舞台設定

世界について

現実の地球に似たファンタジー異世界。ウェノー・ラウというヨーロッパに近い雰囲気の地域が舞台。時代としては16〜17世紀前半の近世ヨーロッパに近い。ウェノー・ラウ周辺は東にエスタ・ラウという中東や中央アジア系地域、南東の島に日本気味の国、南には海を隔ててヨン・ザ・スースという北アフリカ系の地域、そして西の海の彼方に新大陸がある。

舞台となる王国について

ウェノー・ラウ南西に位置する小国フェイランド王国が舞台。人口12万。
最近隣国との戦いで大敗し、中世的な軍制から近代的な軍制へ以降。
封建制から絶対王制へ移行中だが、その矢先に魔王が2度目の復活を果たしたため、魔王討伐軍を編成して出兵中。現在第2王子が国王代行として執政中。手練れを欠いた状態だが今のところ平和。


主な都町村

王都ノスト:
人口3万。
フェイランド王国の首都。王国は1000年続いているが現在第5王朝。
中央の宮殿に王室があり、周辺を官庁や大使館が囲み、その周囲に商業施設や市民街が取り巻いている。町は筆頭伯領となっており、筆頭伯爵が市長として執政を行なっている。

旧王都:
人口1万。王都から4時間程度で行ける。
第4王朝まで首都だった町。この町にあった城は現在の王都建設の具材にするため取り壊され、一部城跡を官邸にした以外は高級住宅や大学が設置されている。町にはヤシマの里と門の町の間から流れている川が南北を通り、南の湖まで続いている。

勇爵村:
人口500。勇爵領にある唯一の村。王都から徒歩19時間(通常旅程2日半〜3日)ほどの距離。第1話はここがスタート。
900年前の第一次魔王討伐戦で魔王を倒した勇者の出身地。魔王討伐後に当時の王から特別な爵位(勇爵)を受け、出身の村一帯を領地として与えられたことが始まり。村長は代々勇者の子孫が受け継ぐことになっている。勇者の子孫は10歳になると勇者の祠で儀式を行い将来魔王が復活した際には世界平和のために戦うことを誓い、16歳で子爵となり、村長の引退とともに勇爵を受けて次の村長となる。600年前の第二次魔王討伐戦で魔王を倒した勇者もここ出身。

門の町:
人口5000。王都から徒歩8時間程度(通常旅程1日)かかる。フェイランド王国と北の大公国を結ぶ山街道の王国側の麓にある町。北の大公国へ行くにはこの街を通過する必要がある。元々は第一次と第二次魔王討伐戦の間の時代に北の大公領(当時はフェイランド王国領土)と戦争状態にあった時に王国の防衛拠点として作られた。今では北の大公国へ行く旅人が山を越えるための準備を行う宿場町になっている。

カシマの里:
人口1500。王都から14時間程度(通常旅程2日)。北東の山に近い森に囲まれた里。南東の島国(現シバ王国)にいたサムライ集団カシマ人の一部が700年前に亡命して当時の国王に住処として与えられて以来住んでいる。緩やかに現地人化が進んでいるため、王国内の各地に出稼ぎに行く者や、王国人とのハーフも多い。温泉宿や島国時代からの精神統一法「ゼン」の講習会があり、それを目当てに各地の旅行者が訪れる観光地でもある。

港町ギブテイ:
人口5000。元々は300人程度の小さな漁村だったが300年前に現在の第5王朝が始まった際に港町として再建設された。各国との交易をメインに、商館や銀行が立ち並ぶ比較的新しい町。

隣国について

北の大公国ノート・イェナイ:
王国の北に隣接する大公国。人口20万。800年前までは王国領(公爵位)だったが、一時期領有権を主張した別国の貴族に奪われ大公を僭称し独立国家となり王国と戦争状態になる。500年前に大公の血統が途絶えた際に当時の国王の弟が大公領を得てからは王国に帰することなく同盟国となっている。

東の王国キタンダ:
人口14万。10年前にフェイランド王国の2つの領地(辺境伯領と侯爵領領)の領有権を理由に戦争を仕掛けてきた国。フェイランド王国よりも先に軍隊の近代化に成功していたため、ウェノー・ラウ最強と言われたフェイランド騎士団を壊滅まで追い込んだ。戦後処理で王国の東端2領(辺境伯領と侯爵領)を見事獲得。現在は古の盟約に基づき、同盟軍として第三次魔王討伐戦へ派兵中。

西の海洋国家ユクンダ:
人口5万。50年前の王位継承戦争で王政を廃し、海洋都市国家として生まれ変わった。新大陸発見と開拓、ウェノー・ラウでの一大商業国家となるために発展中。新大陸に夢をみる多くの若手ベンチャーや冒険家が集まりつつある。

人種

王国には大きく分けて2つの人種、フェノール人とカシマ人がいる。

フェノール人:
1300年前の古代帝国時代末期に北エスタ・ラウから流入してきた人々の末裔と旧帝国人の末裔。明るい茶髪で濃い青い目の色白系が多い。いわゆる西洋ラテン人系。平均身長は食料事情で変わってくるが、都市部(王都)で157cm程度。周辺部(門の町、湖畔の町)で155cm程度、東側地方では153cm程度。西側地方は151cm程度、貴族は大体その土地の平民より10cm程高い。体重は45-50kgくらい。兵士や騎士はこれに5-10kg加算。

カシマ人:
南東の島国にある旧カシマ国から700年前に亡命してきた人々。いわゆる日本人系。
当時のカシマ人はカタナを使ったカシマ流剛剣術ないしカシマ流速剣術を得意としていた。近年では近代化した王国軍の影響を受けて銃主体の軍団に移行しつつある(幕末の軍隊的な感じ)。亡命当時から革鎧の一部を鉄で補強した物を使っていた。王国の軍制近代化に伴いプレートメイルを廃止してこちらの革鎧が正式採用されたことは有名。カシマ人は良き領主に仕えることを尊び、悪領主には敢然と対抗するため、現実のサムライよりははっきりと物を申し、生涯で二君に仕えることになろうとも抵抗がない。平均身長は155cm程。都市部からの食料供給がしっかりしているのとフェノール人との混血が進んでいるため、亡命当時のカシマ人よりも平均身長は高い。(当時は147cm程度)。体重はフェノール人と同じくらい。

言語について

フェイランド語 (知力と同値)
PCらの母国語。旧帝国語を祖語として、北エスタ・ラウ語やカシマ語の単語、イントネーションなどが混ざっている。周辺国家も元々旧帝国語や北エスタ・ラウ語、場合に寄ってはフェイランド語の影響を受けているため、フェイランド語でそのまま話しても日常会話であれば割と通じるが、ことわざや専門用語、新しい言い回しや若者言葉はその国独自に出来上がったものもあるため、現地の人による解説が必要な場合もある。

ノート・イェナイ語 (精神/易)
北の大公国ノート・イェナイの公用語。800年前に独立国家を僭称していたころの大公国時代は支配者層だったイェル人のイェン語が公用語だったが、500年前にフェイランド同盟国となった現在の大公国時代には再びフェイランド語が流入し、現在のノート・イェナイ語になる。フェイランド語の割合が強いため、フェイランド王国の人間とお互いの言語で話しても言いたいことが伝わるレベルの類似性を持つ。

キタンダ語 (精神/易)
東の王国キタンダの公用語。旧帝国語を祖語として、北エスタ・ラウ語が混ざっている。文法はフェイランド語と同じくSVO構文。フェイランド話者がキタンダ語を聞くと、カシマ語流入以前のフェイランド語のように、ちょっと時代がかったイントネーションや語彙に感じられるが言いたいことはわかる。方言を聞いているような感じというより、時代劇のセリフを聞いているような感覚である。

ユクンダ語 (精神/易)
西の海洋国家ユクンダの公用語。旧帝国語を祖語とし、一時期はフェイランド王国の一地方だったため、フェイランド語にも近い(スペイン語に対するポルトガル語のようなイメージ)。このためフェイランド話者と互いの言語で話してもなんとなく通じるが、海洋国家国家として発展中のため各国の人々が流入してきており、次々と新しい言い回しが出てくるため、もう2、3世代進んだらフェイランド語で話しても今ほど通じることはなくなってだろうというのが一部学者の見解となっている。

古カシマ語 (精神/難)
700年ほど前にフェイランド王国に流れ着いたカシマ人たちが元々使っていた言語。
元々は極東ファ・エスタの一言語を祖語として文法がSOV構文となっている。ウェノー・ラウの言語とかなり異なる言語体系の上、現在のカシマ人もごく一部を除いてフェイランド語しか話せなくなったため習得難易度の高い言語となっている。カシマの里にある古い文献を読むにはこの技能を習得している必要があり、技能なし値では読むことができない。

新大陸の言語について
新大陸は旧大陸から来た人々がそれぞれの母語を話している。割合はユクンダ語が半数以上、続いてベイウォール語とフツガイ語が同数程度。元々新大陸に住んでいた人々は元々の新大陸語を話すが、一部は片言だが前述のいずれかの旧大陸語を話す。
ベイウォール語、新大陸語はいずれも精神/並で取得可能だが、フェイランド王国内で話者と出会うことはまずないだろう。

爵位と領地について

時代的には封建制度が形骸化した近世だが、舞台となる王国は爵位とそれに基づく領地分配は未だに風習として残っている。

領地区分:
主に以下3つに区分される。

  • 公爵領 王族が担う直轄領地
  • 伯爵領 王または大公直属の臣従者(織田における羽柴的な)が担う領地。派生で侯爵に任せている侯爵領や、国境沿いを守るための辺境伯領、首都を守る筆頭伯領がある。
  • 勇爵領 勇者の子孫が担う(村一つしかない)

爵位区分:
以下の爵位に区分される。

  • 王位 国王。最高裁判権、立法権、軍の招集権、騎士任命権、組閣権などあらゆる権利の最高峰を所有する。
  • 大公位 公爵領を独立させた場合に自称する。実務では国王相当だが他者から正式に認められた権利ではない。北の大公は例外的に国王に認められた権利。
  • 侯爵位 侯爵領を任されている貴族。または王の同盟者だった家柄。(織田における徳川的な)
  • 伯爵位 伯爵領を任されている貴族。または王直属の臣従たち。
  • 子爵位 伯爵の補佐または伯爵候補
  • 男爵位 領地内の一部荘園等の経営を任された地方豪族などの爵位
  • 勇爵位 勇爵領を任されている勇者の子孫
  • 騎士位 伯爵領の各地に配備されその区域を守る戦闘貴族。現在は騎士団解散にともない廃止。

騎士は王に任ぜられる=王に忠誠を誓う。その後各伯爵領へ派遣され、伯爵指揮のもと、領内の特定区域を任されてその区域の守護を行う。平時は税収管理や地域調停の仕事をこなしながら有事に備えて兵士の育成、自己鍛錬を行う。

特に勲功のある騎士は大騎士の称号を得る。これは領地を持たない伯爵位相当になる。同じ領地内に伯爵位2人いると統治・軍事指揮で不都合が出るので大騎士になった時点で伯爵領から引き上げ、王直属の騎士長になるか、自由騎士として各国を巡り名声を広めるかを選べる。大公や公爵の元で客人や相談役として招かれるのもあり。
ここ数百年大騎士は輩出されておらず、騎士団解散に伴って廃止された。
自由騎士の自由とは、国守護の任から解放されることを意味する。

兵力について

大抵の国は総人口の0.x%~1%程度、多くても2%の軍隊しか保有していない。
舞台となる王国も例外ではなく人口の1%の兵力しかない。現在は近代的軍隊編成のため傭兵を用いず、村や都市にいる次男三男坊を集めて正規軍を組織している。

魔法について

薄れゆくマナを使って発動する。
魔法帝国時代(古代)には濃密だったマナも第一帝国崩壊〜中世初期に至る間に密に落ち、中世中期の第二次魔王討滅後を境に並に低下。200年前の第二帝国崩壊以降、マナの減少は緩やかになったものの現在(近世)では歳を取る毎に各人の魔法の素質が下がっていくという特殊な状況になっている。大抵は20歳を越えるころには魔法が使えない状態(魔法の素質0レベル)になる。

最近王国で起こったこと

10年前の戦争:
東の王国と起こった戦争。ウェノー・ラウ最強と謳われた王国騎士団が東の王国の近代化(銃とパイクが主体)した軍団相手に壊滅し、当時の王も戦死した。

9年前の改革:
現在の王が就任と同時に行った改革。
軍制では騎士団を解散させて近代化されたテルシオの改良版を組織。この主力となるパイク兵と銃兵は近衛隊にも編成され、パイク兵主体の近衛隊、銃兵主体の銃士隊を結成した。これらの多くは古参の兵たちではなく、若者で構成された。

5年前の改革:
現王の第2次改革。魔道士で構成された魔道団を解体。現実と変わらない軍制へ移行する。これは年齢による魔法の素質の退化をどうにも止めることができず、今後の軍制に支障が出ると判断したため。騎士団と双璧をなした魔道団も解散し、ついにこの国の中世は終わった。

1年前の魔王復活:
はるか北の大地で魔王が突如復活。魔王軍を組織して南下を開始。最初は近代化された各国軍団に苦戦し敗退し続ける。しかし学習した魔王は近代化した魔王軍で再南下を開始。結果として2つの国が崩壊し、慌てた周辺国家は古の盟約により救世連合を組む。

今年春:
救世連合による第三次魔王討伐戦開始。
勇爵村長の息子が勇気の始まりのほこらに入り勇者となる儀式を開始。PCらはこの儀式の運営委員に就く。

魔王討伐戦とは

史上3回にわたってはるか北方の大地から南下し各国を脅かした魔王を称する人物を討伐する各国の同盟軍による戦のこと。
900年前、突如はるか北方に魔王を称する人物が魔族や魔獣を束ねて南下を開始。圧倒的な魔力や武力によって各地を征服していったが、事態を重く見た第二魔法帝国と周辺諸国が連合軍を組織して反抗を開始。当時のフェイランド王国から参加していたある人物が大活躍ののちに魔王を倒して勇者として称えられる。
各国は魔王の死際の予言を警戒し、救世同盟を組み、再び魔王が現れた時には利害関係なく再度同盟軍を結成して立ち向かうことを誓った。
600年前、魔王がはるか北方の同じ地で復活(初代魔王と別人物とも言われる)。再び魔族と魔獣を束ねて南下を開始。各国は盟約通り救世連合を結成。第2次魔王討伐戦を開始。魔王は南下を続けながら魔族の斥候を各国に派遣し搦手の作戦を実施するも尽く失敗。前回勇者と称えられた人物の子孫に討ち取られる。この頃には勇者の伝説に箔がつき、勇者ブームがしばらく続き、数多の英雄譚が吟遊詩人たちによって語られた。
そして現在、再度魔王が同じ場所で復活し南下を開始。しかし近隣諸国は剣と魔法の中世的軍隊から銃とパイクの近代的軍隊に移行していたため魔王軍を圧倒。救世同盟はこの結果魔王軍を軽視していたが、魔王軍が近代化して再度南下した際には冗談ではすまない被害が出たため慌てて救世同盟を結成。徐々に魔王軍を押し返し中である。

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最終更新:2020年01月06日 01:48
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