GAVA角のコツと心構え

GAVA角のコツと心構え

ここではGAVA角を指す上で頭の片隅に置いておくといい事を書いておく。
これからGAVA角を指す人 指している人 退治しようとしている人の参考になれば嬉しい。


なぜGAVA角は勝てるのか?

いきなり大きく出たタイトルだが、
私がGAVA角を編み出したのには、いくつかの理屈がある。
それを知って貰う事でGAVA角の理屈が少しわかるかもしれない。

まず当時のVIP将棋部の背景から説明すると。

ハッキリ言って初期のVIP将棋部は初心者の集まりで、皆大した事はなかったのである。
序盤も形だけの定跡で終盤もよく一手詰みを逃すわ。ポカもする。
その中でさっそく挑戦したわけだが、かく言う自分自身はもっと初心者で。
序盤の定跡なんか知らないわ、中盤はどうしたらいいかわからないわ。
終盤は一手詰み見逃し合戦をしてしまう羽目に。

しかも定跡を覚えても暗記が苦手で、変化されるとどうしようもない。
そして何度も連敗を味わったのである。

ひどい話だが この背景がなければ、今のGAVA角は存在しなかったと言っても過言ではない。
その後、ついにGAVA角を編み出しVIP将棋部の面々に挑んだのだが。
結果は上々、正に自分の考えた理屈通りの展開で勝ちを荒稼ぎしたのである。
ときたま有段者にもラッキーパンチを当てて勝ちきるという事もあり、型にはまればなかなかの物である。


前置きが長くなったが、まずGAVA角を編み出した心構えについて書かせてもらおう。

GAVA角を指す上での心構え

1.定跡から外れるので 相手は戸惑う
2.3手目角交換でペースを握れる
3.逆からの角筋はよく見落としやすい
4.お互い角を持っていても盤上になければ死んだ駒同然
5.玉は5八玉と簡単に囲うだけ
6.攻め筋が非常にわかりやすい。攻めに専念できる



この5つがGAVA角を編み出す際に重要視した面である。
1つづつ説明していこうと思う。


1.定跡から外れるので相手は戸惑う
まず基本図を見て欲しい。

いきなりこれである。
こんな定跡は存在しない。
つまり相手は定跡外、未知の世界で戦う事になる。

定跡を知らない自分にとっては、まずここで対等に立てた!というメリットを感じた。
むしろ定跡を外された側は何が起こるのかわからないので、ちょっとした不安を感じているはずだ。
ここで心理的優位に立てると思った。

定跡通にはこれは痛い物で、戸惑っている相手に素早くパンチを当てて勝ちを掻っ攫っていったのは頻繁にあった。




2.3手目角交換でペースを握れる
よく3手目角交換は手損だという人がいる。
しかし後手の銀を2二から3三へと限定させたのも大きいと思う。
それ以上に、 後手の振り飛車を阻止でき 毎回ほぼ同じパターンにできる のは
定跡を覚えるのが苦手な人にはとても向いていると思う。

そういう面でも、初心者にはとてもオススメできる。




3.逆からの角筋は見落としやすい

まず第1図を見て欲しい。

昔はよくここで▲7四歩 △同歩 ▲6五歩とシンプルに仕掛けていた。
そこで後手は△6五同歩とは取れないのだが・・・。
意外にもうっかり△6五同歩を指してしまうケースが多かったのである。

そして2八の角がスパッと8二の飛車へと襲い掛かる・・・。
これで一気に大優勢だ。


こんなの気をつければ何の問題もない と言うかもしれないが。
事実、気をつければ何の問題もないのである。

しかしGAVA角を編み出した当時の背景を思い出して欲しい。
『相手はほとんど初心者』だったのである。

不慣れな定跡・不慣れな展開・そして不慣れな角のライン
この3つを一気に突きつけられてしまうと、初心者も見落としてしまうのは無理もない。

つまり 初心者同士でならあっさり必殺技が決まり勝ちやすい というメリットがある。
そういう面でも初心者にはとてもオススメできるだろう。


因みに気をつけていても結構角のラインを見落とすことは最近でも多い。
飛車を素抜かれる事は流石にないが、うっかり角の利いているラインに歩を打ってしまったりなど。
小さなミスを犯しやすいのは、やっぱり今でも変わらない。




4.お互い角を持っていても盤上になければ死んだ駒同然
またまただが基本図を見てもらおう。

この局面で、当時はお互いズブの素人だった。
このまま何もせずに戦いが進むとこちらが有利になりやすいのである。

それはなぜか?


後手の角が持ち駒なので、働いていない駒と同じような物なのである。
実質一時的な角落ち状態だ。

その状況で先手が攻め立てると、角が足りない後手が攻め潰されるのは道理。
しかもお互い初心者なので、仮にお互い角を持ち駒にしていても。
最大限に生かすのはちょっと無理があるのである。

初心者の将棋を見てみると、角が終盤まで持ち駒で上手く使えない事も頻繁によくある。
無理して打ってみても、変なラインでなかなか生かす事ができず失敗・・・。
これでは角も宝の持ち腐れである。


そこでGAVA角は
先に生かしやすい位置に角を打つ事で、初心者にもわかりやすい角のラインを使わせる事ができる
さらに
後手は上手く角を使う事ができないケースが多いので、事実角落ちと言っても過言ではない

こういう面でも初心者には非常にオススメできるのである。
これを書いている本人自身も、この考えでバリバリ勝ってきたのだ。

ぶっちゃけて言ってしまうと
角を2八に置いているだけで既に働いている角なのだ

6三の銀を釘付けにしているという点で。
これは非常に大きい。




5.玉は5八玉と簡単に囲うだけ
これも基本図でいいだろう。

玉は5八にいる。
以上。


と言っては身も蓋もない。

実はこれも初心者同士の視点なのだが。
初心者と言えば 必ず一度は通った道。

王なんか囲って手数をかけるより、攻めに手数をかけた方がいいじゃないか

そう言って居玉で棒銀を繰り出したり、なんだかよくわからないままがむしゃらに攻めたり・・・。
こういった経験は誰にもあるはずである。

しかしそのために、王手飛車をかけられたり。
桂馬で両取りをかけられたり、5七の地点がカラになったりと 痛い目を見てきたはずである。


当時の自分自身もそうで、そこで生まれたのが▲5八玉と上がるだけ。
特に深く考えて、5八に上がったわけではない。
強いていうなら、5七の地点が弱いから上がっておこう。というぐらい。


しかし、指してみると意外に固い位置だったのだ。

まず王手飛車は滅多にかからない。
5七の地点は玉が効いて固い。
何よりバランスが取れていて、駒の打ち込みに強い。
いざという時に▲6七玉と入玉パターン。


何と▲5八玉と上がるだけで、玉はグッと広くなり 負けにくくなるのだ。

初心者にありがちな居玉だが、流石に矢倉や美濃囲いにするのは手数が掛かりすぎて抵抗があるはず。
しかし▲5八玉と上がる一手だけなら、それでもいいや と意外にとっつき易いはず。


そういう意味でも初心者にはオススメできる戦法なのだ。




6.攻め筋が非常にわかりやすい。攻めに専念できる
まずここを見て欲しい。
見てみるとわかるはずだが。
基本的に▲7四歩~▲6五歩の攻めなどでわかりやすく攻める事ができる。
後手が△6四歩と突いていなかったら、それこそ▲7四歩の一手で攻めが始まるのだ。

それで駄目なら8筋の歩を掠め取りにいったりとこれもわかりやすい攻めである。
見ての通り攻め足が速いので、序盤は攻めに専念できる。


何が言いたいかというと
攻め筋がわかりやすく、方針に迷ったら角を生かす事を中心に組み立てればほとんど何とかなる ということだ
駒を生かす事は将棋の大前提であり。
それをフルに生かすことは、必ず良い経験になるだろう。

そういう意味でも初心者にオススメできる代物であるのだ。




以上でGAVA角の心構えの講座は終わりである。
非常に見難い文章だっただろうが、そこは我慢して欲しい。
これがGAVA角を編み出した際に頭に重点的に入れいてた点だ。

今でもこの思想はちゃんと生きており、
特に4番の お互い角を持っていても盤上になければ死んだ駒同然 というのは。
GAVA角対策で非常に重要な思想になっている。

後手が△5四角と打つ対策があるのだが、それもつまり先手の▲2八角に対して
こちらも働きのある△5四角を打って対抗しようという 考えなのだ。

しつこいようだが、
もう一度この6つと頭に入れて欲しい。

1.定跡から外れるので 相手は戸惑う
2.3手目角交換でペースを握れる
3.逆からの角筋はよく見落としやすい
4.お互い角を持っていても盤上になければ死んだ駒同然
5.玉は5八玉と簡単に囲うだけ
6.攻め筋が非常にわかりやすい。攻めに専念できる


そして初心者にも非常にわかりやすい戦法なのでどんどん使って欲しい。
むしろ使ってくれ!本当に勝てるぞ!