720 :284:2013/11/05(火) 02:02:34

では逝きます。
最初にひゅうが氏に、設定を一部流用させていただきました。問題があるようでしたらお手数ですが削除要請をお願いします。
前のに輪をかけて突っ込みどころが多いですが、ガンガン突っ込みをお願いします。

条約型巡洋艦

ジュネーブ海軍軍縮条約の結果建造された巡洋艦群のこと。
大陸世界のジュネーブ軍縮条約は史実のそれといくつかの点で異なる点があった。その一つが巡洋艦の建造基準である。
史実世界では巡洋艦は基準排水量一〇〇〇〇t以下、備砲は八インチ以下とされていた。しかし大陸世界では基準排水量二〇〇〇〇t以下、備砲は一二インチ以下となっている。
こうなった原因はもちろん、皆さんのご想像通りあの国の作ったある艦が問題である。


・大紛糾
ワシントン海軍軍縮会議はアメリカ側による盗聴の発覚や深刻な意見対立等で、よりにもよって開催国であるアメリカが一番最初に席を蹴ると言うきわめて残念な結果に終わった。
それを踏まえて一九二四年初頭に行われたジュネーブ軍縮会議では各国の保有量が次のように決定された。

戦艦
日英米     六〇〇〇〇〇t以下
仏伊    二五〇〇〇〇t以下
備砲制限   一四インチ以上一八インチ以下(ただし一八インチ砲戦艦の保有は二隻まで)
排水量制限 無し

航空母艦
日英米    三〇〇〇〇〇t以下
仏伊     一一〇〇〇〇t以下
備砲制限   八インチ以下
排水量制限 無し

巡洋艦
保有制限   無し
備砲制限   一二インチ以下
排水量制限  二〇〇〇〇t以下

日英同盟は存続
既存戦艦を廃艦として、新規建造を行う際は該当艦の解体が終了したことを他国に通知した上で発注しなくてはならない。

排水量制限が掛けられていないのは日本が持つ紀伊型戦艦、早池峰型航空母艦のためである。
アメリカ側は当初戦艦の排水量を五〇〇〇〇t以下と設定し紀伊型、早池峰型の廃棄を主張したが、ワシントン会議での盗聴問題や、前回の結末などをたてに参加国全てから拒否され、挙句の果てに「アメリカのみ一八インチ砲戦艦の保有を禁止する」との規定を加えられそうになったためこれを断念。
アメリカの一八インチ戦艦保有禁止と引き換えに巡洋艦の排水量を二〇〇〇〇tに制限する案を呑まされることとなる。
結局以上の条件で条約が結ばれることとなった。
しかし後のアメリカはこの条件のうち巡洋艦についての項目でもっと頑張らなかった事を猛烈に後悔する羽目になる。


721 :284:2013/11/05(火) 02:06:28

ツクバ・ショック
日本海軍がジュネーブ会議後に就役させた筑波型巡洋艦は、既存の巡洋艦の全てを歯牙にも掛けずに蹴散らし得る実力を持っていた。
以下に簡単なスペックを記す。

筑波型巡洋艦 同型艦二隻
基準排水量一八〇〇〇t、主砲三〇.五cm砲三連装三基、五三cm魚雷発射管三連装六基、速力三六kt

改筑波(阿蘇)型巡洋艦 同型艦六隻
基準排水量二〇〇〇〇t、主砲三〇.五cm砲三連装三基、五三cm魚雷発射管三連装四基、速力三六kt

以上のように巡洋戦艦の代替とはなりえないが、それでも既存の巡洋艦、駆逐艦を一蹴するには十分すぎる性能を持っている。
日本海軍はこの筑波型、改筑波型重巡二隻をもって戦艦一隻を拘束、三〇.五cm砲の速射性能を持って敵戦艦の副砲群や指揮系統を破壊し、その隙に水雷戦隊を突入させて魚雷攻撃にて敵戦艦を葬るという計画を立てていた。
この計画が成功すれば比較的建造コストの安い重巡一隻と引き換えに戦艦が沈むという悪夢の光景が現実のものとなりかねず、アメリカはこれ以上の建造を阻止するべくロンドン海軍軍縮会議の開催を提案することとなる。

・大紛糾take2
撫子「こっちのやる事成す事全てに一々いちゃもんつけて来やがって!文無しになるまで毟ってやろうか!?」
米国「一々こっちの邪魔ばっかりしやがって!しかもこんなもんまで造りやがって!一回痛い目見せたろうか!?」
この時期に刊行された新聞の風刺画に、「今後百年の引きこもりのために家の周りに八八八艦隊、剣型重巡と書いてある塀と水濠を作ろうとしている撫子と、
それにいちゃもんをつけるアンクル・サムの絵」が載った記事が残っている。
それだけこのロンドン会議は紛糾し、あまりのグダグダ振りに仏伊が会議から脱退する等の事件もあり、結局重巡、軽巡の保有排水量制限と六インチ砲以下を搭載する巡洋艦を軽巡洋艦とすること、潜水艦の保有制限が決まったのみで終了することとなる。

ロンドン条約の規定は次の通り。

重巡洋艦
日米     二四〇〇〇〇t以下
英      一五〇〇〇〇t以下
備砲制限   八インチ以上一二インチ以下
排水量制限 二〇〇〇〇t以下

軽巡洋艦
日米     一〇八〇〇〇t以下
英      一九〇〇〇〇t以下
備砲制限   八インチ以下
排水量制限 二〇〇〇t以上七〇〇〇t以下

駆逐艦
備砲制限   五インチ以下
日米英    一五〇〇〇〇t以下
排水量制限 六〇〇t以上二〇〇〇t以下

潜水艦
備砲制限   五インチ以下
日英米    六〇〇〇〇t以下
排水量制限 三〇〇〇t以下

・二つの会議による影響
全般的にアメリカが貧乏籤を多く押し付けられた形になるため、この二つの会議が後の太平洋戦争の遠因になったと主張する学者も多い。
たとえば会議の締結時にはアメリカ海軍の保有していた戦艦のほとんどは一四インチ砲戦艦で一六インチ砲戦艦は四隻、一八インチ砲戦艦は無しと言う状況で、アメリカの持っていた戦艦保有枠の残りは八〇〇〇〇t程、これではまともな一八インチ砲戦艦を作ることは困難である。
14インチ砲戦艦をつぶして確保しようにもほとんどの艦は「三年計画」の建造艦であり、これらを何もさせずに解体するというのは議会が許さなかった。
結局アメリカは条約の枠内で一八インチ砲戦艦を作ることなく無条約時代を迎えることとなる。

・筑波型、阿蘇型のその後
日本海軍の有する有力な大型艦として各地を駆け回り、阿蘇型の阿蘇、雲仙は冬戦争にも出征。レニングラードに戦略艦砲射撃を加える等の活躍を残す。
一九三〇年代後半に相次いで近代化改装を受け、対空兵装、各種電探等を増強。空母の直衛艦として太平洋から大西洋までを広く駆け回った。
また、乗組員の多くが舷側についての違和感について言及しており、改装前は「何かが足りない」「どことなく違和感を感じる」といった手記が残されているが、
改装後には「今の姿こそが筑波の真の姿だ」「改装前の姿は仮のものに過ぎなかった」と言う手記が残されている。


722 :284:2013/11/05(火) 02:08:56

とまあ、こんな感じになった……。
自分で見直してみても今回は突っ込みどころが多い……。


-------------------

修正回:0(アップロード)
修正者:Call50
備考:誤字・空欄等を修正。

修正回:1
修正者:
修正内容:
-------------------

タグ:

艦船
+ タグ編集
  • タグ:
  • 艦船

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2014年05月23日 21:59