155 名前: 幸福な結末 [sage] 投稿日: 2007/12/23(日) 07:18:37 ID:IZ90gEj4 中天にぽつんと浮かぶ月を窓越しに見上げながら、彼は本棚をずらした。 壁には闇色の何かが渦巻いていて、しかし彼は慣れた様子でそこに歩み入った。
「あによ、今日はずいぶん遅かったじゃないの」 闇を潜り抜けて、すぐ目の前にはベッド。 そこに座っていた桃髪の少女は彼をみるなり唇を尖らせ、すねた声をだす。 彼はやや大股でベッドに近づいて、少女のすぐ横に座った。 「ごめんな。今日は忘年会が……ってルイズはそれじゃわかんねぇよな。 えっと……つまりだな、今向こうの世界は聖誕祭みたいな時期で、宴会とかすんの」 「……ふぅん。で?また女の子に色目でも使ってたんじゃないでしょうね」 じろじろと見る疑いの視線にも今ではもう慣れてしまった。 「使ってねぇよ。……まったくこのご主人様は何年たってもやきもち焼きで」 「べ、べつにやいてないもん。サイトのこと信じてるもん…………たぶん」 諭すように囁けば、出会った頃より少し大人びた美少女顔がそっぽを向いた。 「たぶんかよ」 照れ隠しが見え見えだから腹は立たない。 むしろ、昔を思い出してサイトは思わず笑ってしまった。 それでも顔を近づければ自然に目を伏せて、ルイズは唇を寄せてくる。 飽くほど繰り返した口付けは、今日もまたその回数と深さを増していく。 そして口付けを続けるままに、サイトはふと窓の外を見上げる。 そこには、いつしか見慣れてしまった、天高く重なる双月があった。
妄想未来エンドが浮かんでしまったので書く。エロ抜きの上短くてすまん。
−サイトの部屋の壁に某ネコ型ロボットの映画的ゲートが発生している −サイトは両世界の行き来可能、現在大学生
これなら八方上手く行くかなと思いながら書いたんだが、 これじゃ遠からずオカンが嫁探しに躍起になってしまう悪寒……。