※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

242 :名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 23:17:17 ID:bqTATmmw 「ルイズ、少しは楽になったか?」 「ダメ……頭がクラクラして死にそう……」  俺の質問にルイズは弱々しく返事をかえした。 「うーっ、苦しい……もうヤダ……」  ルイズが風邪をひいて今日で2日目。  俺は今日もルイズの看病を続けていた。 「はぁ……冷たくて気持ちいい」  俺が額のタオルを水でぬらしてやると気持ちよさそうに呟く。 「ねぇ、サイト……」 「なんだルイズ?」  洗面器の水を交換しようと立ち上がった俺は、ルイズに呼び止められて振り返る。  そこには顔の下半分を毛布で隠したルイズが、こちらを見つめていた。 「わたし風邪ひてるの」 「知ってるよ」 「うん、だから……お風呂はいってないの……」 「そうだな、風邪ひいてるときは風呂はやめといたほうがいいな」 「うん、だから……」  俺はルイズが何を言いたいのか分からずに困惑する。  だが次の「サイトが身体を拭いて」といわれた時、俺は顔を真っ赤にして驚いた。 「る、ルイズ……」 「だ、だって……たくさん汗かいて気持ち悪いし……」  俺はルイズに聴こえるのではないかというくらい大きく唾を飲み込んだ。 「い、今……シエスタ呼んでくるから、シエスタにしてもらえよ」  俺の中にある最後の理性がなんとか正しい(と思う)対応を行った。  だがその理性はルイズの次の言葉であっさりと打ちのめされる。 「サイトがいい……」  これはいけない。  欲望という名の騎士が理性と言う名の騎士を倒すのがハッキリと感じられた。  だが理性は満身創痍ながらまだ息はあった。  そう、この瞬間までは―― 「お願いサイト……」  甘えるような目で俺を見つめるルイズ。  理性は死んだ。  あっさりと絶命した。  俺の中で欲望の騎士が勝利の雄叫びをあげているのが聴こえてくる。 「わ、わかった……」  俺は自分自身を納得させるように言葉をかける。  ルイズは俺のご主人様だ。  そのお世話は、使い魔である俺の義務さ。  そうさ、これは別に普通のことだし、大丈夫さ大丈夫。  何が大丈夫なのか実際はわからない。  そうさ、汗かいたから身体を拭いてやるだけさ。 「じ、じゃあ……水替えてくるから、そしたら身体ふこうな」 「うん……」  俺は心臓がドキドキするのを感じながら手にした洗面器をもって歩き出した。

259 :名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 21:54:35 ID:/tST/ifa  サイトが去った後、わたしは自分で言ったセリフにドキドキしていた。 (どうしようどうしよう……)  すでに口に出してしまった後なので、なかったことにはできない。 (これもデルフリンガーが全部悪い!)  わたしは昨日の出来事を思い出す。

「サイトが優しいの」  わたしはデルフリンガーに話しかけた。  サイトは今、洗濯物を洗いに外へでているので、部屋にはわたしとデルフリンガーだけである。 「そりゃ、病気で弱ってる娘っこ相手に、イジワルするほど相棒は性格悪くないさね」 「ねぇ、デルフリンガー」 「どうしたね?」 「ずっと病気のままだったら、ずっとサイト優しくしてくれるかな?」 「そいつはおすすめできねーな」  デルフリンガーが即答でかえしてくる。 「どうして?」 「このまま娘っこが病気のままだったら――」 「だったら?」  わたしは次の言葉を待った。 「相棒はきっと娘っこの病気を治す薬探しにでてっちまうぜ」 「そ、それはダメ! だってサイトは使い魔なんだから、わたしのそばにいないとダメなの!」  慌てて言い返すわたしを見て、デルフリンガーは笑っていた。 「娘っこを置いて相棒がどっかいくわけねーだろ」 「こ、この馬鹿剣……」 「それより風呂はどうしたね」 「こんなに辛いのに、お風呂なんてはいってられないわよ」 「人間は不便だねー」  するとデルフリンガーは何かを思いつく。 「なら、相棒に身体拭いてもらえばよくね?」 「ななな、なんでわたしがそんな恥ずかしいことっ!」 「さよか」  足音が近づいてくるのを感じ、わたしはデルフリンガーを藁へ投げると毛布をかぶった。 「いてて、もっと優しく扱ってほしいねぇ」

(あー、もう……つい言っちゃったけど、ホントどうしようかしら)  貴重な時間を回想などに消費してしまったため、あっさりと時間切れとなってしまう。  サイトが戻ってきた。 「水……取り替えてきたぜ」  サイトは少し照れた表情でわたしに言った。 「う、うん……」  そんな態度に、わたしも一緒になって照れてしまうのであった。