パナソニックFAX電話機の電話帳編集


長年使ってきたFAXが故障し、入れ替えることになった。ドアホンとの連携も考慮し、PanasonicのKX-PD552DLを選択した。
    

 この機種の電話帳は、本体からSDカードを経由してPC上での編集が可能。メーカーからも電話帳編集用のソフトが提供されている。
ただ、この編集ソフトの勝手が悪く、自分の環境では起動すら出来なかった。
そこで当のファイルを覗いたところ、ファイル自体はテキストファイルであり、仕様も一目瞭然の簡易なものだったので手編集することにした。
今回はその方法を簡単にまとめてみた。
スマホの電話帳など、テキスト化されたデータ別にを持っている場合、それを取り込むことも簡単に出来る。

※ 電話帳データの入出力インターフェースがない機種(電話機)では、単体ではこの編集方法は利用できません。
  SDカード対応の機種は、現行FAXだとPD315から上位、電話機だとGD67より上位辺り。
※ 最近は高価ではあるもののスマホを子機として使える電話機も出ているよう(PD915)。

     

電話帳ファイルの仕様

まずはファイルの仕様。
本体のマニュアルを参照して、本体からSDカードへ電話帳を保存し、カードリーダー(100円ショップでも売っている)を使用してPCにSDカードをセットする。
電話帳ファイルは(ドライブ名):\PRIVATE\MEIGROUP\PCC_DAT\ADDRESS\0000000x.txt(xは0-9の数字)
中身は以下のようになっている
char=01 
version=001
model=f_PD552
title=

1002	1000	1001	2000
01		Takeone(携帯)	タケオネ		 09055551234:0:0
01		パナソニ子(携帯)	パナソニコ	09055555678:0:0
01		寿司郎(携帯)	スシロー		0331234567:0:0
01		ラメ吉			ラメキチ		0451234567:0:0
見れば解るように、7行目以降は4フィールドがTABで区切られているCSVファイルと同様の形式になっている。
よって、電話帳ファイルは、ヘッダー付のCSVファイルと解釈出来る。
要するに、編集作業は、CSV形式となってる部分だけをいじって戻してやるだけの話である。

今回の編集の手順

0.概要

 ・TAB区切り4フィールドのCSVの電話帳ファイルを作成(EXEL等で)
 ・Panasonic電話機用に、ヘッダその他の付加(バッチファイルにD&D)
 ・本体へ書き戻し

1.電話帳本文(CSV)を作成する

前述のように電話帳本文はTAB区切りCSVとなっているので、まずはこの部分を作成する。
今回はCSV編集ソフトとして、Cassava Editorを利用することにした、
もちろんEXELやOpenOfficeでも、TAB区切りCSV、文字コードSJIS、改行コードCR+LFのテキストファイルを編集・保存できれば問題ない。
元となるテキスト形式の住所録データ(携帯スマホ等の)があれば、直接ファイルを開いても、コピペしてもよい。
各フィールドは、グループ番号表示名ヨミガナ電話番号:0:0の順で整理する(:0:0の数字は読み上げ時のアクセントの位置を示すよう)。
PD552Dの場合、登録出来る件数は1ファイルにつき150件なので、行数はそれ以下にすること。(ファイル名は00000000.txt~00000009.txtまで使用可能なので、都合1500件まで保存することが出来るということだが、電話機で全てを一括して認識・使用出来るわけではない)
作成した電話帳を区切り文字をTABに設定し、CSVファイルとして保存する。(念のため、文字コードがShift-JIS、改行はCR+LFであることを確認)


2.ヘッダ(その他)をつける

title=の部分を除けば定型文として扱って問題ないものと思われる
title=の部分も、空白で問題ないので、全体を定型文として、付加するだけで済むだろう。
(もし問題がある時は、該当機種でテスト用電話帳データを作成し保存、PCで読みだして、ヘッダ部分を作成したCSVデータに張り付けるなどすればいい)
今回は1.で編集したcsvファイルに、バッチファイルでヘッダを付加することにした。


1.で作成した電話帳ファイルを、上記バッチファイルにドラッグ&ドロップする。

3.電話機本体で読みこむ

生成されたファイルをSDカードに保存し、電話機本体で電話帳データを読みこむ


最後に

この電話帳生成方法は、PD552Dのみで確認したのものなので、他の機種にそのまま使えるかどうかは確認していません。
おそらく、パナソニックのFAX電話機全般で使えるものとは思うけど。
何か不都合が起こっても、当方は責任を負いません。
あくまでも一つの参考です。

     





最終更新:2020年08月22日 10:19