50 :45:2015/12/12(土) 14:32:16
話をぶった切ってしまいますが伊能衆を書いてたら思いついた江戸夢幻会ネタを。

「おい、どうするんだこれ? ついに喜多川先生が参入してきたぞ」
「あ~歌麿先生の擬人化サーベルタイガー、最高なんじゃ~」
「ふざけてる場合か! なにが『萌え絵の萌芽を早める、ちょっとした取り組み』だ。完全に浮世絵の
一形態に組み込まれちまっただろうが!」
「いや~ははは。まさかうちみたいな弱小版元の商売にまで突っ込んでくるとは…えげつないな蔦屋」
「笑ってる場合か! このままじゃ間違いなく写楽まで参加してくる。上の連中に殺されるぞ俺ら!」
「うーむ…と、とりあえず雲母(キラ)刷りの上のレアリティを作って、蔦屋との差別化を図るか」
「だからそうじゃねぇっ!」

猫集(ねこあつめ)
江戸後期に駄菓子屋等で販売された日本初のトレーディングカード。名前のとおり猫を描いた葉書サイズの
浮世絵だが。袋に入った状態で販売され、購入するまでどの浮世絵が当たるかは解らず、有名な浮世絵師の
画には「雲母刷り」「雲母超え刷り(日本画のように宝石を顔料とする)」などの装飾が施されていた
こともあり高値で取引されたという。後に他の版元から題材を変えた「集画」が多数発売されるが
ブームが加熱したことから、幕府によって再三の禁止令が出された。

なお猫集を始めた版元である「萌屋」は猫集の為に多数の絵師を集めたが、その中には当時奇怪と
された画を書く浮世絵師も多数いた。しかし彼らの画は歌麿や写楽、北斎等に大きな影響を与え
現代でも「萌絵」という言葉として、その爪痕が残っている。

以上です。転載等はご自由に。あとキラ刷りは浮世絵のちゃんとした技法(写楽の大首絵とかが有名)です

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最終更新:2016年02月16日 21:39