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15 名前:ご注文は?[sage ] 投稿日:2006/11/06(月) 18:24:07 ID:qh81MHrd 俺の名前は『地下水』。 本当の名前は別にあったんだが、あんまり長い間生きてきたんで忘れっちまった。 もう軽く数百年は生きている。もちろん人間じゃない。 俺は、世に言う『マジック・アイテム』ってヤツだ。ちなみに短剣の姿をしている。 で、俺には所持者を乗っ取る力がある。 少し前まではこの力を使って暗殺者としてブイブイ言わせていたもんだったが、よんどころない事情で廃業することになっちまった。 そこで俺は、偶然俺を手にした冴えない親父を乗っ取って、マジック・アイテムを売る魔法具屋を始めた。 まあ、自分がマジック・アイテムだからな、目利きは完璧。 数ヶ月としないうちに俺の店の名前は、そのテの業界じゃ知らない者はいなくなった。 真っ当な商売じゃあないが、品物は確実、底値で仕入れて薄利で売るから、信用と評判はバッチリ。 こういう生活も悪かないなあ、と思いだした頃だった。 そいつらが店にやってきたのは。

その日、最初に店にやってきたのは、黒髪の物腰の優雅な女性。 目深にかぶったフードのせいで顔はよく分からないが、相当位の高い人間だってのはわかった。 伊達に数百年生きちゃいないし、そのテの連中の依頼も昔の稼業で受けたこともある。 しかもこの客は、以前ウチの店で買い物をしていった。 たしか『姿写しの指輪』だったかな。思い描いた人物に姿を変えられるマジック・アイテム。 ただしコイツには欠陥があって、よっぽど相手をよく知ってないと変身できない。 黒子の位置とまではいかないが、少なくとも頭の中で姿を完璧に思い描かないと、魔法が発動しない。 …まさかクレームじゃないだろうな?あの品、確かにそういう欠陥はあるけど動作は完璧だったぞ?俺、自分で試したし。 しかし、その客は俺のいるカウンターには来ずに、じっとあるケースを眺めている。 たしかあそこは、最近入荷したスキルニルの陳列ケースだ…。

その客を観察していると、新しい客がやってきた。 げ。コイツ知ってるぞオレ。 騎士アニエス。前の稼業でアンリエッタ王女の暗殺を請け負った時、違う身体で負けて、殺されかけた。 その名の通り下水に放り込まれて、身体のほうは死んじまった。首になってなきゃ今もコイツはトリステインで女王の警護をしているはずだ。 …まさか、手入れじゃねえだろうなあ? そりゃあ、こういう裏稼業はしてるが、ヤバい品は扱わないようにしてるんだぜ、これでも。 あからさまな盗品流れとか、人の生き死にが関わってそうな品はスルーしてるんだ。 裏じゃかなり健全な店で通ってるんだぜ?ウチは。 …まあ、ウチのマジック・アイテムを使って悪さする連中はいるかもしれんが、そんなのまで面倒みきれねーって…。 しかしどうやら違うらしい。 今日は客として来たらしく、ポーションの並んだ薬品棚を熱心に眺めている。 …ん?あの棚はたしか、色恋関連とかソッチ方面の…。

そして、しばらくするともう一人がやってきた。 ぶーーーーーーーーーー!! 俺は思わず飲んでいた紅茶を吹き出しそうになった。 あああああああ、アイツはっ! 俺が暗殺者を廃業する大本になった、北花壇騎士七号! 雪風の、タバサーーーーーー!! まさかアレか!あの件でイザベラがブチキレて、俺の追討をコイツに頼んだのか! まてよまてよ、今のこの身体じゃロクに応戦できねえぞ! こ、こうなったら…!! 土下座して許してもらおう。 俺は自分の本体の短剣を懐に隠し、タバサの出方を伺う。 ?なにしてんだ? タバサは入り口近くにおいてある、俺のまとめた商品目録を手に取ると、一生懸命、それを読み始めた。 …なんだ、今日は客で来ただけか…。

そして、俺はそのうち一人と、商談をまとめた。 しかし、俺がそこで商売をしたのは、その日が最後だった。 お得意さんには悪いが、あんな心臓に悪い場所で商売なんかできっかよ! 俺は、新天地を求めて旅に出ることにした。

*選択肢を選んでください*

1.「アンリエッタにスキルニルを売った」7-149 2.「アニエスに魔法薬を売った」7-255 3.「タバサに何かを売った」7-34