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391 名前:1/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:47:50 ID:Fmaw2vgn 「いやいや、本当にサイトがうらやましいよ」  騎士隊の訓練が終わって、部屋に帰ろうとするサイトを掴まえたマリコルヌは、  無理矢理食堂にまで引きずっていった。

 ……こんなに体力あまってるのなら、明日からのもうちょっと訓練増やしてもいいな。    サイトの密かな決心を知らず、マリコルヌは調子に乗って話し続けた。

「専属のメイド……専属のメイドだよ? ……いいなぁ……」

 確か同室にシエスタがいるのは嬉しい。  ……が、マリコルヌの目は、何か別のことを揶揄しているようで、  ニヤニヤと粘っこい目つきでサイトや、食堂のメイドを見ていた。

「何が言いたんだ?」 「いや……べーつーにー」

 マリコルヌの奢りで、幾つかの料理がテーブルに運ばれてくる。  今日はシエスタが何か料理を用意してくれる日なので、余り食べたくないサイトが、申し訳無さそうに詫びた。

「あーごめん、マリコルヌ今日はシエスタが料理を……」 「あーあー、これですよ、流石専属メイドは付く人は違うなぁ」 「……ごめん……って、さっきから専属メイド専属メイド言ってるけど、何か有るのか?」

 わざとらしい繰り返しに、流石にサイトが聞きとがめた。    掛かった! マリコルヌは胸中で喝采を上げながら、計画通りに話を始めた。

 ――遠くで雷が鳴り、それに照らされたマリコルヌの顔が、醜悪なピエロに見えた。

「……じょ、冗談……だよな?」 「いや、本当だよ。そもそも実家のメイドは基本的に、領民だからね」

 真面目な顔のマリコルヌが、両手で隠した口元で舌を出しながら続けた。  サイトの性格を理解しているマリコルヌは、更にサイトを染め上げる。

「まぁ、それでも食べながら話を聞けよ……サイト」 「……あぁ……で、でも……さっ、そんなのっ」 「まぁ、聞けよ、そもそも……」

 マリコルヌの話が終わって、サイトが席を立った。

「濡れるぞ?」

 雨の中をふらふらと歩くサイトに、マリコルヌが声を掛ける。

「……別に……いい……」

 びしょ濡れに成りながら歩み去るサイトを、マリコルヌが笑って見送っていた。

392 名前:2/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:48:21 ID:Fmaw2vgn 「あら、おかえ……きゃーー、サイトさんっ。びしょ濡れじゃないですか」

 部屋に帰った俺を、シエスタが迎えてくれる。  くるくると走り回るシエスタの身体に視線を奪われた。

『故郷だったら、自分付きのメイドなんて……』

 マリコルヌの言葉が、脳内で繰り返される。  頭を強く振って、邪念を祓う。

 シエスタに……そんな……

「サイトさん?」

 覗き込んでくるシエスタの邪気の無い瞳に、俺の理性が見る見る焼き尽くされる。

「っち、近いっ、シエスタ、近すぎるから」 「わあ、ご、ごめんなさい」

 俺が騒いだ所為で、シエスタが慌てて飛び退く。  ……いつもはもっと密着して寝ているのに、今更何を……我ながらそう思う。

 俺がシエスタを遠ざけたことに、ショックを受けた様子だったが、  人差し指を頬に当てて少し考え込んだ後、花が開くように笑う。

「ひょっとして……意識してくれました? ……だったら、嬉しいですサイトさん」

 綺麗なシエスタ。  ふわりと笑ってから、軽やかに距離を取った時に翻るスカートから、ちらりと白い肌が覗く。  そこに居るだけで強く自己主張する胸元や、手の中にすっぽり納まりそうな細い腰に目を奪われた。

 ……喉が……渇いた。……ひどく……喉が渇く。  ゴクリと喉を鳴らしてから、マリコルヌの話を……また……思い出した。

『好きに扱える玩具だよ。あれだけ可愛ければ毎晩楽しいだろう?』

 っ!!   シ、シエスタはそんなんじゃねぇっ!  どうして俺はあの時マリコルヌを殴らなかったんだ?

 そんなの嫌がるだろう……当然俺は反論した。

『いや、本当だよ。そもそも実家のメイドは基本的に、領民だからね』

 ……吐きそうだ……

393 名前:3/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:48:54 ID:Fmaw2vgn 『そういう訳で、僕ら付きのメイドなんて、逆らえないんだから玩具も同然さ』

 ……黙れ……黙ってくれ……

『今は貴族が微笑む時代なのさ』

 ……頼むから……頼むから黙ってくれ……

 マリコルヌの話が、繰り返し繰り返し頭の中で流れる。  立ち尽くす俺を不安げに見守るシエスタの仕草の愛らしさが、  俺の恐慌に拍車をかけた。

 ……い、いいん……だよ……な?  前に言ったもんな、シエスタ。

『何も遠慮することないんですよー』

 って。  ……じゃあ……

「サイトさんっ!」

 俺の頭に、優しくタオルが掛けられる。

「あ…………」 「ほら、いつまでも濡れてたら風邪ひいちゃいます」

 何も知らずに、シエスタが俺の側にいた。  俺の目の前に立っている為、タオルの所為で少し下げられた俺の視界には、  控えめに開かれた、大きな胸があった。

 ……コレ……オレノ……

 思わず俺は両手をシエスタの腰に回し、その胸元に顔を埋めていた。

394 名前:4/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:49:30 ID:Fmaw2vgn  柔らかぁい!  至福! 感動!!

 冷え切っていた身体が、中からも外からも温められる。  両の頬に当たる、ふにゃんとした感触がたまらない。

「……サイトさん?」

 怪訝そうなシエスタの声を無視して、荒い息を吐いてその香りを堪能した。

「サイトさん? ちょっ、大丈夫ですか?」

 ……は?  大丈夫ってなんだ?  悲鳴を上げて逃げるとか、抱きしめてくれるならまだ分かるんだが……

 大丈夫?

 怪訝に思いのろのろと顔を上げると、真剣な表情のシエスタと目が合った。

「サイトさん! こっちへ」 「う……うん」

 シエスタはガシガシと頭を拭きながら、俺を……ベットに連れて行った。  ……さ、誘ってる?  期待したのも束の間。

「座ってくださいっ」 「はい」

 手際よく俺の水気を拭き取ったシエスタが、じーーーーっと至近距離で俺を見つめる。  な、なんだ? 何が始まるんだ?  緊張する俺の髪を優しくかき分けたシエスタは、耳の後ろにそっと手を当てた。。  水仕事でもしていたであろうシエスタの手は、ひんやりと俺の理性を目覚めさせる。    ……っ! 俺って奴は……なんて事をしようとっ!!  反省する間もなくシエスタの顔が近づいてきて、今度は別のパニックに襲われた。

(っきゃぁぁぁぁ)

 情けない位心臓がバクバクと鳴る。  悲鳴を上げて逃げ出したいが、真剣なシエスタの目は俺に行動を許さない。

 ほんの数秒が、数分にも数時間にも感じられている間に、シエスタの顔はどんどんと近づいてきた。

395 名前:5/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:50:02 ID:Fmaw2vgn  コツン、小さな衝撃と共にシエスタの額と、おれの額が接触した。

「なっ……なに? なに? なんなの、シエスタっ」 「……やっぱり……ちょっと熱いです」

 ……いや……あの……普通、女の子にオデココツンされて、体温上がらない訳無いかと……

「濡れて帰ってきて、ぼーっとなさったり、その場で倒れたり……  目の前にわたしが居なかったら、怪我されていたかも知れませんよ?」

 …………いや……倒れたんじゃなくて、最初から胸を狙ったんだけど?  ……い、いぇねぇ。

 あまつさえ、全開で襲うつもりでした。  ……更にいえねぇ

「ほら、今日は暖かくしてお休みしましょうね?」 「……う、うん」

 ……ま、まて、俺……うんってなんだ?  腰に手を当てた、年上のお姉さんモードのシエスタに、ついつい幼児退行してしまった。

「まずは身体拭きましょうね?」

 ――シエスタが濡れた服を剥いだり、何度もタオルを変えて水気を……

 ごめん、幼児退行は嘘だ。  シエスタがあちこちを拭くたびに、むにゅむにゅと胸が当たる。  押し付けられたこともあるし、もっと慣れているつもりだったけど……

 顔を埋めた所為で、身体に掠るたびに感触が蘇って……

「サイトさん、着替えましょう……立てますか?」 「……ごめん、無理……」

 勃ってるから、恥ずかしくて立てません……  到底言えない事態だが、シエスタは別の意味に取った。

「そ、そんなに調子悪いんですか?」

 あーごめん、泣きそうな顔しないでー

396 名前:6/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:51:21 ID:Fmaw2vgn 「へ、平気だから……ちょっと時間が経てば治るって」    いや、マジで。

「でも……でもぉ……」

 その場に土下座したい気分だったが、そういう訳にもいかず、とりあえずシエスタの頭を……

「……どーゆー事態?」 「……ナンデモ・ゴザイマセン・ゴシュジンサマ」

 ポンとシエスタの頭に手を置いた時、部屋の入り口に立つルイズに気がついた。

「ミ、ミス・ヴァリエール」

 シエスタの目が涙で濡れて……って、おい

「ちょっ、まっ……なんで杖構えるんだよっ、ルイズぅぅぅぅ」 「……何でも無いで、シエスタ泣かしてるんじゃないわよぉぉぉぉ」 「わあわあわあ、ちーがーいーまーすー、駄目ですっ、ミス・ヴァリエール」

 俺でも止められないルイズを、シエスタは手振りと声で押し止めた。

「な、何がよ」

 ルイズの殺気が薄れ俺は胸を撫で下ろした。  アルビオンから帰ってから、シエスタとルイズは仲が良いのか悪いのか分からない。  牽制しつつも尊重しあっている感じに、俺はたまに疎外感を覚えるほどだ。

「……で、…………なんです」 「なんですってぇぇぇぇ」

 あれ? 疎外感を覚えている間に、シエスタがルイズに何か説明を終えた……

「あ、あんた立てないほど体調悪いんなら、大人しくしてなさいよぉぉぉ」

 泣きそうな顔が、もう一つ増えていた。

397 名前:7/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:52:24 ID:Fmaw2vgn  雨の中を、ザクザクと音を立てて目的に進み、  濡れることも構わずに木に登る。

「くっ……食べ過ぎたか……」

 ミシミシとしなる木に怯えながらも、目的の場所にたどり着いた。

「ここだ……」

 魔法で飛んでも良かったが、精神力は温存したかった。  ドットのマリコルヌが本来使えないはずの魔法を使うからだった。

「そろそろ、破局の時間だよな……」

 ルイズの帰る時間を計算した上でサイトを開放したマリコルヌは、  サイトが自分望みどおり動いていることを願い、その場合に起きるであろう騒ぎを楽しみにしていた。

「メイドに手を出せるわけ無いだろう」

 学園のメイドは領民ではないし、そもそも、そういう年頃になると学園に放り込まれる。  思春期の貴族が暴走するとどうなるか……  六千年の歴史が証明していた。  そんなわけで、メイドに手を出す不心得者等(ほぼ)皆無なのだが……

「学園のメイドに手を出せば、軽くて謹慎……場合によっては退学か……」

 マリコルヌには夢があるッ!! 「モテモテに成りたーーーーいっ!!」  拳を握って雷雲に叫ぶ!!

 前途は遠い……  しかし諦めないマリコルヌが今回計画したのが…… 『モテる奴がモテなく成れば、相対的に俺! モテモテ!!』計画  だった……  女子の『誰も選ばない』を度外視してる辺り、穴だらけの計画なのだが……

「まずは、サイトからだぁぁぁぁ」

 そんな事に気が回る性格だったら……

 計画の成り行きを見ようと、マリコルヌが詠唱を始める。  彼の得意な風の魔法の中でも、最も得意な魔法。  本来彼が使える魔法ではないのだが、この魔法に限って彼はトライアングルに匹敵する精神力を発揮する。

「歪めぇぇぇ空間、見えろやぁぁぁ、遠くぅぅぅぅぅぅ」

 別名・覗き魔法

 ……モテない筈である。  そもそも、女子寮の最適な覗きポイントを知っているだけで、殆どの女生徒にはアウトであろう……

 そんなマリコルヌの魔法が効果を表した瞬間……

「な、なぜだぁぁぁぁぁぁ」

 彼の叫びが、魂の悲鳴が響き渡った。

398 名前:8/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:53:16 ID:Fmaw2vgn 「寒くないですか?」 「うんー、へいきー」

 背後からシエスタの声が聞こえる。

「い、いいから、大人しくしてなさいっ!」 「はーい」

 腕の中でルイズが丸くなってる。

 ……すーげー、今俺が置かれている状況を説明しよう。

 まだまだ寝るには早いが、俺たちは皆寝巻き。

 早く寝る=皆で寝る

 と、言うことらしく、いそいそと二人とも着替えた。  ちょっと恥ずかしかったが、俺についてはルイズとシエスタが二人係りで着替えさせてくれた。

 ……あちこちに色々当たって幸せだったことを特に記す。

 部屋にはどこから用意したのか、大量の布団、毛布、クッション。  体調不良(……ごめん)の俺が食べやすいようにと、各種スイーツ。

 コレだけも幸せなのだが……

「横になったほうが良くないですか?」 「いやだっ!! まだ横にならない!!」

 成ってたまるかぁぁぁぁ、言おう! 至福である! と。

「サイト……あんた…………っ、きょ、今日だけだからねっ」

 ルイズの視線がちょっと痛いが……今日の俺の枕は素晴らしい。  ベットサイドに大量に積まれたクッションに……シエスタがもたれ掛り……

 俺 は そ の 上 !

 ……つまり……

「おっぱいクッション!!」 「は、恥ずかしいです……サイトさん」 「……犬……あんたねぇ……」

 俺の首に後ろからフィット。  窒息しないように仰向けに! 誰だよ、このステキシステムの発案者!!

 ……俺だ、サイトさまだぁぁぁぁぁ

「あ……あんたって……」 「ルイズも……気持ちいいよ」

 不満気だったルイズが、真っ赤に成って黙り込んだ。

399 名前:9/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:54:03 ID:Fmaw2vgn  無論ルイズにも役目がある!!  俺はご主人様を仲間はずれにしたりはしないっ!!

 ルイズは俺の身体が冷えないように……  風邪が酷くならないように……  その体温を持って俺に密着。

 凹凸の少ないフラットなボディーのお陰で、最高の密着を誇るッ!!    シエスタだとこうはいかないっ!!

 つまりっ

「ルイズ、ぶとーーーん!!」 「だ、黙んなさいっ」 「……ミス・ヴァリエールの方が軽いですしね……」

 なんか背中でシエスタがヘコんでる……

「おっぱいまーくーらー」 「まぁ……♪」

「ルイズ、ぶーとーんー」 「……もぅ」

 ふぅ、モテる漢はつらいぜぇぇぇぇ

 何この最強布団セット。  誰? こんなの思いついたの!! 俺!! 俺だよ!! 俺俺ぇぇぇぇ!  サイトだよぉぉぉ

 げへぇぇぇぇ、なんてスバラシィィィィ

 この世の天国……プライス・レス

 っつーか売らねぇ、絶対売らない。

「サイトさん、ちょっとは何か食べませんか?」 「はーーい」

 ……なんてっ……幸せ。

400 名前:10/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:54:41 ID:Fmaw2vgn  むにょんむにょんむにょん (うひょぉぉぉぉぉぉ)

 み、耳から脳が垂れる……、

「はい、ミス・ヴァリエール」 「うん、ありがとシエスタ……はい、サイト……あーーん」 「あーーーー、うん。おいしー」

 解説しようっ  おっぱいまくら状態のシエスタが、そのままリンゴを剥いてくれる。  腕が動くたびに左右から、柔らかな壁が迫り……

 究極!!

 しかぁも、ルイズの『あーん』で食べるリンゴは格別だ!!    ……なお、ルイズのリンゴ剥きで血を見たことだけ明記しておこう。

「もっと要りますか?」 「……んーー」

 マリコルヌに勧められて、いくつか料理を食べた俺は、そんなにお腹は空いていない。  もちろん、その事を二人には言っていないけれど。

「しょ、食欲無いんですか?」 「それは重大な問題ね!」

 食欲位無いフリしないと、体調不良の信憑性が……既に怪しい気もするが。

「……し、仕方ない……わ……ね……」

 ルイズがシエスタに目配せをして、更にリンゴを剥かせる。  仕方ないとか言いつつ、やたらとにやけているのは気のせいか? ルイズ。

 シエスタに指示して、さっきまでより細長く切り分けられたリンゴをルイズが口にする。

 って、自分で食うのかよ。  そう思い、俺が呆れてルイズを見た瞬間、片目が軽く閉じられた。  可愛いウィンクにどぎまぎしていると、ルイズの手が俺の肩に回されて……

「ひゃぃ……わーーーーん」

 わぁお

401 名前:11/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:55:16 ID:Fmaw2vgn  コレを食べずにすむ筈があろうか?    ってーか、コレ食べたくない奴いるか? 我慢できる奴いるか?  少なくとも俺には無理!!

「あーーん」

 大きく口を開けると、ルイズの目がうっとりと細められる。  しゅると衣擦れの音が妙に耳についた。

 俺のお腹に乗っていたルイズが、ゆっくりと口元に来る。  ルイズの身体がお腹から胸、胸から首へと這い上がってくる。

「もぉ……ミス・ヴァリエール……ずるいです」

 シエスタの囁きが起こした風が耳元に触れ、快感が背中を跳ね回る。  得意気にシエスタを見たルイズが俺の口の側でその動きを止めた。

 ?

 不思議に思っていると、少しだけ口の中にリンゴが入ってくる。    ……ほんの少しだけ。

 シャリ……と、音を立てて俺の歯がリンゴを噛むと、またルイズが少しだけ進む……    楽しんでるな……ルイズ。  俺も楽しい。

 一つのリンゴをたっぷりと時間を掛けて味わう。  密着しているルイズが、小さく動くたびに暴れだしたいような快感が巻き起こる。  この状態では、何をするにしてもお互いの身体を擦り合わせるほかは無い。

 前後からの心地よい感触を味わううちに、りんごの最後の一欠片が口の中に転がり込む。  惜しいことをした……だが、そんな感想を抱く暇もルイズは与えてくれなかった。

 チロっと可愛い舌を出して、俺の唇についたリンゴの果汁を舐め取る。

「っっ! ル、ルイズっ」

 悪戯っぽう笑うルイズを、シエスタだけが不思議そうに見ていたが、

「……サイトさん……まだ……要りますよね?」 「……勿論」

 楽しい食事はまだまだ続いた。

402 名前:12/12[sage] 投稿日:2007/04/04(水) 01:55:53 ID:Fmaw2vgn  至高の一夜だった……

 思い出すだけではにゃぁぁんと、頬が緩む。  あの状態で寝れたのか? だって?

 寝れるはず無いと思っていたが……

「子守唄……歌ってあげますね?」 「わたしもよ……寝るまで頑張るからね」

 ……二人の可愛い歌声に、案外あっさり負けてしまった。  食事を取った後は、真面目に心配してくれた二人が俺を休ませよう休ませようと、一生懸命頑張ってくれたのだ。

 二人の身体もなんと言うか……適温で気持ちよかったし。

 最も……あの究極の布団セットで一晩過ごした俺は……  『素晴らしい夢』を見て……起きた直後は二人の顔が直視できないは、  シエスタにばれないようにパンツ洗いに行くのが大変だったはで……

 ま、それはいい。

「また……いつでも言って下さいね?」 「……む、無理はするんじゃないわよっ」

 ……どうやらいつでもオッケーらしく……  今日も体調不良になる予定だ……

 何て幸せな日々だろう……

 幸せに酔う俺の前に、なんだか急いでギーシュが現れた。

「あーサイト……知ってるか?」 「なんだよ?」 「……マリコルヌがなぁ……」

 ……殴るべきか感謝するべきか……悩みながらギーシュの言葉を待つと、

「謹慎食らったらしいんだよ……『俺もおぉぉぉ』って叫びながらメイド宿舎に突っ込んだらしいんだ」

 ……とりあえず……殴るのは勘弁するとして……

「それよりギーシュ、美味しい果物を知らないか?」 「ん? あぁ、アルビオンからの桃リンゴの初物がそろそろ……」

 夜が楽しみだ。