支援会話集 リズ×ヴィオール
支援C
【ヴィオール】
さぁ、この手紙を届けておくれ。
さぁ、この手紙を届けておくれ。
【リズ】
ヴィオールさん?
ヴィオールさん?
【ヴィオール】
おっと、これはまずいところを
見られてしまったね。
おっと、これはまずいところを
見られてしまったね。
【リズ】
まずいところ…って、
言わなきゃわからなかったのに。
まずいところ…って、
言わなきゃわからなかったのに。
【ヴィオール】
ははは、それはそうだ。
私としたことが軽率だったね。
ははは、それはそうだ。
私としたことが軽率だったね。
【リズ】
…で、なにしてたの?
…で、なにしてたの?
【ヴィオール】
鳩に、手紙を結んで
送り出したのさ。
鳩に、手紙を結んで
送り出したのさ。
【リズ】
あ、知ってる!
伝書鳩っていうやつだよね。
でもどうしてそれを見られると
まずいの?
あ、知ってる!
伝書鳩っていうやつだよね。
でもどうしてそれを見られると
まずいの?
【ヴィオール】
一応、私はこの軍の客将のような
扱いになっているからね。
大将の許可なく文書のやりとりを
するのはあまりよろしくないのさ。
一応、私はこの軍の客将のような
扱いになっているからね。
大将の許可なく文書のやりとりを
するのはあまりよろしくないのさ。
【リズ】
大将…ってお兄ちゃんのこと?
だったら気にしないと思うけど…。
大将…ってお兄ちゃんのこと?
だったら気にしないと思うけど…。
【ヴィオール】
クロムくんの器であればそうだろう。
だが、その周りの人々は違う。
今も、私を完全には信用していない
御仁がいるようだからね。
クロムくんの器であればそうだろう。
だが、その周りの人々は違う。
今も、私を完全には信用していない
御仁がいるようだからね。
【リズ】
そうなんだ…でも、それだったら
ちゃんと許可をもらえばいいのに。
堂々としてれば、
誰も怪しまないんじゃない?
あ、そうだ! わたしがお兄ちゃんに
頼んできてあげるよ!
そうなんだ…でも、それだったら
ちゃんと許可をもらえばいいのに。
堂々としてれば、
誰も怪しまないんじゃない?
あ、そうだ! わたしがお兄ちゃんに
頼んできてあげるよ!
【ヴィオール】
あ、リズくん!
…やれやれ、どうしたものかな。
あ、リズくん!
…やれやれ、どうしたものかな。
支援B
【リズ】
ヴィオールさん!
伝書鳩、使ってもいいって!
ヴィオールさん!
伝書鳩、使ってもいいって!
【ヴィオール】
ほう。文書の内容を聞かずに
許可を出したのか、クロムくんは。
器は認めるが…甘いな。
若さゆえ、ということだろうか。
ほう。文書の内容を聞かずに
許可を出したのか、クロムくんは。
器は認めるが…甘いな。
若さゆえ、ということだろうか。
【リズ】
あ、それはわたしが適当に
理由をつけたからだよ。
故郷に残してきたご両親と
やりとりするためだって。
あ、それはわたしが適当に
理由をつけたからだよ。
故郷に残してきたご両親と
やりとりするためだって。
【ヴィオール】
…想像で物を言うのはいけないな、
リズくん。
そんなことを言って、私が本当に悪いことを
考えていたらどうするつもりなんだい?
…想像で物を言うのはいけないな、
リズくん。
そんなことを言って、私が本当に悪いことを
考えていたらどうするつもりなんだい?
【リズ】
え、だってヴィオールさんは
悪いことなんて考えてないじゃない?
え、だってヴィオールさんは
悪いことなんて考えてないじゃない?
【ヴィオール】
…ふっ。ははははは。
すごいな、君たち兄妹は。
…ふっ。ははははは。
すごいな、君たち兄妹は。
【リズ】
え? え? どうして笑うの?
え? え? どうして笑うの?
【ヴィオール】
いや、失敬。あまりに無邪気で
思わず気持ちが緩んでしまった。
いや、失敬。あまりに無邪気で
思わず気持ちが緩んでしまった。
【リズ】
あー、馬鹿にしてるんでしょ!
わたしたちが子どもっぽいって!
あー、馬鹿にしてるんでしょ!
わたしたちが子どもっぽいって!
【ヴィオール】
とんでもない。
心の底から感心しているのだよ。
高貴な立場にいる者は、どうしても
人を疑わざるをえないんでね。
その点、君たちには
そんな苦労もなく…
とんでもない。
心の底から感心しているのだよ。
高貴な立場にいる者は、どうしても
人を疑わざるをえないんでね。
その点、君たちには
そんな苦労もなく…
【リズ】
えーっと、わたしたち、一応
王族なんですけど…
えーっと、わたしたち、一応
王族なんですけど…
【ヴィオール】
むっ、そ、そうだったかな。
だが、高貴な者には
崇高な義務がともなう。
義務を果たすゆえの悩み、苦しみ
それは背負った者にしか分からないものさ。
ああ、選ばれし者の恍惚と不安……
むっ、そ、そうだったかな。
だが、高貴な者には
崇高な義務がともなう。
義務を果たすゆえの悩み、苦しみ
それは背負った者にしか分からないものさ。
ああ、選ばれし者の恍惚と不安……
【リズ】
それって、今、お兄ちゃんが
背負っている以上のもの?
それって、今、お兄ちゃんが
背負っている以上のもの?
【ヴィオール】
うっ、いや、まあ、人にはそれぞれ
事情というものがあるからね。
それをひとくくりには……
うっ、いや、まあ、人にはそれぞれ
事情というものがあるからね。
それをひとくくりには……
【リズ】
…ヴィオールさん、だんだん
言ってることがメチャクチャになってるよ。
…ヴィオールさん、だんだん
言ってることがメチャクチャになってるよ。
【ヴィオール】
な、なにを言うんだ。そんなことはないよ。
私は常に終始一貫している。
…で、なんの話だったかな。
な、なにを言うんだ。そんなことはないよ。
私は常に終始一貫している。
…で、なんの話だったかな。
【リズ】
伝書鳩の話だよ!
ヴィオールさんは、別に悪いことを
考えているわけじゃないって。
それで、結局
どんなことを書いてるの?
伝書鳩の話だよ!
ヴィオールさんは、別に悪いことを
考えているわけじゃないって。
それで、結局
どんなことを書いてるの?
【ヴィオール】
それは教えられないな。
それは教えられないな。
【リズ】
あ、ひっどーい!
教えてくれたっていいじゃない。
あ、ひっどーい!
教えてくれたっていいじゃない。
【ヴィオール】
秘密は秘してこそ蜜の味がするものだよ。
…だが、この味も悪くはないな。
秘密は秘してこそ蜜の味がするものだよ。
…だが、この味も悪くはないな。
【リズ】
それって、内緒にしてる味?
それって、内緒にしてる味?
【ヴィオール】
違う。君が私を信じてくれている味だよ。
信頼という味もまた格別なのだな。
違う。君が私を信じてくれている味だよ。
信頼という味もまた格別なのだな。
【ヴィオール】
うむ、ひとつ勉強になった。
感謝するよ、リズくん。
うむ、ひとつ勉強になった。
感謝するよ、リズくん。
【リズ】
…わたしは、なーんか
すっきりしないんだけど。
…わたしは、なーんか
すっきりしないんだけど。
支援A
【ヴィオール】
ふむ…
今日は戻ってくるのが遅いな…
ふむ…
今日は戻ってくるのが遅いな…
【リズ】
あ、ヴィオールさん。
伝書鳩を待ってるの?
あ、ヴィオールさん。
伝書鳩を待ってるの?
【ヴィオール】
む…そんなことはないぞ。
私は夕暮れにしずむ景色をながめながら
優雅なひと時をすごしていただけさ。
む…そんなことはないぞ。
私は夕暮れにしずむ景色をながめながら
優雅なひと時をすごしていただけさ。
【リズ】
ふーん、そうなんだ。
じゃあ、これはいらないんだね。
ふーん、そうなんだ。
じゃあ、これはいらないんだね。
【ヴィオール】
むっ!
それは私の伝書鳩!
むっ!
それは私の伝書鳩!
【リズ】
さっき、わたしの部屋に
飛び込んできたの。
さっき雷がなってたから、
びっくりして戻る部屋を間違えたのかも。
でも、この子を待っていた
わけじゃないんだよね~。
さっき、わたしの部屋に
飛び込んできたの。
さっき雷がなってたから、
びっくりして戻る部屋を間違えたのかも。
でも、この子を待っていた
わけじゃないんだよね~。
【ヴィオール】
だが、帰ってきたのなら
しょうがない。
私の元に戻してやらないでもないぞ。
さあ、渡しなさい。
だが、帰ってきたのなら
しょうがない。
私の元に戻してやらないでもないぞ。
さあ、渡しなさい。
【リズ】
…なんで、そんなにえらそうなんだろ。
まあいいよ。はい。
…なんで、そんなにえらそうなんだろ。
まあいいよ。はい。
【ヴィオール】
うん。…よしよし、
ちゃんと返事もついているな。
うん。…よしよし、
ちゃんと返事もついているな。
【リズ】
なんて書いてあるの?
なんて書いてあるの?
【ヴィオール】
…聞くまでもないんじゃないのか?
…聞くまでもないんじゃないのか?
【リズ】
どうして?
どうして?
【ヴィオール】
この鳩は君の部屋に入ってきたんだ。
当然、手紙の中は見たのだろう?
この鳩は君の部屋に入ってきたんだ。
当然、手紙の中は見たのだろう?
【リズ】
ううん。見てないよ。
ううん。見てないよ。
【ヴィオール】
見てないのか? なぜだ?
私が伝書鳩を使っている理由を知る
絶好の機会じゃないか。
もし私が悪い事を考えていたら…
見てないのか? なぜだ?
私が伝書鳩を使っている理由を知る
絶好の機会じゃないか。
もし私が悪い事を考えていたら…
【リズ】
だから、ヴィオールさんは
悪いことなんて考えてないって!
だから、ヴィオールさんは
悪いことなんて考えてないって!
【ヴィオール】
なぜそんなことが言い切れるんだ?
なぜそんなことが言い切れるんだ?
【リズ】
信じてるもん。
ヴィオールさんのこと。
わたしはヴィオールさんの口から
伝書鳩の話を聞きたいの。
こそこそ手紙を読んだりなんて
そんなズルい事しないよ。
信じてるもん。
ヴィオールさんのこと。
わたしはヴィオールさんの口から
伝書鳩の話を聞きたいの。
こそこそ手紙を読んだりなんて
そんなズルい事しないよ。
【ヴィオール】
うっ…また、この味か。
うっ…また、この味か。
【リズ】
味?
味?
【ヴィオール】
信頼の味さ。最近、妙に
心地のよいものになってきてしまった。
信頼の味さ。最近、妙に
心地のよいものになってきてしまった。
【リズ】
じゃあ…
じゃあ…
【ヴィオール】
そうだな…この味を完全に理解したときに
手紙の中身を教えてあげよう。
そうだな…この味を完全に理解したときに
手紙の中身を教えてあげよう。
【リズ】
えーっ、まだダメなの~?
じゃあ気長に待ってるよ。ヴィオールさんが
信頼の味を本当に理解する日まで。
えーっ、まだダメなの~?
じゃあ気長に待ってるよ。ヴィオールさんが
信頼の味を本当に理解する日まで。
支援S
【リズ】
ヴィオールさん! わたしを
探してるって聞いたんだけど。
ヴィオールさん! わたしを
探してるって聞いたんだけど。
【ヴィオール】
おお、リズくんか。
ちょっと話があってね。
ちょっと待ってくれたまえ。
そろそろ…お、戻ってきたな。
おお、リズくんか。
ちょっと話があってね。
ちょっと待ってくれたまえ。
そろそろ…お、戻ってきたな。
【リズ】
あっ、伝書鳩だね!
…あれ? なにかくわえてるけど…お花?
あっ、伝書鳩だね!
…あれ? なにかくわえてるけど…お花?
【ヴィオール】
ああ。私の故郷に咲く花でね。
ああ。私の故郷に咲く花でね。
【リズ】
かわいらしいけど…
見たことないお花だね。
かわいらしいけど…
見たことないお花だね。
【ヴィオール】
こう…茎と葉を結べば…。
こう…茎と葉を結べば…。
【リズ】
あ! 指輪になった!
あ! 指輪になった!
【ヴィオール】
花言葉は、永遠の愛情。
よく結婚式で贈られる花だよ。
花言葉は、永遠の愛情。
よく結婚式で贈られる花だよ。
【リズ】
永遠の愛情…いいなぁ。
永遠の愛情…いいなぁ。
【ヴィオール】
では、これはリズくんに差し上げよう。
では、これはリズくんに差し上げよう。
【リズ】
え、いいの?
え、いいの?
【ヴィオール】
もちろん。それと、これも一緒にね。
もちろん。それと、これも一緒にね。
【リズ】
え…そ、それって…!
ほ、本物の指輪!?
え…そ、それって…!
ほ、本物の指輪!?
【ヴィオール】
いかにも。信頼の味を私に教えてくれた
君へのささやかな贈り物だ。
いかにも。信頼の味を私に教えてくれた
君へのささやかな贈り物だ。
【リズ】
えっと…それを受け取ると
結婚する…ってことだよね?
えっと…それを受け取ると
結婚する…ってことだよね?
【ヴィオール】
君が嫌でなければ。
君が嫌でなければ。
【リズ】
嫌…じゃないけど…
嫌…じゃないけど…
【ヴィオール】
なにか、ひっかかることでも?
なにか、ひっかかることでも?
【リズ】
あの手紙…
結局なんだったの?
あの手紙…
結局なんだったの?
【ヴィオール】
うっ、その話か……
うっ、その話か……
【リズ】
信頼の味を知ったんだから
教えてくれてもいいじゃない。
信頼の味を知ったんだから
教えてくれてもいいじゃない。
【ヴィオール】
…君の言うとおりだな。
ほら、読みたまえ。
…君の言うとおりだな。
ほら、読みたまえ。
【リズ】
えーっと『ヴィオール、
いつも手紙をありがとう。
父も母も
元気に暮らしています……』
って、これ、ご両親からの手紙じゃない!
じゃあ、わたしがお兄ちゃんに言った理由は…
えーっと『ヴィオール、
いつも手紙をありがとう。
父も母も
元気に暮らしています……』
って、これ、ご両親からの手紙じゃない!
じゃあ、わたしがお兄ちゃんに言った理由は…
【ヴィオール】
はからずも正しかった、
ということになるかな。
はからずも正しかった、
ということになるかな。
【リズ】
えーっ、ひっどーい! あの時、わたしに
『嘘をつくのはよくない』って…
えーっ、ひっどーい! あの時、わたしに
『嘘をつくのはよくない』って…
【ヴィオール】
『想像でものを言うのはよくない』と
言ったんだ。
嘘をついているとは
一言も言っていない。
『想像でものを言うのはよくない』と
言ったんだ。
嘘をついているとは
一言も言っていない。
【リズ】
なんだかなあ…
でも、どうしてみんなに黙っているの?
なんだかなあ…
でも、どうしてみんなに黙っているの?
【ヴィオール】
…恥ずかしいじゃないか。
高貴な目的に身を捧げている者が
ひそかに家族のことを想うなどと…
…恥ずかしいじゃないか。
高貴な目的に身を捧げている者が
ひそかに家族のことを想うなどと…
【リズ】
…そんなことないよ。
家族を想う気持ちって素敵だよ。
実はあの時、お兄ちゃんに
あの理由を言ったのは、
本当にそうだったらいいなって
思ったからなの。
…じゃあこれ、もらうね。
…そんなことないよ。
家族を想う気持ちって素敵だよ。
実はあの時、お兄ちゃんに
あの理由を言ったのは、
本当にそうだったらいいなって
思ったからなの。
…じゃあこれ、もらうね。
【ヴィオール】
指輪、受け取ってくれるのかい?
指輪、受け取ってくれるのかい?
【リズ】
うん。ヴィオールさんの
信頼と…愛情の証として。
うん。ヴィオールさんの
信頼と…愛情の証として。