261 :ひゅうが:2014/09/16(火) 22:38:34
発 沖縄根拠地隊司令官
宛 海軍軍令部総長並びに大本営各位


沖縄本島における戦況は本方面統括たる第32軍司令部により報告せらるるべきなれど、第32軍は現状逆襲発揮中につき通信の余力なく、また本報告の性質上当方より言上す。
沖縄県民の状況については去る17日発の報告に加え重ねてご配慮を願いたく。

去る4月13日より4月16日にかけ、連合艦隊はその総力を挙げ沖縄方面へ来襲せる敵艦隊の撃滅と苦境に陥りたる沖縄県民の救援のため海空一体となりての邀撃戦を試みたり。
戦場は実に広範囲なりて、本職の一見にて十全ならざれどもその一端は司令部地下深くにおいてもあるいは砲爆撃の振動にて、あるいは空中に散華したる悲しき爆音にて知るを得たり。

而して、連合艦隊水上部隊による攻勢発起の報を受け、本職ならびに沖縄根拠地隊は読谷海軍根拠地(別紙参照されたい)より戦況の把握に努めたり。
攻勢の発起により、鉄の豪雨の如き砲爆撃もまた一旦止まり、沖縄防衛陸海軍ともに補給再編成の暇を得るに付き特に感謝申し上ぐ。
しかして、通信より把握せるに加え、南西方面において作戦せる陸海軍機による緊急着陸より得たるは、もとより海上における挺身部隊は尋常ならざる作戦を継続せり。
本職の把握せる範囲においては、九州方面よりの航空作戦により敵機動部隊の活動を麻痺せしめ、この間にて海上挺身隊による沖縄本島への突入を企図するを得これを実施せる由。
沖縄防衛陸海軍、将兵軍民問わず大いに勇気付けらるる。

かくして本職、去る4月15日に宇垣長官発の電文により海上挺身隊近海に到達せるを知る。
しかして敵もまたこれを阻止せんとし、同日昼間、沖縄本島西方沖にて主力戦艦部隊同士による砲撃戦が惹起せるを視認す。

海上挺身隊は数に劣るも、その砲火天地を震わし、敵戦艦5隻余を撃沈破し炎は天を突く。
あるいは高速水雷戦隊は必殺の強襲を企し弾雨水柱の中へと突入し、弾着観測機すらその銃火を以て突入路を啓開せむとす。
遂には、敵残存主力艦はわずか1隻となりて、矛の尽きたる大小艦艇は宜野湾より本職らの待つ読谷海岸 残波岬方面へと次々に突入せり。
その数、10余となりて、乗組員らは軍属なる県民率先しての迎えを受く。

しかして、吟ずらくも情勢わが方に利あらず、わが新型戦艦大和は敵の砲火に遂に力尽き、艦首のを高らかに天へ掲げつつ海上を没し去りたり。
県民の感涙、軍民の嗚咽は地に満ちたり。
残存各艦は直ちに突入あるいは反転を判断し、わが防衛軍はその火力を援けとして逆襲を発起。
その所定の目標を完遂す。
戦況膠着せるを得たるは、これらの献身がゆえなり。

県民を代表して知事より、また陸海軍を代表し本職より以下の如く申し上ぐ。


連合艦隊 斯く戦えり。後世格別のご高配を賜らんことを。

262 :名無しさん:2014/09/16(火) 22:45:14
太田少将の決別電のオマージュですね

しかして、吟ずらくも情勢わが方に利あらず、わが新型戦艦大和は敵の砲火に遂に力尽き、艦首のを高らかに天へ掲げつつ海上へ没し去りたり。
「宇宙戦艦ヤマト完結編」のヤマト沈没シーンがフラッシュバック(涙

263 :ひゅうが:2014/09/16(火) 22:45:53
日米合同製作の二部作考えてたらこんなのができてました。解せぬ…

264 : テツ:2014/09/16(火) 22:48:57 さり気無く沖縄県知事がまだ存命とも取れる文章になってますね

265 :ひゅうが:2014/09/16(火) 22:53:32
262
「海上へ」でなく「海上を」とすべきでしたね。失礼…
沈没状況はまさにあれを参考にしてください…
264
ご存命です。

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最終更新:2016年08月13日 21:52