765 :名無しさん:2013/12/04(水) 22:44:14

ある意味で、第一次世界大戦の敗者と勝者を分けたのは日本人への理解の差と言えます。
戦前より彼らの力を正しく理解していたイギリスは、日露戦争から正しい戦訓を得る事が出来ましたが、彼らを「極東の猿」あるいは「イギリスの番犬」としか理解しなかったドイツとフランスは、第一次世界大戦初期においてあまりにも多くの血を失うことになります。

その失血により朦朧とする意識の中で、敵対する存在を正しく観察し失血を少しでも止めようと努力する者と、仲間を包帯代わりにする者…テミスの天秤がどちらに振れたかはいうまでもないでしょう。
皮肉にも敵対していたが故に日本人を正しく理解できたドイツ人が、日本との戦時外交において後の繁栄に繋がる多くの奇貨を得る事が出来たのに対して、味方であったフランス人が日本人を日本人として認識するのは地獄に落ちたあとでした。すなわちあの地上の地獄と言われたパリでの救援医療により、始めて彼らは自身の理解力の欠如を思い知るのです。

リデル=ハート 第一次世界大戦戦略論より抜粋

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最終更新:2014年05月23日 22:03