 「ぬるぬるするお湯になるー、ってことだけ聞いて、いやらしいことに使えそうだって想像できるなんて、 お姉さまこそいやらしい人なのねー。むっつりさんなのね。きゅい♪」  お仕置きされることが決定して開き直ったのか、シルフィードはタバサの後ろに回り込み、胸に手を回す。   「あはっ、面白いの。お姉さまのかたーくなったお胸の先っぽ、指で摘むとつるってすり抜けるの♪」 「やぁ……シルフィ、やめなさいっ、やめっ……んぅっ!」  タバサは唇を噛みしめ、全身に襲ってくる刺激に耐える。雪のようだった肌は既に赤く火照り、 人形のような顔立ちは官能の火にとけている。  普段のタバサを知るものなら目を疑うような、あまりにも淫靡な姿。   「サイト、いやらしい事を期待してたお姉さまに、お望み通りいやらしいことしてあげましょうなの。 こんなにちっちゃい体なのに、ほんとにいけないお姉さまなのねー」  ちゅ、とシルフィードはタバサの頬にキスする。   「おっけ、じゃタバサ。思いっきり気持ちよくしてやるからな」 「そんなっ、やだ……サイト、シルフィ、やめっ…!」 「やめませんなのー。きゅい♪」    シルフィはタバサの首筋に軽く歯を立て、左手を胸に回しながら、右手をタバサの腰に持って行った。  まさか――!とタバサが身をすくめた瞬間、シルフィの右手の指はタバサの尻たぶを割り、 後ろの門に滑り込んだ。   「あっ、あっあ……嘘、やぁ……!」 「んふふー♪ よく滑るから簡単に入っちゃったのね」 「じゃ、俺はこっちな」    才人はタバサの体を持ち上げると、その唇に唇を合わせる。 舌を差し入れ、その体から力が僅かに抜けた時を狙って、右手をタバサの股座に持って行く。   熱くほぐれたタバサの割れ目は、後ろよりもずっと楽に才人の指を迎え入れた。  ただでさえ狭いタバサの入り口が、才人をきゅうきゅうと締め付け、吸い付いてくる。   「あはっ、やっぱりサイトの指の方が美味しいみたいなのね。ちょっとジェラシーなの」 「俺だけじゃこんなにはならないぜ。シルフィと一緒にしてるからだろ」  タバサが強すぎる刺激に体を痙攣させ、かはっ、と喉奥から声にならない声を漏らす。  才人とシルフィードの目が合い、怪しいアイコンタクトが交わされた。即席コンビネーションである。   「ひっ……あ、ああぁぁぁーーっ!!!」    才人とシルフィードの同時責めに、タバサはあっという間に登り詰め、そのままかなりの時間 降りてくることを許されなかった。

35 :湯けむり協奏曲・前編 7/7 :2007/03/25(日) 20:15:49 ID:A7Xci4LN 「そ、そんなに睨むなよ……」    気をやりすぎてぐったりとしてしまった状態からようやく持ち直した後、タバサは口まで湯船に沈めて 才人とシルフィードに恨みがましげな視線を送り続けていた。   「そうなのね。あんなに気持ちよさそうだったのにどうして怒るのかわからないのね。 ふふ、可愛かったぜ……なのね」  タバコをふかすジェスチャーをしながら、シルフィードは余裕しゃくしゃくの笑みを浮かべる。  後でされるお仕置きのことをすっかり忘れているようだが、どんな内容になることやらと想像して 才人は少しせつなくなった。   「んー、それよりも、シルフィとサイトはまだ満足してないのね。二人でする?」  シルフィードは才人の方を見て、屈託無く笑う。   「だめ」  タバサはやっと浮かんできて、シルフィの提案にダメ出しをした。 「だめって、ひどいのね。お姉さまは自分だけ気持ちよければいい人なの?」  「わたしもいっしょにする」 「そんなにへろへろの状態で、無茶なのねー」  と、使い魔とその主人の間柄とは思えない言い争いをしていると。   「馬鹿犬ーっ! いつになったら帰ってくるのよー!」  才人にとってのご主人様。ルイズの怒気にまみれた声がヴェストリ広場に響き渡った。   「あ、ミス・ヴァリエールの声なのね。いつも怒ってばかりで可哀想なのね」 「やば、長湯しすぎちまった……?」  平然としているシルフィードの横で、才人がぎくっと身をすくませる。  そこで湯船の中の青髪の少女二人に目をやり、顔面蒼白になった。    風呂から帰ってこない→ご主人様を怒らせた →風呂から帰ってこない原因は別の女としっぽり入浴中だったから→\(^o^)/

 ガタガタと震えはじめた才人を見て、タバサはため息をつくのと同時に、 何かを思いついたようだった。   「……ルイズにばれないようにしたら、後で言うこと聞いてくれる?」  小声で、タバサは才人に囁く。 「そうしてくれるなら願ったりだけど……もう、無理だろ。  あと何秒かでルイズここに来るぜ……あはは……」    乾いた笑い声を上げる才人を尻目に、タバサは「任せて」と呟いた。 すぐにルイズが風呂釜の前に到着して、才人を見上げた。   「いつまでお風呂に入ってるのよ! いい加減にしなさいよね……くしゅん!」  見れば、カーディガンを羽織ったその肩は細かく震えている。どうしてだろう?  あぁ、でもそんなこと考えてる時間無い。もう気付く。タバサとシルフィードに気付く。そんでお仕置きされる…!   「あ、ああああのルイズ、これはだな……」 「これはって何よ?」  …あれ? ルイズの反応が小さい。才人が恐る恐る後ろを見ると、湯船の中にいるのは才人一人だった。   「あら、あらら?」 「何ヘンな顔してるの。もういいわ。わたし湯冷めしちゃったんだから、そのお風呂を使わせなさい」  才人が首を傾げていると、その場にもうひとつ足音が迫ってくる。   「サイトさんっ! ああ良かった、まだお風呂の最中だったんですね。わたしも使わせてくださいな…あれ?」  寝間着やタオルが入ったカゴを下げてきたのは、シエスタ。 そこでルイズの姿をみつけて、怪訝そうな顔になった。

 ……どうやら、まだお風呂騒動は終わりそうにないらしかった。

233 :湯けむり協奏曲・後編 1/8 :2007/04/02(月) 00:07:27 ID:OhywVIjt 「今晩は、ミス・ヴァリエール。入浴中のサイトさんにご用ですか?」  作り笑いなのが見え見えな笑みを浮かべながら、シエスタはルイズに問う。 「サイトがいつまでたっても帰ってこないから見に来たのよ。文句ある?」  ルイズは自分の肩を自分で抱きながら、そう言い返した。   「そうですか。……サイトさん、お風呂、ご一緒してもいいですか?」  ルイズと才人に特別な用が無いことを確認したシエスタは才人の方を見上げて、 今度は作り笑いではない穏やかな微笑みを見せながらそう聞く。  ”ご一緒”のところを妙に強調するのを忘れない。   「ちょっと! 一緒って何よ! それに、わたしが先にお風呂使わせてもらうんだから」  ルイズは目をつり上げてシエスタに怒鳴る。シエスタは意外そうな顔をしてルイズに向き直った。 「あら、ミス・ヴァリエールは学生寮のお風呂が使えるんじゃありませんか?」 「入ったけど湯冷めしちゃったのよ。もう入浴時間終わってしまったし……」  だんだんとルイズの語気が弱々しくなる。   「大丈夫か? どうして湯冷めなんてしたんだ?」  才人が聞くと、ルイズは恨みがましい視線を才人に向けたが、特に何も言ってこない。  実は、才人が帰ってきたらパーカーを借りようと思って薄着で待っていたからなのだが、 そんなことを使い魔に対して言えるルイズではない。   「まぁいいや。じゃ、俺が出るからルイズとシエスタが一緒に入ればいい」  タバサとシルフィードがどこへ消えてしまったのかは気になるが、 さっさとこの場を去った方がいいのは明白だった。才人は平静を装い、最も常識的な提案をする。   「そんな、ミス・ヴァリエールと同じお風呂だなんて……。 それに、いつもみたいにご一緒してくださらないんですか?」  シエスタはちょっとむくれた顔をしながら頬を染める。今度は”いつもみたいに”の部分を強調。  ルイズの傍で、空気がピシッと張りつめるのがわかり、才人は青ざめた。   「い、いつもみたいにって、そんなしょっちゅう一緒に入ってるわけじゃないだろ」 「はい…一人で使わせていただく時は、何だか寂しいです…」  指を口元へ持って行き、切なげな表情で才人をみつめるシエスタ。 あぁ、何言っても駄目だこの娘。横にルイズがいるのを承知してわざとやってる。   「……サイト」 「はひっ!? ご、ごめんなさいっ!!」 「わわわ、わたしも一緒に入るわ。出ないでそこにいなさい」 「……はい?」  ルイズは視線を才人たちに合わせないようにしながら、意を決したように衣服を脱ぎ去る。  才人とシエスタは呆気にとられた様子で肌を露わにしていくルイズを見つめた。   「え、一緒にって、マジで!?」 「わたしはいつでも大真面目よ」 「シエスタはどーすんだよ、待たせるの可哀想だろ!?」 「シエスタも一緒に入ればいいじゃない。あんたがメイドとどんな風に一緒に入浴してるのか見てやるわ」  まだ湯にも浸かっていないのに、りんごみたいに真っ赤になって早口でまくしたてるルイズ。 ほとんど自棄である。   「おいおい…シエスタも何か言ってやってくれよ…」 「ミス・ヴァリエールが許してくださるなら問題ありませんわ。三人で一緒に入りましょう?」  にっこり笑うシエスタ。彼女に助け船を求めたのが間違いであった。

234 :湯けむり協奏曲・後編 2/8 :2007/04/02(月) 00:08:23 ID:OhywVIjt 「はぁ……気持ち良いですねサイトさん。この白いお湯も、いつもと違った感じで楽しいです」 「あ、あぁ、そうだな。良いお湯だな…」  うっとりとした顔で才人を見つめるシエスタに、才人は歯切れの悪い返事をする。  結局才人は風呂から上がる事を許されず、先刻とは別の少女二人と一緒に 長湯を続行することになったわけだが、針のむしろに座らされている気分だった。    その居心地の悪さの原因は、顎まで湯に沈めて先程から無言でいる才人のご主人様。  照れているのか、ヘソを曲げているのか。恐らく後者だろうな、と才人は考える。  すぐに裸になってさっさと湯の中に体を隠してしまったルイズの前で、 やけに色っぽく服を脱ぎ、体を丁寧に洗うシエスタに見とれたのがまずかった。とてもよろしくなかった。

 才人とのお風呂にはある程度慣れているシエスタのペースに、 ルイズはこれ以上ない敗北感を味わわされたのである。    ――な、何よ何よ。やけに余裕ぶっちゃって。サイトはサイトでデレデレ鼻の下伸ばして。  男と女で一緒にお風呂に入るのに慣れてるだなんて、動物じゃない。犬そのものじゃない。  はしたないったらありゃしない。もっと慎みってものを持つべきなのよ。わたしが正常。  メイドと才人の方が異常なんだわ。羨ましくなんかないんだから。    ほとんど裸同然の格好で才人と毎日同衾しているルイズも他人のことを とやかく言えた立場ではないはずなのだが、彼女も使い魔同様自分の事は棚に上げる性格であった。   「どうされたんですか、ミス・ヴァリエール。貴女が一緒にお風呂に入ろうって提案されましたのに」 「何よ。わたしはお風呂の中ではしゃぐ趣味は無いの」 「あら勿体ない。サイトさんの国のお風呂は和気藹々と入るものですのに。ね、サイトさん?」 「ま、楽しみ方は人それぞれじゃないかな。うん」    そう言いながら、才人の視線はちらちらとシエスタの体に向いている。 シエスタはこの濁り湯の特性を早くも理解したのか、才人に対して胸が見えるか見えないかの 絶妙なところまで体を沈めているのであった。  見えたり見えなかったりするシエスタの谷間や桃色の頭頂部は、才人は裸を直接見る以上の 情欲を刺激する。  ただでさえ蠱惑的な光景なのに、才人は少し前にタバサやシルフィードといちゃつき、 自身は満足しきっていない状態であった。ムラムラと衝動だけが高まっていく。    ……そういえば、そのタバサとシルフィードはどこに消えたんだろう。  あの一瞬で気配も見せずに移動できる魔法なんて聞いたことがない。  その疑問を思い出したとき、才人の足に何かが触れた。   「わひゃっ!?」  思わず素っ頓狂な声を上げる才人。 「?」 「どうしたんですか?」  疑問符を投げかけるルイズとシエスタ。才人の方が聞きたいくらいだった。    さわさわ。才人の足に触れたものは、探るような動きで太股の方へ登ってくる。 くすぐったさと正体不明の不気味さに、才人の背筋がぞくぞく震える。   「ちょっと、どっちだ? 何すんだよ」  ルイズとシエスタはある程度才人からは離れたところにいるので、手は届かない。  湯の中が見えないのをいいことに、どちらかが足で悪戯したのではないかと才人は予想した。    ルイズとシエスタは、怪訝そうな表情で互いの顔を見つめる。 「ミス・ヴァリエール。サイトさんに何かしたんですか?」 「わたしは何もしてないわよ。そっちこそサイトに何かちょっかい出したんじゃないの?」    あれ? 二人とも何かした様子ではない。しらばっくれてるようにも見えないし……。  と、才人の混乱が高まるのと同時に、才人の股間の物……。先程から興奮はしっぱなしなのに その衝動は吐き出せずにいたモノが、明らかにこの場では有り得ない、異質な感触に包まれた。

235 :湯けむり協奏曲・後編 3/8 :2007/04/02(月) 00:09:06 ID:OhywVIjt 「ッッ……!」  思わず大声を上げてしまいそうになり、慌てて口をつぐむ。  ルイズとシエスタは互いに疑惑の目で牽制しあっていたため、気付かれていないようだ。    その時になって、タバサがどこに消えたのか。才人はようやく理解した。  タバサのやつ、さっきからずっと風呂釜の中に潜って、 上手いこと俺やルイズやシエスタの体に触れないようにしていたんだ。  ……しかも、さらに付け加えると、なぜか俺のナニを口で銜えている。   『やっと気付いた。鈍感』  必死に狼狽を隠す才人の耳に、タバサの声が響いてきた。  何だこれ、魔法? 水中にいて平気なのも魔法だよな。でも、タバサは杖を持ってないはずだし…。   『きゅい。お姉さまが溺れないのはシルフィの魔法なのね。 あと、サイトにお姉さまとシルフィの言葉が伝わるのも、水の中でお話するための魔法なの。 他の人には聞こえないから安心して欲しいのね』  今度はシルフィードの声。体が小さいタバサはいいとして、シルフィードはどこに?  いくらなんでも、二人の人間が風呂釜の中に隠れていてばれないはずがない。   『シルフィはお風呂のお湯と同化してるのね。人間の形になるより簡単。 ついでに言うと、お湯がさっきより滑らないのもシルフィが調節してるのね。 勝手に転ばれたりしたらお姉さまが隠れてるのばれちゃうから』  本当に? じゃあ、このお湯を零したら元に戻った時にシルフィードが小さくなったりするのか? 『そんなことはないのね』    いつの間にかとんでもないことになっていたらしい。このそんなに大きくもない風呂釜の中に、 才人、ルイズ、シエスタ、タバサ、シルフィードの五人が入っていることになる。   「(あの、それで、なぜにタバサは俺のせつない所を口に含んでいるのでしょうか?)」  声には出さずに、水中のタバサに才人は”聞く”。 『このまま放っておいたら、ルイズやメイドと始めちゃいそうなくらい大きくなってたから』 「(……さいですか)」 『それに……さっきの”お礼”しないと気が済まない』    水中にいて姿も見えないのに、タバサの口元が意地悪く持ち上がるのがわかった気がした。  才人の両脚の間に小さな身体を潜り込ませたタバサは、顔を落として才人のペニスを喉奥まで迎え入れる。 「あっ……つ……!」  唇が根本の陰毛に触れるくらいに深く飲み込んだ後、間を置かずに引き抜く。  喉の粘膜と頬裏の肉と歯茎と歯と唇とに満遍なく擦られ、才人のペニスは一往復で完全な臨戦態勢となった。   『……大きい。もう、全部は飲み込めなくなった』  唇をカリ首の部分に引っかけ、亀頭だけを口中に含んだ状態のまま、タバサの声が聞こえてくる。 魔法を使っての会話であるため、口が塞がっていても考えていることがわかるのだ。   「(タバサ、頼む、別に今じゃなくてもいいだろ。やめてくれ……)」 『さっき、わたしがやめてって言ったのにサイトはやめてくれなかった。それに……』 「(それに?)」 『わたしも、我慢できない』  ……こんな所で仕返しが来ますか。才人は調子に乗りすぎたことを後悔した。    張りつめてつるつるになった亀頭にタバサの唇が絡み、舌が鈴口を割って入る。 口の小さいタバサが好む、敏感な部分だけを狙った重点的な奉仕だった。   「くっ……ふ、ぁ……!」  才人の喉奥から掠れた声が漏れる。普段される時は、ベッドシーツなどを掴んで 体が震えるのを堪えなければならないほど強烈な責めである。平静を装ったままいられるはずがない。   「サイトさん、どうしたんですか? 先程から様子がおかしいですよ?」 「そうね、変な声出しちゃって…。大丈夫?」  さすがに何かおかしいと思ったのか、ルイズとシエスタがサイトの顔をのぞき込む。

236 :湯けむり協奏曲・後編 4/8 :2007/04/02(月) 00:10:03 ID:OhywVIjt  まずい、非常にまずい。このままだと、この二人が見ている前で、別の女の子に責められて 達してしまうことになる。それだけは避けたい……!  そんなことを考えた才人に、タバサはちょっとむっとしたようだった。    ぎゅっ。 「はうっ!?」  才人の体がびくっと硬直する。タバサがフェラチオを続けながら、その下の袋を握りしめたのである。  そのまま指と手のひらで、才人の睾丸をころころと弄ぶ。   『なに? こんなに縮み上がって、出したい出したいって言ってるのに、我慢なんてできると思ってるの。 これはあなたが一方的に不利な勝負なの。負けるとわかってる闘いに抵抗なんて無意味』  口中に溜めた唾液の中に亀頭を泳がせ、舌と粘膜でじゅぶじゅぶと攪拌しながらの言葉責め。  今、このシチュエーションでなければ成立し得ない、あまりにも特殊なプレイであった。   「あっ、だめ、もう……限界っ……!」  タバサの容赦の無い責めに、才人は白旗をあげる。今まで必死で取り繕ってきた表情を崩し、 自分のペニスにむしゃぶりついているタバサの頭に両手を沿える。   『んっ……とどめ。たっぷり吐き出して』  タバサは才人の手に後押しされるように、限界までペニスを飲み込んだ。そのまま、竿に舌を絡め、 喉で先端をしごきあげる。   「………ッ!!!」    どぷっ!  ほとんどカタマリと言って良いような濃い精液が、タバサの喉奥に発射された。  今まで興奮させられるだけさせられていた鬱憤を晴らすかのように、 びゅるびゅると際限なく才人のものが脈動する。  タバサはそれを口中から一滴たりとも溢れさせることないまま、喉を震わせて嚥下し続けた。   「あっ……は、ぁ………」  長い射精が終わって、才人はようやく体を弛緩させる。 何も考えられなくなるほどの強烈な快楽であった。その顔は絶頂の余韻に呆けかけている。   「…………」 「…………」  だが、その極楽気分にひたっていられる時間は悲しいほどに短かった。 ルイズとシエスタの方から、極楽を地獄に変えるほどの怒気が漂ってきたのだから。    見れば、ルイズとシエスタは、先程の牽制のし合いとは次元の違う殺気のこもった目で、 互いのことを睨みつけていた。   「し、しし信じられない…! 遂にそこまでっ……! ご主人様の前で、メイドと使い魔がっ……!」  わなわなと肩を震わせるルイズ。   「ま、まままぁ、なんっって、白々しいことを……! わたし、ミス・ヴァリエールは分別がある方だと信じてましたのにっ……!」  ひくひくと頬を震わせるシエスタ。    あれ。あれあれ。何この状況。一体どういう経過でこんなことになったのでしょう。  サイトはアホの子みたいな顔で二人を見つめる。   『んー、たぶんだけどー、この二人からしてみると、自分とサイトともう一人しかいないお風呂の中で、 自分は何もしていないのに、サイトが水の中で”誰か”にイかされちゃったように見えるのね。 サイトのイき顔は可愛いから、知ってる人ならすぐピンと来ると思うの。きゅい』  ……解説ありがとう、シルフィ。

237 :湯けむり協奏曲・後編 5/8 :2007/04/02(月) 00:10:48 ID:OhywVIjt 「サイト…? メイドの足はそんなに気持ちよかったわけ…?」  ルイズは形容しがたい恐ろしい笑みでサイトの方を向くと、震える猫撫で声で問いかけた。 「あ、ああ足ですって! サイトさんが足なんかで……!」  シエスタは驚愕の声を上げる。ああ、そんな可哀想な子を見る目でこっちを見ないで。   「ぬけぬけと何を言ってるのかしら…? この犬は足でされるの大好きよ。 知ってるからあんたもわたしの前でおイタしくさったんでしょう?」 「ミス・ヴァリエールが何を仰りたいのか全くわかりませんわ。でも、そうですよね。 あの格好からだったら、足を使う以外ありませんわね。いつも才人さんを蹴ってる足を使うしか」    二人の思いこみとすれ違いは最早修復不可能になっているようだった。 ちょっと考えれば相手が嘘をついているにしてはおかしい事くらいは気付くだろうに、 完全に頭に血が上ってしまっているのであった。   「そうよっ! あんたわたしに足でされて喜んじゃったことは内緒にしてくれとか言ったくせに! 他の女にもされてたなんてっ!」 「はぐっ!」  濁った湯の中でも狙いを損なわずに、ルイズの足蹴りが才人のせつない部分にヒットする。  タバサはそれを予期していたのか、さっさと才人の後ろ側に回り込んでいた。   「何よ! ふにゃふにゃじゃない! 年中盛ってる犬のあんたがわたしとお風呂に入ってるのに こんなだなんて、よっぽどたくさんぶちまけたのね! 汚らしい!!」 「ちょ、やめ、痛い痛い!」  ふにゃふにゃなのはタバサに搾り取られたばっかりだからです。そう言い訳するわけにもいかず、 ナニを潰さんばかりの勢いなルイズの足から、才人は身をよじって逃げる他無かった。    だが、そんなルイズの様子を見て、シエスタも事の異常さに気がついたらしい。 「あの……ミス・ヴァリエール? 本当に、あなたがサイトさんに、その……あ、足でしたんじゃないんですか?」   「当たり前でしょ! した本人が何言ってるの!」 「いえ、わたしはしていません」  冷静に、きっぱりと言い放つシエスタ。その様子に、ルイズの頭も多少冷えたらしい。  そこに浮かんでくるのは、新たなる疑惑の対象。   「……サイト、あんた何か隠してるでしょう」 「さ、さぁ俺には何のことだか……うっ!」  ルイズの足が乱暴さを潜め、つつ…とつま先だけでサイトのものを撫で上げる。 「言いなさいよ。考えてみれば、わたしが最初にここに来たときから、何か様子が変だったわよね。 正直に言ったらちょっとだけお仕置きを加減してあげなくもないわよ。内容にもよるけど」  全然譲歩になっていない。   「ね、サイト…?」  ルイズは天使の微笑みを投げかけながら、足指できゅっと亀頭を掴む。 途端に才人のペニスに血液が流れ込み、びくん、と大きく跳ねた。   「あはっ……やっぱりわたしの足が好きなのね。 何を隠してるのか言ったら、もっと良くしてあげるのに」 「んっ…、く、ふぁ……!」  絶対嘘だ。というか、白状したらこのまま握りつぶされる。  そう恐怖しながらも、才人の喉からは抑えきれない甘い吐息が漏れた。   「あの……ミス・ヴァリエール? 本当に、足でしているんですか?」  湯の中でどんなことが行われているのか見えない状態で、才人が色っぽい声を上げるのを 目の当たりにして、シエスタはおずおずとルイズに聞く。   「そうよ。この犬はご主人様の足が大好きなの。そうでしょう?」 「べ、別に好きってわけじゃ…!」 「嘘おっしゃい。踏まれたって蹴られたって喜んじゃうくせに」  土踏まずで才人のペニスをお腹に押し付け、ぐりぐりと擦ると、才人は顎を上げて身悶える。

238 :湯けむり協奏曲・後編 6/8 :2007/04/02(月) 00:11:32 ID:OhywVIjt 「……ホントに、足がいいんですか? 失礼します……」  シエスタは頬を染めて懐疑の目をルイズと才人に向けていたが、 ついに好奇心を抑えられない様子でその足を崩し、才人の腰があると思しき所へ伸ばした。   「おい、シエスタまで…」 「あ、これがサイトさんの太股ですね。これがミス・ヴァリエールの足……」  手探りならぬ足探りでシエスタのつま先が水中の才人やルイズの足をつっつき、 最後に才人のペニスをかすめる。   「うぁっ!」 「わ、本当にガチガチになってます……サイトさん……」  大げさに驚き、軽蔑の色を含んだ目で才人を睨むシエスタ。その口元には笑みが浮かんでいた。   「もしかして、いつもミス・ヴァリエールに蹴られるがままなのは、それが嬉しいからなんですか?」  つんつん、さすさす。   「そうなのかもね。それじゃあお仕置きにならないわね」  ぐりぐり、ぎゅっぎゅっ。    この状況がツボにはまってしまったのか、遠慮無く才人のものを足で弄ぶ二人。 才人にとってはあまり良い思い出のないルイズとシエスタの意気投合である。  必死で自らのペニスを防御しようとする才人だったが、4本の足に同時に責められ、ままならない。   「二人ともっ、止め、止めろってば!」 「はぁ……ふぅ……、嘘ね。ほんとはしてもらいたがってるくせに」 「んっ……ふっ………そうです。サイトさんの顔、随分と気持ちよさそうです」  いつのまにか火がついてしまったらしい二人は、息を乱しながら才人のものを足で弄るのに 夢中になっている。いつのまにかシエスタが才人のペニスを跳ねないように支え、 ルイズが細かい動きで刺激を与えるという役割分担まで暗黙のうちに行っていた。   「はぁっ、はぁっ……それで、サイト? 話は戻るけど、何を隠してるわけ?」 「はいっ……ふぅっ……わたしも、是非聞きたいですっ……」 「だっから、何でもないって! やめてくれ、頼むからっ!」  もう足で悪戯などという領域はとうに過ぎている、美少女二人がかりの足コキ。 気を抜けばすぐに果ててしまいそうな快楽の中で、才人は必死の抵抗を試みる。   「ふぅん……あっそう、そこまで言うなら信用してあげてもいいかな…」  急にルイズの語気が柔らかくなる。気が済んでくれた……?と才人が一瞬ホッとしたのも束の間。 「はぃ……でも、このままじゃサイトさんも収まりつきませんよね?」  満面の笑みを投げかけるシエスタ。それに、ルイズもうんうん、と同意する。   「ほら、ご主人様とメイドの足で、みっともなく出しちゃいなさい♪」  ルイズの足指の爪が、サイトの尿道口に遠慮の欠片もない力でぐりっと押しつけられた。   「ひっ……! ああぁぁっ!!」  頭の中に火花が散るような苦痛と紙一重の刺激に、才人は臆面もなく悲鳴を上げて、 それまで必死で我慢していたものを吐き出すほか無かった。   「あぁ…………すごいです。サイトさんのが暴れ回ってるのがわかります……ふぁ……」  蛇口を全開にしたホースのようにびゅくびゅくと白濁液を湯の中にまき散らしながら跳ねる 才人のペニスを足裏で感じながら、シエスタはうっとりとした声を漏らす。   「はぁ…はぁ……ご主人様が一緒に入ってるお風呂の中にこんなに出すなんて…最っ低、変態……!」  そう言いながらも、ルイズの瞳は潤み、吐息には情欲の色が混じっていた。

239 :湯けむり協奏曲・後編 7/8 :2007/04/02(月) 00:12:24 ID:OhywVIjt  ああ、やっちまった。本気で逃げようと思えば逃げられるチャンスなんていくらでもあったのに。  ルイズたちの言うとおり満更でもなかった自分に激しい自己嫌悪を抱きながら、 才人は今度こそ湯船を脱出しようと腰を上げた。  タバサ達なら、ばれないようにしてくれると言ったのだからルイズとシエスタが出た後に 上がってくれるだろう。    ……が、その才人の体は、ガンダールヴもびっくりの速度で間合いをつめてきた ルイズとシエスタの腕に捕縛され、再び湯の中に沈んだ。   「え、ちょ、何ですかお二人さん…!?」 「ちょっとあんた、自分だけ良い目にあって帰れると思ったわけじゃないでしょうね」 「そうです。男性だったらきちんと責任はとってください」  完全に女の目……いや雌の目になっている二人。  何だよもう。俺を足でされて興奮する変態だとか罵った癖に、 そっちも足でして興奮する変態じゃないか。   「ほら、まだまだできるでしょう。あんたは一年中発情犬なんだから」 「酷いこと言わないでください。そういうのは男性の甲斐性のうちです」  竿に手を這わせ握りしめるルイズに、玉袋を撫でさするシエスタ。   「サイト…♪」 「サイトさん…♪」  両側から頬にキスされる才人。  天国と地獄が織り混ざった状況に、才人が観念して天を仰いだ矢先。    三人がもつれあっているすぐ前の水面が揺れ、小さな頭がざばっと浮き上がった。 「……ふぅ」  水を吸って重くなった髪を指で整え、久しぶりの普通の息をついた少女は、もちろんタバサである。  ルイズとシエスタは目をまんまるに見開いてその姿を見つめた後。 からくり人形のような動きでゆっくりと才人の顔に向き直った。   「やー………っぱり隠し事あったんじゃない。わたし、嘘は大っ嫌いなんだけどなぁ……」 「どういうことなのか、きっちり説明して頂かないと納得できませんわねぇ……」  とっても爽やかな笑みが水面上だけのものであることは、二人の手が才人のナニを 渾身の力でにぎにぎしていることからも明白である。既に混乱と痛みで才人の意識は 吹っ飛びそうになっていた。   『お姉さまも黙って我慢していようとしてたんだけど、やっぱり限界みたいなのね。 というわけで、シルフィもお姉さまに味方するの。ごめんなさいなのねー』    急にどこからともなく聞こえてきた声に、ルイズとシエスタがきょとんとすると。  何と、お湯が急にゼリーのような質感を持ち、二人の手足に絡みついた。   「ちょっと、何よこれ! 気持ち悪い!」 「きゃー! きゃー!」  そのまま二人の体は才人から引き離される。その様は、いわゆるスライムプレイか触手プレイのよう。  そういえばファンタジー世界といったらある意味お約束だよなぁなどと、妙に暢気なことを考える才人。 

240 :湯けむり協奏曲・後編 8/8 :2007/04/02(月) 00:13:13 ID:OhywVIjt 「タ、タバサ? これは一体……?」 「わたしがいる傍で別の女とするなんて、納得できない」    自らが同化したお湯の性質を変え、スライム化したシルフィードに弄ばれるルイズとシエスタの 悲鳴と怒号が響く中、タバサは静かに才人の元へ近付く。  どうやらこの二人の傍はただのお湯のままなようである。   「サイト」  才人の胸に手を置き、キスするタバサ。今まで黙って隠れていた分を取り戻すかのような、 情熱的な口付けであった。   「……っは、三回目だけど、まだ大丈夫よね」  口元から銀色の唾液の糸を垂らしながら、タバサはそう聞く。   「大丈夫なわけないでしょっッ!! 才人、後で覚悟しときなさいよー!!」 「あーん、やだやだやだー! 怖いですーっ!!」 『これ面白いのねー。創意工夫で楽しさ無限大なのねー!』  タバサの肩越しには、スライムに両手首を頭の上に固定され、両脚を大きく開かされたまま 持ち上げられているルイズと、両手を後ろ手に繋ぎ止められ、太い棒状になったスライムに 股がされているシエスタの姿。後があまりにも恐ろしい阿鼻叫喚である。   「あの、タバサ……この状況で?」  震えた声で問う才人。タバサはこくんと頷いた。 「もう、我慢できない。あの二人はシルフィに任せておけば大丈夫」  ……実はこの娘、ルイズ達よりも恐ろしいのかもしれない。   『そうね、お任せなのねー。サイトとお姉さまがしてるとこを見てるだけじゃ可哀想だから、 シルフィが気持ちよくしてあげるのね。人外の快楽を味わわせてあげるのー、きゅい♪』  軟体動物のような質感になったお湯が、べろん、とルイズ&シエスタの体を舐める。  どうやら、この二人もただ事では済まない運命が決定したようである。   「それじゃ、サイト……いいよね?」  小さく微笑んで見せたタバサが、自ら才人の腰の上に跨り、秘裂にペニスをあてがった。  ああ、あれだけ平和だった俺の入浴時間が、どこをどう間違ってこんなことになったんだか。    その日のヴェストリ広場には、明け方近くまで水音と嬌声が響いていたという。          なお、この夜を境に、才人の入浴時間が安息の時では無くなったのは言うまでもない。

 <おしまい>