さくらちゃんを救う会 検証

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sinusinu

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フジテレビ ニュースジャパン  脳死移植関連特集


移植問題の都合の悪い面は避けて、感動物語にのみスポットライトをあてがちなマスコミが多いなか、これはなかなか珍しいですね




新聞・週刊誌など




9/22 『さくらちゃん救って 両親ら訴え』

『さくらちゃん救って 心臓病の4歳児、三鷹の両親ら訴え』

原因不明の重い心臓病「拘束型心筋症」と診断された三鷹市の上田さくらちゃん(4)の両親が
21日都庁で会見し米国で心臓移植手術を受けるための募金への協力を訴えた。
「移植以外に助かる方法はない」と医師に告げられ、1億円以上かかる海外移植に望みをつないでいる。
父親の昌広さん(53)によると、さくらちゃんが拘束型心筋症と診断されたのは今年5月。
4歳の誕生日を迎える前日だった。

日本では15歳未満の子供からの臓器提供は法律上、認められておらず
両親は米カリフォルニア州の大学病院で移植手術を決意した。
渡航や治療費など総額1億3600万円が必要だという。
さくらちゃんは現在、保育園に通園。週2回は様子をみるため病院に通う。
激しい運動を控えている以外は、健康な園児と変わらない生活。
歌を歌ったり、絵を描いたりするのが好きだという。
母親の和子さん(45)は「移植しかないといわれたとき、足元から崩れる落ちる思いだったが
痛い注射を我慢するなど、 さくらはけなげに頑張っている。私たちもできることをしたい」と話す。

救う会は21日から街頭募金を開始。23日には武蔵野市民文化会館で
さくらちゃんも参加するチャリティーコンサートを開く。




9/28 『募金は本当に必要? ネットで批判集中』

『難病女児の募金「本当に必要?」 ネット上で批判集中』

重い心臓病におかされた女児の救済募金が、インターネット上の巨大掲示板「2ちゃんねる」などで
激しい批判の対象になっている。
女児の両親と有志が手術に必要な1億3600万円を目標に募金活動を始めたが、ネット上では
父親がNHKに勤務していることなどを理由に募金が必要なのかなど疑問を投げかける声が続出している。

募金の事務局は「募金は親としての最大限の努力をした上、足らなければ助けてもらう大前提で
行っている。ポスターやホームページは説明が足らなかった。両親が集めた負担額を計算し、
近日中にサイトを書き換える。募金収支などの情報公開は全部ガラス張りにしたい」と話している。

救済募金は東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)のための募金。難病の「特発性拘束型心筋症」で、
米国での心臓移植しかない状況といい、21日には「さくらちゃんを救う会」が都庁で会見し、
手術費や渡航費などをまかなう募金への協力を訴えた。

2006/09/28 産経新聞東京朝刊
http://www.sankei.co.jp/news/060928/sha003.htm


女児の難病移植募金めぐり2ちゃんで「祭り」
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/it/internet/21073/

記事省略




10/4 募金運動で集中砲火を浴びたNHK夫婦

難病「募金運動」で集中砲火を浴びた「NHK夫婦」

移植手術でしか助かる見込みのない心臓病の少女、さくらちゃん(4)のために、周囲の人々は手術費用1億3600万円を集めようと募金運動を開始する。心温まる話だが、ネットの住人たちが噛み付いた。東京、三鷹市の豪邸に住み、外車を2台所有、夫婦ともにNHK職員で高給取り、と非難轟々なのである。
「金持ちのくせにケチッて最悪だな。娘の命までケチるのかよ。払えるだけの金はあるだろう。娘の命を人様の金にたかるな」
「親も金あるならさっさと娘を助けろよ。自分の娘なのに金を出し惜しんで、恥知らずか君達は」
巨大ネット掲示板「2ちゃんねる」に載った書き込みだが、所謂”2ちゃんねらー”から猛烈な非難を浴びたのは、さくらちゃんの父親(53)と母親(45)である。一粒種のさくらちゃんの病名は特発性拘束型心筋症。次第に心臓の筋肉が硬くなり、ついには機能しなくなる難病である。
「今年の5月、病気で初めて心臓移植しかないといわれたのです。両親はセカンドオピニオンを求めて、病院を回りましたが、結論は変わらなかったのです」
というのは、「さくらちゃんを救う会」事務局広報担当の筧誠一郎氏。日本では15歳未満のドナーは認められていない。渡米して心臓移植手術を受けるしかないのだという。
「調べてみると1億円ぐらいかかることがわかった。とにかく金額が半端じゃない。会を結成していこうということになりました。アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ大学病院から受入れるという連絡があったのが、9月でした」

登記簿まで公開
募金運動がスタートしたのは、9月21日。記者会見を開き、両親が民放テレビに出演して、窮状支援を訴えたが、この直後から非難の嵐が巻き起こった。
――会見では団体職員を名乗っているが、実は夫婦ともにNHK職員。相当な高給取り。外車を2台乗り回し、60坪の豪邸に住んでいる。費用は全て募金で賄おうとしている等々、虚実ないまぜの情報がネット上を駆けめぐった。あげく自宅の登記簿や写真まで載せられたのである。
たしかに、高給取りの資産家が身銭も切らず、全ての費用を善意の募金に頼ろうというなら問題だが、
「言われていることに誤解があるので、説明したい」
とは先の筧氏である。
「豪邸と書かれましたが、居間は10畳ほどの3LDKです。住んでいた賃貸物件が築20年以上で古くなり壊すというので、2、3年前に4000万円のローンを組んで買い取ったものなのです」
車はフォルクスワーゲンが1台だけだという。
「NHK職員と名乗らなかったのは、サラリーマンが職業を聞かれて会社員というのと同じです。一銭も出さないというのも事実ではありません。NHKの共済から給料と退職金を担保に3000万円貸して貰い、その金は募金に組み入れることになっています。個人情報をそこまで晒すことはないという意見がありましたが、結果的にはすべての情報を公開すれば良かったとは思っています」
”2ちゃんねらー”の餌食にされた父親も反省しきり。
「今後、誤解のないように丁寧に細かく説明していきたいと思います」

週刊新潮 10月4日発売
期待したが、大したことは全然書かれておらんですな。
”上田”という文字も見当たらなければ、地価が高い高級住宅地に住んでいることも言っていない。
これじゃまるで「下町の一軒家に住んでるNHKの下っ端夫婦」ジャマイカw





10/6 心臓移植希望の女児支援HP、中傷相次ぐ

「身銭切れ」心臓移植希望の女児支援HP、中傷相次ぐ

 重い心臓病のため、米国での心臓移植を希望している東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)を支援する「さくらちゃんを救う会」の関連ホームページ(HP)などに9月以降、批判や中傷など匿名の書き込みが大量に寄せられている。

 救う会メンバーの携帯番号や、さくらちゃんの自宅の写真などが匿名投稿者によりネット上で公開されるなど、“攻撃”はエスカレート。顔の見えないネットの負の側面が露呈した。

 NHK職員上田昌広さん(53)、同和子さん(45)の長女、さくらちゃんは「特発性拘束型心筋症」と診断され、年内にも渡米して移植手術の機会を待つ予定となっている。渡航費・治療費を集めるため、友人や職場の同僚らが8月に「救う会」を結成。1億3600万円を目標に募金を始めた。

 ところが、活動がメディアで報道された9月下旬ごろから、ネット上での批判が始まり、支援者による「応援ブログ」には1日数百件もの書き込みが集中。同会にも1日100件前後のメールが寄せられている。善意の励ましもあるが、「(両親は)身銭を切るべきだ」「子どもを利用した詐欺」など心ないものも多い。

 さらにメンバーの携帯番号や自宅の写真のほか、自宅の「不動産登記」とされる情報などが、ネット上で公開されてしまった。

 当初、「団体職員」と報じられた両親がNHKプロデューサー、ディレクターだったことなどが反感を招き、ネット上での“攻撃”に火がついたらしい。

 メンバーの個人情報までさらされる事態に、同会事務局の永田浩三さん(51)は、「思ってもみなかった批判にさらされた」と困惑。「メンバーのショックが大きく、募金活動に支障が生じる」として救う会は9月29日、募金の目標額のうち3000万円は両親が出費するという事実や、渡航費や治療費など募金の詳細な使途予定を公開する措置をとった。

 さくらちゃんのケース以外でも、ネット上では、難病児の海外移植のための募金活動に対する“攻撃”が頻発。腸が機能しない難病だった茨城県常総市の神達彩花ちゃん(今年5月死去、当時1歳4か月)のための募金活動でも、支援者のHPなどに「(募金の)余剰金は寄付しろ」などの書き込みが集中した。

ネット文化に詳しい神戸大工学部の森井昌克教授(情報通信工学)は、「世の中には様々な考え方があり、募金に応じる人もいれば反感をもつ人もいる。街頭での募金活動で面と向かって批判する人は少ないが、ネットは匿名の世界。多くは無責任な意見であり、許し難い。ネットの負の側面が出た」と話す。

2006年10月6日 読売新聞 記者の署名なし
最後の一段落は、読売オンラインの記事からは消してあるようですな。
この教授のコメントを都合の良いように歪曲したことが明るみに出て、慌てて消したのか?
参考資料:
読売記者によってコメントを歪曲された教授が、改めてコメントを発表 http://blog.goo.ne.jp/prof_morii/
それにしても全ての個人情報を「他人が晒した」という言い草はどうかと思うがね。
自宅の住所も、携帯番号も、救う会側が”提供”した情報なのであって、落ち度は救う会側にある。
誤魔化して他人のせいにするなよ。





10/10 「高所得でしょ?」 非難の集中砲火

週刊女性 10月24日号
「高所得でしょ?」「基金の使い道は?」
両親と『救う会』に今、非難の集中砲火!

「自腹を切ることを初めに明らかにしておけば…」

 (以下一部略)

心臓移植をしなければ一年後の生存率は5割以下"。10万人に1人といわれる難病、特発性拘束型心筋症と診断された上田さくらちゃん。アメリカでの心臓移植の高額な医療費をまかなうため「さくらちゃんを救う会」が発足、渡航費、移植手術費、滞在治療費などおよそ1億3600万円の集金を集める活動をスタートさせたのが先月21日。

ところが直後から、「両親ともNHK職員で高収入であることを隠していた」「募金に頼るだけで自己負担はないのか」「都内に200㎡もの邸宅を所有している」「募金活動が盛んにマスコミ露出できたのは、両親の人脈によるもので不公平」「治療費の多くの部分はデポジット(保証金)で手術後は返還が見込まれるが、余剰金の使途が不透明」などの批判が。

両親の年収予測や自宅の衛星写真、登記簿までが ネットにUPされる事態に発展している。今回「小さな戦士」など難病の子供を常に応援してきた本誌に、父親が重い口を開いた。

「お金は本当に足りないんです!どういう根拠で、募金しなければならない経済状況じゃないなんておっしゃれるんですか?募金の基本は、後々のことも考えて移植から帰国までの費用を全額まかなうこと。私たちが"生活レベルを落とす必要はない"と考えてるというのは、不正な言い方です」

今、難病と戦うさくらちゃん不在のところで両親と『救う会』は激しい批判に晒されている。そしてその批判は大きく分けて2つ。

1つ目は、両親の収入・資産・自己負担に関する疑念だ。「私たちがどれくらい用意できるのか、自己負担分を初めにきちんと明らかにしてみなさんにお願いすべきでした。肝心の収入に関しては明言は避けたが、「(夫婦合算で)本誌読者の平均年収の10倍はあるはず」との問いを、あえて否定はしなかった。
「若い頃は確かに、お金は使い放題みたいなところはありました。今思えばもっと貯めておけばよかったのですが」
資産についても「家の評価はゼロだし、あとは車1台、少しの預金がすべてです。家は築15年ほどの借家に7年前から住んでますが、3年前に買い取りました。ローン、保険など毎月数十万。共済からの借り入れは限度いっぱいで払っていくのは大変です」
その後ほぼ一生続く治療費を考えると、さまざまな補助、手当てを考えても不安はあるという。

(家など売り払ってしまえば、の問いに)
「できれば、愛着あるこの家はさくらと一緒に住みたい。思い出の場所ですし。大阪に通院するので、ムリとなったら手放して大阪に移り住むことも考えてます」」

批判のもう1つは「基金の剰余金の使途が不透明」というもの。それには「子供の移植後の生活」、「基金の管理」などのアドバイスをしているトリオジャパンという組織の存在があるからだ。
「移植者の支援組織で、自らも子供を難病で亡くしたクリスチャン夫婦が運営しています。
 (中略)
「過去の『救う会』から受託した資金の使途を明かしていない以上、誤解されないような改善を強く望みます」(難病の子供に詳しいジャーナリストの鳥巣清典さん)

「難病の子供を抱えた親を温かい目で見て、お金の面でシビアに追及しないでほしい。受託した資金の使途は患者さんの支援や啓発活動に使っていますが、明細は公開できません。このままの状態で、活動を続けることを望んでいます」(トリオ事務局長)
これだけの説明で、どれだけの人が納得できるだろうか。

超要約すると、
「お金は本当に足りないって言ってるだろ!」 by 上田父
「昔は確かに使い放題だったが…」 by 上田父
「家は売りたくない」 by 上田父
「明細は公開不可」 by トリオジャパン事務局長






10/12 募金9千万越す 準備本格化へ、ネットで中傷も

心臓移植目指すさくらちゃん、募金9000万円越す…渡米準備本格化へ、ネットで中傷も

 重い心臓病のため、米国での心臓移植を目指す三鷹市の上田さくらちゃん(4)を支援する「救う会」が集めている募金が、11日までに9千万円を超えた。米国の病院に支払う保証金(デポジット)相当の金額で、会は「これで渡米準備を本格化できる」と話す。一時は「親が金を出さずに資金を集めるのか」などと、誤解に基づく批判や中傷がインターネットの掲示板サイトなどに集中したが、徐々に激励の声が増えているという。
 さくらちゃんは、共にNHK職員の上田昌弘さん(54)、和子さん(45)夫婦の一人娘で、5月に拘束型心筋症と診断された。移植以外に治療法はないとされ、NHK関係者と保育園仲間らが「救う会」を結成した。9月21日に都庁で記者会見し、病院のデポジットや滞在費など1億3600万円を目標に活動すると発表した。
 しかし、会見の2、3日後からインターネットの「2ちゃんねる」などで匿名の書き込みが始まり、募金批判のためのサイトまで開設された。
 書き込みは「両親ともNHKで高い収入を得ているのに募金に頼るのか」「子どもの病気を理由にした詐欺ではないか」などの内容で、上田さんの自宅周辺の地図や、不動産投機の内容も公開された。「昌弘さんが『冬のソナタ』を担当した」「和子さんは複数のアパートを経営している」など、事実と異なる情報も独り歩きしていった。
 救う会には批判の電話やメールが殺到、中には「応援していたけど、もうやめる」と話す人もいたという。
会では「説明が足りなかった」として、両親が3千万円を自己負担して募金に繰り入れることや、帰国後も多額の医療費が必要なことを記した文章を、ホームページに載せた。
 救う会によると、自宅がローンの担保になっているため銀行からの融資は難しく、3千万円は両親が負担できるギリギリの額だという。
 ネット上での批判や中傷について、昌弘さんは「こちらもホームページを開設して訴える以上、いろいろあるとは思っていたが、つらい」と語った。救う会の筧誠一郎・広報担当(46)は「情報開示の仕方など、募金活動の難しさを痛感した」と話している。
 国内では、15歳未満の脳死による臓器提供が認められていない。海外移植では病院にデポジットを払って登録されることが必要で、さくらちゃんの場合は75万㌦(約9千万円)だという。

朝日新聞東京版 10月12日
記事画像 http://www4.pf-x.net/~sneg4vip/cgi-bin/src/sneg4vip0423.jpg





10/16 2ちゃんねらーと「救う会」が初の対話

2ちゃんねらーと、「さくらちゃんを救う会」が初の対話…募金は1億円超に

重い心臓病のため、米国での移植手術を希望している上田さくらちゃん(4)を支援する「さくらちゃんを救う会」に対するネット上の批判が止まらない。「救う会」広報担当者のmixi日記にも、説明を求める声が殺到、そのせいもあって2ちゃんねらーと「救う会」幹部との直接面談が行われた。

今回「救う会」への面談を申し込んだのは、2ちゃんねるの前身である匿名掲示板「あめぞう」時代から掲示板への書き込みを行ってきた、「がんだるふ」さんだ。
「対話」は、10月15日「救う会」の事務所で行われた。
参加者は、がんだるふさん、「救う会」代表の永田浩三さん、事務局広報担当の筧誠一郎さんの3人。

がんだるふさんは 「ネットでは様々な意見がでるが、間違った書き込みには『それは違う』という別の書き込みが行われ、『自浄作用』のようなものが働く。多少荒れても実害はない」と主張するが、救う会の側は、そうは思っていないようだ。
例えば筧さんは、「『早く死ねばいいじゃん』と書かれたメールが届いた時は、どーんとへこみました。相当心が痛みます。ネット社会に耐性がない人間にとっては、仕事する気がなくなるくらいダメージを受けるものです」「携帯の番号がネット上にさらされて、電話がくると、怖くて取れません」などと語る。

また、ネット上で指摘されている事に対する「救う会」の対応が後手後手に回っていることが、騒動が沈静化しない一因といえそうだ。例えば、さくらちゃんの両親がNHKの職員であることや、父親が職場では旧姓を使用していたことが「隠蔽」として批判が加速したことについて、永田さんは「(さくらちゃんの両親が)NHK職員だということを隠したことはありませんし、地域では旧姓で通っていたので、会見でも使ったのです。でも、会見では、NHKでは旧姓を名乗っています、と言えば良かったです」と話すが、これに対してもがんだるふさんは「この件についての説明がサイトに掲載されるまで、(批判の声が上がってから)1週間近くかかりました。このタイムラグが、ネットの社会では非常に痛いんです」と、救う会のネット社会への不慣れさを指摘する。
その他の、ネット上で指摘されている「疑惑」についてはどうなのだろうか。
「救う会」に「不測の事態に備えて、剰余金は基金がそのまま管理する」ようにアドバイスしている国際移植組織「トリオジャパン」に対して、ネット上では「剰余金がトリオジャパンに渡り、不透明な管理がなされるのではないか」という指摘が相次いでいる。特に同団体は、週刊女性の取材に対し、「難病の子供を抱えた親を温かい目で見て、お金の面でシビアに追求しないでほしい。受託した資金の使途は患者さんの支援や啓発活動に使っていますが、明細は公開できません」と「不透明な管理」を続ける趣旨の発言を行い、火に油を注ぐ形になっている。
このような状況の中、永田さんは「7月以降トリオに色々なアドバイスをいただいていますが、情報の提供をしていただいている、ということです。こちらから何かを支払ったことは一度もありませんし、今後もありません。これは、お約束します。さくらちゃんのためにいただいているお金ですので、それ以外には使えないお金です」 と、剰余金はトリオジャパンに引き渡されることはないことを言明した。

ただ、ネット上では注目されていた、さくらちゃんの両親の家の資産価値については、「公開したところで、『それを売れよ』という動きが加速するのではないか」として、「対話」の中では明らかにされなかった。
「救う会」への募金は、10月16日集計分で1億1,496万9,110円に達している。
(以上、一部略)







10/23 募金目標達成…ネット上の中傷乗り越える

移植希望女児の募金、目標達成=ネット上の中傷乗り越える-東京

 原因不明の「特発性拘束型心筋症」と診断され、米国での心臓移植手術を希望している東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4)について、支援団体は23日、手術に必要な募金目標額の1億3600万円を達成したと発表した。募金活動は終了し、さくらちゃんは年内に渡米する。
 募金をめぐってはさくらちゃんの両親がNHK職員だったこともあり、インターネット上で「身銭を切っていない」などとする中傷が相次ぎ、ネット社会の問題点が浮き彫りとなっていた。支援団体は目標額のうち、3000万円は両親の自己負担であることを公表している。 
(時事通信) - 10月23日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061023-00000145-jij-soci






「資産公開すべきかどうか…それは人それぞれの考え方」

さくらちゃん父、募金活動について回答
心臓の筋肉が硬直して心不全になる難病「拘束型心筋症」のため、渡米して心臓移植手術を予定している東京都三鷹市の上田さくらちゃん(4つ)の募金が二十三日、必要費用の一億三千六百万円に達した。父親のNHKプロデューサー、昌広さん(54)は「多くの人に激励してもらい、やっとスタート地点に立てた。娘が天寿をまっとうするのがゴール。難関は多いが頑張っていく」と話した。さくらちゃんは十二月中に渡米する予定。

さくらちゃんの募金をめぐっては、昌広さんが記者会見で寄付を呼びかけた際、NHKプロデューサーと職業を明確にせず、自己負担の金額を公開しなかったことなどからインターネットの掲示板に連日、数百件の批判や中傷が書き込まれた。昌広さんに今回の募金活動について話を聞いた。

――職業を明確にすべきと批判された。
今となってみれば、言っておけば良かったのかとも思う。ただ、親としては何とかして子どもを助けようという思いだけで、職業は関係ないと思う。記者会見をして不特定多数に呼びかけていく以上、何らかの非難や中傷があるのは仕方ないとも思うが、縁起の悪いことを言われるのは、残念というか悲しくなる。

――自己負担額三千万円を当初、明かさなかった。
どれだけ負担できるか分からなかった。一千万円なら少なく、四千万円ならいい、などと値踏みされるのも嫌だった。

――ネット上では資産が数億円とも指摘された。
事実無根です。持ち家はあるがローンを抱えている。「外車が二台」ともうわさされたが、一台だけで新車ではない。

――両親の資産について明らかにすべきだという意見があるが。
ケース・バイ・ケースでしょう。それは人それぞれの考え方。親はどんな矢面に立っても子を助けるというだけです。
東京新聞 10月24日
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20061024/eve_____sya_____001.shtml





11/8(?) さくらちゃん祭りがなかったら…

 友人が考えあぐねていた。古い知人から久しぶりに彼女のもとへ届いたメールが、悩みのタネだった。
 それは重い心臓病を患い、米国での心臓移植を希望している女の子、上田さくらちゃんのための募金を呼びかける内容。彼女の知人が関係者らしく、転送されてきたメールだ。ネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」で、この募金活動を問題視する意見が集中していたときでもあった。
 募金活動はさくらちゃんの両親が9月にスタート。しかし、両親が自己負担額や、収入の高いNHK職員であることなどを公表せず他人からお金を募っているとして、批判を呼んでいた。両親はその後、情報を公開したものの、“祭り”は一向に鎮火しなかった。中には心ない中傷や事実誤認も見られたが、一方で議論は日本の移植医療のあり方にまで発展した。
 マスコミで働く者として、難問を突きつけられた気分だった。もしも“祭り”がなかったら、マスコミは単なる“美談”として、募金活動のニュースを流して終わっていただろう。「2ちゃんねる」が複眼的な視点を示した役割は無視できない。さまざまな問題を提起しながら、1カ月で募金活動は目標金額を達成して終えた。
「2ちゃんねるには、編集がない」。管理人である西村博之さんがネット関連のシンポジウムで発言するのを聞いたことがある。事象を編集し、ニュースとして報道するのがマスコミならば「2ちゃんねる」は対極にある。
 しかし、両者は決して敵対するものではない。相手を鏡に自らの姿を確認しながら、物事をよりよい方向へと進めていけると信じている。今回の募金活動の問題は、その可能性を示してくれた。
 結局、友人は募金をしなかった。彼女の家族も大病で、入退院を繰り返している。見知らぬ他人の医療費を助けるほど、心に余裕はなかったというのが理由だ。
 メールを転送してきた知人の顔が浮かび悩んだが、「善意は義務ではない」という「2ちゃんねる」で見かけた誰かの書き込みに、少し気持ちが軽くなったという。(猪谷千香)

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