614 :モニカはラーメン通:2013/02/19(火) 18:29:40
倉崎のKMF開発責任者、通称主任から、またぞろ技術実証機のテストをお願いされたモニカは、テスト終了後に、倉崎のテストパイロット枢木スザクと、暇潰しについてきたナイトオブシックスのアーニャ・アールストレイムらと入った行きつけのラーメン屋さんで豚骨ラーメンを食べていた。

「替え玉をお願いします」

「お、さっそくかモニカちゃん、硬さは?」

「柔で」

「はいよ!」

「……モニカ、替え玉ってなに?」

替え玉を注文したモニカに首をかしげて尋ねるアーニャ。替え玉がなにか知らないようだ。

「アーニャは替え玉知らないの?」

「うん……」

アーニャが護衛に付くことが多いブリタニアのルルーシュ皇子やナナリー皇女といつも行くラーメン屋さんには替え玉というメニューが無かった。

「替え玉っていうのはね、麺だけのおかわりよ」

「麺だけ?」

「そう、スープを残して麺だけを注文するの」

「じゃあ柔っていうのはなに?」

「麺の硬さだよ」

矢継ぎ早の質問に答えたのはアーニャの隣で醤油ラーメンを食べているスザク。

「硬さ?」

「うん、柔らかい順に、柔、普通、硬、バリカタ、ハリガネってあるんだ。地域や店によって差はあるけどね」

「そう……じゃあ私もおかわりする」

「嬢ちゃん硬さはどうすんだい?」

「硬いのがいい」

「あいよ!」

「僕も硬で」

「おう!」

各自替え玉を注文して黙々と食べていく、中でもモニカは柔、普通、硬、バリカタ、ハリガネと順番に注文して、その全てを平らげていくという豪快な食べっぷり。

「モ、モニカさん、ちょっと食べ過ぎじゃないですか?」

流石に食べ過ぎだろうと指摘するスザクに、モニカは「ここのラーメンはとても美味しくて、つい食が進んでしまうの」とホクホク笑顔。

「太りますよ?」

「そこは大丈夫、私は太らない体質ですから」

モニカは自信たっぷりに言い切って、最後の替え玉を注文。

「替え玉、粉落としで」

「おう!締めだな!」

「粉落とし?そんなのあるんですか?」

「ああ、あるぞ。ただウチで注文するのはモニカちゃんだけだがなあ」

ラーメン屋のおじさんは「麺入るよ!はいあがり!」と僅か数秒で麺を持ってきた。その異常な早さに驚くスザクを尻目に、モニカは「この硬さがいいのよ」と、黙々と粉落とし麺を食べている。

「スザクも知らない硬さ」

「というか、あれ生じゃないのかな?」

アーニャは、日本人のスザクが知らない替え玉を知っているモニカを不思議に思い、スザクは、殆ど生麺の替え玉を注文して食べる、モニカのラーメン通ぶりに唖然としていた。


その日の夜、風呂上りのモニカは脱衣場でムンクの叫びをあげていた。

「に、2キロ太ってる……」

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最終更新:2013年02月24日 21:36