922 :名無しさん:2012/07/17(火) 22:51:07

   ~歴史についての考察~    


我々同盟の人々にとって、宇宙歴788年(彼らは西暦3588年)は衝撃的な年となった
銀河系内郭国家連合・銀河欧州枢軸連邦という二大勢力に接触したことが原因である
今までルドルフの各種大弾圧の結果もあり、同盟と言えども人類の歴史についてたいした量は保有していなかった
二大勢力圏と接触して少なからず情報を入手できる立場であった自分は少し今までの歴史について考察してみようと思う


緩やかや対立をしている二大勢力圏たる連合と連邦の勢力の起源は地球時代の第二次世界大戦にさかのぼる
最も第二次世界大戦(西暦で言うと1940年頃)から現在までの約1600年間彼ら、特に列強諸国(日英独仏伊露)が覇者であったというわけではない
地球時代では13日戦争・地球連邦成立時期、宇宙時代では銀河連邦成立時期・ルドルフ台頭時期は特に彼ら列強の力が衰退した時期であった
言い換えれば列強諸国が衰退して対外影響力を減少させたからこそ、地球連邦・銀河連邦や銀河帝国が成立することができたともいえる
地球連邦成立時期では、列強諸国が衰退したため今までの列強諸国の勢力圏から大分離脱した国もあった
この時列強の勢力圏から離脱して地球連邦に加盟した国がその後どうなったかは周知のとおりである


銀河連邦・銀河帝国成立時期にも同様であるが、この時期は列強勢力圏にとって制度疲労を起こしていた
この時に体制改革を対外拡張を行い内部の矛盾をごまかした国々は相次いで消滅している


彼ら列強諸国やその他の国々は長い歴史を保有しているが上記のように定期的に大幅な体制改革を行っているのである
言い換えれば定期的に体制改革を行い国家を再構成させてきたからこそ現在まで存続してきたともいえる
そのため彼らの中で伝説・偉人となっている人物が定めた制度も現在まで存続しているものはほとんど存在していない
これは銀河帝国・自由惑星同盟双方がそれぞれルドルフ・アーレハイネセンが定めた制度を墨守し続けているのとは対象的である

ちなみに連合諸国・連邦諸国それぞれ時期は多少前後するものの30年前までに大規模な体制改革を行い国家を一新させたばかりである
そのため国家の歴史としては長いものの、制度としては帝国・同盟双方よりも新しく新進気鋭な状態である
どうやらこれは400年以上にわたる惑星開拓とそれに伴う技術革新の結果今までの体制では問題が続発していたためであるらしい

このように彼ら列強はその時代に合わせながら良い所を存続させつつ新しく体制を変えていくことで今まで国家を維持させてきたのである
この点はアーレハイネセンの時代から少しも制度を変更させなかった同盟にとって大いに見習うべき点ではないだろうか

(ヤン・ウェンリー著より抜粋)

【終了】
本当はユリアンとの会話形式にしようと思いましたが、断念しました
超短文ですが…
ウィキへはご自由に

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2012年07月22日 15:28