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54 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/09/02(日) 22:32:15 ID:xLGoPgZM 「他になにか買うものあるか?」 「ううん、あとはいい」 虚無の曜日、約束どおりサイトと買い物に来ている。 タバサはとても充実した休日を過ごした。 (たすけて…) 誰かに呼ばれた気がしてタバサは振り返る。 しかし誰もいない。 「どうした?」 「なんでもない」 気のせいだろうと、また歩き出す。 (たすけて…) またきこえた。 振り返るが姿はない。 でも、なぜか声の主がこの先の公園にいるとわかった。 なぜそう思うのかは自分でも謎だったが… 「お兄ちゃん…、わたし、ちょっと買いそびれた本があるから買ってくる」 「俺もいこうか?」 「いい」 「じゃあ、ここで待ってるぜ」 公園へはひとりでいかないといけない。そんな気になっていた。 『ああ、わたしの声が届いた人がきた。きゅいきゅい』 タバサがみつけたそれは、猫くらいの大きさの不思議な生き物だった。 そのまま大きくさせれば漫画に出てくる竜そのものである。 『たすけて』 「あなたがわたしを呼んでたの?」 『殺される。悪い奴に追われてる。きゅいきゅい』 よくみればところどころ傷だらけである。 「手当てするから家にくる?」 『だめ。もうあいつがくるの』 「あいつ?」 『とっても悪い奴。 きっとわたしを殺したあと、この街でいっぱいいっぱい悪いことする。きゅい』 「悪いこと…」 『いっぱいいっぱい人が死んじゃう』 「わたしもこの街に大切な人がいっぱいいるから、なんとかしてあげたけど…無理。 そんな力ないもの…」 『きゅいきゅい』 青いきれいな宝石がタバサの前に浮かぶ。 『わたしの声が届いたあなたには素質がある』 まるで吸い寄せられるようにその宝石を両手で握り締める。 『さあ、願うのね。 大切な人たちを守る力をこの手にくださいって。きゅいきゅい』 言われるままに願う。 大切な守りたい人たちの姿、最後に絶対に失いたくない人の後姿が浮かぶ。 宝石からまばゆい光がほとばしる。 その光が収まるとタバサは不思議な衣装に身を包んでいた。 55 名前: 名無しさん@ピンキー [sage] 投稿日: 2007/09/02(日) 22:35:07 ID:xLGoPgZM 『魔法使いの服もしっかりと実体化できたのねー』 タバサは近くの池で自分の姿を確認する。 「これ、顔全然隠してないけど大丈夫?」 いまからくる相手に顔を見られてしまったら 四六時中狙われることになるんじゃないだろうか? そう心配する。 『大丈夫。変身中は魔法の力でその姿を正確に認識できないのねー』 「つまり相手からわたしの姿がかすんで見える?」 『ちょっとちがうのね。 変身中の姿と変身前の姿を同じ人と認識できないようになっているのね』 なんとなく理解した。 そこで敵がやってくる。 「おや〜?」 フードを被った女がタバサの前に降り立つ。 「どうやらその子に契約を譲渡したみたいね」 「あなたが悪い人」 「あら、酷い言われようね」 タバサは油断なく服と一緒に出現した杖を目の前の女に向けて構える。 「本来ならこの勝負わたしの勝ちなんだけど、そんなに負けるのがイヤだったの?」 『お前にあの力を渡したらいいことない。きゅいきゅい』 女の足元から五メートルはある土の人形が出現する。 「まあ、力に目覚めたばかりの子じゃあ、すぐ終わるだろうけど」 両手を振り上げて襲いかかってくる。 「お兄ちゃんはわたしが守る」 杖が輝き目の前の土人形が凍りづけになる。 「う、嘘でしょ…この魔力…トライアングルクラス…。 目覚めたばかりだっていうのに…信じられない…」 土煙が巻き起こり視界を遮る。 それが収まると女の姿はどこにもみあたらなくなっていた。 『撃退できたのね』 「そう」 『それにしてもすごいの。いきなりトライアングルなのね』 「わたしの家についたら、いまの状況を詳しく教えて」 『わかったのね。きゅいきゅい』

「いやー、フーケの魔力を感じてきてみたら、すげー面白い現場に遭遇できたな」 『みたいだな、相棒』 「ありゃ、もっと強くなるぜ」 『今のうちに叩いておくかい?』 「いや、やめとく。 それに時間がかかって遅れたら、あいつ心配するだろうし、戻る」 『相変わらず妹思いだね。せめて相手の正体を確認しとけば?』 「やだね。万が一知り合いだったら気まずい。 どうせ戦わないといけないなら正体なんて知らなくていーさ」 『さよで』 「戻ろうぜ、デルフ」 『了解』 「伝説の力を手にできるのは最後に残ったひとりだけ…。 どんないい奴だろうと戦わないとな」 『つれーな、相棒』 「俺は俺の守りたい奴らのために戦うだけさ」