トップ > 動画カテゴリ概要 > 動画編集のやり方 > ゆっくりMovieMaker / 2017年12月13日 (水) 19時34分30秒


ライブ配信でコメントを読みあげる方法については、各ライブ配信サイトで棒読みちゃんを使う方法をご覧ください。


大人気!ゆっくり動画を作るならこのソフト

  • ゆっくりMovieMaker(以下YMMと略)は、ゆっくり実況プレイ動画を効率的に作成するためのアプリです。YMMには以下のような特長があります。


▲ゆっくりMovieMaker

作業を簡略・自動化

  • YMMを使用すると、ゆっくり実況プレイ動画を作成するさいの編集作業を簡略化し、自動化することができます。具体的には、セリフを文字入力するだけでゆっくりボイス(音声合成のこと)および字幕を動画に追加し、登場キャラクターを表示させて口パクさせることが可能です。

  • たとえば、「ゆっくりしていってね」と入力すると、そのセリフを機械が自動的にしゃべってくれる動画になるわけです。字幕も表示できます。また、キャラクターの絵(立ち絵)を用意して表示させれば、「ゆっくりしていってね」というセリフに合わせて自動で口パクさせることもできます。

  • つまりセリフを入力するだけで、(1)ゆっくりボイスを追加し、(2)字幕を表示させ、(3)キャラクターに口パクさせることが可能ということです。YMMなしに一連の作業を行うとなると、かなりの手間がかかります。しかし、YMMを使用すれば(1)~(3)の作業を自動化できるわけです。

わかりやすい編集画面

  • YMMの編集画面はAviUtlに似ています。AviUtlを使用したことのある人なら、すぐに編集画面になじめることでしょう。プレビュー機能も搭載されているので、動画を確認しながらゆっくりボイスを追加するタイミングを決めることができます。

目次


必要なもの


動画


  • YMMで読み込んで編集するための動画が必要です。そこで、あらかじめゲームを録画しておきましょう。録画方法については、以下の解説記事をご覧ください。

        【YouTube・ニコ動】ゲーム実況のやり方・実況動画の作り方まとめ

AviUtl + 拡張編集プラグイン


  • これは重要なことですが、YMMを使用する場合は拡張編集プラグインを導入しているAviUtlが必要不可欠です。YMMだけではゆっくり実況プレイ動画を完成できません。したがって、同プラグインの基本的な使用方法は、あらかじめ理解しておいてください。


        AviUtlの使い方拡張編集プラグインの使い方

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注意点


YMMだけでは意味がない


  • まず、YMMにはゲームを録画する機能は搭載されていません。事前にゲームを録画してできた動画(プレイ動画)をYMMで読み込み、ゆっくりボイスを追加していくかたちになります。YMMでゲームを録画するわけではないので注意しましょう。


  • また、YMMには動画として保存する機能は搭載されていません。YMMでゆっくりボイスを追加するなどの編集をしたとしても、これだけではゆっくり実況プレイ動画は完成しないのです。YMMで作成した編集作業のデータを、AviUtlの拡張編集プラグインで読み込んで動画として保存する必要があります。詳細は後述します。


まったくの初心者には厳しい


  • ここまでの説明がちょっと難しいなと感じた人がいるかもしれません。動画作成・編集をしたことがない人にとって、ゆっくり実況プレイ動画を作成するのはハードルが高いはずです。厳しいことをいうようですが、まったくのPC初心者はそもそもゆっくり実況プレイ動画を作成すべきではありません*1

  • YMMを使ってゆっくり実況プレイ動画を投稿するためには、(1)ゲームを録画方法を知っている、(2)AviUtl拡張編集プラグインを使用できる、(3)動画をニコニコ動画またはYouTubeに投稿できる、という3点を満たしている必要があります。いずれの要件も満たしていない場合、かなりの覚悟が必要です。

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全体的な流れ


  • それでは、ゆっくり実況プレイ動画を投稿する場合の全体的な流れを確認しておきましょう。詳細は後述します。

  1. ゲームを録画する。
  2. 録画してできた動画をYMMで読み込む。
  3. YMMで編集作業をする(例 : ゆっくりボイスの追加、字幕・キャラの表示)。
  4. YMMで編集作業したデータを出力する。
  5. そのファイルをAviUtlの拡張編集画面にドラッグ&ドロップする。
  6. AviUtl拡張編集プラグインで編集し、動画として保存する。
  7. 動画を動画共有サイトに投稿する。

  • 注意したいのですが、たまにゲームを録画する時点でゆっくりボイスを同時に入れるものだと誤解している人がいます。しかし、TV番組のナレーションと同じで、ゆっくりボイスは後付けです。ゲームの録画中は、たんにゲームをプレイするだけです。

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ダウンロード/インストール




  • 「YukkuriMovieMaker.exe」をダウンロードしたら、これをダブルクリックします。インストール完了後、YMMが自動的に起動します。

  • 2018年1月現在、ゆっくりMovieMaker4(アルファ版)がリリースされています。AviUtlを使わずに動画を出力できるようになったのが大きな特長です。上の図でいうと4番めの作業が不要になりました。このページで解説しているのは、ゆっくりMovieMaker3のほうです。注意してください。

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動画の読み込み


  • YMMで動画を読み込んでみましょう。タイムライン上に動画をドラッグ&ドロップします。タイムライン上にあるからも動画を開くことができます。YMMで動画を読み込むと、タイムライン上に帯が表示されます。この帯のことをアイテムといいます。動画を読み込めなかった場合は、YMM公式サイトのオンラインヘルプをご覧ください。


  • YMMで動画を読み込んださい、画面の上下、または四方に黒帯が表示されたり、画面が欠けることがあるかもしれません。その場合は、タイムラインウィンドウ上にある「プロファイル」をクリックし、「画面サイズ」を適当なものにします。もし画面サイズが不明である場合は、真空波動研というアプリケーションで動画を調べることができます*2


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ゆっくりボイスの追加


ゆっくりボイスを追加する


  • ゆっくりボイスを追加するためにはセリフを入力します。そうすることで、 自動的にゆっくりボイスが追加されます。とても簡単です。

  1. ゆっくりボイスを追加したい場所にスクロールバー(赤い縦のラインのこと)を移動する*3
  2. キャラクターを選択する(通常は「ゆっくり霊夢」)。
  3. テキストボックスにセリフを入力する(改行は「Shift」キー+「Enter」キー)。
  4. 「Enter」キーを押すか、または「追加」ボタンをクリックする。
  5. ゆっくりボイスが追加される。


追加モードの変更


  • テキストボックス右横にある「-」ボタンをクリックすると、「追」ボタンが表示されます。これは追記モードといい、ゆっくりボイスを追加するとスクロールバーが自動的に末尾に移動する状態です。連続してゆっくりボイスを追加したい場合に切り替えるとよいかもしれません。

  • 「追」ボタンをさらにクリックすると「結」ボタンが表示されます。これは連結モードといい、複数のゆっくりボイスがつねに連結した状態になります*4。連結モード時は、タイムラインの同一レイヤー上でゆっくりボイスを左右に移動しても、連結状態は解除されません。

セリフの変更


  • ゆっくりボイスを追加後、しゃべらせたいセリフを変更したい場合は、以下のようにします。

  1. アイテム(変更したいセリフ)をクリックまたはダブルクリックする。
  2. アイテム編集ウィンドウが表示される。
  3. セリフ」を書き換える。
  4. 「Enter」キーを押すか、またはをクリックする(これを忘れると音声に反映されない)。
  5. アイテム編集ウィンドウは閉じてもよい。


字幕およびキャラ素材との連携


  • YMMでは、ゆっくりボイスと字幕の連携、およびゆっくりボイスとキャラ素材の連携が可能です。極端にいうと、セリフを入力するだけで、字幕およびキャラクターの絵を自動で追加できるということです。設定方法については後述します。

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字幕の追加


  • つぎは字幕を表示してみましょう。字幕表示は、伝えたいことを明確にしたり、おもしろさを強調する効果があります。

ゆっくりボイスと字幕を連携させる場合


  • ゆっくりボイスを追加したさいに、そのセリフを自動的に字幕として表示することができます。これがゆっくりボイスと字幕の連携です。

  1. タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックする。
  2. キャラクター編集ウィンドウが表示される。
  3. 左側のリストでキャラクターを選択する(通常は「ゆっくり霊夢」)。
  4. 「字幕」タブの「字幕を表示する」にチェックを入れる。
  5. キャラクター編集ウィンドウは閉じてもよい。
  6. 以降、セリフを追加すると、自動的にゆっくりボイスと字幕が追加されるようになる。


ゆっくりボイスと字幕を連携させない場合


  • ゆっくりボイスと字幕を連携させずに、純粋に字幕のみを表示することもできます。

  1. 字幕を表示したい場所にスクロールバーを移動する。
  2. タイムラインのをクリックする。
  3. タイムラインに「字幕アイテム」が追加されるので、クリックまたはダブルクリックする。
  4. アイテム編集ウィンドウが表示される。
  5. 字幕として表示したい文字を「テキスト」横の部分に入力する。

字幕の詳細設定


  • 文字(フォント)の種類、字幕のサイズ・位置・色、フェードイン・フェードアウトなどは、通常はキャラクターごとに設定していきます。

  1. タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックする。
  2. キャラクター編集ウィンドウが表示される。
  3. 左側のリストでキャラクターを選択する(通常は「ゆっくり霊夢」)。
  4. 「字幕」タブを開く。
  5. 各種設定をする*5
  6. キャラクター編集ウィンドウは閉じてもよい。
  7. 以降、字幕を新たに追加するたびに、いま行った設定で字幕が表示される。


  • 字幕の位置を変更する方法については、以下の方法のほうが簡単です。実際に画面上で字幕をドラッグして位置を変更できるからです。

  1. ゆっくりボイスと字幕を連携させた状態で、ゆっくりボイスを追加する。
  2. スクロールバーをゆっくりボイスのアイテムの上に移動する。
  3. 追加したゆっくりボイスをクリックまたはダブルクリックする。
  4. アイテム編集ウィンドウが表示される。
  5. 「字幕」で「個別に設定する」を選択する。
  6. 「字幕」という設定項目が新たに表示される。
  7. メインウィンドウ(映像が表示されている画面のこと)上で字幕をドラッグして、任意の位置に移動する。
  8. アイテム編集ウィンドウで「デフォルトに設定」をクリックする*6
  9. アイテム編集ウィンドウは閉じてもよい。
  10. 以降、字幕を新たに追加するたびに、いま行った設定で字幕が表示される。


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キャラ素材の表示


キャラ素材について


  • YMMでは、画面にキャラクターを表示することができます。さらに、そのキャラクターが実際にしゃべっているように見せることも可能です。キャラクターを表示させれば、ゆっくりボイスに合わせて自動的に口パクするようになるわけです。この機能により、ふつうの動画とは違うユニークなゆっくり実況プレイ動画を容易に作成できることでしょう。


  • 画面に表示するキャラクター(キャラ素材)は無料でダウンロード可能です。キャラ素材としていくつか使用できますが、もっともスタンダードなのは「ゆっくり霊夢」です。ほかのキャラ素材については、オンラインヘルプを参考にしてください。キャラ素材の表示方法は以下のとおりです。

キャラ素材を準備する(1)


  • まずはキャラ素材を表示するための準備を行います。この準備は、適切な設定にしておけば以後設定しなおす必要はありません。

  1. キャラ素材をnicotalk&キャラ素材配布所からダウンロードする。
  2. メインウィンドウの「ファイル」→「設定」→「キャラ素材」タブで「全般」タブを開く。
  3. ダウンロードしたZIPファイルを解凍せずに直接、「ここにファイルをD&Dして素材をインストール」にドラッグ&ドロップする。
  4. 画面を順に進めていき、「素材の追加が完了しました。」と表示されたら「完了」をクリックする。
  5. 「aviutl.exe」で 「aviutl.exe」の場所を指定する。
  6. 「OK」をクリックする。


キャラ素材を準備する(2)


  • 引き続き、キャラ素材を表示するための準備を行います。

  1. タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックする。
  2. キャラクター編集ウィンドウが表示される。
  3. 左側のリストで任意のキャラクターを選択する。
  4. 「キャラ素材」タブで「全般」タブを開く。
  5. 「素材名」で素材を選択する(例 : 「ゆっくり霊夢」を選択)。
  6. キャラクター編集ウィンドウは閉じてもよい。


キャラ素材を追加する


  • 最後にキャラ素材を追加するための作業を行います。この設定は毎回行う必要があります。

  1. タイムラインウィンドウ下部にあるキャラ素材専用タイムライン上で右クリックする。
  2. 表示されたメニューから、いずれかを選択する。
  3. キャラ素材が表示され、ゆっくりボイスが追加されている場合は自動的に口パクする。
  4. キャラ素材が表示されない場合は、「+」ボタンをクリックして「キャラ素材」タブで「X」と「Y」を0にする。
  5. それでもキャラ素材が表示されない場合は、オンラインヘルプを参照のこと。


キャラ素材専用タイムライン上にキャラ素材を追加するのを忘れないようにしましょう。

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キャラ素材の詳細設定


キャラ素材の表示位置・大きさ


  • キャラ素材の表示位置・大きさは、通常はキャラクターごとに設定していきます。

  1. タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックする。
  2. キャラクター編集ウィンドウが表示される。
  3. 左側のリストで任意のキャラクターを選択する。
  4. 「キャラ素材」タブの「全般」タブを開く。
  5. X」「Y」の数値を変更すると、キャラ素材の表示位置が変わる*7
  6. 拡大率」の数値を変更すると、キャラ素材の大きさが変わる*8
  7. キャラクター編集ウィンドウは閉じてもよい。
  8. 以降、キャラ素材を新たに追加するたびに、いま行った設定でキャラ素材が表示される。


  • 以下の方法でもキャラクターごとにキャラ素材の位置・大きさを変更できます。こちらのやり方のほうが直感的にできるかもしれません。

  1. スクロールバーをキャラ素材上に移動する。
  2. タイムライン上のキャラ素材をクリックまたはダブルクリックする。
  3. アイテム編集ウィンドウが表示される。
  4. メイン画面上でキャラ素材をドラッグして、任意の位置に移動する。
  5. アイテム編集ウィンドウで「拡大率」を変更する*9
  6. アイテム編集ウィンドウで「デフォルトに設定」をクリックする*10
  7. アイテム編集ウィンドウは閉じてもよい。
  8. 以降、キャラ素材を新たに追加するたびに、いま行った設定でキャラ素材が表示される。

キャラ素材の非表示


  • セリフがないときにキャラ素材を表示したくない場合、すなわちセリフがあるときだけキャラ素材を表示したい場合は、以下のように設定します。

  1. タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックする。
  2. キャラクター編集ウィンドウが表示される。
  3. 左側のリストで任意のキャラクターを選択する。
  4. 「キャラ素材」タブの「その他」タブを開く。
  5. 「セリフ無し表示」のチェックを外す。


表情の設定


  • キャラクターの表情を変更することもできます。ただし、そのためにはキャラ素材が表示されていることが前提です。キャラ素材が表示されていない状態で表情を変更しても意味がありません。

  1. ゆっくりボイスを追加する。
  2. ゆっくりボイス(表情を変更したいときのセリフ)をクリックまたはダブルクリックする。
  3. アイテム編集ウィンドウが表示される。
  4. キャラ素材 / パーツ」で表情を設定する。
  5. アイテム編集ウィンドウは閉じてもよい。

  • ゆっくりボイスがない状態でキャラクターの表情を変更したい場合は、タイムラインウィンドウのをクリックし、アイテム編集ウィンドウの「キャラ素材 / パーツ」で表情を設定してください。

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キャラクター編集


キャラクター編集とは


  • タイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックすると、キャラクター編集を行うことができます。キャラクター編集では、「ゆっくり霊夢」や「ゆっくり魔理沙」などキャラクターごとに各種設定を行います。


  • たとえば、ゆっくり霊夢は通常よりもおっとりした口調にして字幕は水色にし、他方でゆっくり魔理沙は通常よりも早い口調にして字幕はピンク色にする、というような変更をしたい場合は、キャラクター編集で設定しましょう。このようにしてキャラクターごとに各種設定を保存できるのがキャラクター編集です*11

  • キャラクター編集をするためには、まずタイムラインウィンドウの「+」ボタンをクリックします。そして、キャラクター編集ウィンドウが表示されたら、左側のリストでキャラクターを選択して各種設定をしていくことになります。


「全般」タブ


  • 「全般」タブでは、ゆっくりボイスについての設定を行います。声質、速度、音量が重要です。

タブ 設定 説明
「全般」タブ キャラクター名 キャラクターの名称
声質 声の種類
速度 セリフを読みあげる速度
音程 セリフの音程
パン セリフが聞こえてくる左右の方向
音量 セリフの音量
フェードイン セリフのフェードインに要する時間
フェードアウト セリフのフェードアウトに要する時間
レイヤー ゆっくりボイスを追加するレイヤー番号
ラベル キャラクターのアイテムの色

「字幕」タブ


  • 「字幕」タブでは、ゆっくりボイスと字幕を連携している場合における字幕の設定を行います。文字(フォント)の種類、色、大きさ、装飾、位置、フェードイン・フェードアウトなどの設定が重要です。

タブ 設定 説明
「字幕」タブ 字幕を表示する ゆっくりボイスと字幕を連携させる
フォント 文字の種類
サイズ 文字の大きさ
装飾 文字の装飾。文字をめだたせる効果
描画基準
文字色 文字の色
影・縁色 装飾の色
X 文字の表示位置(横)
Y 文字の表示位置(縦)
不透明度 文字の不透明度。1未満で文字が透明に
回転 文字の回転角度
フェードイン 文字のフェードインに要する時間
フェードアウト 文字のフェードアウトに要する時間
太字 文字を太字にする
イタリック 文字を斜体にする

「キャラ素材」タブ


  • 「キャラ素材」タブでは、キャラ素材についての設定を行います。詳細な設定については、オンラインヘルプをご覧ください。

「追加アイテム」タブ


  • 「追加アイテム」タブでは、ゆっくりボイスの再生と同時に表示する字幕や画像についての設定を行います。追加アイテムとして字幕を設定しておくと、たとえばゆっくり霊夢がしゃべっているときだけ、セリフの上あたりに「ゆっくり霊夢」と表示できます*12。また、追加アイテムとして画像を設定しておけば、字幕背景を表示することも可能です。


▲追加アイテムとして、字幕と画像を表示するように設定したところです。キャラクターがしゃべるたびに、ゆっくり霊夢の上に名前が表示され、かつ字幕背景が表示されるようにしました。

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アイテム編集


  • 以上で、おおよその編集をYMMでできるようになったことでしょう。もう少し細かい編集をしたいという場合は、アイテム編集するとよいかもしれません。アイテム編集では、タイムライン上のアイテムを編集することができます。

アイテム編集ウィンドウでの編集


  • アイテム編集する必要がある場合というのは、おもにキャラクターごとではなく場面ごと(アイテムごと)に設定を変えたい場合です。たとえば、ゆっくり霊夢のセリフは画面下部に小さく表示されるように設定したとしましょう。これはキャラクター編集で可能です。しかし、特定のセリフだけ画面中央に大きく表示したいという場合は、キャラクター編集では対応できません*13。そこでアイテム編集をするわけです。

  • アイテム編集をするには、アイテムをクリックするか、またはダブルクリックします*14。そして、アイテム編集ウィンドウで設定していきます。ここで設定できる内容はアイテムによって異なります。実際にアイテム編集ウィンドウで確認してみてください。通常はキャラクター編集ウィンドウでキャラクターごとに設定し、必要に応じてアイテム編集ウィンドウでアイテムの設定をするようにしましょう*15


▲左から順に、動画ファイル、ゆっくりボイス、キャラ素材のそれぞれのアイテム編集画面

タイムラインウィンドウでの編集


  • タイムラインウィンドウでもアイテム編集ができます。アイテムはカット可能です。アイテムをカットするには、アイテム上で右クリックして「現在の位置で分割」または「再生位置で分割」を選択し、「Delete」キーを押します*16。アイテム分割後は、アイテム編集ウィンドウで「倍速」を2に設定することで、動画を倍速にできます。


  • ただし、YMMでこれらの編集した場合、あとでAviUtlでデータを読み込んださいに編集した場所がズレることがあるかもしれません。拡張編集プラグインでも同様の編集はできるので(詳細は、AviUtl拡張編集(3)参照)、AviUtlで行うほうが安全です。

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exoファイルの出力と動画のエンコード


exoファイルについて


  • YMMでの編集が完了したら、あとは(1)exoファイルとよばれるファイルを出力して、(2)それをAviUtl拡張編集プラグインで読み込み、(3)エンコードする(動画として保存する)だけです。

exoファイルの出力からの流れ


  • 実際の作業の流れは以下のとおりです。

  1. メインウィンドウで「ファイル」→「出力」の順にクリックするか、またはタイムラインウィンドウのをクリックする。
  2. 適当なファイル名を入力し、保存場所を決めて「保存」をクリックする*17
  3. exoファイルが出力される。
  4. exoファイル出力と同時に、AviUtlが自動的に起動する*18
  5. AviUtlで「設定」→「拡張編集の設定」にチェックが入っていることを確認する。
  6. AviUtlの拡張編集ウィンドウに、exoファイル(.exo)をドラッグ&ドロップする*19
  7. 動画に問題がないことをひととおり確認する。YMMでキャラ素材が表示されているのに、AviUtl拡張編集プラグインのほうでは表示されていないという場合は、オンラインヘルプを参照。
  8. 必要であれば編集を行う。
  9. AviUtlで、「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張 x264 出力(GUI) Ex」で動画をエンコードする。
  10. 動画を動画共有サイトに投稿する。


▲AviUtlの拡張編集画面に、exoファイルをドラッグ&ドロップします。

  • 上の8番についてですが、ニコニコ動画に動画を投稿する場合、「ファイル」→「プラグイン出力」→「拡張 x264 出力(GUI) Ex」で動画をエンコードする方法がお薦めです。ただし、事前にx264guiExというソフトを導入しておく必要があります。

        ニコニコ動画に高画質な動画をアップロードする方法を参照

  • YouTubeに動画を投稿する場合は、YouTube側の仕様に合わせた動画にするため、基本的に動画の長さは15分以内、かつファイルサイズは2GB以下にします。

        YouTubeに動画を投稿する方法を参照

プロジェクトファイル(.ymmp)について


  • たまにあるミスとして、メインウィンドウで「ファイル」→「保存」(または「別名保存」)で作成したファイル(.ymmp)をAviUtl拡張編集プラグインで読み込めないという人がいます。しかし、このファイルをAviUtl拡張編集プラグインで読み込めないのは仕様です。動画ではないので、動画共有サイトに投稿することもできません。

  • では、「ファイル」→「保存」で作成したファイルはどのような目的で使うのかというと、YMMの編集作業をいったん中断して後日再開したい場合に使用するのです(プロジェクトファイル)。保存しておいたプロジェクトファイルは、YMMのメインウィンドウにドラッグ&ドロップすることで読み込むことができます(または「ファイル」→「開く」)。

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操作・画面の説明


  • YMMでの操作について簡単にまとめておきます。AviUtl拡張編集プラグイン使用時の操作に似ています。

メインウィンドウ


  • メインウィンドウでは動画が再生されます。この動画を見ながら編集作業を進めていきます。


操作 説明
キーボードの「スペース」キーを押す 動画を再生・一時停止する。「スペース」キーは頻繁に使用する。
シークバーをクリック(スライダーをドラッグ) 動画の再生位置を変更する
「閉じる」ボタンをクリック ゆっくりMovieMakerを終了する
ウィンドウの角をドラッグ 再生画面の大きさを変更する。動画には影響しないので好みに応じて調整する。
音量調節バーをドラッグ 音量を調整する

タイムラインウィンドウ


  • タイムラインウィンドウは、編集作業をするエリアです。このエリアには追加した各種アイテムが表示されます。


操作 説明
アイテムをクリック アイテムを選択状態にする。アイテム編集ウィンドウを切り替える。
「Ctrl」キー+複数のアイテムをクリック 複数のアイテムを選択した状態にする
「Sift」キー+複数のアイテムをクリック 複数のアイテムをまとめて選択した状態にする
「Ctrl」キー+「A」キー 全アイテムを選択した状態にする
アイテムをダブルクリック アイテム編集ウィンドウが表示されていない場合は、これを表示する
アイテムを右クリック アイテムの編集・分割・削除
アイテムをドラッグ タイムライン上でのアイテムの位置を変更する
アイテムの左右端をドラッグ アイテムの長さを変更する
アイテムをクリック後「Delete」キーを押す アイテムを削除する
「Layer」をクリック レイヤーの表示・非表示を切り替える
マウスホイールを回転 タイムラインを横方向にスクロールする
「Layer」上で「Alt」キーを押しながらマウスホイールを回転 タイムラインを縦方向にスクロールする。
バーをクリックまたはスライダーをドラッグ タイムラインの倍率を調整する。必要に応じてタイムラインを拡大・縮小する。
「元に戻す」ボタンをクリック 編集作業をひとつ手前に戻す
「やり直し」ボタンをクリック 「元に戻す」を取り消す
「Ctrl」キー+「C」キー アイテムをコピーする
「Ctrl」キー+「V」キー コピーしたアイテムをペーストする

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その他


  • VOICEROID+(リンク先 : Amazon)の音声をゆっくりボイスの代わりとして使用することができます(カスタムボイス機能)。やり方は、VOICEROID+で保存した音声ファイル(セリフ)をYMMのテキストボックスにドラッグ&ドロップして「Enter」キーを押すだけです。通常は字幕も自動で表示されます*20

  • YMM開発者の饅頭遣い氏によると、YMMを使用して作成した動画はsm20953272の子作品としてコンテンツツリーに登録してほしいとのことです。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

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関連ページ






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最終更新:2017年12月13日 19:34

*1 YMM自体は使いやすいアプリケーションです。ゆっくり実況プレイ動画を作成するさいに難しいのは、動画編集関係の知識を習得する必要がある点です。この知識がゼロの状態からゆっくり実況プレイ動画を作成するのは、あまりにも多くの時間と労力がかかるでしょう。最初はやるべきことが多く、しかもわからないことだらけになるはずです。

*2 真空波動研で動画を調べたとき、たとえば「640x360」と表示されているのであればYMMの「画面サイズ」でも「640x360(ニコニコ動画(16:9))」を選択します。

*3 スクロールバーを移動するには、「スペース」キー を押して動画を再生するか(再度「スペース」キーを押すと一時停止)、スクロールバーをドラッグします。タイムラインの任意の位置でクリックしてもかまいません。

*4 発動要件は、(1)同一レイヤーにゆっくりボイスを複数追加すること、(2)指定した秒数内(初期設定では10秒)に複数のゆっくりボイスを追加すること、です。秒数については、「ファイル」→「設定」→「タイムライン」タブで「連結モード時に連結するゆっくりボイスの範囲」で変更できます。

*5 字幕の位置は「X」「Y」で設定できます。また、字幕の大きさは「サイズ」で設定するか、メインウィンドウの字幕上でマウスホイールを回転させて変更できます。

*6 「デフォルトに設定」をクリックすることで、キャラクター編集ウィンドウで設定したのと同じ効果になります。つまり、キャラクターのデフォルト設定になります。したがって、字幕を新しく追加すると以降はいま設定した位置に字幕が表示されます。なお、かりにメインウィンドウ上で字幕をドラッグしただけの場合(「デフォルトに設定」をクリックしていない場合)は、その字幕の位置だけが変わり、ほかの字幕の位置は変わりません。

*7 「X」「Y」の数値が不適当である場合、キャラ素材が表示されなくなります。もしそうなった場合は、いったん「X」「Y」の数値を0にしてください。

*8 「拡大率」を0にするとキャラ素材が表示されなくなるので、0にはしません。

*9 キャラ素材の大きさは、メインウィンドウのキャラ素材上でマウスホイールを回転させることでも変更できます。

*10 「デフォルトに設定」をクリックすることで、キャラクター編集ウィンドウで設定したのと同じ効果になります。つまり、キャラクターのデフォルト設定になります。したがって、キャラ素材を新しく追加すると以降はいま設定した位置にキャラ素材が表示されます。なお、かりにメインウィンドウ上でキャラ素材をドラッグしただけの場合(「デフォルトに設定」をクリックしていない場合)は、そのキャラ素材の位置だけが変わり、ほかのキャラ素材の位置は変わりません。

*11 もちろん、特定の場面でだけ文字の色や大きさを変えたいということもあるでしょう。いまの例でいうと、ゆっくり霊夢の字幕はピンク色ですが、特定の場面でだけ白色にする、というようなこともできます。このような編集をしたいときは、後述するアイテム編集の出番です。しかし、まずはキャラクター編集についてしっかりと理解しておくようにしましょう。キャラクター編集が基本だからです。

*12 こうすることで、動画の視聴者は「ゆっくり霊夢」というキャラクターがセリフをしゃべっていることがわかります。

*13 キャラクター編集では、文字どおりキャラクターごとにしか設定できないからです。たとえば、ゆっくり霊夢のセリフの表示位置についてキャラクター設定で行うと、そのすべてのセリフが画面の同じ位置に表示されます。通常はこれでよいのですが、特定の何個かのセリフだけ違う場所に表示したいのであれば、アイテム編集する必要があります。

*14 アイテム編集ウィンドウが表示されている場合は、アイテムをクリックします。表示されていない場合はダブルクリックです。

*15 アイテムには、ゆっくりボイス、字幕、動画ファイル、音声ファイル、画像ファイル、キャラ素材表情があります。慣れないうちはアイテム編集しないほうが無難です。

*16 「現在の位置で分割」は、マウスを右クリックした部分でアイテムを分割します。「再生位置で分割」は、スクロールバーがある位置でアイテムを分割します。分割したアイテムは、右クリックして「削除」を選択することでも削除可能です。

*17 このとき、「以下の動画のFPSが正常に取得されていません。このまま出力すると、動画のカットが正常に反映されない可能性があります。無視して出力を続行しますか?」というメッセージが表示された場合は、アイテム編集ウィンドウを開き(タイムライン上の動画をダブルクリック)、「FPS」に「30」と入力して「Enter」キーを押してください。

*18 AviUtlを自動起動したくない場合は、「ファイル」→「設定」→「キャラ素材」タブ→「全般」タブで「exo出力後にAviUtlを起動する」をOFFにしてください。

*19 exoファイルをAviUtl本体にドラッグ&ドロップすると、「ファイルの読み込みに失敗しました。このファイル形式には対応していないか対応するコーデックやプラグインが登録されていない可能性があります。」と表示されます。なお、exoファイルをダブルクリックした場合も上記エラーが表示されます。

*20 VOICEROID+でセリフを入力して保存すると、音声ファイルとテキストファイルが生成されます。そして、この音声ファイルをYMMにドラッグ&ドロップして「Enter」キーを押すと、VOICEROID+の音声が入ると同時に、セリフもいっしょに入るということです。