カスミ ゴトウ

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

カスミ ゴトウ


銀河一の盗賊団のリーダー

カスミ ゴトウは、Mass Effect2でシェパード チームのクルーとなる、銀河系一の盗賊団のリーダーで、
優秀なテックスペシャリストである。

サーベラスによる紹介で加入することになる彼女だが、Xbox360日本語版では登場できず、PS3版にはDLCとして
付いてくるし、サブマシンガンのM-12 ローカストも付いてくる。

もしカスミがチームにいない場合でも特攻任務はこなせるし、リーパーとの紛争も戦えるのは事実ではあるが、
彼女がいなければ、DLCシタデルは少し物足りないものになるし、彼女との面白い多数の場面を見ることもできない。

カスミの主な出番は、Mass Effect2の「奪われた記憶」のミッションで、彼女のかつての恋人であったケイジ オクダ
の記憶が記録されたグレイボックスが、ドノヴァンホックによって奪われた。カスミは、シェパード少佐と共にこれを
取り戻そうとする。

このグレイボックスには、軍事機密情報が含まれていたが、この件に関して、Mass Effect3のアサインメントでも
再び関連してきて、戦闘資産に影響がある。

ともかく、カスミが面白いのは、DLCシタデルなので、これを逃す機会はないが、Xbox360版で彼女を登場させることが
できないのが残念である。

カスミ ゴトウの声を演じているのは、キム ホイさんである。さすがに英語なので、日本人ぽいとは言い難いが、
それでも顔は十分日本人なので、シェパード チーム唯一の日本人クルーとして、彼女を温かく迎えられるだろう。
ただ、義賊である、ということに抵抗がなければの話だが。

カスミ ゴトウの名前についてだが、漢字で書くと「後藤かすみ」だそうなのだが、この「後藤」の姓名は、「強盗」
から来ているのだそうだ。また、「かすみ」は「霞」ではなく、「霧」の意味だとか。

つまり、「霧のように姿を煙に巻いて強盗する」という意味にでもなるのだろうか。

カスミ ゴトウは、2186年の時点では、イリウム在住となっていて、生年は2160年となっている。
しかし、名前は別人で登録されており、両親は不明で、彼女の本当の情報は一切分からなくしてある。

ここでは、カスミ ゴトウと、恋人のケイジ オクダとの2人のエピソードが、コミック「ファウンデーション10」
にあるので、場面をさらに追加して紹介する。




カスミのファイル

2185年、サーベラス、ラザラス ステーション。

ミランダ ローソン率いるラザラス プロジェクトがここで推進されている。
シェパード少佐の体は、かなり修復され、意識が回復するまで、あと1ヶ月といったところだった。

サーベラスのエージェントである、ラサ(マヤ ブルックス)は、今日も自室で仕事中。

先日の、ジェイコブの個人的なトレーニングのせいで、心と体はとても元気になった。

ラサ「ジェイコブって…。私のことどう思ってるのかな…。まさか体だけ?」と、ぶつぶつ言っていると、
そこにミランダが現れた。

ミランダ「体だけって何が?」
ラサ「あ、いえ、体が1つだけじゃ足りないかな~って。忙しいから。」慌てて笑顔で弁解する。

ミランダ「そうね。体が1つだけじゃ足りないわね。クローンが欲しいところだわ」
ラサ「え?!」

ちょっと驚いたラサ。この前、クローンのシェパード少佐の入っていたタンクを眺めていたので、ミランダも
あれを見たのだろうかと、ふとそう思った。

ミランダ「あ、なんでもないの。気にしないで。ところで、あの、銀河系一の盗賊団のリーダーっていう女性の
ファイルだけど、届いた?」

ラサ「ええ、届きました。今から整理するところです」

ミランダ「たしか、カスミ ゴトウっていう人間の女性なんだけど、そのひとも特攻任務のファイルに彼女を
入れておいてね。」

ラサ「はい、了解しました」

ミランダは、ラサの傍にきて、体つきをじろじろ見ていた。
ラサは、気にせず仕事をしている。

ミランダは、ラサのお腹をじっと見ていた。

ミランダ「ラサ、くれぐれも…。トレーニングする前はあの薬を…。」
ラサ「はい、分かってます。あの薬ですよね、飲んでます」

ミランダ「もしも妊娠しちゃったら、エージェントの仕事なんてできないでしょ?」
ラサ「はい、ありがとうございます、お気遣い頂いて」

ミランダ「いいのよ、別に。あなたとジェイコブのことは、私も嬉しいから。それじゃ、また後で
ファイルができたら私の所に持ってきてね」

ラサ「はい、分かりました」

ラサは、モーディンに引き続いて、今度はカスミ ゴトウの情報で必要なものをピックアップする。

ラサ「銀河系一の盗賊団っていうくらいだから、きっと凄い女盗賊で、すごい格好してるんだろうな~」

彼女は、あのジャックの姿を想像した。タゥーまみれで、きっと裸みたいに肌を露出していて、
すごいしゃべり方なんだろうな…。と。だが、画像を見ると想像とはまるで違った。

ラサ「おお! すごい普通だ! あたし何言ってんだろ…。どれどれ…。」

彼女は独り言を言いながら、「秘密」の情報を開封した。

ラサ「おぉぉ…。私なんかが見ていいのかしら。どきどきしてきちゃった…。」

普段見る情報とは違う個人的な内容にやや驚いたが、ラサは興味津々でページをめくっていった。


ケイジとの夜

2185年、イリウム。

銀河系一の盗賊団のリーダーであるカスミ ゴトウが住んでいるアパートは、人口の集中する
イリウムの街の高層ビルにある。

彼女の仲間であり、恋人のケイジ オクダは、カスミに会う為に、スカイカーで彼女のアパートへ向かう。

ケイジは、今回、新たな仕事の話をするために彼女の部屋に向かおうとしていたが、それは、
彼女のためになると思ってのことだ。しかし彼は、この仕事が予想以上に危険になるとは、
まるで考えていなかった。

スカイカーがアパートに着くと、降りて、カスミの部屋に向かう。

カスミの部屋。
ドアベルが鳴る。

カスミは、外部モニターを見て、ケイジだと分かるとすぐに彼を中に入れる。

そしてカスミは、すぐにケイジにキスをする。
1度、またもう1度。

ケイジ「待ちきれなかったようだね。ごめんよ、遅くなって」
カスミ「いいのよ、ただ、今日は来てくれるか心配だったものだから…」

カスミやケイジは、当局には追われている立場だったので、とても神経質になっていた。
ケイジは、まだ食事はしていなかったが、先に用事を済ませようと思った。

ケイジ「早速ですまないが、先に仕事の話をしよう。」
カスミ「ええ、いいわ。聞かせて」

カスミは、ワインとグラスを取ってきて、2人でそれを飲みながら話す。

ケイジ「ベケンスタインに本拠地のある武器密輸業者、ドノヴァンホックの屋敷に潜入する」
カスミ「ドノヴァンホックね、ええ、いいわ。私が前に行きたかったところね。」

カスミは、何年も前から、ドノヴァンホックが貴重で高価な美術品や陶芸品を集める収集家
であることは知っていたし、カスミの邪魔をしたこともあって、一度彼の屋敷に行って
何か奪ってやろうと前々から思っていた。

ケイジ「調べた限りでは、警備が厳しくて、倉庫の奥まで侵入するのはとても困難だと予想される」

カスミ「分かってる。あそこは、1度あたしも忍び込もうと思って調べたことがあるのよ。でも、
倉庫へ行く前にどうやって屋敷に入るの?」

ケイジ「実は、近々、ドノヴァンホックの屋敷に新しい美術品が納入されるらしい。そこで、
発着パッドから航空機が除かれて、1機も見当たらない。今回はそこから行こうと思っている」

カスミ「空から直接乗り込むのね?」
ケイジ「そうだ。寝静まった夜に、スカイカーでこっそり発着パッドに降りる。」

カスミ「なるほど。地上からだと、地雷でドカン!だもんね。」
ケイジ「そうだ。音の静かなスカイカーを手に入れておいた。これなら成功するはずだ。」

カスミ「上出来よ、ケイジ」
ケイジ「屋敷の見取り図はこれだ…。」

カスミ「ふむふむ…。あそこと…。あそこと…。あそこね。大丈夫よ。任せて」
ケイジ「呑み込みが早いな。さすがカスミだ。」

カスミ「仕事の話はこれで終わりね?」と言って、彼女は着ている服を脱ぎだす。
ケイジ「そうだが…。カ…カスミ…。」

カスミは、ユニフォームを脱ごうとしたら、お腹が鳴った。「あら…。」
ケイジ「思った通りだ。お楽しみは後にして、先に夕食にしよう」

カスミ「そうね、賛成」と言ってまたユニフォームを着る。
彼女は、ケイジとの一夜をとても楽しみにしていたので、待ちきれなかったのである。


カスミとケイジは、アパートを出て、スカイカーに乗ってイリウムの夜の街を駆け抜ける。

カスミは、ケイジと一緒にこうしていられることが幸せだと感じていた。

ケイジも同じで、盗賊団をいつか辞めることになれば、いつかカスミと結婚して、当局も追って
こない遠くの街で、幸せな家庭を作りたい、そう願っていた。

だが、ケイジは、少し不安を抱えていた。
今、彼の頭の中に埋め込んであるグレイボックスに入っている記憶…。

グレイボックスとは、神経インプラントで、この装置は、彼が見た映像を記憶しておくことができる。

この中に記憶されている映像には、カスミとの思い出だけでなく、かなり危険な軍事機密が
記憶されていた。

もしこの秘密情報が人に知れると、連合が危険な立場にさらされる可能性がある。
さらに、記憶の1つ、リーパーに関連した情報は、紛争の火種になる可能性を秘めていた。
(関連:Mass Effect3のアサインメント)


カスミとケイジは、いい日本料理の店を見つけて、そこに入った。

カスミ「ロクメイカン、久しぶりだわ。今日はお腹一杯食べましょう」
ケイジ「ああ、そうだね。僕は刺身を食べたい…。」
カスミ「私は絶対、ラーメン!」
ケイジ「おお! いいね…。僕もそうしよう…。」

カスミ「いいメニューがあるの…。さ、こっちよ」

2人は、日本の着物姿の女性に案内されて、「ユメジ」という座敷のような部屋に入る。

カスミ「いい部屋でしょ。ここは高いんだけど、今夜はいいでしょ」
ケイジ「ああ、まるでここは日本だね」

カスミは、高級そうな日本の机の上に置かれた、徳利に入ったお酒を、小さなおちょこに注ぎ、
それをケイジに「どうぞ」と日本語で言って渡す。

ケイジ「ありがとう」と日本語で言ってもらい、それを飲むと「うまい」と日本語で言って微笑む。
カスミ「やっぱりここに来てよかったわね。明日のことなんて忘れて、今夜は楽しみましょ」

いっそ、2人は日本語で話せばいいとは思うが…出来ないようだった。

こうして、日本の屋敷に限りなく近いこの店で、2人はラーメンをはじめとする日本料理を
たっぷりと堪能した。


2人は、お腹が膨れると、すぐにアパートに戻った。

カスミは、部屋に入るとすぐにユニフォームを脱ぎ始めた。
下着姿になると、ケイジをシャワールームに引っ張っていって、彼の服を脱がし始めた。

ケイジ「カスミ…。食べた後で、少し眠くなってきたよ…。」
カスミ「今から私と寝るんだから、それから寝なさい…。」

ケイジ「了解、リーダー」
カスミ「よろしい、いい子ね。」

再び激しいキスの後、2人はシャワーを浴びながら、肌を触れあい、心を寄せ合った。
カスミは、この夜が、まさかケイジとの最後の夜になろうとは思ってもいない。

カスミ「今夜は、激しく抱いてね」
ケイジ「それも命令かい?」
カスミ「当然でしょ?」

カスミは、ケイジをベッドに押し倒す。

(カスミがケイジをベッドに押し倒す場面は、Mass Effect2のDLC「奪われた記憶」の中にある)



ラザラス ステーション。

ここまで、ラサは読んだが、2人がどう「楽しんだか」については書かれていない。

ラサ「ちぇ…。詳細は割愛って何だそれ…。」

ラサは、2人がここで最後の夜を過ごしたという記述を読んで、少し胸が痛くなった。

そして、自分も近い将来、このステーションで最後の夜を迎えるかもしれない…。
そう思いながら読んでいた。

ラサ「きっと最後の夜はジェイコブと…。」
と思ったが首を横に振った。ジェイコブを巻き込んだら迷惑がかかるかもしれない…と。

ラサは、カスミとケイジの続きをさらに読んでいった。

ラサ「ベケンスタイン…私行ったことないな…。イリウムならあるけど…」

そして「ラーメン…。(じゅるり)食べてみたいよ…。(じゅるり)」と、そう、よだれを垂らしながら
そうつぶやいた。

(以前、ミランダとジェイコブが、シェパード少佐の遺体回収任務の途中で、成り行きでラーメンを食べて
いたことを知り、ラサは「連れていけ」と何度も文句を言ったという経緯があった。)

ベケンスタインの夜

イリウムのアパートで、最後の幸せな夜を一緒に過ごしたカスミとケイジ。

翌朝、目が覚めるとベッドのシーツはとても乱れていたが、綺麗に直すケイジ。

カスミはユニフォームに着替える。
ケイジは、裸のままカスミにキスをする。

カスミ「昨晩はよくがんばったわよ。ありがと」と、カスミはご機嫌だった。


この後、2人は朝食を食べて、アパートを出た。

そして、港へ行き、盗賊団の艦に乗り込む。
彼らの艦は、貨物船を改造して重装備した、民間人を装った艦だ。
見かけは貨物船だが、長距離FTL航行も可能で銀河のどこにでも行けた。

イリウムの港から、シタデルのあるサーペント星系の隣、ボルツマン恒星系にある
惑星ベケンスタインへと向かう。


侵入作戦

艦はベケンスタインの上空に着いたが、まだ、ドノヴァンホックの屋敷ある地方は夕刻だった。

カスミとケイジは、ドノヴァンホックの屋敷の上空から、セキュリティをチェックしたが、
発着パッドでは何ら、保護するセキュリティは起動されていなかった。

対空砲も、センサーも、防御隔壁も、すべてオフの状態であると確認した。

艦を、ドノヴァンホックの屋敷から1km離れた海上の上空で、艦を停止させた。

この時、エクリプス警備会社の警備員達は、明日の美術品納入の為に、1階に集まって話し合いを
していたが、一人の警備員が、ベランダにいて外を眺めて、タバコを吸っていた。

その警備員は、遠くに艦があるのを確認すると、ふと、怪しいと感じ、ドノヴァンホックにそれを報告した。
するとドノヴァンホックは、「怪しい? 顧客の艦じゃないのか? 調べて来い」

警備員は、すぐに端末装置をあたって船籍を確認しようとしたが、顧客の艦でないことは確かだった。
あのような貨物船がここに来ることはたまにしかない。

顧客の使う貨物船は、どれも新型で、あのような旧型ではない。
さらに調べを進め、当局のデータベースに、あの貨物船が載っていることを確認すると、さらに、その貨物船
には、ケイジというクルーがいることが分かった。

ケイジは、当局に偽装パスポートを使った容疑で手配されていた。

1時間後にドノヴァンホックに報告が来る。
ドノヴァンホック「ほぉ…。あいつが来たのか…。楽しみだ」

彼は、ケイジを知っていた。そして、神経インプラントを頭に埋め込んであることも。

ドノヴァンホックは、エクリプス警備員に、ケイジを屋敷に侵入させる命令を出した。


夜になり、すっかり辺りは闇に包まれた。

まだ貨物船にいるカスミとケイジ。

カスミ「そろそろ準備はいい?」
ケイジ「ああ、いつでもいける」

カスミは、クルーにスカイカーの準備をさせ、2人はそれに乗る。

スカイカーでドノヴァンホックの屋敷に接近する。

スカイカーは、何の問題もなく、静かに発着パッドに降り、スカイカーを降りた。

エクリプス警備員達は、侵入者が発着パッドから来ることは知らなかったし、
1階にいろと命じられていたので、動かなかった。


カスミと、ケイジは、発着パッドから侵入路をたどって、エクリプス格納庫を通り、
屋敷へ通じるドアをバイパスして開錠し、入る。

だが、カスミとケイジは、エクリプス警備員の姿が一人も見えないことにやや不安を覚えた。

カスミ「あの通路から階段を使えば、2階と3階の間に出られるわね」
ケイジ「ああ。だが、警備員がいるかもしれん。慎重に行こう」

カスミは、姿を消してさっと行って戻ってくると、「3階には誰もいないみたい。でも1階
ロビーには、大勢のエクリプス警備員達の話し声が聞こえるわ」

ケイジ「分かった。それじゃ、カスミは1階のエクリプス警備員達を頼む。俺は3階に行く」
カスミ「了解。かく乱は任せて」

カスミは姿を消して1階へ進み、ケイジは3階へ慎重に歩いていく。


思わぬ悲劇

ケイジは、3階に通じる通路の赤外線センサーがオフになっているかをを確認して、
静かに階段を登っていく。

カスミは、姿を消した状態から、デコイのドローンを放つ。

ケイジは、3階の通路を歩いていると、下方からエクリプス警備員達の大きな声がしてきた。

ドローンを見たエクリプス警備員達は、何かと慌てて騒ぎ出す。
だが、侵入者警報は出されていない。

カスミは姿を消して、エクリプス警備員を一人ずつ始末していく。

侵入者警報がびーびー鳴り響くはずが、ないことに疑問に思うケイジ。

ケイジ「どうも怪しいな…。もしかしてこれは罠かもしれない」と思いつつ、
彼は廊下を歩いていくと、突き当たりに植木の脇に、端末装置があるのが見えた。

ケイジ「あれか…。」
彼は、倉庫に入る為の情報がここにあると信じて、目先の端末装置へ進む。

彼は、端末装置にオムニツールをかざすと、情報をダウンロードする。
倉庫にある品目情報があるのを確認したケイジ。

端末装置を向いているケイジの背後に、人影がいた。
ドノヴァンホックだった。

ケイジは、足音を聞いて振り返ろうとしたが、彼は頭にひどい痛みを感じて倒れた。

ケイジ「う…。」

彼は、気絶する前の意識の中で、カスミに伝えなければならないことを、グレイボックスに次々と
記憶していったが、やがて彼は痛みに耐えかねて気絶し、やがて死んだ。

この時の記憶は、DLC「奪われた記憶」において見ることが出来る。

ドノヴァンホック「ふん…。わざわざ神経インプラントを届けに来てくれたか…。」

彼は、ケイジが死んでいるのを確認すると、頭を指差して「この辺りにあるはずだ」と言って、
エクリプス警備員に命じて、ケイジの頭に穴を開けさせた。

ドノヴァンホックは、ケイジの頭の中から、小さなグレイボックスを取り出す。

ドノヴァンホック「これがやつの神経インプラントか…。ついに見つけた。」

彼は、取り出したグレイボックスをケースに入れて保管すると、屋敷内の明かりを点けた。

ドノヴァンホック「さあ、ねずみを引っ張り出せ! そして始末しろ!」
と言って彼は、ケースを持って自分の部屋へ。

カスミは、奥にある倉庫に入ろうとしていたが、気づかれたことで、急いでベランダに飛び移った。

そこから2階へと上がると、エクリプス警備員がカスミを探しているのが見えた。

カスミは姿を消しているので、警備員からは見えないが、明かりを点けているので、
僅かにカスミの周辺がぼやけて見え、センサーが彼女の居場所を特定させようとしていた。

カスミ「ケイジ…。なぜ連絡がないの…。」

彼女はシャドウストライクで敵を倒しながら、ケイジのいる3階へと向かった。

3階にも、エクリプス警備員が待ち構えていたが、カスミはドローンを出して応戦した。
彼女は、姿を消しながら、背後から一人ずつ片付けていく。

やがて、彼らを全員始末すると、端末装置の前に倒れているケイジを見つけた。

カスミ「ケイジ! まさか…。」彼女は青ざめた。

ケイジの頭は血だらけで、グレイボックスが無くなっていることに気づく。

カスミは、ケイジが死んでいると分かり、彼の体を抱きしめた。

そして大粒の涙を流しながら、復讐を誓った。

下の階から、またエクリプス警備員が来るのが聞こえてきたので、急いでベランダに飛び移る。

そして階段を降りてドアをバイパスし、エクリプス格納庫を通って、発着パッドへと向かった。

カスミは、泣きながらスカイカーへと飛び乗り、発進させた。

エクリプス警備員は、それ以上は追ってはこない。

カスミは貨物船に戻ると、後ろ髪を引かれる思いでイリウムに帰還した。


復讐への扉

怖いミランダ

ラサは、ここまで読んで、彼女も涙を流して泣いていた。

ラサ「カスミ…。なんてかわいそうなの…。」と、彼女も涙を流して泣いていた。

その声を聞いたジェイコブは、すぐに飛んできた。

ジェイコブ「どうしたんだ? ラサ…。何があったんだ?」と、ラサを抱きしめた。

ラサ「カスミ…。カスミが…。」

ジェイコブ「カスミ?」と、彼も画面を見ると、少し驚いた。

ラサ「カスミの恋人が殺されちゃって…。頭を割られて…。ひどい…。」

ジェイコブ「そうだな。確かにひどいが…。君はエージェントだろう。そんなことくらいで…。」

ラサ「ねぇ、これからトレーニングしませんか?」と、いきなり言い出した。

ジェイコブ「今からかい? でもまだ時間は早いし…。」と言いかけると「オホン」と声がした。

ジェイコブ「ミランダ!」と、彼も驚いて、思わずラサを抱きしめていた手を離した。

ミランダ「随分仲がおよろしいことね…。いいわよ、別にトレーニングに行っても。でもラサ、
そのかわり、明日までにカスミの報告書、私の机の上に置いて置いてね」

ミランダは、最後に「キ!」っと2人を睨んで、立ち去った。

ラサ「ミランダ…。なんだか怖い…。」ラサは寒気がした。

ジェイコブ「さあ、鬼のいぬまに行こう…。」と、2人はトレーニングへと向かった。


復讐への扉

カスミは、イリウムのアパートにいた。

彼女は、エクストラネットワークを使って、ドノヴァンホックの屋敷へとつなげる。

ドノヴァンホックの屋敷でスキャンして入手した、ドノヴァンホックのIDコードと
セキュリティ コードを入力すると、彼の倉庫に関する情報が出てきた。

倉庫にある品目には、やはり「グレイボックス」が新たに追加されたとある。

カスミ「あの倉庫に仕舞い込んだのね…。」と、彼女は頭を抱えた。

しかし、彼女は諦めなかった。

カスミは、イリウムの街に出ると、そこで知り合いのシャドウブローカーのエージェントに会った。

クリン ラヴォン「何だ? 急ぎの用事か?」

カスミは、知り合いに軍事専門家はいないかと尋ねたが、クリン ラヴォンは、知り合いに相談してもいいと
言って立ち去った。

その知り合いとは、サーベラスのエージェントで、そのエージェントはイルーシヴマンに報告した。

イルーシヴマンは、カスミ ゴトウの話を聞いて、2つ返事で了承した。
この後、ラサに調査命令が下る。

イルーシヴマンは、エージェントを通じてカスミに連絡させた。

エージェント「イルーシヴマンは、あなたに協力すると言っています。強力な軍事専門家がいるので、
その方なら手助け出来ると彼は言っています。もちろん、必要な経費はすべてこちらで負担します」

カスミ「分かったわ。ラーメンマンに協力を受けると伝えて」
エージェント「ラーメンマンではなく、イルーシヴマンです」

カスミ「え? 何? もう1度言って?」
エージェント「イルーシヴマンです。ラーメンマンではありません」

カスミ「ラー…おほん、イルーシヴマンね。了解。連絡ありがとう。それじゃ手配をよろしくね」
エージェント「畏まりました」

カスミ「イルーシヴマン…。変な名前ね。幻の男…。か。」

恋人であったケイジ オクダは、カスミの記憶の中の存在になりつつあった。
しかし、カスミは、ケイジを「幻の男」にはしたくなかった。

カスミ「ケイジ…。待ってて。いつか私が取り返すから…。」

この後カスミは、エージェントから、シェパード少佐がシタデルに立ち寄ると聞いて、シタデルに向かった。

こうして復讐への扉が開かれようとしていた。



コミック「ファウンデーション10」
このコミックは、マヤ ブルックスを中心とした物語だが、進むにつれて、次第にラサの立場が危うくなる。


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー