ゼロの保管庫 別館

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だれでも歓迎! 編集

452 名前:0/4[sage] 投稿日:2006/09/01(金) 21:35:49 ID:jUPQJDKm 密議が滞りなく進んでいる。 天井裏の狭いスペースに入り込んだ私はそれを見つめている。 密議の内容は我が君の殺害。 その後にオルレアンの娘を傀儡に仕立てる……。 実験を握るには簡単な手段だろう、守るべき親もあの娘にはもう居ない。 だが、 ジョゼフさまを殺す? 愚かな事だ。 最早道は見えているというのに!。 アルビオンに仕込んだ操り人形は良く踊っている。 トリスティンも敵ではない。

私がミョズニトニルンの力で秘密主義のロマリア以外に配した魔法装置たちは、今も情報を私に送り続けている。

人形には虚無を名乗るように仕込んである。 まもなく、ロマリアも動き出すだろう。 そうなれば、隙など幾らでも出来る。

448 名前:1/4[sage] 投稿日:2006/09/01(金) 21:32:41 ID:jUPQJDKm アンリエッタもウェールズもトライアングル以上の魔法の使い手と確認した、 ロマリアは王家が無いため、逆に絞り込めないが、 20年前の段階で虚無が居なかった以上使い手は居ても、虚無の魔法は使えない。 今や虚無の魔法が使えるものはジョゼフさまのみ。

虚無を持たぬ他の国などおそるるに足らず。 ガリアが全ての国を、いやジョゼフさまが世界を手に入れるというのに。

なぜ未だ、国内の叛徒共にかかずらわねば成らぬのか……。

此処まで舞台が揃っていると言うのに…… 国内が落ち着かねば、私の不在が長期間にわたるのは望ましくない……。

少し目を離しただけでこの有様。

もっとも、各所に仕掛けられた盗聴・監視装置の為この城で私に隠し事をするなど実質不可能なのだが……。

それでも監視に穴というものは必ず存在する。 偶然とはいえ、此処での密談は痛かった。 (くそっ、狭いな此処は……)

一人づつ顔を覚える。 (よくもまぁ、人の主を悪し様にっ。) 楽には殺さぬ事を決める。

いよいよ実行方法と時期を話し始めるようだ。

『我がミューズよ』 『ジョゼフさま!』 使い魔たるミョズニトニルンの私と、主人たるジョゼフさまは感覚が共有できる。 私にとって至福の瞬間だ。 『ジョゼフさま、叛徒共をご覧になりますか?』 もしも、実力行使に訴える場合、目標のジョゼフさまが相手の顔を知ってるかどうかは、随分安全に差が出る。出来れば見て欲しかったが。 『いや、人がおるのでな、そちらに視界を回せぬ。』 一度に幾つもの物は見れない、何よりいきなり空中を見出せば不審人物だ。 『分りましたでは、私の方で確認しておきますゆえ、ジョゼフさまは……』 『いやいや、ミューズお前にも用事があるのだよ。』

ジョゼフさまの用事……最優先だ。

449 名前:2/4[sage] 投稿日:2006/09/01(金) 21:33:14 ID:jUPQJDKm 『では、時期・方法を確認次第そちらへ…』 『いや、それには及ばぬし、そんなに待てぬよ、今とて待たせておるしな。』 いきなり、ジョゼフ様の視界が私に開かれる。 見えたのは牝豚。モリエールだ。 自らがどれだけ恵まれているか悟らぬ愚か者。 ジョゼフさまにその肉体を愛していただける幸せをその価値の数分の一も悟らぬ愚物。 それが全裸で横たわっている、熱っぽい瞳で私を……いや、ジョゼフさまを見ている。

嘆かわしい、暗愚との仮面を被り続ける為、昼間から淫蕩に耽らねば為らぬ。 本来英明であるあの方にはどれほど苦痛であられるか。

『我がミューズよ』 『はっ、ジョゼフさま』 『汝は、モリエールが嫌いだろう』 まったくもってその通り。 『はい、ジョゼフさまの夫人である幸せを理解しない愚か者です。』 ジョゼフさまに嘘は吐けない。 『だから……少し仲良ぉしてもらおうとな。』 ジョゼフさまの身体が私と一つになる。 視覚と触覚が共有されるとまるで私がジョゼフ様になったよう…… 幸せを感じるままなく、ジョゼフさまは動き出す。 『ジョ、ジョゼフさまっ 何をっ。』 ジョゼフさまは黙ったまま腰を進める。 自分にはない何かが、暖かい何かに包まれる。 受けたことのない快感に頭が真っ白になる。 『ジョ、ジョゼフさ……ま……』 自分にはない器官が勢いよく快感を送り込んでくる。 (うぁぁぁぁあぁぁぁ)出そうな声を押し殺す。 板を一枚隔てた向こうでは、未だ密議が進んでいる。 声を上げるわけにはゆかない、それに密議の内容も聞かねば……。 だが、 (がぁぁぁっ、くあっ、くあぁぁぁっぁあ) 乱暴に送られてくる快感に物が考えられなくなる。 『ジョゼフさま、今しばらくお待ちください。』 快感に耐え、暫しの許しを請う。 『それより、我がミューズ?』 ジョゼフさまは腰を止めてくれない。 『はいぃぃ。』 身体が熱くなってくる。 『モリエールの中は気持ち良いかね?』 目の前が真っ黒になる。 そうだ、今この快感を送り込んでくる穴は、唾棄すべき物だった。 『くっ、いえ、このような事、どうという事は有りません。』 私はジョゼフさまに嘘を吐いたかもしれない。 『そうか、では、続けてもかまわぬな?』 ………この方は…分ってっ…… 羞恥で更に身体が熱くなる。 慣れない快感に身体が震え始める。 有り得ない快感に、あっけなく達するのが分る。 もうそんなに時間はない。 『ジョ、ゼ……フ…さ……まぁ……』 何も答えてくれない。 このままでは、下に気づかれる。 声を殺す為、服ごと腕に噛み付く。 息を詰め、喉が鳴らない様にもう片方の手で押さえ、音が洩れないように出来るだけ小さく丸くなる。 (んあぁぁぁっぁ、くふうぅぅぅ、うあぁぁぁんんん) 呼吸が苦しくなる。身体が高まり、限界を超える。 丸まったままビクビクと身体が震える。 (あいつの身体でイカサレタ……) でも、それはまだ始まり。

450 名前:3/4[sage] 投稿日:2006/09/01(金) 21:33:53 ID:jUPQJDKm 達しても変わらない快感に私は直ぐに恐ろしい事実に気がついた。 (あぁぁぁ、いったのジョゼフさまじゃないっっっ) ジョゼフさまは、動き続けて……いや、私がいったのが分ったのだろう。 動きが変わる。真直ぐではなく、捻る様に、モリエールの腰に自分の腰を押し付ける。 (うあぁぁぁぁ、先が、先っちょがぁぁぁ) 快感の受ける場所が変わり、また未知の快感に酔いしれる。 呼吸が苦しくなる。 喉を押さえていた手が一生懸命腰の辺りで何かを止めようとしているが…… 私にはない、止めるところは此処ではないのだ。 (またぁぁぁぁ、くるぅぅぅ、きちゃうよぉぉぉぉ) 『我がミューズ』 ジョゼフさまの声が聞こえる。 『じょぜふさまぁぁぁ、もうゆるしてぇぇぇぇ、わたしっ……わたしこわれるぅぅぅぅ』 私は必死に許しを乞う。 『我がミューズ、君は何も悪いことはしていないだろう?』 ジョゼフさまの声がいつもより優しい。まるで何かを楽しんでいるよう。 『れ……れも、れもぉぉぉ』 『そうそう、我がミューズ、私の暗殺計画の実行場所は分ったのかね?』 私は慌てて残った理性をかき集める。 耳をそばだてる、良かった……まだはなっっっ 快感は相変わらず送り込まれてくる。 駄目だ、このままでは聞き漏らしてしまう。 震える手で袖の仕込みナイフを取り出す。 そして自分の腿を目掛けて…… 『そうそう、我がミューズ』 ジョゼフさまの声 『先ほどから、手が痛い、噛み付くのは止めてくれないか?』 意味を理解する。 絶望した。 足を刺して、快感をそらすことも、嬌声を押し殺す為に手に噛み付くことも、ジョゼフさまを傷つける。 『らめぇぇぇ、じょぜふさまぁ、やめてやめてやめてぇぇぇぇ』 『頑張って耐えてくれよ、我がミューズ。』 また腰の動きが変わる。掻き回しながら出し入れしている。 よくほぐれた熱い肉が、私を締め上げる。 (くあぁぁぁっぁっ、うあぁぁぁぁぁぁ) モリエールが私に……ジョゼフさまに抱き付いた。 熱い胸が、ジョゼフ様の胸板に当たった。でも…そこは、 (あぁぁぁぁ、そこ、おっぱいのなかぁぁぁぁぁ) 私には当たる筈のない場所に、暖かく柔らかい肉が優しく当たる。 多分私はまた達した。 でも、叫びすぎて声が音に為らなかった様だ。

451 名前:4/4[sage] 投稿日:2006/09/01(金) 21:34:42 ID:jUPQJDKm ひくひくと、喉が動く。 辛うじて私は呼吸している。 でも、頭の中は…… 『ジョゼフさまやめてやめてやめてぇぇぇぇ』 達した直後はまだ少しだけ物が考えられる。 『どうしてだい?よく働いてくれる我がミューズにご褒美だよ?』 『いっいぃぃぃのぉぉぉ、いやなぁぁぁっっ』 でも、達した直後の身体は快感に流されやすい。 でも、やっとジョゼフさまにお願いが出来た。これで…… 『そうか、ミューズそんなにいいのかい?』 え? 『では、本気でいくよ』 ちがっ、ジョゼフさまそれちがっ…… 私は、苦しい呼吸をしながらヒクヒクと動く肉の塊になった。 (らめぇまたいくっ……いくいくいくぅぅぅぅぅ) ジョゼフさまが、モリエールを抱きしめ胸を擦りつけながら腰を振る。 (もぉむりぃぃぃぃ、むりなのぉぉぉ) 抱きしめたまま、モリエールが上になる。全身が柔肌に包まれたようだった。 (ぐぁあぁぁぁ、……あっ 神の頭脳は焼ききれた。

快感が止まったのがいつのことか知らない。 声が出たのかどうかも分らない。 そんな時間か随分すぎたと思う。

私はゆっくり意識を取り戻す。 まだジョゼフさまの視界を持ったままだ。

密議のメンバーの一人がジョゼフさまに場所と時間を説明している。 初めから、複数のルートで情報を集めていたんですね、ジョゼフさま。 それでこそ我が主……

そこまで考えるのが限界で、私はぐったりと意識を手放した。

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