作画用語

用語解説


作画マニア共通の専門用語から、少々砕けた用語まで幅広く紹介しているページです。


 



実用系

造語系

人名解説

用語解説(入門編)



お遊び系(決して実用しないでください)





実用系



■作画監督
略して作監。作画責任者であり、レイアウト、原画を修正したりリテイク指示を出したりして画を統一化する役職。
修正と言っても原画を消しゴムで消して描きなおすのではなく、作監専用の色つき用紙を原画の上に重ねて必要な修正部分を描く 。
作監は、原画マンが数人~数十人もいるために絵柄や技術にバラつきが出るため、キャラクターや動きを統一し、技術的な平均レベルを引き上げるのが目的となる。
これが理想だが、必ずしも絵柄や動きに統一性を求めず、優秀な原画マンの個性を残すような場合もある。
作画監督、原画、動画という作画の役職の中では最も高い位置にある。しかし、極めてハードな仕事であること、
他人が描いた原画を修正するというあまり楽しくない仕事が主であること、
原画のようなカット単価の仕事ではないため制作期間が長くなればそれだけ時間あたりの賃金が低くなることなどから、経歴を積めば誰もが希望する仕事とは限らない。
神経をすり減らす作業の連続で体力の居る仕事であり、体を壊した人、業界を去った人も数知れず。過去に過労死に至る例もあった。
ただし、修正作業に特化し、上手に手を抜くことが出来る人であれば、同時に何本もかけもちをして収入を大幅にアップすることもできる。
ちなみに昔は原画担当者から上がってきたレイアウトと原画をまとめてチェックしていた。今のように分けてチェックするようになったのは押井守の影響らしい。

作監は日本アニメ独特の制度である。ディズニーなど海外のアニメーションでは原画マンごとに1つのキャラクターを描く体制が一般的なのに対し、
日本ではカットごとに原画マンを割り当てることが多く、キャラクターや動きを統一するために原画の修正を行う必要があるからである。
このほかにも、大量にアニメが制作されるのに、必ずしも十分な技量を持った原画マンが足りていないという実状や、
漫画タッチから劇画タッチまであらゆる絵柄に対応しなければならないという日本アニメの特徴も、作監制度の存在理由である。

TVシリーズの作監は基本的に1話につき1人という体制が多かったが、近年では2人以上(場合によっては10人近く)の体制や、スタジオに丸投げする(所謂スタジオ作監)体制であたることも少なくない。
これは基本的にアニメの絶対的な制作期間が次第に圧縮されてきているということが一つの理由に挙げられる。
近年の作品ではレイアウトの修正量が多く、負担を軽減するために複数人作監を置くことが基本となっている。この背景により、単独作監が見れるのは今や日中帯のアニメぐらいしかない。
また、個人の得手不得手を生かすために、キャラクター作監、メカニック作監、エフェクト作監、プロップ(小道具)作監といった分業がなされることも多い。




■原画
動きのポイントになる絵を原画といい、原画を描く人を原画マンという。
例えば動きの最初と最後の絵を描くことでひとつのカットの原画が出来上がる。
その後動画マンが原画と原画の間の絵を描いて完成させることになるが、
動きが複雑になれば最初と最後の原画だけでは足りないことになり、ひとつの動きに何枚もの原画を描くことになる。
原画マンの仕事としては、他に原画を描く前に背景を含めたレイアウトを描き、タイムシートも打つ。つまり作画作業で一番最初に作業を開始する役職である。
また、動画の中割りのタメツメを指示するゲージも同時に書き入れる。
原画は作画監督によって修正されることになるが、上手い人や個性的なアニメーターの原画はほとんど修正されなかったり、
修正されてもその絵柄や動きの特徴が出ることが多い。しかし、無論作画監督や演出による修正によってほとんど原形をとどめなくなるような場合もあり、
良く出来たカット、シーンが作画監督の功績なのか原画マンの功績なのかということは、現場にいない人間にとって常に状況証拠による憶測の域を出ることはない。

『アニメーターズ・サバイバル・キット』(リチャード・ウィリアムズ著)の分類に「ストレート・アヘッド」と「ポーズ・トゥー・ポーズ」がある。
思いつくままに最初から順番に動きを描き進めていくのがストレート・アヘッド、プランに沿って動きの間を埋めていくのがポーズ・トゥー・ポーズである。
日本と欧米では作画法が大きく異なるため単純な比較はできないが、日本では伝統的にポーズ・トゥー・ポーズ法の作画が普及している。
原画マンがある動きの最初と最後のポーズを描き、その間を動画マンが埋めるという方式である。それに対して磯光雄が開発してきた「フル3コマ」と呼ばれる
すべての動きを原画で送り描きしていくという方法はストレート・アヘッドに近い。
磯光雄は「パラパラ漫画のように、順番に描いていくことしかできない」という意味の発言をしている。
三原三千夫は、すべての動きを原画で描く方法をやり始め「そこからですね、アニメーションが本格的に面白くなったのは」と言っている。
全原画、もしくはフル3コマと呼ばれる方法はアニメーターの創造心を刺激しやすく、より細かい動きへの配慮がなされる方法ということが出来るが、
難易度が高い点、動画作業を原画が済ませてしまうことで分業化できないなどの点で問題がある。
繰り返すが『アニメーターズ・サバイバル・キット』で言う方法と日本の作画法の単純な比較はできない。




■動画
原画が出来上がったら、原画の間に指定どおりの絵を何枚か描いてスムーズに動くようにする。その絵を動画という。
動画を描いたり、原画のクリンナップをしたりする人を動画マンという。
入社後数ヶ月から数年動画を経験した後で原画に転向することが多い。
この段階で低賃金・根性が続かないなどの理由でアニメーターの道を諦める人も多い。
今は数が減ったものの、動画専門の職人もいて新人の指導や難しい動きの作業など、影で作画を支えている。

いい原画が動画で線やタイミングが殺されて、目も当てられないカットになってしまうこともよくある。
動画は、プロダクションや作品によって多少変わるが、総じて単価が安い。
外注するプロダクションも多く、動画を主に仕事するプロダクションを安さが売りの「コストプロダクション」と呼び、
そこで働いているアニメーターたちのあまりにも悲惨な状況が、アニメーターは貧乏というイメージに繋がっている。
近年では、賃金とスケジュールの都合で多くは東アジア地域に下請けに出される。
これが、近年の日本人アニメーターが育ちにくいという原因のひとつになっているが、
東映アニメーションのように日本人は最初から原画マンとして育成すると言った教育方針をしているプロダクションもある。
大塚康生は、中割り(動画)は単純作業に近く、中割りをいくらやっても原画の練習にはならない、と言っている。
ただし、動画の経験があれば動画に配慮のある原画を描けるというのも一面の事実ではある。

劇場版xxxHOLiCのように独特なアニメーターの線をそのまま残そうと試行錯誤を重ねたり、
作監修正をそのまま動画に、もしくは動画レベルの作業まで原画担当者がやるということがある。
(これはとりもなおさず、動画の後の工程である彩色に負担のかかる行為だが、後先考えず流行に乗って・・・・という作監は少なからずいる。)

動画作業を簡略に説明すると、

・原画 ① → ② → ③
原画さんが描いた原画が3枚あり、①→②間と②→③間に1枚ずつ(中1枚)の動画を入れるようタイムシートに指示がされている場合

・動画さんが原画3枚(①、②、③)を清書(原トレ)し、
動画ナンバー①(原画ナンバー①のトレス)、動画ナンバー③(原画ナンバー②のトレス)、動画ナンバー⑤(原画ナンバー③のトレス)を作成する。

・間に入る中割 2、 4を動画さんが描く。

・完成形 ① → 2 → ③ → 4 → ⑤
と、するのが主な作業になる。

動画はきれいな線を引けなければ話にならないため、絵自体はうまいのにここで挫折する人もいる。
庵野秀明のように、ほとんど動画を経験しないまま原画になるアニメーターも存在する。
一部には動画マンを経ずに原画マンとなったため、きれいな線を描けないままというアニメーターも存在する。
なお、動画という言葉を原画と動画に分ける上記の用法は現場作業での用法であり、一般的にはアニメーション作画全般(つまり動き)の意味として使われている。




■キャラクターデザイン
大別して
・原作マンガがあり、原作の絵をアニメとして動かせるように線を整理したり細かい修正をしてアニメーションキャラクターに仕上げる。
・オリジナルキャラクターをいちからデザインする。
という2つのキャラクターデザインがある。
原作のないオリジナルキャラクターであっても、監督やアニメーターでない漫画家などによるラフデザインが既にあり、それをアニメーションキャラクターにする、という場合もある。
「キャラクター原案」は原作ラノベのイラストレーターやメディアミックス作品のキャラ案を出した人を言い、アニメのキャラデザとは別物。
いずれにしても、キャラクターデザイナーが全く勝手にキャラクターを考えるということはなく、監督や製作側の指示に従ったり意向を汲みながら作るものである。
オリジナルキャラクターを作成しても著作権を手放すよう迫られることが多く、夢の印税生活というのはなかなか望めない。
しかしキャラクターデザイナーは総作画監督・作画監督を兼任したり、多くの版権画を担当する場合が多く、
これをテレビシリーズでやり遂げると、低賃金が常識のアニメーターとしてはかなりの収入を見込めることになる。




■メカニックデザイン
略してメカデザイン。メカデザインという概念が出来たのは、
「科学忍者戦隊ガッチャマン」で大河原邦夫が日本初のメカデザイナーというクレジットを得たのが始まりである。
加えて初めて専業メカデザイナーになったのも、大河原邦夫が初めてである。
キャラクターデザイン同様、メカデザイナーも勝手にデザインするのではなく、
監督や製作側、おもちゃメーカーなどのスポンサー、作画監督らと協議をした上でデザインを決定する。
メカデザイナーもご多聞に漏れず著作権のない買い取り仕事を強制されることがほとんどで、
作品がヒットしたりおもちゃの売り上げが莫大になっても全く収入に反映されないという結果になる。




■動画検査
動画をチェック・修正する動画の責任者。動検・動画チェック・動画作監とも。
作画の最終的な防波堤であり、原画段階でのパーツ抜けやタイムシートのミスをじかに指摘してくることがあるため、
時として作監や演出がビビッてしまう存在でもある。
各制作会社に一人は腕利きのチェッカーがいる。

巧い人がこの役職に付き、クオリティを上げる・動画指導をする場合もある。
例えを出すなら業界からも作オタにも有名なのが名和誉弘。この人が参加すると『ぼくらの名和さんがキタ』とカキコされる。
実際は名和氏以外にも腕の立つ名動検はたくさんいるが、
業界内で密かに恐れられるこの動検という存在はかなりマニアックなので、
関係者以外にはなかなか存在が知られにくい。
動画チェックという役職を最初に置いたのは『アルプスの少女ハイジ』である(五味洋子氏による)。その時の動画チェッカーは篠原征子氏である。




■レイアウト
略称L/O。「場面設定」や「画面構成」とクレジットされる場合もある。
絵コンテを元に演出意図をくみ、全体的な構成や配置、背景原図やカット内容などを具体的に設計する。
レイアウトという概念を日本のTVアニメに最初に取り入れたのは、宮崎駿、高畑勲コンビであり、
アルプスの少女ハイジ(1974年)では「画面構成」という役職で宮崎が全カットのレイアウトを担当するという超人的な仕事をしている。
この工程が入る事で作画と背景美術の作業が同時進行で行えるようになり、作業効率が上がったとされる。
押井守は「(レイアウトとは)作品にとって、決定的なものである。それは単に、どうやって良い絵面を作るか、という次元の問題ではない。」ことを、
天使のたまご(1986年)のレイアウト監修を務めた小林七郎美術監督から学んだという。
これ以降押井はレイアウトを重視した作品を撮るようになり、後述のレイアウト主体の制作体制に決定的な影響を与えた。

巧い原画マンはレイアウトも巧い。
これはちょっと…なレイアウトは作画監督が修正。
宮崎駿(TVシリーズ全52話全カット達成)、芝山努(TVシリーズ全26話全カット達成)、今敏、渡部隆、渡辺歩、山下高明、高橋タクロヲなど、レイアウトの完成度が高い事で有名な人も居る。
そういった人がレイアウトのみ担当していることもある。中でも宮崎駿のレイアウトは神がかりともいえる完成度。
また、レイアウトのみ見るセクションとして「レイアウト作画監督」なるポジションを置く作品もある。
ただし、富野由悠季は、レイアウトを重視する制作体制になったのは、
スケジュールが悪い作品において製作側に「ここまで出来ています」と提示するためにレイアウトだけを仕上げておくようなことをしたためだとして、
レイアウト重視の体制に否定的な見方をしている。レイアウト単体では流れが見えにくくなり、
演出を阻害しかねないという考えである。制作体制に余裕のある作品であればレイアウトを重視することもいいと言っている。
近年はクオリティの低いレイアウト、ラフ原を作監段階で描き直すことが前提といったスケジュールが多く、作監の負担が増えている。




■総作画監督
略して総作監。
全体のクオリティを上げる為に、原画修正を行う役職。
主にアップの画を優先的に行う。

そのため引いたカメラの時にキャラの顔が崩れてるのは修正漏れのなごり(しっかり修正が入っていても原トレ段階で崩れている可能性もある)。
が、制作時間の関係上それは仕方のない事なので、そこを棚に持ち上げて「作画崩壊」はルール違反。
作品によっては全部の話数。 目の前にドスンと置かれた数千枚のレイアウトや原画をチェックする人もいる(高見明男や千羽由利子がそう)。
時間にも追われ、まさに地獄のような作業。これが原因で体を壊す人、業界を去った人は勿論、それ以上の最悪のケースも発生している。
総作画監督のお手伝いに入った際は、総作画監督補佐の欄にクレジットされる。




■第一原画(1原)
ラフ原画。主にレイアウトや大まかな演技を決める。
巧い人の1原は、2原の人の勉強にもなる。
スケジュールが厳しい場合、手が遅かったり、作監がいつまでもカットを手放さないと、自分の手元に戻ることなく他所に撒かれることが多い。
クオリティの低いレイアウト、ラフ原画を大量に描き飛ばす原画マンより、それを修正する作監の収入が少なくなるといった場合もある。
(↓下の項目に続く)




■第二原画(2原)
1原の清書。
基本的には第一原画をスケジュールの都合で手元に戻せなくなったときに、行うセクション。
だいたいは原画マン見習いの若手や腕がイマイチなアニメーターが担当するが、
たまに巧い人がやっていたり、有望な若手が後学のため優秀な人の2原を担当することもあるので、一概には言えない。
撒き方は様々で、個人単位、スタジオ単位・・・etc
最近は電送会社を通じて海外に撒かれることも多く、オールカラーCTが必要な場合や壮絶なスケジュールの場合は「2原動仕」
(海外で2原をやったのちそのまま動仕に撒く)という荒業もある。
近年はここでキャリアを始めるアニメーターも少なくない。




■メインアニメーター
役職的には総作監と同じ場合も。ここ一番の重要カットやバンク(下記参照)も担当。
「もう描いたのか!」「はやい!」「きた!アニメーターきた!」「メインアニメーターきた!」「これでかつる!」




■作画チーフ
作品の作画陣の頭角。
上記役職と同じく、重要カットやバンクも仕事をする事も 。
『電脳コイル』における井上俊之らの「作画チーフ」という役職は、作監修正がされたオールラッシュ後さらにリテイクを施すという特殊な作業のために設けられたものである。




■キーアニメーター
最近、目にする事が多くなって来た役職。

基本的にはメインアニメーターと同職だが、「あやかしトライアングル」の渡部高志のように画面構成と原画用コンテを担当する(本人がおっしゃるには0原)役職の場合もある。
作品次第だろうけど、作画修正はせずに作品のキーになる所の原画を担当するのかな?

ただキーアニメーターは英語訳で原画マン(業界では原画の人をこう呼ぶ)を指すので、この命名はどーなのよ?って人もいる。




■仕上げ
色塗り、スキャン、人によっては特効(エアブラシ)もやる。現在は全てパソコンの画面上で行われる。
昔は仕上げ専門の職人以外に、大量の主婦内職に頼り、セルに筆で彩色していた。アニメ彩色をうたった詐欺が横行していた職種である。




■バンク
主に作画作業の節約、作画枚数の節約のために、一旦作成したカットを使いまわすこと。

1.分かりやすい例では勇者シリーズやプリキュアの必殺技など 。
ちなみにフィルム時代において、サンライズのアニメでの必殺技シーンなどのバンクはDN(デュープネガ。焼き増し用フィルムのこと)であった。
このような作品中で見せ場となるバンクの作画は腕利きのアニメーターが担当していて、力の入ったものが多い。
ガンダムSEEDの様にスケジュール不足で適当なカットが使われることも。

2.同じ使い回しだが、上にあるようなあらかじめ使いまわしを想定されたカットではなく、たまたまシナリオの流れの中で、
例えば回想シーンなどで使い回しがあった際にもBANKと言う。上の項と同じ意味で違うニュアンスなので注意。




■特技監督
作品中での特殊な職人映像を担当する役職。
昔はサンライズなどがエフェクト作監として置いたのが始まりだが、今ではサーカス系統の作画を受け持つアニメーターが多い。

ひと昔前は板野一郎。現在ではエウレカなどの村木靖が有名か。
技術面だけでなく、複数の部署にまたがってチェックする必要がある場合も
この役職を置くことがある(例:ゼーガペイン)
余談だが、現在アニメでこの役職に就いた事があるのはほとんどアニメーター経験者である。




■絵コンテ
構図、カット割、台詞、カメラワーク、内容、尺、全てを記入。これを元にアニメーションを作る。つまりは作業指示書。
アニメは実写と違って分業化が進んでいるため、絵コンテと演出という役職があるが、両方とも実写で言う演出である。
絵コンテのほうが演出の主体である、とみなされることが多く、監督が担当することも多い。
実写映画との大きな違いは、実写はまず撮影して、それから編集作業によってカット割りなどを詰めていくことが多いが、
アニメでは使用しない映像を作画して編集で詰めるというのは極めて非効率であるため、絵コンテの段階で完成フィルムに近いものを指示しなければならない。
アニメーターが取りあえず絵が描ければ何とかなる仕事であるのに対し、絵コンテは絵が描ければ助けにはなるが、
それだけではどうにもならない、極めて頭脳労働的な仕事である。
数百ものカットを積み上げてひとつのストーリーを語るためには、映像技法ならびに映像文法に精通していなければならない。
最近は今敏などの影響で完成度の高いコンテをありがたがる風潮が作ヲタなどの間に広まりつつあるが、
コンテは基本ラフな演出指示をするものであり、レイアウトはレイアウトに任せるべきである。
今敏はレイアウトの代わりとしてコンテを描いていた。




■演出
絵コンテに基づいて、各部署・担当に指示を行って作品内容を完成に導く役職。現場では「処理」と呼ばれることが多い。
コンテから任されてはじめて一人前とされている。
たまにシリーズ通して大半の演出を引き受ける縁の下の力持ち的な人もいる。
制作進行を生き伸びた人がなる事が多いが、創作意欲の強いアニメーターが演出をする事もある。
ただし、現在は上記のような役職であるが、昔は「監督」という役職名がつかず、
そのため演出が事実上の監督の役割を負うことが多かった。
例えば「アルプスの少女ハイジ」では高畑勲は「演出」だが、事実上の監督的役割である。
また、東映動画制作作品は70年代よりシリーズディレクター(チーフディレクター)制をとっており、
シリーズディレクターが、初期話数の全体的な統括をとって作品の大まかな方針を定めた後は、
各話演出が事実上の監督的役割を担った。(現在のシステムは不明)




■制作進行
制作現場の進行状況を管理し、各部署間の受け渡しをしたり、自宅作業のアニメーターを回って回収作業をしたり、
とにかく実作業以外のあらゆる雑用を受け持つ役職。アニメーターではない人が演出職に就きたい場合、
まず制作進行になってアニメ制作の実際を知り、そのうち認められれば演出やコンテを任されるという過程をたどる。
ただし大変な激務の上に給与水準が低く、寝不足の状態で外回りをすることが多いため交通事故を起こすことも多いという悲惨さではアニメーターに負けない。
極端にひどいスケジュールの作品では、制作進行が連絡もせず突然いなくなるという話題にも事欠かない。
TV版「超時空要塞マクロス」の制作中には、制作進行が進行車を赤信号で止めたまま放置し逃亡、
当時メカ作監を務めた板野一郎が制作進行の代わりを務めるという事態が発生した。




■エフェクト
元々はビーム系の特殊効果的な作画を指す。
最近では炎、水、風、爆発、煙、波などの自然物の動きも指す。

巧い人は限られるが、ここが特化してるアニメーターは人気がある。




■グロス
1.他会社に演出・作画~仕上げまでをまとめて一話単位を任せる事。
稀なケースで自社回よりもいい仕事をしてくれる場合もある。例として武装錬金のジャイアンツ回や、キングゲイナーのボンズ回。
逆に06年~のギアスはあまりいいグロス先に恵まれてないので、総作監がてんやわんや。

元請をする体力の無い会社がグロスを請けるのが普通だが、武装錬金のJ.C.STAFFグロスやグレンラガンのXEBECグロスなど、

なぜグロスをしているのかわからないような強い会社がやってることもある。

2.孫受けのこと。グロス会社がさらに下請けに出したりしても、そのことをグロスと言うことがある。




■ロトスコープ
略してロトスコ。フライシャー兄弟のマックス・フライシャーが発明した。
実写撮影されたフィルムをひとコマずつトレースすることにより描かれたアニメーションのこと。

この技法は絵が苦手な人も巧く描け、巧い人でも勉強になる。
更にリアルな演技付けも可能になる為、クオリティの上昇に一役かっていいる。
ただ、往々にして普通に手描きされた動画とは異質のものが出来上がり、
リチャード・ウィリアムズは、ロトスコープで正確にトレースすると何故か「ふわふわした動きになる」との見解を示している。

ディズニーアニメ「白雪姫」やA-haのミュージックビデオ「Take on Me」で使われたものが有名。
「涼宮ハルヒの憂鬱」12話の演奏シーンでもこの手法が用いられた。
プロの演奏をビデオに撮って、キャプチャー、プリントアウトしてそれを上からなぞって描かれた。
また「惡の華」全編ロトスコを導入したことで有名。




■背景動画
略して背動。
背景を背景さんに任せず、アニメーターが手描きで作画し、さらにそれを動かすこと。
無論、手間がかかる上、空間把握が必要なのでスキルが必要。

が、この手描き独特のスピード感に、軽いお遊びを入れたりとアニメーターの個性を感じさせる事もあり、作オタも背動が来ると大喜び。
ただし、一般人には「背景が突然汚くなった」という感想しか持たない者もいるという両刃の剣。
また簡単に背景を動かせるCGが普及したことで、手間のかかる背動を見る機会は確実に減っているが、
手描き背動は卒のないCGに代えがたい濃厚な味を持っているので背動の火は絶やさないで欲しいものだ。
クレヨンしんちゃんの劇場作品『オトナ帝国の逆襲』の終盤でしんちゃんがタワーを駆け上がるシーンは有名。

アニメーターでは松本憲生,木上益治, 福冨博, 沖浦啓之,阿部厳一朗らが, 演出では川瀬敏文阿部記之はこの手法を多用している。




■ツメ指示
原画によく描いてある ├┼┼──┤ というツギハギ。一見、落書きにも見て取れる。
独学で全てを極めた西尾鉄也もこれだけは業界人に聞いたと言う。

要は動画さんへの中割りのタイミングの指示。

├┼┼──┤ これはさき詰め。
├──┼┼┤ これはあと詰め。

これ一つで同じ原画でも動きの緩急が変わり、印象が違って見える。
詳しい説明はこっちを見た方が早い。
ちなみに爆発は後詰め(動き全体から見ての後ろの方のスピードがゆっくりになる)が基本。




■SE
SondEffect(サウンドエフェクト)の略で、効果音のこと。アニメーションでは声優の台詞、BGM以外、全ての音が、効果音として利用されている。




■A.C.
AcutionCut(アクションカット)の略、被写体の動きの途中でカットを切って、その動きの途中から繋げる編集手法。
アニメーションでは、編集ではなく、前後のカットの動きが繋がるように作画をする。




■セリフこぼし(こぼす)
セリフや音声の一部が、次の動き、もしくは次のカットに流れること。




■同ポ
同ポジションの略。以前使われたカットと同じ構図を使うこと。




■PAN(パン)
Panorama(パノラマ)の略。カメラの位置を固定したまま、カメラを上下左右(または斜め)に振るカメラワークの総称で、
カメラを上下に振る場合は厳密にはTilt(ティルト)という。
アニメーションでは、セル画と背景を左右、または上下にすることで同様の効果を出す。
なお、現在、本策を含む大半のアニメーションはデジタル化されており、
実際にはセル画は使われてはおわらず、同様のさ操作をパソコンのソフトウェア上で行っているのがだが、
「セル」「撮影」と言ったアナログ時代の用語の多くがそのまま使われている。




■つけPAN
PANの一種で、実写では固定されたカメラを振ることで、動く被写体を常に画面の中に収めながら撮ること。
アニメーションでは大半の背景を引くことで、同様の効果を出す。 ←→PAN
似た用語に Follow PAN(フォローパン)があるが、人によって定義や意味合いが変わることがある。




■引き(ヒキ)
カットの切り替えで、寄った構図から、引いた構図にすること。
例えば、キャラクターのアップカットの次を、その全身がフレームに入ったカットにする。
反対に、全景からアップの画面に切り替えることを「寄り(ヨリ)」と言う。
たま、単純にロングショットを「引き」、アップショットを「寄り」という意味で用いることもある。




■Fix(フィックス)
カメラを固定したままで、被写体を撮影すること。もっともスタンダードなカメラワークであり、
指定が無いカットの場合は基本的にFixとなる。特にカメラを動かさないことを指示する場合に、画コンテにFixと記す場合がある。




■BL(ビーエル)
Blcak(ブラック)の略。黒ベタの背景やセルのこと。
黒色の影のことは、BL影という。




■BG(ビージー)
Background(バックグランド)の略。背景画のこと。
通常のアニメーションの背景は、その質や塗りの効果によって、画面中でキャラクターとの作画の区別がつくようになっている。
かつては、ポスターカラーを用いて画用紙に書かれるのが一般的だった。
最近はPhotoshopなどの画像編集ソフトを用いてデジタル上で作成されることが多い。




■PAN DOWN
下の方向にPANすること←→PAN UP




■ピン送り
ピント送りの略。1カット内の画面の奥から手前、または手前から奥に、ピントを合わせる対象物を替えて撮影すること。




■IN OUT
Frame in(フレームイン)、Frame out(フレームアウト)の略。被写体が画面の奥に入っていく(出て行く)こと




■T・B
Track Back(トラック・バック)の略。実写では、カメラが後ろに移動しながら、被写体を撮影すること。
アニメーションでは、レンズでズームアウトするように見せる時でもこの用語を使うことがある。




■A・D
Ad lib(アドリブ)の略。具体的な台詞を指示せず、キャストの即興に任せること。




■F・I
.Fade In(フェード・イン)の略。真っ暗な画面がだんだん明るくなって、キャラクターや背景が姿を現すこと。
音楽が徐々に大きくなることにも用いられる。←→F.O




■OFF(オフ)
OFF台詞のこと。画面の中にいないキャラクターの台詞が聞こえることを示す。




■カメラゆれ(ガメラブレ・手ブレ)
手持ちカメラで撮影したように、画面を揺らすこと。




■マルチボケ
マルチとはアナログ時代に使われたマルチプレーンカメラの略。
カメラの奥行き方向に、距離を置いて複数のセルや背景を配置して撮影することで、立体感を表現する。
マルチボケとは、マルチを使って、手前や奥の部分をピンボケで撮影したような効果を出すこと。




■O・L
Over lap(オーバーラップ)の略。あるカットと、次のカットが重なって見えるように魅せる編集を指す。
場面転換や時間経過の表現によく用いられる。画面が溶け合うような効果と言う意味で、Dissolve(ディソルブ)ともいう。




■Fooggy(フォギー)
霧の中で撮影したような画面効果のこと。「フォグ」ともいう。




■D・F
Diffusion Filter(デフォーションフィルター)の略で、画面がにじんでいるように見せる画像効果のこと。




■T光(透過光)
光を表現する撮影技法のことで、アナログ時代にセルや背景を透過してきたライト光を撮影していたのが名前の由来。
現在は、デジタル上の処理で同様の効果が付けられる。




■じわ~
「じわT.B」「じわT.U」「じわPAN」など。
それぞれのカメラワークを、非常にゆっくりとした速度で行うこと。←→QPAN




■BG ONLY(ビージー・オンリー)
セル画を使用せず、背景のみを写したカットのこと→BG




■Wipe(ワイプ)
場面転換の手法の一つで、前の画面が消えながら、新しい画面が現れてくること。
横から新しい画面がスライドしていく、中央に現れた小さな画像が徐々に大きくなっていくなど、画面の現れ方には様々な種類がある。




■Flicker(フリッカー)
元々の意味は、光の明減、ゆらめきのこと。
アニメーションでは、画面の色を周期的に切り替える「パカパカ」と呼ばれる手法や、物やキャラクターが細かく振動して見えることを指す。




■W・F・O
White Fade Out(ホワイトフェードアウト)の略。画面が徐々に白くなって、真っ白な画面になって消えること。




■密着ヒキ
セルや背景を重ねて、違った速度で同時に動かすこと⇔SL




■Faitring(フェアリング
静止していたものを動かす、あるいあ動いていたものを静止させるときに、滑らかな動きになるように速度を調整すること。 「クッション」ともいう。




■M
monologue(モノローグ)の略。独白、キャラクターが心の中で呟く台詞。




■WXPカゲ
WXPとはDouble Exposure(ダブルエクスポスージャ)の略。 多重霧光を用いて作った、半透明の影のこと。「Wラシカゲ」「ダブラシカゲ」ともいう。




■波ガラス
川の流れや蜃気楼など、空気や水のゆらめきを表現する画像効果のこと。
アナログ時代は実際に波うったガラスなどが用いられたが、現在はデジタル上で似たような効果を出している。




■MASK(マスク)
特殊効果や合成など、画面の一部に撮影処理をかける際に用いられる素材のこと。
例:「F・O+MASK」とあるとフェードアウトしながら、波ガラスを使うと言う意味。




■写真原図
写真を基にして、レイアウトを作成すること




■Strobe(ストロボ)
撮影技法のひとつ。一連の動きにわざと残像をつけてつなげることで、スローのような効果が出る。




■Jump Cut(Shot)(ジャンプカット・ショット)
映画の編集技法の一種。画面の連続性を意図的に無視して、カットを繋げること。
例えば、時間経過や場所移動を示す映像をあえて省略することでスピード感を出すなど、様々な演出効果を出すことができる。
ジャン=リュック=ゴダールの「勝手にしやがれ」(1959)で始めて用いられたといわれている。




 





造語系

※超極一部でしか通用しない造語もあるので、知ったかぶって使うと痛い目見ます。要注意。


■庵野爆発(庵野秀明)
エヴァンゲリオンの監督で有名な庵野秀明の描く超繊細な爆発。
これらは王立宇宙軍、劇場版マクロス、ナウシカなどで拝むことが出来る。
これに使われた粗いスパッタリングのような粉塵のエフェクト(『たたき』と呼ばれる。)は、後にテンプレート化され、ガイナ作品中で多用されている。




■金田パース(金田伊功)
金田パース、それはパースというものの概念を覆した超空間透視図。
金田伊功、そしてその熱烈なフォロワーだけが理解できる、ヒーローやロボットが最もカッコよく見えるアングルを作り出す特異なパースのことである。
金田パースの誕生。これすなわち、業界の常識をぶっ壊して新境地を開拓した瞬間であった。




■金田動き(金田伊功)
俗に言えば金田伊功の描いたキャラクター特有の動き。用語として今でも使われる事もある。
ど根性ガエルなどのAプロ系の動きをさらに大胆にさせたような動きに、
怒涛の如く引かれる集中線、効果線がクロスされるのがそれ。
(ただし劇場作品やジブリ作品への参加や、スクウェア作品での作画などによって本人のスタイル自体も変化している)
70年代は金田伊功のライバルでもあった友永和秀も近いスタイルの動きだった。

現在ではこれに類似する作画をするアニメーターを金田系(下記参照)と呼ばれている。




■金田ビーム(金田伊功)
氏の描くパースの利いた作画から放たれるビームエフェクトのこと。
基本パターンは曲がって伸びるようなシルエットの変化で、
本人のスタイルの変化や、フォロワーの解釈によりディテールには様々なパターンが存在する。
(山下将仁作画のビームや今石洋之作画のビームなど)




■金田爆発(金田伊功)
変幻自在という単語があてはまるのがこの爆発。

わずか数秒のカットでもコマ単位でのメリハリをつけながら、描かれるのが特徴。
時期によってフォルム、タイミングには大きな違いがある。
特に「ヤマトよ永遠に」の氏のパートは、今でも伝説、語り草になっている。




■金田光(金田伊功)
金田伊功の開発したレンズフレアの手描き表現。
クロス(十)とリング(○)の組み合わせで作る。
この時、クロスを作画塗り、リングをブラシ塗りにするのが正しい金田光であり。
クロス、リングともに作画塗りのものは発展系ではあるが別物。(いまざき談)
よく分からない人は天元突破グレンラガンのアイキャッチのアレと言えば分って貰えるだろうか。
ロボなどに決めポーズと一緒にこれを入れるとビシッと決まる。

と、ここまで紹介した一連の金田作画。はっきり言って言語で語るのは無理だ。
みんな急いで実物を拝もう!




■金田系(山下将仁、越智一裕、渡部圭祐、大久保政雄、今石洋之、光田史亮、沼田誠也、雨宮哲、亀田祥倫etc...)
金田伊功に近いアクション、エフェクトを描くアニメーターのこと。これはもう何かが吹っ切れないと描けない。

金田調と呼ばれる事もある。
80年代当時は、「パース君」、「(金田)モドキ」、「これもん」等と呼ばれていた。
金田系と言うほどハッキリと金田の作風の模範はしていなくても、多くのアニメーターは金田の影響下にあると言っても過言ではない。
先日放送が終了した天元突破グレンラガンは正しく金田してるアニメの代表格といえる。
一概に金田系と言っても、案外そのスタイルは細分化しており、軽々しく「いまざきさんって金田系ですよね^^」なんていうと「俺は山下系だ!!」と怒られるかもしれない。

ちなみにこの金田系アクションは少ない枚数でもダイナミックに動かす事が出来る。
というのが大きな利点。

※セーラームーンは金田アクションしまくりだった。




■ワカメ影
80年台後半から90年初頭の作品で多々見られる影。似た形状のハイライトの表現も見られる。00年代~10年代初頭には新井淳がこの手法を用いた。
スタジオZ5の亀垣一や平山智が「鉄人28号(1979)」や「ゴッドマーズ」で使ったトレス主線に沿わずにだんだら模様に影をつけ、
それに沿うような形でそれよりも細い影を入れる手法が代表的な例。
これらは「ヤマト」や「999」の金田伊功の影やハイライトの表現がルーツの一つとされ、
俗に「ワカメ影」「メタリック影」「Z5影」「だんだら」とも呼ばれた。
これとは別のルーツで派生したと思われる、上記の影、ハイライトと比較的近い形状の「超時空要塞マクロス」等で見られた
ハイディテールな影、ハイライト表現も一緒くたに「ワカメ影」と呼ばれることがある。
似た手法として太い直線影(ハイライト)に沿うような形で細い直線影(ハイライト)を入れるものがある(Zガンダム当時の内田順久が代表的な例)。

「ワカメ影」という名称は80年代当時からの名称ではなく、後年出来たものという説がある。
佐野浩敏、大張正己の両氏は、80年代の自身の作画における影表現を「デザイン影」と当時呼んでいたそう。
(具体的にどの時期のスタイルの影表現を差しているかは不明)
これとは別に「バブルガム・クライシス」のハードスーツや「戦え!イクサー1」の富士参号(FJ-Ⅲ)に付く、
BLやハイライトがヌラッとしたような影を「メタリック影」と呼んでいたと、大張正己は語っている。詳しくはこちら
「うる星やつら」で山下将仁が描く戦車や飛行機の影もワカメ影的な手法の代表例とされることも多いが、
「オトナアニメCOLLECTION いまだから語れる80年代アニメ秘話~スーパーロボットの時代~」によれば本人は否定している。




■板野サーカス(板野一郎)
マクロスで一躍有名になったが初出はイデオン第29話「閃光の剣」での戦闘シーン。
大量の煙を曳いたミサイル、通称「納豆ミサイル」の間を戦闘機、ロボット、最近では変身ヒーローが曲芸飛行をして避ける。
加えてレンズの変化と激しいカメラワークを行う事により視聴者に大きなインパクトを与える。
名前の通り板野一郎によるものが元だが、その後多くのアニメーターに影響を与えている。
一転、メカフォルムの脆弱さやエフェクトの稚拙さを指摘するアンチも存在する。
作画を気にするなら最低限知っておくべき技法です。




■大張パンチ(大張正己)
グッと奥にタメた後、まず胸を思いっきり張り(この時点ではパンチを繰り出す腕は奥にある)、その後画面に向かってストレート(もしくはそれに近い)パンチを繰り出すこと。
その際、大張氏特有の原画の中抜き、変速シートなどを絡めることで、よりらしくなる。
ハッタリ系パンチの終着点がこの大張パンチという事なのかも知れない。




■谷口キリコ(谷口守泰)
ボトムズ谷口守泰作監回のキリコ。塩山紀生のキャラクターデザインの意図的なデザイン変更を行った。
それが原因で塩山ファンからカミソリが送られた事より「カミソリキリコ」とも呼ばれる。
また、塩山デザインに比べ顎が出ているため「イノキリコ(猪木キリコ)」とも呼ばれた。
しかし、洋画テイストのハードボイルド然とした、そのドライでクール且つ巧みな芝居は、
塩山紀生および監督の高橋良輔の評価は高く、ファンの人気も二分し、キリコのキャラクター造形により深みを与えた。
ボトムズ総集編のOVA「サンサ・クエント編」はこの谷口キリコのOPとなっている。




■アールの消えちゃう破片(アニメアール)
爆発等で破片が大量に美しく舞い、更にその破片が巧みに分裂し消え去るエフェクト。
80年代のアール作画回でしか観る事の出来ない伝説的作画。毛利和昭、吉田徹、沖浦啓之らにより描かれた。
近年ではサムライチャンプルーのアール回の一部でも確認できる。




■エイリアン・アニメート(吉田徹)
吉田徹のみが描ける極めてトリッキー且つ壮絶なメカアクション作画を指す。
『レイズナー』17話、スカルガンナー 『ガリアン』OVA、邪神兵など。




■湖川アオリ(湖川友謙)
超天才アニメーター湖川友謙が描けるアオリ(下から見た顔の描写)アゴが特徴的。
その完璧なアオリには一切のデッサンの狂いも無く、筋肉とかバランスとかパースも完璧!
ちなみにアオリという概念を最初に発見しアニメ界に取り入れたのはこの人だ!そうだ




■磯爆発(磯光雄)
磯光雄のみが描ける極めてリアルで立体的な動きをする爆発や煙のこと
その独特なフォルムは業界のあらゆるアニメーターに衝撃を与えたとさえ言われ、
現在でもそのフォルムを真似をするアニメーターはあとを立たない。
しかし、そのほとんどが概観だけの真似にしかなりえてないのは、
画力と共に動きのイメージ力を要求される作画だからである。

ブロッコリー、カリフラワーの様な外観や、脳みそのシワのようなY字や三角形の影面の動きによって巻き込みを表現する点が大きな特徴。
スタジオ絵夢(若手時代に磯が出入りしていたスタジオ)関連のアニメーター(大城勉、安藤義信、黒柳賢治)のエフェクトはこのフォルムに特に近い。




■磯破片(磯光雄etc...)
磯光雄が描いた、「細かい破片をシルエットでひとまとめ」にした破片の事。
それまで破片はとにかく描き込む事がかっこいいとされていたが、
その眼に見える印象を大事にしたスタイリッシュな破片は、他のアニメーターに多大な影響を与えた。




■兄成爆発(吉成鋼)
とにかくデジタル処理がすごい。
CGと間違えられそうだが手書き。
それが吉成鋼の爆発。




■吉成爆発(吉成曜)
吉成曜が描く爆発。
鋼兄貴のそれと違って、ディフォルメ系統の爆発。
ゝ←こんな感じのタッチが無数に入ってるのが特徴。
ただ単に「吉成爆発」とだけ言った場合は大抵こちらを指す。
佐々木政勝の描く爆発とはフォルムに近い部分がある。




■中村破片(中村豊)
中村豊が描く特徴的な破片の作画。
岩石等が崩壊する際に、四方形になってはじけ飛ぶのがポイント。
海外の作画ファンからは「ゆたぽんキューブ」と呼ばれている。

本人いわくこの四角破片はうつのみや理からの影響らしい。




■竹内しわ(竹内哲也)
しわマニアこと竹内哲也の描くしわ。
ガラスだろうが軍服だろうが空き缶だろうがとにかくやわらかそう。
しわだけによく作画修正されることも多いが、されるととてもへこむ。




■湯浅パース(湯浅政明)
複数の点に対して自由にとり、歪みも加えたパース。
広角パースのように見えるが、空間というより物質そのものがひん曲がってしまった印象を受ける。




■村木サーカス(村木靖)
板野サーカスに大張のタイミングを混ぜたのが村木サーカス。
湖川よろしくタイミングを理屈で付ける(付けようとする)板野サーカスに比べて、
大張系的な感覚でタイミングを付ける。

主にエウレカセブンで氏の仕事を拝める。
また妖奇士のOPなどでも村木サーカスが展開されていた。




■橋本スチーム(橋本敬史)
橋本のスチーム(スチームボーイやプラネテスOPで見られる)
また橋本爆発なる造語もある。
エフェクトアニメーターの名を欲しいままにする彼のエフェクト系作画は凄まじいの一言。




■千羽アオリ(千羽由利子)
To heart・くるみ・ブレイブストーリーなどで見られるアオリ。
萌えキャラの骨格を崩さずにアオル。
エロアニメでもアオル。




■田山処理(田山真美人)
エロアニメにおける田山真美人の独特の撮影処理。




■典光アングル(鈴木典光)
あらゆるアングルをものにしている。




■典光文字(鈴木典光)
氏が手掛けるEDで見かける演出。
英語など文字を効果的に使う独特な手法。
これらの演出からEDテロップで氏を確認する前に、典光EDと判別できる事もある。

文字は作画のときもあれば撮影で入れているものもある。
ハガレン3期EDのラストカットなどは作画だが、そのタイミングは秀逸。
文字をいっぱい撮影するのは難しいため、典光のEDはボンズ撮影部のちゃっぴぃ氏が毎回撮影している。




■ゆっけボディ(金子ひらく)
金子ひらくの描く肉感。
いろんなアニメの水着回に良く登場する。




■カリスマエフェクト(井上俊之)
磯系から現代に発展したわかりやすい井上俊之のエフェクト。




■神速(松本憲生 安藤雅司 千羽由利子 逢坂浩司 後藤雅己 佐々門信芳 西村誠芳 佐久間信一 桜井美知代 藁谷均 南義昭 外崎春雄 榎本勝紀 高橋晃 新保卓郎 中田栄治 馬越嘉彦 青山充 宮崎駿 橋本敬史 寺岡巌 小林利充)
とにかく原画を描くスピードが尋常じゃない。
え?なに!この作画スピード!倍速再生!?な方々に送られる誇りある称号。
ただし、早い分逆に絵が乱雑になってしまうアニメーターも多い。東映名物の人とかね。




■吉田神(吉田健一)
腐女子、萌えオタ、あきまんの戯言。




■上妻エフェクト(上妻晋作)
上妻晋作の描いたエフェクト。
納豆の様なネバリ気のあるエフェクトと球体を使ったエフェクトを天才的なタイミング駆使している。

代表的なのが幽遊白書TV58話や、劇場版炎の絆の黒龍波エフェクト。
球体に事関しては西田達三が氏のエフェクトに近い部分がある。




■達三エフェクト(西田達三)
東映の天才若手として名を馳せた西田達三の描くエフェクト。
球体的なエフェクトのフォルムは上妻エフェクトとの類似性が指摘されているが独自性が強く直接の影響を受けたというわけでは無いかもしれない。
代表的なものとしてはビックリマン34話など。

とにかく曲線美的で肌感覚に訴えかけるようなフォルムが、やたらになめらかに動く。
目まぐるしく形が変わってもその柔らかくなめらかな動きの印象は変わらない。
コマ送りしてもよくわからないその動きのイメージ力は、磯エフェクトを彷彿とするところがある。
シルエット的なBLのベタ塗り一色で描く事も多く、平面的な処理なのも特徴と言える。
林祐己、田中宏紀等が描くエフェクトに影響が見られる。




■荒木エフェクト(荒木伸吾)
「キューティーハニー」などで剣を構えたポーズをとった主人公の剣の周囲に2本の光線が交差して泡のような光が飛び散る効果。
また聖闘士星矢でみせる、キャラクターを圧縮して圧縮して圧縮して、ボン!!てな感じの独特なエフェクト。




■ヤシガニ
作画崩壊を起こしたした回のこと。
これはロストユニバース4話の「ヤシガニ屠る」からもじった用語。
ようはこの回の海外注文のグロス回の作画が目茶目茶だった事に由来する。

動画が間に合わずついに電影紙芝居と化した『超時空要塞マクロス』、
完成度を追求する余り完成に至らず一部線画のまま公開に至った『火垂るの墓』など、
スケジュールの厳しいアニメ制作においては昔からそこここで起きてきた現象ではあった。

顔だけ見れば昨今の低予算アニメも実はヤシガニほど崩れていることは多い。
ヤシガニが有名になったのは”裏コンテ”や”中割りが入っていない”ことが理由の一。




■3文字(外注制作回)
海外制作で作監・原画が海の向こうの人の場合に適用。
特に作画があまりよくない回はこれに当て嵌める人が多数(使うのは実況民が殆どだが。)




■重田火花(重田智)
彼が描く火花系のエフェクトの事。
電童は勿論、サイバーフォーミュラOVAで見せる火花は凄まじいの一言。

SEEDでは、MS戦の火花は自重したと談話。




■高光系
近藤高光に近いアクションのこと。

ミトOPなどがこれにあたる。タメ(動きがゆっくりになる部分)の作り方が特徴的。




■うつのみや系(西尾鉄也、松本憲生、湯浅政明、伊東伸高、竹内哲也)
略してうつ系。
「御先祖様万々歳!」で、うつのみや理が垣間魅せた新たなる作画技法。
枚数を使った殺陣と演技、ユラユラ、情報量が少ない味のある破片、などが主な代表格か。

うつのみやショックと呼ばれたこの作画技法は、のちに業界で名を馳せる実力派アニメーター達に衝撃を与えた。
また幽遊白書26話うつのみやパート、戸愚呂がビルで暴れるシーンの破片は中村豊の立方体破片の完成に一役買っている。
(更にこのシーンは松本憲生がうつのみやの影響を受けている事も感じ取れたりするので機会があれば見てみよう。)




■竹内系(友岡新平、薮野浩二、千葉崇洋、長町秀樹etc…)
芝居づけに置いての予備動作や余韻などの細かい芝居もきちんと描くことを中心とした作画技法。(リアクション作画)
大きなしわのつけ方の流れがあるのも特徴のひとつ。




■憲生煙(松本憲生、中井準、沓名健一)
移動時に出る土ぼこり、煙などにハイライト(影)を入れない技。
TV、劇場ナルトの憲生パートを断定する時の切り札にもなったりする。
魔人学園では中井準もこれを多用し、グレンラガン4話では沓名健一のカットがまさにコレだった。
弟子のりょーちもも影を入れないが、入れるところと入れないところを研究しているとの事。




■ドラッグ作画(宮澤康紀、湯浅政明、末吉裕一郎)
異次元空間を思わせる中毒性の高い作画のこと。
湯浅のサムライチャンプルー9話。末吉のマインド・ゲームしかり。

しかし中でもこれ等の作画を各作品で多々描いている宮澤康紀がこの用語がいちばん当て嵌まる。
元々、氏のデッドリーブスのクライマックスをみたガイナのアニメーターが発したのがこの用語。




■東映3000枚縛り(東映アニメーション)
東映のテレビアニメ一話30分あたりの動画枚数制限が3000枚であることから。
新ガイキング13話などの例外もあるが、基本的には東映のアニメーターや演出家は
この制限枚数を守らないとエライ人からのお叱りを受けることになる。

ちなみに細田守が演出した「ひみつのアッコちゃん」14話の枚数は2999枚。
また新ガイキングはPさんが泥をかぶる形で作画枚数を使いまくったとか、なんとか。

※最近3500枚に底上げされた(舘直樹談)。が、縛りがキツイのは相変わらずらしい。




■大木爆発(大木賢一 うのまこと)
アブク調のブクブクっとした特有の爆発表現。
彼がこの爆発を我々に披露したのが銀魂の地雷ラッシュの回である。

先駆者なのか分からんが、蒸気探偵団でうのまことがアブク調の爆発を良く描いてた。




■○○回
○○の中にはアニメーターの名前等が入る。実力派な作監、または演出の回に使用。
例を出すとナルトの若林回、都留回。




■おすし煙(すしお)
すしおがスチームボーイ参加時に「ちょっとハリウッドの奴らに煙でも見せてやるか」とハリウッドに喧嘩を売った伝説(?) の煙。
しかし本人曰く調子に乗ったのに全然駄目で落ち込んだとか。




■XEBEC走り(XEBEC作品のOP)
XEBECが制作したアニメでよく見られる演出。
主人公が1コマ打ちで無駄に滑らかな走りを見せてくれちゃう。だいたい18コマで1ループ。
例:武装錬金、エレメンタルジェレイド、ロックマン。




■お化け(松本憲生、工藤昌史ete...)
動かすときに使う残像表現。ブレ効果を演出する。若手の張り切りアニメタが使う場合もある。
説明が難しいが、キャラが移動する際に骨格を普通の線では描かず、ブレ線(軽く波をうってる感じ)で描きスピード感を見せる手法。

セル時代はよく見られたが、デジタルに移行してからこれ等を多用するアニメーターも限られてきた。
ちなみに松本憲生がハンターハンゾー戦で見せたこれは、もはやお化けという枠組みには入らないかも。メタモルしてる…。




■メタモルフォーゼ
通称メタモ、メタモル、メタもったete。
キャラに限らず、色んな物質を次々と色々なものに変化させるアニメの原点でもある手法。

アニメーターは比較的最初にこれを教えられるが、アニメ本編で拝める事は稀なケースと化している。
TVシリーズエヴァ最終話の深層世界の色抜きシンジが十字架に変わったり、炎に包まれたりするのが分かり易い例。




■ディーンライン(中嶋敦子、数井浩子、小島正士、斉藤哲人)
スタジオディーン系統の絵柄の事。90年代のディーン作品の多くを支えた。
描きやすく、似せやすく、動かしやすく、どの角度でも決め顔ありと四拍子揃った秀逸なデザイン。

しかし新世紀に入るとこの系統の新作は現れず、
もはや過去の遺産かと思いきや「codeE」でキャラクターデザインを務めた斉藤哲人がこのラインで勝負しており、再び注目を浴びる事になった。




■Aプロ調
「ルパン三世(1st)」、「ど根性ガエル」、「はじめ人間ギャートルズ」「ガンバの冒険」、「元祖天才バカボン」などの作品でみられる、
シンプルなフォルムのキャラや、大胆にポーズのシルエットを変化させるキャラの動き、動画枚数を減らしメリハリをつけたタイミング、といったスタイルの作画を指す。
上記の通り、所謂「Aプロ調」とされる動きのスタイルはAプロ担当作品の中でも技術的に成熟してきた「ど根性ガエル」以降の作品でのスタイルを指す場合が多い。
Aプロ設立時のメンバーである芝山努、小林治のスタイルが特に有名。(ルーツは大塚康生の動きにあるとのこと)
Aプロ在籍時の椛島義夫、河内日出夫、近藤喜文、本多敏行、青木雄三らのスタイルも合わせて一括りにAプロ調と呼ばれる場合が多い。
Aプロが作画を担当した「ルパン三世(1st)」では、宮崎駿も東映長編作品で見せたダイナミックなスタイルはそのままにリミテッド調の原画を描いていた。
現在は渡辺歩、近藤高光、湯浅政明、今石洋之らが自らの作風に取り入れ、発展させている。




■norioアングル(松本憲生)
引いたカメラ(全身がしっかりフレームに入ってる)での枚数を使った殺陣。
最近は枚数を使った殺陣が所処で見られるが、カメラの引きが弱く「惜しい」止まり。絶賛にはいかない事が多い。




■友岡骨格(友岡新平、ジャイアンツのアニメーター)
友岡が「いぬかみ」で見せた手法。
服のラインを普通のラインでは描かず、ブカブカにしてみたり、時に肉付けしマッチョにしたり、作オタ的にはいかにも 動きそうでwktkさせられる。

オーバードライヴのジャイアンツ回などでもこれを描いてる巧い人が居る。




■雨宮パレード(雨宮哲)
雨宮くんが見せる大張調のエフェクトバトル。
「作画の鬼!RETURNS」にて今石洋之が作った造語だか浸透はしていない。




■森エフェクト(森久司)
太めの線で走り描きしたかの様なエフェクト。氏、独自のタイミングが合わさり迫力ある映像に仕上がる。
最近の氏のアクション系の仕事には必ずと言っていい程、使われていおり、氏の仕事を見破る切り札の一つでもある。




■森破片(森久司)
磯破片を発展させた森久司の超破片。エフェクトのようなフォルムと森タイミングが合わさり何とも格好良く快感のある破片に仕上がる。
グレンラガン2話でその破片を存分堪能する事ができ、あまりの格好良さに同7話ですしおが真似した程である。




■やすひ腰(安彦良和)
腰をS字型に前方突出させた立ち姿。
その独特の色気のある立ち姿は当時から魅力的であった。のちにこれは荒木比呂彦の手によりjojo立ちへと進化して今に至る。

勿論、安彦だけが描くというわけではないが近年で見かける事は稀。
ところが結界師と名探偵コナンの間を繋ぐアニメーション3期varでは、結界師のヒロイン時音が見事なやすひ腰を披露。
誰の仕事なのか議論になったが、今の所担当アニメーターは不明である。




■ナイン・オールド・メン(レス・クラーク、ウォルフガング・ライザーマン、エリック・ラーソン、ウォード・キンボール、ミルト・カール、フランク・トーマス、オーリー・ジョンストン、ジョン・ラウンズベリー、マーク・デイヴィス)
通称9賢者。
これは実際に業界で使われた単語。
名付け親はディズニーの創始者ウォルト・ディズニー。
ニューディール政策をめぐり最高裁と対立したルーズベルト大統領が、9人の判事を頭の固い年寄り連中とばかりにこう呼んだ事に由来し、
ディズニーは皮肉の中に愛情を込め彼等をこう呼んだという。のちにマスコミがエリート集団の尊称としてこのネーミングで9人を称えた事で世間からも認知された。

現在のアニメ業界にもこの9人の仕事に感化、影響されたアニメーターも多々居る。オールド・メンの仕事に憧れ業界入りを目指した工藤昌史がその一例。




 





お遊び系(作スレ発の造語)

※あくまでお遊びの範疇だという事を承知してください。リアルでも使ってるのはさすがに痛いです。


■テロップ厨
作画ではなくテロップに有名アニメーターの名前を見つける事に喜びを感じる、 あるいは有名アニメーターが参加してたから神作画という考えの奴の事。
まあ実際、有名アニメーターがいれば大抵は実際に良い作画を見れるものだけど、ちゃんと作画で見定めましょうね。
テロ厨などと訳される事も多く、1流のメーターをテロップから探してるうちにどうしても2流3流のメーターの名前まで覚えるので、
グロスがどことか作監補が誰とか、そーゆー地味なネタには逆に強かっ




■吉成詐欺(吉成兄弟)
本編で吉成調の作画に騙され、『吉成!』と騒ぎ立てるも参加していない強烈なオチ。
大抵、作画に興味がない素人が冗談半分でカキコしているのでスルーするが良。
他にも憲生詐欺(ナルト)、菊田詐欺(武装錬金)などもあるので注意だ!




■俺の吉成さん(すしお)
グレンラガン15話コメンタリーですしおが発した伝説の一言。
しかしこの単語が生まれる以前に「俺の敬史」なる単語が作スレ内で存在していた事は認知されているであろう。
コメンタリーでは他に「すしお伝説」「すしお先生」「すしお始まったな」など、どこかで聞いた事のある台詞が聞かれる。




■松本一派(松本憲生、若林厚史、鈴木博文、松竹徳幸、井上敦子)
元DEEN伝説の5人集。
柳沼和良曰く「TVアニメですごい作画があったと思ってスタッフを見たら、また松本君一派だった」

この5人が作ったNARUTO133話は業界中の伝説となっている。




■竹内一派(竹内哲也、千葉崇洋、浅野勝也、薮野浩二、橘秀樹、櫻井親良、荒木涼)
竹内哲也を崇拝する若手集団 現在、業界で多くが活躍している60年生。その次の世代を担う70年生個性派揃い。
参加した作品の作画はどえらい事になること必至。
一派のなかの2~3人が参加すれば竹内一派キターと十分言えるほか、
そもそも作画スピードの早いのがウリの竹内スタイルだけに参加すると多めにカットを持っていくので適用作品は多い。
橘氏や浅野氏などはOPEDの演出もすることがあり、その際に竹内一派が降りてくることもある。




■かみちゅを継ぐ者(藪野浩二、長町英樹)
かみちゅ系の作画ラインを継いでいる人達。
ひとつ間違えたらあぁかみちゅだよ。ちなみにオリジナルは千葉崇洋。
竹内一派に多い。




■山下一派(山下高明、細田守、西田達三、森久司)
山下と愉快な仲間たち。
東映のサプライズはすさまじいと名高いが、その中核を担っている存在でもある。
最近はもっぱら細田監督作品にたむろしてる他、ビックリマンでも 目撃情報が。




■作画実況
始まりは劇場作品がTV放映され、作画パートで反応する現象であった。

発動回数が一番多いのはジブリアニメ。
知ってる人が担当パートを教えてくれる場合が多いので有り難がれていた。

しかし当時、本スレで実況をしており実況厳禁の禁を破り最終的には作スレ消滅寸前まで事態が動いた為、
他板で作画実況板が立てられ、以降はそこで作画実況が頻繁に行われる様になっている。

のび太の恐竜2006地上波放送当時、テレ朝実況に立てた作画実況スレが落ちる事なく完走した伝説がある。
(ちなみにこの夜~朝スレ完走まで作スレ民は恐ろしく真面目に作画論を語り伝説の1夜と呼ばれているとか、いないとか。




■サプライズ
雑誌等の作監情報が無い状態(アニメ雑誌の発売日の前週の辺りはこの場合が多い)のクオリティの高い作画や、
作画がイマイチの中で、大物が原画を描いていて作画パートが即判りだった場合などに適用。
例を出すならデスノート22話の馬越さんの参加、ブリーチ118話の壮絶な作画回がそれだった。
まなびストレートの竹内一派降臨などもサプライズの一つ。
後者のケースは少ないが、PM鐵4話の憲生さんの例がそれにあたる。




■達三人(たつぞうびと)(西田達三)
西田達三氏の描く独特のフォルムを持つキャラクターのこと。
新ガイキング13話はほとんど彼の修正が入っており、すばらしいほど達三人だった。
「微妙に崩れてる感じがまた良い」とはへらスタリーダー渡辺圭祐談。

グレンラガン公式ブログの大つか氏の発言(「シモン達三人」)より偶然にも派生。




■ひらがなアニメーター(うつのみやさとる、すしお、 りょーちも、うのまこと、その他多数)
ペンネームにひらがなを仕様してるアニメーターに送られる称号。
また、ひらがなアニメーターは作画オタや業界の評価に反して、
アニオタから作画崩壊扱いされる事が多かったりするので、それをネタにされたりする。笑えないネタである。
【関連】→作画崩壊系アニメーター




■作画崩壊系アニメーター(湯浅政明、うつのみや理、斉藤良成、他)
文字通り作画崩壊を起こす下手なアニメーター。
……ではなく、画力が高く、良く動かし、業界でもその実力を高く評価されるアニメーターながら、
本人の癖の強さにより、萌えオタ等から作画崩壊のレッテルを貼られてしまうアニメーターのことをそう呼ぶ。一種の自虐ネタ。
発祥はアニスタのイベントでアニメ様が湯浅をそう呼んだ事から。




■銀魂暴走三羽烏(大木賢一、乙幡忠志、竹内進二)
銀魂で暴走作画回を拝ませてくれる3人の事。
友岡系の骨格付けから生まれる良アクションと大木爆発を拝ませてくれる大木。
線が太く濃い目の作画からグリグリ動かす乙幡。
上記の2人ほど派手では無いが、動かす所はとことん動かす竹内。
銀魂は近年では珍しいくらいに作画ローテが安定しているのが魅力だが、
更にその中で彼等が居ると言う事の意味は果てしなく大きい。




■ぼくらの名和さん(名和誉弘)
動画検査で名和さんが来ると発動。
名和さんは自ホームページで動画マン用の手引き”動画バカへの道”を公開していることで有名。
恐らく国内でもトップクラスの動画マン。動画を極めた人。
彼が動画したことを100パーセント確認できるのはエンジェリックレイヤー1期EDのみ。




■Wシンジ(大塚伸治 橋本晋治)
二人が同作品に参加した場合に適用。適用作品は自動的に作画的見所がある事の証明になる。
恐らく現状の参加造語系の中では適用回数はいちばん多い。
適用作品:AKIRA、ハウル、山田くん、東京GF、ゲド戦記など。




■最強のワンペア(田中達之、田中敦子)
この2人が同作品に参加した場合に適用。恐らく歴史に残る作品になる。




■安藤まぼろし三人分身(安藤正浩、安藤雅司、安藤真裕)
この3人が同作品に参加した場合に適用。名前がかぶりすぎ。貴方の眼は視認できるか。




■西田三角地帯(西田トライアングル) (西田寛治、西田達三、西田亜沙子)
この3人が同作品に参加した場合に適用。この領域に踏み入れたものは「究極」の意味を知る事になる




■WILD WILD WEST(ウェストホース・2BN)
馬越、馬場、西位、の3人ユニット。
3人の降臨率は極めて高いが、その際にこの名称が使われた事は1度もなく、馬越軍団と呼ばれているのが現状。
なぜかこの3人は芋ズル式に参加する。(馬越、馬場、加々美、西位、玉川、増永このあたりは元コクピット所属で繋がりが非常に強い。)




■8人のやました(山下将仁、山下高明、山下敏成、山下明彦、山下喜光、山下祐、山下清悟、山下宏幸)
この8人が同作品に参加した場合に適用。恐らく一生無いと思われる。




■橋本のフォーカード(橋本晋治、橋本浩一、橋本敬史、橋本英樹)
この4人が同作品に参加した場合に適用。常識よ、覆れ。




■シンゴシリーズ(荒木伸吾、夏目真悟、足立慎吾、阿部慎吾、倉狩慎吾、玉木慎吾、藤井慎吾、山下清悟、鈴木信吾、小林慎吾)
若手アニメーターにやたらと多いシンゴ。しかもなぜか皆うまい。敦子シリーズの男性版。柳沢慎吾が『多分、これは何れ来るでしょ』と言ったとか、言わないとか。




■作画戦隊大塚ファイブ(大塚康生、大塚正実、大塚伸治、大塚健、大塚舞)
この5人が同作品に参加した場合に適用。天地がひっくり返ってもまずあり得ない。




■鈴木のセブンスフォニム(鈴木幸江、鈴木卓也、鈴木竜也、鈴木典光、鈴木博文、鈴木藤雄、鈴木俊二)
この7人が同作品に参加した場合に適用。その時、俺たちは奇跡を目撃する。




 





人名解説

誤読する可能性が高い、同姓同名や似通った名前の人物や作画ファンの間での愛称など


■松本 憲生(まつもと のりお)
誤読例:まつもとけんせい、しょうほんのりお

■金田 伊功(かなだ よしのり)
誤読例:かねだいこう、きんた

■名和 誉弘(なわ たかひろ)
誤読例:めいわほまれひろ、なかずほめひろ

■松竹徳幸(まつたけ  とくゆき)
誤読例:まつたけのりゆき。深読みした末間違ってしまうれいが多々ある。

■吉成鋼(よしなり こう)
誤読例:きっせいはがね

■関根昌之と関野昌弘
関根昌之:絶対少年のキャラクターデザインやニャンダーかめんの
OP・EDアニメーションなどで知られる亜細亜堂所属のアニメーター
関野昌弘:人狼やテイルズオブディスティニー2のOPなどに参加しているアニメーター
戦闘妖精・雪風ではアニメーションキャラクターデザイン(共同)を担当



■アニメーター等のニックネーム、愛称
業界内でも使われている呼び名から作画スレのみで通用する呼び名まで幅広く。

カリスマ/カリ→井上俊之
師匠→本田雄
谷さん(御大)→谷口守泰
もーさん→毛利和昭
ムッシュ→吉田徹
おっくん→沖浦啓之
オキーラ→沖浦啓之
逢坂氏→逢坂浩司
キムタカ→木村貴宏
AS姐→西田亜沙子
テンコー→鈴木典光
イマビン→今敏
サトジュン→佐藤順一
くぼっち→久保田誓
たつぞー→西田達三
兄成→吉成鋼
弟成→吉成曜
アマ→雨宮哲
サト→山口智
IMA→いまざきいつき
うつ→うつのみや理
ケンオー→大塚健
マイオー→大塚舞
カトケン→加藤剣
わぶ→井上香織
coosun/くつつ→沓名健一
yama→山下清悟
師走→立石聖
パヤオ/ハヤオ/元祖ロリ→宮崎駿
ロリ/ヤギー→柳沼和良
押犬/惜しい→押井守
ゆたぽん/ゆた→中村豊
arasan→新井淳
おすし→すしお
ゴリ→錦織敦史
室井様→室井康雄
シンディ→Cindy H. Yamauchi(山内英子)
ユリユリ→千羽由利子
石井ユリユリ→石井百合子
おかゆ→岡勇一
げぼっちょ/げぼさん→浅野勝也
こもたん→小森高博
ナベアツ→渡部敦子
ハセシン→長谷川眞也
のざあつ→野崎温子
なかちゅう→なかじまちゅうじ
トミー→冨岡寛
ボリ/ボリ様→横堀久雄
ちゃろ/ちゃろぞう→山下祐
若様→若林信
ハルコミン→飯塚晴子
細直→細田直人
イノウェイ→井上鋭

いつもの人/毎日の人→作スレに明け方多目のレスをくれる勉強させてくれる人。最近は見かけない。
デスラン→作スレ希望の星
大平の人→絵コンテを元に作画するスレに現れる大平の生き写し。
アニメ様→小黒祐一郎(アニメスタイル編集長)




 





用語解説(入門編)

アニメの作画の基本的な用語を紹介しているページです。


■作画
(1)
通常、アニメの絵作りの中で、線によって構成される要素をまとめて作画と呼ぶ。

(2)
絵を描くこと。作画の作業を行うこと。

(3)
主に昔のアニメで、スタッフ表記に原画と動画を区別せず「作画」とまとめて表記されることがある。表記順にはじめの方が原画、後の方が動画ということが多い。

(誤用)
「作画=絵柄の要素」で使うのは、混乱を招くので推奨しない。絵柄は作画に含まれる一要素に過ぎない。

■絵柄
作画の要素のうち、動きの要素を排除したもの。静止画状態における評価。
一般的に、整っていて、濃くて、原作に近い物ほど評価が高い。
また、アニメ作品内の、絵柄の統一性も重要視されることが多い。

■動画はいいけど作画は悪い
作画に詳しくない人が言いがち間違い。
誤解を防ぐために、
「動き or アクション」はいいけど「絵柄 or タッチ」は好みじゃないな
などで言い換えることが推奨される言葉。

■今回は動画に京アニがいたからクオリティ高かったな
上記の亜流。
京アニが長らく下請けで参加している「クレヨンしんちゃん」においてよく言われる(実際は末吉や林、高倉など原画マンの功が大きい)

■作画崩壊
一般的には・・・見苦しい作画、見るに耐えない作画のこと。
しかし定義そのものは曖昧であり、技術的に至らないものを指す場合もあれば、ただ単に好みの違いというだけで作画崩壊と呼ばれる事もある。
この「作画崩壊」という表現が適切か否かで論争もしばしば起こるため、こういった言葉を使う場合は注意が必要。

■作画監督
アニメ作品における、作画作業の責任者。作画スタッフが書いた絵を見てリテイク(書き直し)を指示したり、修正したりする。
通常は各話ごとのローテーションであり、各話ごとに責任を負う。作品全体の作画を監督する総作画監督を別に立てる場合もある。

■レイアウト
絵コンテを元に、演出意図をくみつつ、担当カットの全体的な構成や配置、背景原図やカット内容などを具体的に設計する工程。あるいはそれを描いた絵。略してL/O。
通常は原画マンが描くが、レイアウト専用のスタッフを用意する場合もある。

■原画
(1)
作画の絵や動きの要点を描いた絵。
シート上の原画の位置をキーフレームと呼ぶ事もある。
絵コンテが作品の設計図なら、原画は動きの設計図と言える。

(2)
原画を描くスタッフのこと。(1)と区別するために原画マンとも呼ばれる。原画師と呼んだりはしない。
原画を描くだけではなく、レイアウト作成、タイムシートの記入、動画マンに対する指示まで行う、作品制作において非常に重要なセクションである。
腕のある原画マンは画の動きを個性的にコントロールし、作画マニアを魅了する。

(関連)
ラフ原
一人原画

■第一原画
クリンナップされていない原画。ラフ原(ラフ原画)。
基本的にはタイムシート、セル分けなど、必要な作業は済んでいるものをこう呼ぶ。 影が付いていなかったり、細かいパーツが省略されていたり、様々な状態がある。
上手い人に「一原だけでもいいので」とお願いするケースもある。
近年のスケジュール組ではレイアウトと一緒に提出する。
略して一原、1原。

■第二原画
ラフな原画を清書するスタッフのこと。原画の補佐役的存在。略して二原、2原。
通常タイムシートは一原担当者が記入するが、スケジュールのない作品では、シートも動きのラフもない状態から原画の描き起こしを要求されることもある。
二原が発生する理由は様々だが、スケジュール上の理由が主である。 期間内に作業が終わらない原画マンからの引き上げて、二原がフォローする事もある。
基本的には動画マンが原画に上がる前のステップとしてやる事が多いが、時々やたら豪華な面子が揃っていたりする。
クレジット時に、一原も二原もまとめて「原画」表記する制作会社もある。

■動画
(1)
原画の間に絵を足すことで動きを補間し、滑らかに見えるようにする作業の事。
及びその絵。原画をきれいに清書するのも動画の仕事となる。

(2)
動画を描くスタッフのこと。(1)と区別するために動画マンとも呼ばれる。
動画マンの腕が悪いと、動きがガタついて見えたり、絵柄が歪んでしまい、原画が良くても台無しになることがある。

(3)
アニメーション作画全体を総称して動画と言う。この意味での動画という言葉を発明したのが政岡憲三である。
つまり動画という言葉が始まりで、そこから現場作業レベルで原画と動画へ分化していったものと推測される。

(誤用)
「動画=動きの要素」で使うのは、動画の本来の用法と完全に異なるため誤用。

■タイミング
(1)
タイムシート上に記入される、時間軸に沿った絵の配置。
1秒間に24コマ表示されるフィルムアニメーションにおいて、どの絵を何コマ撮影するかを指示し、それによって得られる効果のこと。

(関連)
○コマ打ち

(2)
作画におけるテンポやリズムの要素をこう呼ぶことがある。
使われ方が広域かつあいまいなので、使用している本人もわかっていない事がままある。
タイミングという言葉が使われる一例としては、「物理法則に沿った動き=タイミングが上手い」という表現をすることがある。
たとえば、地球上で物を上から落としたとき、空気抵抗を無視すれば、1秒で約4.9m落ちる。
4.9mの高さから落ちる。という動きをきっちり1秒で作画すれば、それは「タイミングが上手い」と言うことができる。

アニメーションの原画作業というのは、原画の絵と、それに付随するタイミング(タイムシート+中割へのツメ指定等)が密接に絡んでおり、
絵が上手くてもタイミングの付け方がヘタだと、ぎこちない動き、または生理的にスッキリしない動きになったりする。
逆に絵が普通でも、タイミングの付け方次第ではダイナミックな動きを表現できたり、子気味良いアクションを描くことが出来る。

■中割り
動画の工程の一つで、原画と原画の間に絵を追加し、動きが滑らかに見えるようにすること。

(関連)
タップ割り
デッサン割り
中○枚
詰め

■別名
公式な制作スタッフリストの中で使われる、本名(或いは通常使う名前)とは違う名前。
ペンネーム、偽名とも言われる。
ある制作会社に所属しているのに別の制作会社の仕事を請け負ったり、 或いはメインでやっている仕事と同時に別の作品にも参加しているような場合に、本名で仕事をするのが憚られるため別名が使われる。
アニメーターの多くが、低賃金の解決策の一つとして、一つの作品に集中するより掛け持ちを選択しているという事実を示している。
スケジュールなどの関係で満足のいかない仕事をしてしまった時や18禁アニメの制作に参加するような時など、他にも様々な理由で別名が使われる。
多くの場合一般のファンにバレバレなので関係者が分からないはずはないが、形式的なものとしての意味が大きい。

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最終更新:2023年07月24日 22:19