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340 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:45:34 ID:vk/5MgKm 暖かな陽気が差し込むヴェストリの広場を才人は散歩していた。 タバサをガリア王国から救出して以来とくに事件という事件は発生せず、トリスタニアには平和が訪れていた。

「まぁ、平和なのはいいんだけどさ」

才人は中庭を見渡し呟いた。

「なんかおきねぇかなー・・・」

今日は虚無の曜日なので水精霊騎士隊の訓練も無く、部屋にいても特にすることが無いため中庭に来てみたものの 結局なにもすることが無く、才人は空を見上げた。

「もう帰るかな・・・」

ルイズに無断で出てきたためそろそろ帰らないとお仕置きされるかもしれないと思うと自然と体が震えた。 そして行き先をルイズの部屋に向けて一歩踏み出そうとした瞬間、

「ま、待ってくれ、僕の麗しのモンモランシー!!」 「だ・れ・が!あなたのモンモランシーなのよ!!」

才人は咄嗟に振り向いて、すぐにまた前を向いて歩き出した。 あの二人はいつも同じような事を言い合っているため、才人はすでに飽きていた。 一応付き合っているんだったらもう少し仲良くしろよと思いながら、才人は溜息をついた。 後ろからギーシュの必死の言い訳が聞こえてきたが才人は勝手にやっててくれと言わんばかりに再び歩き出す。 すると、今度は爆音とともにギーシュの叫び声が聞こえてきた。

「うわああああああああ!サイト!そこをどいてくれ!!」

才人はなんだよと思い、振り向いた。 そして飛んできたギーシュと衝突して――――

あれ。 なんだこれ。 なんか柔らかい感触が唇に・・・・・・ でも気持ちいいというよりは気持ち・・・悪い・・・?

才人が恐る恐る目を開いた瞬間、絶句した。 なんとぶつかった衝撃でギーシュの唇が才人のそれに押し付けられていたのだ。 才人の顔が見る見る青ざめていく。 才人は慌ててギーシュを突き飛ばし、地面を転がりながら奇声を上げた。

「うぎゃjbkjfだgくdgdbkvふじこw」

ショックを受けたのはギーシュも同じで、地面に突っ伏したまま泣いていた。

「ああ・・・僕の情熱の薔薇のような唇がサイトに・・・・ああ・・・あああああああ」 「もうこれ死ぬしかねぇな、この事実を背負って生きていく自信がない・・・じゃあなみんな生まれ変わったら会おうぜ」 「さらばモンモランシー、僕はこの永遠という名の時計仕掛けの摩天楼を・・・・・」

才人達が地面を転がったり悶えたりしていると、騒ぎを聞きつけたシエスタが才人の下へやって来た。

341 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:47:22 ID:vk/5MgKm 「サイトさん!大丈夫ですか!!」 「ううっ・・・・シエスタ・・・・」 「いったい何が、何があったんですか!」 「オイラ・・・オイラ汚されちまったよぅ・・・」 「???」

シエスタは何が何だかわからないというように首を傾げると唇を押さえたまま白目を剥いているギーシュが 目に飛び込んできた。 そして才人に目を戻す。 時々801がどうとかボーイズラブとかギーシュエンドとかシエスタにとってワケのわからない単語が才人の口から漏れていた。 いやな予感がシエスタの頭の中を駆け巡る。 まさか・・・まさかサイトさん・・・。 ミスタ・グラモンと・・・。 時既に遅し。 才人の顔は既に生気を失っていた。

「サイトさん、しっかりしてください!」 「ダメだよ・・・シエスタ・・・俺は毒を受けちまった・・・・もう先は長くない・・・・最後に夕日が見たかったなぁ・・・ シエスタ、俺の最後の願いだ・・・俺の死体は土に埋めてくれ、モグラだから・・・・」

才人の遺言の毒という単語にシエスタは閃いた。 シエスタはなぜか顔を赤らめ、才人に覆いかぶさる。

「シエスタ・・・?」 「サイトさん、毒なら私が吸い出して差し上げますね♪」

えっ、それってどういうこと?と言おうとした才人の唇は、シエスタによって塞がれていた。 あー・・・そういやシエスタって大胆になる時多いんだよなぁ・・・・。 じゃなくって!!やばいってこれ!ルイズに見られたら間違いなく死刑だよこれ。 心ではそう思っていても体がいうことをきかず、されるがままになっていると口の中に、にゅるっ、としたモノが入ってきた。 才人はそれがシエスタの舌だと気づくのに時間はいらなかった。

「ん・・・んむっ・・ちゅ・・・っ・・んんっ・・」

それはさっきシエスタが言った吸い出すという表現がよく合うキスだった。 いつのまにかギーシュもそんな熱い口付けを正座して見入っている。 ちょ・・・ギーシュそんなに見るんじゃねぇよと思っていると、 ギーシュが爆発して吹き飛んだ。

342 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:48:43 ID:vk/5MgKm 「え?」

シエスタはおもわず口を離しギーシュの行方を追った。 才人もギーシュがいた場所からゆっくりと視線をずらし、ギーシュを探した。 ギーシュは先ほど正座していた所から数十メートル離れた場所に、栽培マンに自爆されたヤムチャのごとく横たわっていた。 ま・・・まさかこれは・・・・ 全身から冷や汗が、どっ、と溢れてくる。 ガチガチと体を震わせながら視線を元に戻し、なおも首をギーシュが吹き飛んだ反対方向に向ける。 そして、想像通りの人物の姿が視界に入った。

「こ、ここここここの使い魔ったら真っ昼間から中庭でメイドとななななななにやってるのかしら? 中々帰ってこないから心配して来てみれば・・・・」

まずい、殺られる・・・・・ こうなってしまったルイズにはなにを言っても無駄なことは今までの経験上わかっていた。 才人は怯えるシエスタをよそに猛ダッシュで逃げ出した。

「た、助けてくれぇええええええ!!」 「こらぁーー!逃げるな!待ちなさいこの、馬鹿犬ーーーーーっ!!!」

結局ギーシュとモンモランシーだけじゃなく、この二人も同じようなことを繰り返しているのであった。

「さて、馬鹿犬?」 「は・・・・はい・・・・」

才人は逃げ出したまでは良かったものの、壁際に追い詰められ籠の中の鳥となっていた。

「大丈夫よそんなに怯えなくても、別に怒ってないわ」 「えっ、そうなの・・・?」 「ええ、怒ってないわ」 「ホ・・・ホントデスカ?」 「ええホントよ、怒ってないわ、怒ってないけど・・・・・死ねぇえええええ!!!!!!!!!」

ルイズはそう叫ぶと杖を振り下ろした。 すると、杖の先から放たれた力が才人の目の前で爆発した。 そして無音の空気に包まれていた中庭を、爆発音と才人の叫び声だけが響き渡った。

343 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:50:37 ID:vk/5MgKm 「ふぅ・・・・」

ルイズのおしおきフルコースを受け、才人は痛む頭を擦りながら廊下を歩いていた。 まったく少しぐらいは手加減して欲しいよ。 でも、俺が悪いんだよな・・・・。 あんだけ好き好き言いながら他の女の子とキスなんかしちゃったからな。 でも、しかたがないの。 オトコノコだもん♪ そこで初めて才人は今の自分がとてつもなくキモかったことに気づき、辺りを見渡した。 そして、なんか悲しそうな表情でこちらを見つめているシエスタと目が合った。 才人はその場の空気に耐え切れなくなりこっちから話しかけた。

「ど、どうしたんだシエスタ?」 「あ、いえ、その・・」

シエスタは少し俯いて、さっきとは意味の違う悲しそうな顔をして才人の目を見つめた。

「あの、さっきはすみません。わたしのせいでミス・ヴァリエールに・・・・」 「え、ああ別にいいって。慣れてるから」

シエスタは上目遣いで才人の顔を覗き込んだ。

「ホントですか?怒っていませんか?」 「ホントにホント。それに怒ってなんかいないって」

すると急にシエスタの顔が明るくなり、がばっ、と才人の胸板に顔を押し付けた。

「シ・・・シエスタ?」 「よかった、嫌われたと思っていました、ホントによかった・・・・」

シエスタはそういいながらぐいぐいと顔を胸を押し付けてくる。 才人はもうそれだけでおかしくなりそうだった。 ちょ、なんでシエスタはこうなのかなぁ〜。 どうして俺のツボを的確に刺激してくるのかなぁ〜コノヤロー。 才人はさっきのルイズのお仕置きを忘れシエスタの感触を楽しんでいると

「あ、そうだわ、わたしサイトさんにお願いがあったんです」

お願い? え、もしかしてお願いってあれですか!? この状況でお願いってあれしかないですよね!? 才人はドキドキしながらシエスタの言葉を待っていた。

「実は・・・・」

344 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:55:05 ID:vk/5MgKm そのころルイズはというと、 「ああああああんの馬鹿犬ったらまたどこほっつき歩いているんだか、シエスタとまたキキキキキキスなんかしてたら今度こそ・・・・」 とたいそうご立腹な様子であった。 誰が見てもかわいらしいという顔を怒りで鬼の形相に変え、杖を片手に節操のない使い魔をさがしていた。

「ほんっとにあの馬鹿犬ったらどこにいるんだか、ご主人様に探させるなんてそれだけで罪よ罪!」

もうあれね、例え一人でいたとしてもご飯抜きじゃすまないわね。 さてどう罪を償ってもらおうかしら。 ルイズは鬼の形相に不敵な笑みを足して見るもの全てを圧倒するオーラを放ち、女子寮の階段を登ると、

「いたいた、ちょっとサイ・・・・」

才人を見つけ、呼ぼうとした口を慌てて抑えた。 なんと才人の奴、懲りずにまたシエスタといちゃいちゃしているではないか。 あああああの馬鹿犬まままままたシシシシシシエスタとなにくっちゃべってんのかしらぁああ? 的確に才人をロックオンしたルイズは、いつ飛び込むかタイミングを計っていた。 うーん、いま行ってもサイトに適当に言い訳されるわね。 どうせなら証拠を掴んでからボコボコにしたほうがよさそうね。 ルイズは慎重に作戦を立て、足音を立てないようにゆっくりと近づき物陰に隠れた。

「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・!?」

んー、ちょっと聞こえづらいわね。 ルイズは息を殺し、聞こえてくる会話に耳を傾けた。

「・・・それで・・・結婚・・・・」 「それって・・・俺が・・・・」

ルイズはところどころ聞こえてくる結婚という言葉に驚愕した。 え、結婚ってどういうことよ!あのメイドったらサイトにプロポーズしたの!? 最初は混乱していたルイズだったが、しだいに笑みをこぼし始める。 ふ、ふふん、そんなの断るに決まってるじゃない、サイトはね、わたしのこと好きっていいましたからー残念!

『結婚してくださいサイトさん』 『それはダメだよシエスタ』 『なぜですかサイトさん!』 『俺はルイズが好きなんだ、だからシエスタとは結婚できない』 『そんな・・・・』 『アンタなに言っちゃってんの?馬鹿じゃないの?このダメイド!』

ルイズは自分の妄想の中で才人に寄り添いながらシエスタを見下していた。 アンタなに考えてんのよ、サイトはね、わたしの使い魔なの。 だからわたしと一生一緒にいなくちゃいけないの。 もうちょっと物事を考えてからいいなさい。 しかし、妄想とは180度違う才人の発言にルイズは一気に現実に戻された。

「わかったよ、シエスタにはいろいろ恩があるから、俺でよかったら喜んで」 「本当ですか!?サイトさん」

え・・・・

「じゃあ、今後の詳しい話もあるので厨房でゆっくり話しませんか?」 「そうだな、ここじゃあちょっとあれだしな」

何言ってるの・・・?サイト・・・・・・? 予想を遥かに超える才人の言葉にルイズはひどく困惑した。 そして、考えるより先にルイズは二人の前に飛び出していた。

345 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:56:47 ID:vk/5MgKm 「だ、だめぇーーーーーーー!!絶対だめぇーーーーーー!!!」 「うわっ、ルイズ!?」 「ミ、ミス・ヴァリエール!?」

才人は急に目の前に飛び出してきたルイズに駆け寄った。

「ど、どうしたんだよルイズ?なにがあって・・・」

才人はそこでルイズの頬を雫が伝っているのに気が付いた。

「お、お前っ・・・・なんで泣いて・・・・」

才人の問いに、ルイズはゆっくりと口を開く。

「・・しちゃやだ・・・・・」 「え?」 「わたし以外の人の結婚しちゃやだーーーーー!!!」

そうルイズは叫ぶと、才人に抱きつき大声で泣き始めた。

「うぇっ・・・ひっく・・なんでよぉ・・・わたしのこと好きって言ったくせにぃ・・・」 「ルイズ・・・・?お前まさか・・・」

才人は、こいつすげぇ勘違いしてやがる、と思った。 しかし、正直今のルイズはかわいかった。 才人がそんな甘ーい感情に浸っていると、ルイズの口からとんでもない言葉が出てきた。

「サイトは・・・サイトはわたしと結婚するの!!!!」

ぐはぁ!!!! 「えっ、ちょ、おま・・・」 「な・・・ミ、ミス・ヴァリエール!?何を言って・・・」 シエスタがルイズを止めようとすると、ルイズはキッとシエスタを睨んだ。 そして、おもむろに才人の唇に自分のを押し付けた。

「んっ・・・」 「ん、んんんんんーーー!?」 「ああああああーーーっ!!!」

ルイズはそっと唇を離すと、才人の目を潤んだ瞳で見つめた。 才人はこのまま押し倒してやろかと思ったが、ぶんぶんと首を振る。 落ち着け俺、こいつは今勘違いをしているんだ。 才人は深呼吸を一つするとルイズの肩を掴み、真剣な眼差しでルイズの真っ赤な顔を見つめ返した。 そして慎重に説明を始めた。

「あのな、ルイズ。お前は今ものすごーく勘違いをしてるんだ」 「勘・・違・・・い?」 「ああ、勘違いだ」

346 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/03(火) 18:58:00 ID:vk/5MgKm 不安そうな顔をして見つめてくるルイズに一瞬ドキッとしたが、無理矢理続きを話した。

「お前、俺がシエスタと結婚すると思っているだろ?」 「うん」 「それが勘違いなんだよ、別に俺は結婚なんてしないから」 「えっ?」 「そうだよな、シエスタ?」

急に話しを振られ少々戸惑ったが、慌てて才人の言葉をつないだ。

「そ、そうなんですよミス・ヴァリエール」 「で、でもそれならなんでさっき結婚って・・・・」 「あれはわたしの友達が結婚するんです、それでわたし司会を頼まれたんですけど一人じゃ心細くて サイトさんにいっしょに司会をしてくれるように頼んでたんです」 「そ、それで俺はシエスタの頼みだし今までお世話になってるしまあいいかなーなんて思って」

そして二人は顔を見合わせて、ねー、と頷きあった。 ルイズはただ呆然と立ち尽くしていた。 え、何?全部わたしの勘違い? なーんだ、心配して損しちゃった。 そうよね、馬鹿犬がご主人様をほっといて結婚するはずないわよね。もうわたしったら。 あれ? わたし勢いにのってなにかすごいことを言ったような。 えーと・・・確か・・・・

「ル・・・・ルイズ〜〜、お〜い・・・」

いきなり黙り込んでしまったルイズが心配になり、ルイズの顔の前で軽く手を振る。 しかしルイズはまったく反応しなかった。 ルイズはそんな才人の顔を見て、全てを思い出した。 わわわわわたしったら勢いとはいえなんてことを・・・!!! けけけけけけ結婚するってわたしが!!!サイトと!!!! いいいいいいっちゃった、いっちゃったよぉーー!!! 急にぷるぷる震えだしたルイズに再度才人は呼びかける。

「おい、おい!ルイズ!!どうしたんだよ!!!」

才人の呼びかけに我に返ったルイズはたっぷり顔を赤らめたあと、言葉にならない声と共に強烈なボディーブローをかまし、 ものすごい勢いで走り去ってしまった。

「あれ、何これ・・・天井と意識が遠のいていく・・・・・」

理不尽なお仕置きを受けた才人はその場に倒れこんだ。

506 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:09 ID:QCEh6mop 「なぁ、ルイズ・・・・」

しかし返事は無い。

「そろそろ出て来いって」

才人はそういいながらベッドに腰掛け、布団にくるまったまま出てこないご主人様を促す。 さっきからずっとこの調子だった。 才人が部屋に戻ってきてからもう数時間が経ったが、ルイズは一向に顔を見せようとはしなかった。 だがそれもしかたあるまい。 なぜなら先程勢いとはいえ才人にプロポーズまがいの発言をしたため、恥ずかしいやら貴族のプライドやらいろんな 気持ちが混ざり、出ようにも出れない状態が続いているのだった。 しかしそれは唯の言い訳に過ぎない。 本当の気持ちは、普段ルイズが心の底で思っていることを口に出してしまったから恥ずかしいのだ。 才人がルイズの事を好きなように、ルイズだって才人のことが好きなのである。 だからこそ余計に布団の中から出れないわけで・・・・・。

「ルイズ、いいかげん出て来いって。別にさっき言った言葉が気になるんだったら俺忘れるからさ、ほら。」

――何忘れようとしてんのよバカ犬。

「まぁお前の気持ちもわからなくはないって。勢いとはいえあんなこと言っちゃったんだしな。」

――なにが「お前の気持ちはわかる」よ。全然わかってないじゃない。

「俺、お前に好かれてるなんて思ってないからさ、気にしないしもうこの話題は出さないからさ。」

――違う。

「独占欲っていうかなんていうか、そんな感じで俺を繋ぎ止めておきたかったんだろ?」

――違う。そんなつもりで言ったんじゃない。

「だからさ・・・もう俺」 「違う!!!」

ルイズは一気に跳ね起き、才人を睨みつけた。 いきなりルイズが叫びながら起きたため、才人は転げ落ちそうになった。

507 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:05:39 ID:QCEh6mop 「ル・・・・ルイズ・・・どうしたんだよ、急に・・・」 「違うって言ってるでしょ・・・」 「違うって・・・何がだよ」 「そんなこともわかんないのに何が『お前の気持ちはわかる』よ。ばか・・・・」

急に怒鳴ったりしおらしくなったりするルイズに才人は困惑したが、今にも泣きそうなルイズを見て とりあえず頭を撫でてやる。 ルイズの呼吸が落ち着いたのを見計らって、才人はゆっくりとルイズに語りかける。

「なぁ、どうしたんだよ。俺、なんか気にさわること言ったか?だったら謝るからさ。」 「そうじゃないわよ・・・」 「じゃあなんで」 「わたしが冗談であんなこと言うと思ってるの!?」

才人はハッとした。 ルイズが怒っているのは恥やプライドのせいじゃない、ルイズの気持ちをわかってやれなかった俺自身に 腹を立てているんだ。 でも・・・それってもしかしなくても・・・

「じゃ、じゃあさ、さっきのってもしかして・・」

才人が期待に胸を膨らませながら尋ねた。 するとボッ、とルイズの顔が一瞬にして真っ赤になった。 そして慌てて布団の中に潜り込むが、才人に引っ張り出されベッドの上に座らされた。

「な、なにするのよ!」

言うが早いかいきなり才人に抱きすくめられ、呼吸が止まる。 しばらく才人の抱擁力にうっとりしていたが、暴れだす。

「な、ちょ、離しなさいってばぁ。馬鹿犬!!」 「嫌だ」 「な、なんでよぉ・・・」

最初は激しかったルイズも段々語彙が貧弱になってきた。 そんなルイズを才人は愛おしく思い、腕にさらに力を込める。

「ルイズが好きだから」 「・・・・・・!?」

160キロの直球をど真ん中に受け、ルイズの顔はますます赤く染まっていく。 才人は言葉を続けた。

「好きだからそばにいたいって思った。もっと抱きしめて、くっついていたいって思ったから 抱きしめたんだ。俺の言ってること変か?」 「別に・・・変じゃないわよ、ばか・・・。」

ルイズはそういうと自ら才人の胸に顔を埋めた。

508 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:26 ID:QCEh6mop やばい。 今の俺、超かっこいい。 今ならどんな女でも落とせるような気がするぜフハハハハ。 しかし。 才人はゆっくり深呼吸をした。 まずいな、非常にまずい。 才人は軽く体を離し、ルイズにばれないように股間を覗き込む。 するとそこは既にどんな兵器でも壊せないような塔がそびえ立っていた。 おお我がムスコよ、頼むから静まってくれ、あやまるから、とりあえずあやまるから。 ごめん、興奮しちゃってごめん。 そんな才人の訴えに対し、反抗期真っ只中のムスコはせまいよーと言わんばかりにズボンを押し上げる。 くそっ、落ち着け、落ち着くんだ、奇数を数えて平常心を保つんだ。 奇数は物事を2で割り切れない優柔不断な数字。俺に力を与えてくれる。 1,3,5,7,9,11,12,あ間違えた,13,15・・・・・ 才人が精神統一をしていると、ルイズから鼻腔をくすぐるいい匂いが漂ってきた。 ああもうどうして女の子ってなにもしてないのにこんないい匂いがするんだよ。 ヤッベ、もう限界。 ついに限界に達した才人は抱きしめていたルイズを離し、見つめる。 そしてゆっくりと唇を近づけた。 これでルイズが拒否ったらもう潔く諦めよう、もし拒まなかったら・・・・ええいもう知るか!! 驚くべき事が起こった。 才人の唇からルイズまでの距離はまだあったはず、それなのに才人の唇は何か柔らかいもので塞がれていた。 才人が恐る恐る眼を開くと、照れながらもしっかりと才人の頭を掴んで自分のそれを押し付けているルイズの姿が飛び込んできた。 つまりそれはルイズからしてきたというわけでして・・・・。

「・・・っ、ルイズ!!!」

耐え切れなくなった才人はルイズを強引にベッドに押し倒した。 そして乱暴に口の中を貪る。

「っつ・・・ちゅ、ん・・・はぁ・・っ、ルイズ・・・ルイズ・・」 「んむ、はぁっ・・ちゅ・・ちゅっ・・サイトぉ・・・」

二人の口の間からは情愛の吐息が漏れ、二人を一つにしていく。 名残惜しげに唇を離すと、銀色に輝く糸が繋がっていた。 それから先は、よく覚えていない。 気が付いたら、お互い全裸で、俺はルイズの上に覆いかぶさっていた。 いつの間にこんな事になったんだろう。 思い出そうとしても押し倒した辺りから思い出せない。 でも、照れながらこっちを見ているルイズを見たら、そんなのどうでもよくなってきた。

「ルイズ・・・・・」

才人はルイズの首筋に吸い付き、そのまま口先を胸の先端へと持っていく。

「ひゃあっ、ああん」

そして強く吸い上げ、硬くなったそこに軽く歯をたてる。 さらに下半身への攻めも忘れない。 左手を伸ばし、ルイズの秘所に指を差し込む。

「んふっ、あっ、そこは・・・」 「どうしたんだよ、もう濡れてるぜ?」

グチュグチュと卑猥な水音をたてるそこは、才人の指を待っていたといわんばかりに締め付ける。 才人が指を動かすたびにどんどん蜜が溢れてくる。 大分ほぐれたことを確認すると、指を2本3本と増やしていった。 「んんっ・・やぁっ・・ああっ・・・」 与えられる快楽が増えた事により、経験の無いルイズはすぐに達してしまった。

509 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:07:57 ID:QCEh6mop 正直才人は焦っていた。 ここまではなんとなくで進めてきたものの、もちろん童貞だった彼はどうすればいいのかわからなく なってしまったのだ。 大丈夫だ才人、さっきルイズをイかせてやれたじゃねぇか、何を怯えている。 こんな時のために日本で説明書(エロ本)を何度も読んだだろ!! そんなこんなで知恵を振り絞っていた才人に、完全に放置されていたルイズが不安げに口を開いた。

「サイト・・・どうしたの・・・・?」 「いや・・・やっぱり俺も初めてだからな・・・・さすがに・・・その・・・」 「緊張してるの?」 「えと・・・まぁ、そんな感じ・・・・」

それを聞いたルイズは上体を起こし、才人の頬にそっと口を付けた。 そして才人に尋ねる。

「どうして?」 「えっ?」 「どうして緊張してるの?」

まさかそうくるとは思っていなかったため、言葉に詰まる。 少し考えた後、才人は思った事を素直に語った。

「なんていうかさ・・・・・その、ルイズの事を大事に思ってた分、本当にこんなことしていいのかなって思ったり 好きだからこそ自分の手で汚したりするっていうのがなんていうかその・・・」

ルイズは心の中で軽くため息をついた。 この使い魔はもうちょっと気のきいたセリフが言えないのかと思ったりもした。 しかし、自分をそこまで大事に思っていてくれた事に少しドキドキもした。

「わ・・・わたしも・・・その・・・・」 「ルイズ?」

ルイズは才人の耳元で、ずっと自分が言えずにいた言葉を、言ってしまったら才人が元の世界に帰る時の足枷に なると思い、心に留めていた言葉を、今にも消え入りそうな声で囁いた。

「好き・・・・だから・・・わたしも・・・」 「・・・・・!?」 「大事かどうかはわかんないけど、アンタといたらドキドキするし・・・・だから」 「ルイズ・・・・お前」 「アンタがしたい事全部していいから、だから・・・」

次にルイズが放った言葉は、才人にとって忘れる事ができないモノとなった。

「ずっと・・・・・わたしのそばにいて」

ずっと・・・・・そばにいて・・・か。 ずるいよ・・・ルイズ、俺、異世界の人間なのに・・・。 いつかは、帰るつもりだったのに・・・。」 なのに・・・そんなこと言われたら・・・・・・。

「当たり前だろ?今更何言ってんだよ。」

つい、こんなこと言っちまうじゃねぇか。

510 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:08:28 ID:QCEh6mop 窓から辺りを見る限り、限りなく夕方に近い夜だということが判別できる。 ランプを付けていないため薄暗い部屋の中で、二人の男女がまさに今交わらんとしていた。 才人は自分のモノをルイズの秘所にあてがい、鼓動の高鳴りを落ち着かせる。 『ルイズ、いいのか本当に?』などというヤボなことはあえて聞かない。 自分だってそれなりに空気は読めるはず・・・だと思う。 そういや今までいろんな事があったなぁと思い出にふけっていたが、すぐにやめた。 大切なのは過去じゃない、今実際に起きている現実こそが大切なんだ。 今俺いいこと言ったぞ。メモっとけ。

「いくぞ、ルイズ」

ルイズは何も言わずに頷いた。 それが合図。 才人は躊躇わずに、一気に最奥まで貫いた。

「――――――っ!!」

途中何がが千切れる音がした。 先程の愛撫でかなり濡れていたものの、とてつもない激痛がルイズを襲う。

「いっ・・・ああっく、ふぅん・・あっ・・・」

しかし才人は止まらない、いや、止まれなかった。 容赦なくギュウギュウと締め付けられ、軽く暴走ぎみの才人は自分の快楽を高めるためだけに 腰を動かしてしまう。

「っっつ・・はぁ、くっ」 「ああっ・・いっ・・・サイ・・・ト・・・つぁあ・・・」

しかし何度も腰を打ち付けていく度にルイズにも段々と快楽が込みあがってきた。 才人はルイズの頬に手を添えた。

「くっ・・はぁ・・・・ルイズ、俺・・・・もう・・・」 「ああっ・・んん、はっ、わたしも・・いっちゃ、イっちゃうっ・・・」

そして、次の瞬間―――。

「ああああああああっ!」

ルイズの大きな喘ぎ声が、辺りに響き渡った。

511 名前:桃色の花[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:09:02 ID:QCEh6mop 「ごめんなさいまじですんませんもうしないんでほんとかんべんしてくださいわたしがわるうございました」 「・・・・・・・・」

ベッドの上でペタンと座っているルイズの眼前に、全裸で土下座している才人の姿があった。 股間のムスコもさすがに悪い事をしたと反省しているのかシュンとしていた。 なんとも情けない姿である。

「犬、アンタ自分が何をしたかわかってるの?」 「はい」 「わたしね、初めてだったの。だからね、もんのすごく痛くて苦しかったの。それなのにこの犬ってば!」

ルイズは立ち上がると才人の頭をぐりぐりと踏みつけた。

「犬、今からアンタに『罰』を与えるわ」 「やっぱりっすか・・・」

才人は頭を上げてルイズの顔を覗き込んだ。 するとなぜかルイズは顔を赤く染めるとそっぽを向いた。

「もう一回しなさい」 「は?」 「ききききき聞こなかったの?もももももももう一回しなさいと言ったの!!」

才人の頭はスパークした。

「でも、つ、次痛くしたらアンタ覚悟しなさいよね!!」

もうルイズの声など聞こえるはずがない。 才人は勢いよくルパンダイブした。

「ぃよろこんでぇえええええーーー!!!」

結局この日ルイズが満足するまで才人は頑張ったとさ。       第一部、桃色の花 終

512 名前:さんざむ[sage] 投稿日:2007/04/06(金) 21:11:20 ID:QCEh6mop くっ、やはりへんたいさんとは比べ物にならないか・・・・orz だがいつの日にかへんたいさんと肩を並べて投下できる人物となってやる!

次回予告

「どこいったんだろ、シエスタ」 ―――消えたシエスタ――― 「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」 「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか泣いてるようにも見えたなぁ」 ―――高まる不安――― 「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」 「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」 ―――真実を知った黒髪のメイド――― 「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌って言ってくれよ!!じゃないと・・・俺・・」 「どうして嫌がらないといけないんですか?」 ―――優しき心を持った二人の男女の結末は―――

『真実(まこと)の黒』 近日公開予定

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