金曜の夜といえばスウィートナイト。
スウィートはあまい。

ソキア「そんなネタらしいさぁ」

ネタ元は42スレのブログ語りのレスで影響を受ける人とトーゴーの人の案。
いっくんの砂糖。
スレ42の参考レス
影響を受ける人氏。
個人的にアーニャ上のブログは見てみたいな。日本にいると「おいしいもの食べた。今日はこれ」っていう感じに紹介されていそう。
トーゴー氏。
ジノの弟分とその婚約者の日々を観察したブログなんてどうでしょう?
ジノはレオンもマリーカも匿名にしてるから問題ないだろとレオンからの抗議をあしらっているものの、
関係者から見たらあの二人のことだとすぐ分かってしまうような。
では投下。













ブログチェックで甘々




四角い画面だけで構成された携帯電話を操作しながら某かの確認を行うリーライナの手元をみていた山本は感心していた。

「よくもそんな自由自在に扱えるな」

彼女がいま使っているのは一般的に普及してるスマートフォン。
世界中で爆発的に広がり業界の9割を独占している携帯端末だ。
でも最近ガラケーから乗り換えたばかりの山本にはどうにもこの平たいタッチパネル式携帯端末が上手く操作できない。

(嶋田も辻も宮様も皆それを自在に使いこなしているというのに)

夢幻会の構成員達が平然と操れるのは彼等がギアス世界以前の昭和世界の更に前の平成世界でこの端末を扱い慣れていたからであり
昭和世界の物品しか与り知らない彼は完全な素人である。
ギアス世界では発売されてからかなりな年月が過ぎていても最近使い始めたばかりの昭和世代には何かと不便に感じる。
実際は便利でも操作性の違いから感じる不便さは慣れるまで消えそうにないようだ。
山本自身の学習能力は高くとも、60代ともなれば知識の吸収率も落ちてくるし
ガラケーとは異なる操作性が災いして短文メール一つでもやっとこさ。
リーライナや嶋田達のようにぱぱっと扱えないので非常に苦労する。

「いつまでもガラケーのままじゃいられないんだし、いい加減スマホくらい扱えるようにならないと時代に乗り遅れるわよ?」

「お前はそう言うがな、俺達世代の人間には進むのが速すぎてついて行けんのだ」

発展著しいITと電子関係の品物は一年経てば先に進む。とくに日本の開発速度はこと科学や技術の面では驚異的な速度だ。
総合的には超大国第二位の地位に甘んじるも、技術の面ではブリタニアすら追い抜く世界一。
誰が呼んだか技術の日本と称されるようになって久しい日本の先進性に、当事者である日本の指導者が追い付けないとは滑稽だった。

「これだから昭和のおじさんは困るのよ」

椅子から立ち上がったリーライナは溜息を一つ。
山本が座る反対の席の長椅子に腰を下ろし身体を引っ付けた彼女は彼の手を取る。
一見して祖父に甘える孫娘か歳の離れた父にかまってほしいいつまでも親離れできない大人の女性の図。
そう考えると微笑ましいがその実が単なる恋人同士だと知られれば激しい嫉妬を買いそうな密着体勢だった。

「少しくっつきすぎじゃないか?」

ここは喫茶店でお茶飲む店。
山本の指摘に余裕の笑みを浮かべて応じたリーライナは言った。

「いいじゃない。このままキスとかしていちゃつこうというなら迷惑な客だけどそういう事するんじゃないし。ほら使い方教えてあげるんだからいっくんの携帯貸して」

「昭和世代だと思って馬鹿にしているな?いまさらお前に教わらんでも俺とてある程度使えるわ」

「電話かけてメールするだけ。メールの返事が思いっきり遅い。そんなことである程度使えてるなんて言えないわよ。シマダ卿なんか完璧に使いこなしてるんでしょう?」

「彼奴は、お前と同じくらい普通に使えてるが嶋田は嶋田、俺は俺だ」

「同世代に差を付けられて悔しくないの?」

「リーラ達のようなネット世代でないからあまり気にならんよ」

「ギャンブルの情報もネットには多く載ってるけれど」

関心を示さない山本に軽く振ってみただけのリーライナであったがこれが彼の琴線にドストライク。
命と彼女と国家を除外すれば断トツ一位の大切な分野を刺激されては動くしかない。

「せっかくだから教えて貰おうか」

「・・・・ほんとにギャンブルが絡むと変わり身早いんだから」

小一時間リーライナ指導の下スマホの使い方を教わった山本は一朝一夕にはいかないことをあらためて実感した。

「タッチパネルは扱いづらい」

「慣れよ慣れ。知り合いのブログを視に行ったりコメントを書いている間に自然と身についていくものよ」

山本の肩にこつんと頭をもたれかからせたリーライナはタッチパネルを操作する彼の指先にエメラルドの目を向けたまま言う。

「ギャンブルが強い人って手先が器用だというし、いっくんなら本気で打ち込み出せば短期間の内に使いこなせるようになると思う」

「そうだといいが」

彼女に教えられたブログの閲覧に取りかかる山本の親指と人差し指が忙しなく動き日記がクリックされる。
内容は日本語で書かれていた。

††††


モルドレッドさんのブログ


☆今日の夕飯☆

仕事終わりに帰ろうとしていたら食事へ行こうと誘われた。
誘ってきたのは同僚。
付き合いが長いので食事のジャンルがすぐにわかってしまった。

同僚の部下が運転する車に乗って移動。
ついたところはやっぱり日本食といってもいいほど日本のイメージが強い麺料理のお店。
同僚はこのジャンルで間違えたりしないので安心していたらとんでもないものを食べさせられた。
普通のもあったし美味しそうな匂いがしていたから私はそっちがいいと言ったのに。
「普通に美味しいものを食べるのは通とは言えません」なんだって。
私は通じゃないのに求められても困る。

食べたというよりも食べさせられたその麺料理は自称日本一まずいらしいの。
完食した感想として「まずい」のコメントだけしか言えない。
同僚は「珍しい物を食べました」なんて満足していた。
なにかおかしいと思う。
おかしいと言えば同僚は激辛な挑戦メニューの麺料理まで食べて完食していたからびっくり。

あしたは普通に美味しい物が食べたいな。

[コメント]ナナさん 5月20日 22:08

拝読させて頂きましたらご同僚の麺料理にかける意気込みの凄さが伝わってきました(^^;)。
ご同僚の方共々にくれぐれもお身体を大切にしてください。

[コメント]名無しさん 5月20日 22:19

いつも楽しく読んでます。
行ったことありますのでそのお店知ってますよ。
まずいですよねあそこの拉麺。
同僚の方と同じで好奇心を刺激された人で賑わってますので待ち時間長かったでしょう?

[コメント]黒のゼロさん 5月20日 22:34

日本一まずいなら世界一まずいでも通用する。
日本一辛いならやはり世界一辛い麺となる。
世界最強の騎士よ!よくぞ完食した!!

だが、無理するなよモルドレッド(>_<)

[コメント]名無しさん 5月20日 22:56

今日は美味いもんじゃなく不味いもんかぁ。
モルドレッドさんの美味いもん日記を参考に色んなもの食べてるからプチグルメになってきたんで
グルメ的に不味いもんも挑戦した方がいいのかな?

[コメント]ぶいつーさん 5月21日 00:21

辛い店の麺は今度弟に食べさせてあげてよ。
少しは静かになりそうな気がするんだ喉焼いたりなんかして。

[コメント]クララ・クランさん 5月21日 01:47

お金無いお金無い言ってるお兄ちゃんなら余裕で美味しいって言いそうだね☆

[コメント]名無しさん 5月21日 04:13

モルドレッドさんの同僚さんが何気に凄いんですけど(^^;)
通というより悪食?

[コメント]アイラブ生徒会長さん 5月21日 10:29

日本一!とか
世界一!とか
そんなの聞いたら逆に食べてみたくなるなあ
今度友達誘って行ってみようかな?

[コメント]朱鳥さん 5月21日 11:40

僕も麺料理好きだけど極端なものは食べたことないね。
好きな子を誘うにも誘えないし、でも興味はあるかな?
僕、身体は人一倍頑丈だし激辛の挑戦メニューを食べてみるよ。

[コメント]名無しさん 5月21日 12:26

喰った。
死ぬ。
舌が焼ける。

[コメント]モニモニさん 5月21日 12:55

ごめんなさい・・・・

[コメント]モルドレッドさん 5月21日 19:38

ナナさん
いつも気づかいありがとう。とっても嬉しい。
今度美味しいお店に食べに行こう。

名無しさん
一時間近く待った。
待った末に食べたのが日本一を冠するまずい麺という。

黒のゼロさん
伝説の騎士モルドレッドでも胃の方は最強でもなんでもないの。
激辛麺食べたらたぶん死ねるの。

名無しさん
色々食べて舌の感覚を鋭くしていくと、今まで食べていたものでも違う味を感じ取れたりして楽しいね。
まずい物を食べてみるのも一興かも。でも自己責任。
激辛麺は真の自己責任・・・

ぶいつーさん
駄目。あの方は大事な方です。
でももっと大事な人達よりかは優先順位が劣る。
そんな私は不忠者。

クララ・クランさん
大家さんに迷惑ばかりかけてるっていう例の人?
今度たかりにきたら連れて行ってみるといい。

名無しさん
同僚は麺通だから麺料理ならなんでも食べる。
美味しいとか不味いとか重要じゃなくて麺が重要なんだって。
同僚の好きな人が作ったカップ麺を食べたことが麺通になった切っ掛けって聞いた。
だからどんな麺でも恋の味がするのかもしれないね。

アイラブ生徒会長さん
挑戦するのはいいこと。
でも気を付けて。日本一は半端ない・・・・(-_-)

朱鳥さん
外が頑丈でも内側はどうかわからない。
鍛える術もないから挑戦するなら気を付けて。

名無しさん
おお同志よー。
傷は浅・・・・・深いぞー。

モニモニさん
珍しい体験ではあったから謝らなくてもいいよ。
また一緒に食事へ行こう。

††††


「これ誰のブログなのか教えてあげましょうか?」

「教えてくれんでもリーラの知り合いでHNモルドレッドとくれば大体分かる。それにしても日本一か、そういわれると食べてみたくなるのが不思議だな」

「今度一緒に行ってみる?」

山本の肩にもたれる頭が強く押し付けられ長い金髪が揺れる。

「それもいいが希望を言わせて貰えるのならば」

彼女の肩を抱き、その髪に指を通しながら山本は自らの希望するところをあげてみた。

「俺はお前の料理が食べたい」

「プロの腕前には勝てませんわよ?」

「どんなプロの料理人もお前の料理には勝てんさ」

「ふふ、いっくんにそこまで言われたら」

掴んでいた山本の腕から手を離したリーライナは彼の頬にそっと手を添えてみる。

「腕を振るわないわけにもまいりませんわ」

そのまま接吻、とはならず。

「したくとも我慢だな」

「迷惑なバカップルじゃないんですもの」

日本の最高指導部夢幻会の顧問山本五十六。
ブリタニアの貴族で名家の息女リーライナ・ヴェルガモン。
立場が立場なだけに場くらい弁える。居酒屋で酔いに任せて気持ち良く口付けることはあっても日の高い時間の喫茶店でなど。
空気が整っていたときはもちろん別とする。

「さあイソロク君、いつまでもおしゃべりなんかしてないで続きといきましょうか」

「リーライナ先生の授業再開か」

リーライナの髪を愛撫する山本の手に変わり今度は彼女の空いている側の手が携帯を掴む。
そして山本のフリーな側の手が彼女の持つスマホの画面へと伸び、二人で一つのスマホを操作しながらの検索。
検索するワードは「トリスタンの三男坊」。
さっきのブログは日本語だったがこっちはブリタニア語で書かれている。

「ここもお勧め。弟分観察記っていうのがあってね」

「弟分観察記?」

「みてみればわかるわよ」

††††


トリスタンの三男坊


弟分観察記



本日私の弟分ジークハルトが婚約者のリカ嬢と抱き合っていた。
偶然の事故だったから意図せずしてのラッキースケベかと思った物だが、彼奴男の子していたぜ。
あの気弱で頼りない奴が男になろうとしてるのをみた兄としては子の成長を見守る親みたいな心境だ。

詳細はこんなの。

ジークの姿をみつけたリカ嬢がジークを呼び止め高いところから話し掛けていた。
リカ嬢と久しぶりに顔を合わせたらしいジークは照れながら彼女と話す。
そこでジークの一言に憤慨したのかリカ嬢が飛び跳ねて、その拍子に高い場所から落ちたわけだ。
幸い下にいたジークに抱き留められて無傷だったんだがそこで思わぬアクシデントが!
リカ嬢にはずっと「さん」を付けてたことは前々から観察記の中で触れてたけど
彼奴このとき「リカ!」って初めて呼び捨てにしたんだな。
受け止められたリカ嬢の顔がタコみたいに真っ赤にゆであがって、ジークはジークでリカ嬢の腹部に顔が埋まって。
みてたお兄さんまで恥ずかしかったぜ(*^_^*)。
それでその時きこえた会話がこれ。

リカ嬢「ジークハルト・シュナイダー」

ジーク「なんでしょうかリカ・レイシー」

リカ嬢「・・・輿入れ前です」

ここでジークがリカ嬢を下ろす。
見つめ合って一拍。

ジーク「いっ!いやその!?危険があぶないと思ったら咄嗟に身体が!!別にやましい気持ちがあったわけでは決して…っ!!」

ジークの奴焦りまくって文法が滅茶苦茶。
でもなんか凄く嬉しそうなんだよ。エッチな意味じゃなく純粋に。
リカ嬢に怪我が無くて良かったって強い気持ちが遠目にも伝わってきていい雰囲気だった。
そのあとは。

リカ嬢「約束 覚えていますか?」

手を組んでジークを見つめるリカ嬢がそう言って。

ジーク「はい 楽しみにしています」

みてたのはここまで。
これ以上は無粋だろうと思ってさ。

ちなみにラッキースケベだって言った意味。
リカ嬢の服装がもう露出多くてすごいのなんの。
腹部、胸部、ふともも、あちこち丸見えな服装でジークと抱き合いぴったんこな事故が起きたから
だからラッキースケベと言ったんだ。
リカ嬢の名誉のために言っておくが彼女は露出趣味じゃない。仕事の制服の一つがそんなので。

今日はこんなところ。

また文句言われるな(^_^;)。

弟分応援BBS


[コメント]クラッシャーさん 5月20日 03:51

そんなことがあったとは・・・・
なんちゅうラッキースケベだにゃーwww。
でもやっとこ呼び捨てにできたのは素晴らしいぜい。
なんせまあ亀さん進行な二人だから見守ってるこちとらとしちゃあイライラがマッハで溜まるからにゃー。

[コメント]名無しさん 5月20日 3:54

やったじゃんこのラッキースケベぇぇぇぇぇぇぇ#

[コメント]名無しさん 5月20日 3:59

三男坊さんのブログで一番好き。
なんか人生ウォッチングしてるみたい。

[コメント]名無しさん 5月20日 4:08

まるでエロゲな神展開www。

[コメント]名無しさん 5月20日 5:26

美少女ゲーではここでなにかしらの試練が訪れる。
アニメなら美形のライバルキャラがリカさんに擦り寄るところだ。
頑張れジーク!負けるなジーク!

[コメント]メルさん 5月20日 06:02

早起きしてブログ確認を致しましたが驚きましたわ。
あの奥手なジークがついにリカ嬢を呼び捨てたなんて狐の嫁入りに遭遇してしまいそう。
たった一つの事故が仲を深める起爆剤となるやもしれませんわね。
まだまだ道半ばですがこれからも力を合わせてサポートしてまいりましょう(*^_^*)

[コメント]名無しさん 5月20日 6:46

彼女持ち羨ましい。
恨やましい。

[コメント]名無しさん 5月20日 6:58

こんなの作り話に決まってるだろ。
エロイ服装の美少女が飛び跳ねて足滑らせて落っこちてこれを華麗に受け止めて腹部に顔埋めるラッキースケベって
現実じゃありえませんわアホらし。

[コメント]メルさん 5月20日 08:07

こんなの作り話に決まってるだろ。
そうお思いならばわざわざ書き込みなさらなくともよろしいのですよ。
人の真剣な恋路の話に水を差されるなど無粋です。

[コメント]名無しさん 5月20日 8:18

メル
おまえカマってちゃんなネカマだろ?
キモイ喋り方すんなよクソネカマ。
上から目線でむかつくんだよ。

[コメント]クラッシャーさん 5月20日 8:45

言葉遣いに気を付けて変な決めつけは無しにしようぜい。
そんでジークのコイバナに興味ないならバイバイしてくれるとお互いの為になると思うんだにゃー。
だってここジークの恋を見守る掲示板なんだぜい?
(言えない・・・・メルさんへの暴言吐いた名無しがピンチになるかもなんてとても言えないにゃ(>_<)

[コメント]名無しさん 5月20日 8:57

おまえカマってちゃんなネカマだろ?
カマってちゃんはお前だろ。メルさんはここの最古参のコテハンさんなんだぞ無礼者め!
荒し目的丸出しなお前こそムカツクわ!

[コメント]名無しさん 5月20日 9:06

荒しは放置。これ鉄則。
あまりに酷いようならブログ主さんが対応してくださる。
燃料与えるのが一番良くない。

[コメント]オズさん 5月20日 12:41

よォーし!これでまた一歩前進ね!
あとはあの優柔不断男の悪い癖を矯正してあげないと。

おまえカマってちゃんなネカマだろ?
おまえ殺すわよ。

[コメント]名無しさん 5月20日 12:57

はい殺害予告きました!通報しました!

[コメント]クラッシャーさん 5月20日 13:45

オズー相手しない方がいいにゃー。
(通報してヤバイのは自分だってのに(-_-)

[コメント]名無しさん 5月20日 14:04

オズさん放っておきましょう。
どうせただの暇を持て余した可哀想な奴なんですからいっそ哀れんであげてください。

[コメント]名無しさん 5月20日 15:43

放置っすよ放置。
無視してたら消えますって。

[コメント]メルさん 5月20日 16:07

オズさん、私は気になどしておりませんので。

[コメント]オズさん 5月20日 16:21

メルさんがそう言うなら。
我慢する。

リアルだったら斬り捨てたけど。

[コメント]名無しさん 5月20日 16:35

それでこそ大人の対応。
よけいな一言も我慢できれば満点でしたが(^^;)

[コメント]クラッシャーさん 5月20日 16:49

オ~ズ~愛してるぜい~。

[コメント]名無しさん 5月20日 17:01

本当は気にしてるんだよねネカマちゃんwww。
強がってるだけなんだよね(笑笑笑。

[コメント]オズさん 5月20日 17:07

やっぱり殺す!!

[コメント]ティンカーベルさん 5月20日 17:13

ジークは良い男だよ。他人思いで心優しくて。
目移り癖さえなければ。
リカ嬢を泣かせないためにも我々で頑張ろう!

オズさんもそういう輩は無視してください。

[コメント]クラッシャーさん 5月20日 17:20

もうやめやめー!いいかげんにしきゃ血の雨が降るにゃ!!
オズも構うんじゃないにゃ!!

[コメント]リーラさん 5月20日 20:39

最近あまり会えてないと三男坊さんのブログで存じ上げておりましたけれど
会えなかったそのぶんだけ一気に進展したような気がしますわ。
このままゴールインを目指して私たちも気を引き締めながら支援を続けてまいりましょう。
リカ様も本当にお幸せな一時でいらしたのでしょうね(*^_^*)

††††


「ほーう、なるほどなぁ」

「誰かわかった?」

「リカ・レイシーはマリーカ・ソレイシイ卿。ジークハルト・シュナイダーはレオンハルト・シュタイナー。マリーカ嬢とレオン君だ」

「当たり」

「男女のそれらしい話をちっとも聞かんので心配していたが少しずつ前に進んでいるようじゃないか」

「本当に少しずつね。婚約者同士なんだからこれじゃ遅すぎるって周りがやきもきしてるらしいけど、恋って結局は本人達の意思で進めていくしかないのよ」

「惚れた腫れたは周りが決めることではないからな。我々がしてあげられるのは応援のみだ。しかし」

何度か同じ記事に目を通しながら山本は言う。

「あの純朴なレオン君がマリーカ嬢を抱き留めたか。このブログで書かれている露出の多い服装とはリーラの飛行服と同じあの服だろう?紫と黒のあれだ」

「うんそう、あの服」

あの姿のマリーカ嬢を抱き留めた彼の焦りは尋常ではなかったはずだという山本に「いっくんは平気?」とリーライナが聞く。

「俺はお前の祖父と近い年代なんだぞ。積み上げてきた人生経験が違う」

「ああー、言われてみればそうよねー」

祖父と孫。見た目はそう受け取られても当然なくらいの年齢差が二人の間にはある。

「じゃあ私としばらく会ってなくて、マリーカ達と同じシチュエーションが生まれたとしても経験豊かないっくんなら欲情しない?」

「実際に置かれてみなければはっきりしたことは言えんが、・・・・・欲情はするだろうな。レオン君のように不必要なまで取り乱したりはせんが」

「なんだそれじゃあいっくんもケダモノじゃない。経験豊富なお祖父様的包容力を期待してたんだけどざ~んねん」

「男は誰しも皆同じだ。老いも若きもない皆ひとしく己の内にケダモノを飼っている」

男というのはそういう生き物だ。

「愛する女と長らく会えないでいたとあればその時間が長い分だけあつく燃え上がる」

山本は美しい金の髪に顔を埋める。ブログに書かれていたレオンのように。
レオンは腹部で彼は頭。姿勢、視点の両面で共にレオンの方が大胆なのに
彼等よりもずっと完成された性的で妖しい雰囲気を醸し出している。
身体の接触もただリーライナが山本にもたれているだけで他には彼の指が彼女の髪に触れているだけだというのにとても蠱惑的だ。

「いっくんがそんなだと流れに任せて大人の情熱になっちゃうわよ?」

汗に塗れた濃密で情熱的な燃え上がり方。
そこには可愛らしさも感動もなんにもない。

「マリーカとレオンは年齢に似合わない小学生の恋みたいな燃え方で可愛らしいけれど私達の場合まったく正反対の大人の」

「マリーカ嬢と違いお前は大人だろう。俺も大人の女を相手にしては大人の燃え方しかできん」

スマホを持つ二人の指が絡まる。
絡まる親指はまるで一人の人間の意思によって動いているかのように次なる検索ワードを打ち込んでいた。




END。

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最終更新:2015年06月14日 15:37