トップ > キャプボカテゴリ概要 > 各キャプチャーボードの詳しい使い方 > GV-USB3/HDの使い方 / 2020年07月01日 (水) 08時30分09秒


キャプチャーボードの基本的な知識については、キャプチャーボードをご覧ください。
キャプチャーボードの選び方については、キャプチャーボードの選び方をご覧ください。


動画編集ソフトが付属した、コスパのよいキャプチャーボード

  • GV-USB3/HDは、アイ・オー・データ機器が開発・製造・販売しているHDMIキャプチャーボードです。



GV-USB3/HD(リンク先 : Amazon)

動画編集ソフト「PowerDirector 14」が付属

  • PowerDirectorは、定番の動画編集ソフトです。本来であれば、ソフト単体で1万円以上するのですが、それが最初からGV-USB3/HDに付属されています(DVD-ROM収録)。GV-USB3/HDの価格を考慮すると、お得でしょう。

  • ただし、PowerDirectorのバージョンは少し古いものとなっています。また、完全版ではなく機能が制限されています(後述)。

        PowerDirectorの詳しい使い方(新サイト)

1080p/60fps完全対応

  • 1080p/60fpsに完全対応しています。

大画面TVにゲーム画面を出力してプレイできる

  • TVにゲーム機の映像・音声を出力してゲームをプレイできる機能を搭載しています(パススルー出力機能)。TVに映したゲーム画面を見ながら録画やライブ配信をすれば、ふだんと同じ状態で快適にゲームをプレイできるでしょう。

目次


動作環境・製品仕様


GV-USB3/HD
GV-USB3/HD(Amazonで価格を見る)
GV-USB3/HD
接続方式 USB 3.0
エンコードタイプ ソフトウェアエンコード
ビデオ入力端子 HDMI端子
対応OS Windows 10/8.1/8/7(64bit)

  • GV-USB3/HDには、(1)縦置きスタンド、(2)HDMIケーブル(約1.5m)、(3)USBケーブル、(4)DVD-ROMが付属されています。(1)はGV-USB3/HD本体を縦置きしたい場合に使用してください。



  • 外付けHDDであるEX-HD2CZ(リンク先 : Amazon)とGV-USB3/HDがセットになったタイプも売られています。これは、外付けHDDがないとGV-USB3/HDを使用できないということではありません。ゲームを録画するとHDDの容量が大きく減るので、大容量のHDDがセットになったタイプもある、というだけの話です。


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接続可能なゲーム機の例


  • GV-USB3/HDが対応しているゲーム機は、HDMI端子を搭載しているゲーム機です(例 : Switch、PS4)。ただし、GV-USB3/HDはHDCP非対応であるため、PS3とHDMI接続してもゲーム画面を録画できません。対処法は後述します。

  • 下表は、GV-USB3/HDに接続できるゲーム機と、そうでないものをまとめたものです。

HDMI端子による接続
備考
PS4 PS4側の設定でHDCPをOFFにしておく
PS3 × ただしHDMI分配器を使えば対処可能(後述)
PS2 ×
Switch 問題なし
Switch Lite ×
Wii U 問題なし
Wii ×
Xbox 360 問題なし
Xbox One 問題なし
PSP-3000/2000 ×
PS Vita TV × ただしHDMI分配器を使えば対処可能
iOSデバイス 問題なし

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各種ソフトをインストールする


ダウンロード


  • まずはソフトをダウンロードします。ドライバー、キャプチャーソフト、動画編集ソフトの3つが含まれています。今回は、公式サイトからソフトを入手してインストールする方法をご紹介します。もちろん、製品付属のDVD-ROMからインストールしてもかまいません。

  1. 公式サイトにアクセスする。
  2. 「ご使用のOSを選択してください」でOSを選択し、「ダウンロードページに進む」をクリックする。
  3. 「ダウンロード」をクリックする。
  4. ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックする。
  5. 「gvusb3hd」というフォルダができるので、これを開く。
  6. 「GVUSB3HD.exe」(または「GVUSB3HD」)をダブルクリックする。



ドライバー


  • ドライバーは、GV-USB3/HDをPC上で動作させるために必要です。GV-USB3/HDをPCに接続するまえに、ドライバーをインストールします。

  1. 「GV-USB3 / HDドライバー」をクリックする。
  2. 画面を順に進めていく。
  3. ドライバーのインストールが完了する。



キャプチャーソフト(I-O DATA HD Mix Capture)


  • キャプチャーソフトは、ゲーム画面をPCに映したり、録画するために使用します。GV-USB3/HDのキャプチャーソフトの名称は、「I-O DATA HD Mix Capture」です。必ずしもインストールしなくてもよいのですが、念のため入れておきましょう。

  1. 「I-O DATA HD Mix Capture」をクリックする。
  2. 画面を順に進めていく。
  3. キャプチャーソフトのインストールが完了する。



動画編集ソフト(PowerDirector 14 for I-O DATA)


  • 動画編集がしたいなら、PowerDirector 14もインストールします。注意点ですが、Webサイトからは同ソフトをダウンロードできません。DVD-ROMに収録されているので、これをインストールしましょう。

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ゲーム機を接続する


  • ゲーム機をGV-USB3/HDにHDMI接続します。本製品にはHDMI端子が2個搭載されていますが、「IN」の部分にゲーム機を接続します。「OUT」のほうではありません。「OUT」にはTVを接続します(後述)。

Switch、PS4などの場合


  • Switch、PS4などの場合は、そのままHDMIケーブルでGV-USB3/HDと接続します。



PS3の場合





iOSデバイスの場合





        キャプチャーボードを使ってiPhoneの画面をPCに映す方法を参照

▲画面の上へ

ゲーム画面を映す方法


  • それでは、ゲーム画面を付属のキャプチャーソフトに映してみましょう。

本製品がUSB 3.0ポートに接続されていることを確認します。USBハブは使用せず、直接つなげてください。

ゲーム機の電源を入れます。

付属のキャプチャーソフトを起動すると、ゲーム画面が映ります。ゲーム音もPCから出ます。



▲『アンチャーテッド 古代神の秘宝』(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)より

ゲーム音量は、スピーカーアイコンで調整することができます。ここでの音量調整は、録画には影響しません。自由に調整してください。



ゲーム画面をフルスクリーン表示にしたいときは、ゲーム画面の部分をダブルクリックします。

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ゲーム画面を録画する方法


  • ゲーム画面を映したら、つぎは録画してみましょう。録画ボタンをクリックするだけで可能ですが、最初に簡単な設定を行います。

スパナアイコンをクリックして設定画面を開きます。「録画設定」タブを開いてください。



通常、「録画ファイルの画質」は初期設定の「高画質」のままでかまいませんが、「最高画質」にすることもできます。ただし、ファイルサイズは大きくなります。



「録画ファイルの保存先」で動画の保存先決めましょう。「参照」をクリックして、任意の場所に設定します。録画すると、その場所に動画ができあがります。



GPU 設定」は、重要な設定です。初期設定では「使用しない」になっています。しかし、この状態で録画するとPCが異常に重くなります。そこで、「使用しない」以外のものを選びましょう。



▲「Nvidia NVENC」でなく別の名称が表示されるかもしれませんが、それで問題ありません。なお、環境によっては「使用しない」以外に選ぶことはできません。

「適用」→「完了」の順にクリックして設定画面を閉じます。

録画を開始します。



録画を停止して、動画を確認してみましょう。保存した動画は、PowerDirector 14で編集することができます。同ソフトの使い方は、4Gamer.netを参照してください。もちろん、AviUtlで編集することもできます。

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自分の声を動画に入れる方法


  • ゲーム実況動画を作るには、自分の声を動画に入れる必要があります。マイクをPCに接続して、付属のキャプチャーソフトで簡単な設定を行いましょう。

  1. マイクをPCに接続しておく。
  2. 付属のキャプチャーソフトの設定画面を開く。
  3. 「カメラ/マイク設定」タブを開く。
  4. マイクを「使用するマイク」で選択する。
  5. 「マイク音量」のスライダーを右に移動する。
  6. 必要であれば、「マイクの音をスピーカー/ヘッドフォンから出力する」にチェックを入れる*1
  7. 「適用」→「完了」の順にクリックする。



▲「使用するマイク」の部分に表示される名称は、PCの環境によって異なります。

  • メインウィンドウに戻って録画を開始します。

  1. マイクのアイコンがミュートになっていないこと、および緑色のレベルメーターが動いていることを確認する。
  2. 録画を開始する。
  3. マイクに向かって声を入れる。
  4. 録画を停止する。



  • マイク音がゲーム音にかき消されて聞こえづらい場合は、設定画面を開いてください。そして、「その他の設定」タブの「HDMI 入力の音量」でスライダーを左に移動します。50~70%にしてみましょう。動画に入るゲーム音を小さくすることができます。



  • マイク音量自体を大きくしたい場合は、以下の記事をご覧ください。

        マイクの音が小さいときの対処法を参照

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ライブ配信のやり方


  • 一般的に、ゲーム配信では配信ソフトを用いることになります。配信ソフトというのは、文字どおりライブ配信するために使うアプリです。具体的には、これを使ってゲーム画面やゲーム音、マイク音をリアルタイムで配信するわけです。定番の配信ソフトとして、OBS Studio、またはXSplitを覚えておきましょう。



  • ゲーム配信の基本的なやり方については、下記ページをご覧ください。配信サイトごとに、配信ソフトの設定方法を解説しています。

解説記事 備考
ニコニコ生放送 こちら
ツイキャス こちら
Twitch こちら お薦め
YouTube Live・YouTube Gaming こちら お薦め
OPENREC こちら
Mixer(旧Beam) こちら

  • OBS Studioにゲーム画面を映す方法を知りたい場合は、下記ページをご覧ください。GV-USB3/HDの設定例についても解説しています。ただし、読むのは後回しでかまいません。中・上級者用です。

        OBS Studioの映像キャプチャーデバイスの設定方法を参照

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アマレコTVの使い方


  • 付属のキャプチャーソフトの代わりに、アマレコTVを使うことができます。多くの点でアマレコTVのほうが優秀なので、基本的にはこちらを使いましょう。実際に使用すればわかりますが、付属のキャプチャーソフトはCPU使用率が高く(つまり重い)、遅延も大きいのが欠点です。基本的に、GV-USB3/HDはアマレコTVとセットで使用してください。



  • ただ、アマレコTVを導入する場合、初回時にいろいろと手間がかかります。ダウンロードすればすぐに使えるというものではありません。また、無料で使い続けることができますが、ロゴが小さく動画に入り込みます。

        アマレコTVを参照

  • アマレコTVの設定そのものは簡単です。一例ですが、下図のように設定すればゲーム画面がアマレコTVに映ります。そして、アマレコTVの録画ボタンをクリックすれば録画できます。



▲「グラフ1 (デバイス)」タブでの設定例

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遅延とパススルー出力について


  • GV-USB3/HDの遅延は、筆者がアマレコTVで計測したかぎりでは0.05秒以下でした。ゲームのジャンルによっては、遅延していることに気づかないかもしれません。これに対し、付属のキャプチャーソフトについては、フルスクリーンにしたときに0.1秒ほど遅延することがありました。



  • もし遅延が気になる場合は、TV(モニター)を1台用意し、GV-USB3/HDの「OUT」の部分とTVをHDMI接続してください。そして、TVに映っているゲーム画面を見ながらプレイします(パススルー出力)。同時にPCのほうで録画・ライブ配信することもできます。



  • PCをシャットダウンしたり、スリープ状態にしているときは、パススルー出力が中止されます。つまり、このときはTVにゲーム画面が映りません。TVにゲーム画面を映したいなら、PCは通常どおり起動させておきましょう。

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筆者がGV-USB3/HDを使用した感想



よい点


  • 最初からPowerDirecor 14が付属されている。最新バージョンではないが、これがあるかないかで動画編集のしやすさが違う。2018年11月時点では、 PowerDirector 17(リンク先 : Amazon)が最新バージョン。
  • 製品の価格からPowerDirectorの価格を大ざっぱに差し引くと、コスパがよいように思える。
  • 付属のキャプチャーソフトの設定は理解しやすい。ゲーム実況動画を作るために必要な機能が混乱なく使える。
  • 付属のキャプチャーソフトでプレビューの音量調整ができる。録画に影響しないので使いやすい。地味に便利。
  • アマレコTV使用時の遅延が小さい。パススルー出力してモニターを2台並べてみても、ほとんど遅延していない。

悪い点


  • 付属のキャプチャーソフトがひじょうに重い。筆者の環境では、ゲームを1080p/60fpsで録画した場合、アマレコTVであればCPU使用率は13%前後と軽い*2。しかし、付属のキャプチャーソフトでは75~80%で推移するため、GPUエンコーダーを使って録画する必要があった。その場合のCPU使用率は30~35%。
  • 付属のキャプチャーソフトでフルスクリーンにすると、最大で0.1秒遅延した。アマレコTVであれば問題ない。
  • 付属のキャプチャーソフトでフルスクリーンにすると、フレームレートが不安定になる(動きがガクガクする)。やはりアマレコTVなら問題ない。
  • 今後、アップデートで改善される可能性はあるが、現時点ではアマレコTVとセットで使用することを考えたほうがよい。
  • PowerDirectorは完全版ではないので、念のため注意が必要*3

こんな人にお薦め


  • コスパのよいキャプチャーボードが欲しい人。
  • PowerDirectorで動画編集をやってみたい人。
  • そこそこの機能が搭載されていればじゅうぶんという人。


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コメント:

  • 音が左右反転する現象が発生する人はアマレコTVを使ってたりします?
    アマレコTVには片方しか音が出ていない時に両方から音を出す機能がデフォルトでONです。
    FPS/TPS等の静かなゲームはモノラルに変換されてるのではないでしょうか?


    切り替え方法
    設定→「高度な設定1」タブ→左上の「モノラル・ステレオ変換」のチェックを外す→「OK」 -- 名無しさん (2020-07-01 08:30:09)

  • このキャプボは使い勝手がいいものの、音が反転したりプツプツとノイズが入る不具合が多い
    同じ事象の人がツイッターやAmazonレビューにもいるけど、特に音反転がかなり問題
    前からの音が後ろから、右からの音が左からというような、FPS/TPSやってる最中に起こると本当に最悪 -- 名無しさん (2019-02-16 10:45:38)

  • ↓OBSで映像キャプチャデバイスを使っているのか、
    ウィンドウキャプチャを使っているのか、
    付属ソフトの方では音が出るのか、
    この辺りの情報が必要です。


    映像キャプチャデバイスでキャプチャしている場合は、
    こちらのページは読まれましたか?


    ttps://www18.atwiki.jp/live2ch/pages/550.html -- 名無しさん (2018-04-13 02:39:15)

  • このキャプポを買ったのですが
    OBSでYouTubeライブをしようと思ったのですがゲーム画面は出るのですがゲームの音が入りません… -- 名無しさん (2018-04-12 22:41:13)

  • このGV-USB3/HDを買ったものです。この機材は動画キャプチャーソフトは?Bandicam?にも対応しているのでしょうか? -- shiro (2018-02-20 18:20:54)


最終更新:2020年07月01日 08:30

*1 これは自分の声の「返し」についての設定です。チェックを入れた場合、自分の声をモニターしながら(聞きながら)声を入れることができます。通常はチェックを入れませんが、入れてもかまいません。

*2 筆者はGV-USB3/HDをサブPCで使用しています。サブPCのスペックは、Core i7-930、9GB、GT 730です。

*3 編集作業によっては、「現在ご利用になられているPowerDirectorのバージョンはこの機能に対応しておりません。」と表示が出て、その機能を使えない場合があるということです。細かい説明は省きますが、キーワードだけあげておくと、レンズ補正、ビデオエンハンスメント、ビデオスタビライザー、モーショントラック、キーフレーム、マジックミュージック、WaveEditorといった機能が制限されています。