ゼロの保管庫 別館

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だれでも歓迎! 編集

734 名前:220 1/2[sage] 投稿日:2007/04/30(月) 09:02:06 ID:d0+IWJaz 「え…?」 「ですから…あの」 「…」 「出来ちゃってて…」 「シエスター!」 「わわ、サ、サイトさん!」 最高じゃねぇか!遂に俺に子供が…お母さんがシエスタなら絶対良い子に決まってるさ! 「お、下ろして下さい…」 「おっと…ゴメン、はしゃぎ過ぎた」 「もう…」 うーん…今抱えてみたけど、まだウエストは細いみたいだな。つーことはまだまだ先か。 「あ、お弁当」 「あ、ああ」 「じゃあ今日もお仕事、頑張って来て下さいね?」 「おう、行ってきまーす!」 太陽が眩しいぜ…

「ふんふーん」 「…何よ?」 「いや、何でも」 「…あっそ」 相変わらず面白くなさそうな顔してやがる。そんなに俺が嫌いなのかよ。もう何年って横に居るのに。 「今日は登城だけだから…」 「わかった。それにしても…」 たまにはこんな質問をしてみても、良いよな。 「?」 「お前結婚しないの?見た目良いんだから彼氏ぐらいすぐ出来そうなのに…」 「あ…」 どうしたんだ?いきなり黙りこくって。

「俺だってお前の事が好きだった時期もあったんだぜ?」 「…バカ」 「?」 「わ、私は…良いじゃない…それよりアンタは…」 「子供が出来た」 「え?」 「ああ、まだ産まれるのは先みたいだけどな」

735 名前:220 2/2[sage] 投稿日:2007/04/30(月) 09:03:42 ID:d0+IWJaz 「そう…なの」 なーんか歯切れ悪いな。体調でも悪い…いや、顔色は良いみたいだ。まあコイツのシエスタ嫌いは今に始まった訳じゃないし。きっと先越されたみたいな理由で怒ってんだろ。 「とにかく、お前も早く良い人…」

…うん? どうして泣いてんだ?

「おい?」 「な…何でもないわ」 「気にするなって。すぐに良い人が見つかるさ。もし俺が結婚してなかったら、俺から貰いに行きたくなるさ。きっと」 「…もう…いいから」 なんか…さっきより泣いてる感じ。慰めたつもりだったんだけどな。ま、城に着く頃には治まってるだろ。

「夢みたいです」 「うん?」 「こうして…私がサイトさんの隣に居られる事とか、一緒に寝られる事とか」 「それはシエスタが頑張ったからだよ。ずっと俺の事…好きになってくれてたし」 「でも…ミス・ヴァリエールは…」 「ルイズが?」 「いえ、何でも無いです。嬉しいんです。私がサイトさんのお嫁さん…」 「…ああ。これからもな」 「はい…」 誰が粗末にするもんか。こんなに俺を想ってくれてたんだ。俺はこれからもシエスタを…

何でだよ。幸せな筈なのに…誰かが泣いてる気がする。 俺の中に…他に大切な人が居る気がする。

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