――偽の聖杯戦争。
参加者六名。内、死亡二名。
検証が目的でありながら死亡者が出てしまった。
が、しかし。
儀式自体は成功と言って良かった。
偽杯は莫大な魔力を蓄え、かつ第三魔法の片鱗を見せた。
死亡者は出たが、魔術教会は成功と認めた。
そう、成功だ。
冬木の地の儀式は認められてしまったのだ。
聖杯戦争は今後も続くのだ。
そして、そう、偽杯。
偽杯は、最後の一人のマスターの手に渡った。
彼、あるいは彼女が何を望んだか。
魔術教会の記録の、それは秘匿事項である――
最終更新:2012年02月13日 16:23