443 :名無しさん:2015/02/11(水) 20:55:56
流星改を主役に考えてみた



朝鮮戦争が続いていたころ・・・


日本海を航行する巨大空母の姿があった。
それは、海上警備隊 特乙型警備艦「しなの」であった

悠々と航行する彼女の飛行甲板には様々な機体が駐機していた

旧日本海軍機、対潜哨戒機天山、艦上戦闘機紫電改、艦上偵察機彩雲に
アメリカ海軍からの供給機である、F4Uコルセア、F8Fベアキャット、A-1スカイレイダーなどと
様々な機体が積まれていたのである



その中で異彩を放っていた機体があった
それは、艦上攻撃機流星改であった。

流星改は終戦時にアメリカ海軍が研究に持ち去られたり、破壊された機体もあったが
それでも80機近くが残されたのである

旧日本海軍の人達は残された流星改を大切に扱い、何機かを部品とりに潰しながらも
この朝鮮戦争開戦時には16機が稼働状態であった。

彼らの当初の任務はアメリカ機動艦隊と共同でダムを雷撃することであったが
北朝鮮義勇艦隊の出港の知らせが入ると、彼らは諸手に喜んだという


なぜなら、任務がダム雷撃から艦隊攻撃に変更されたからだ。



こうして、始まった第二次日本海海戦であるが、流星改の攻撃は最初から参加しなかった
最初の夜間攻撃は対空砲火を削ぐ目的で爆弾やロケット弾が中心であるため、艦上戦闘機が優先的に出撃されたからだ


翌朝、ながとが水平線の向こう側に義勇艦隊を認める1時間前
ついに、本命である流星改の発艦が始まった。

しなのに載った16機の流星改は全機が雷装状態であった
流星改の他にはスカイレイダー、ロケット装備の艦上戦闘機の姿もあった


流星改の搭乗員は太平洋戦争の激しい対空砲火を潜り抜けながらも雷撃を行ったものが中心となっており
中には、真珠湾・ミッドウェー・南太平洋・マリアナ・沖縄と5回雷撃に成功した猛者もいた。



しなのが風上に立ち、艦上機の発艦が始まる

艦上戦闘機達が発艦すると、続いては流星改の番であったが
攻撃機とは思えない優美な機体が軽々と発艦する

スカイレイダーが重たそうに発艦するのと対照的であった



彼らが発艦して、義勇艦隊を発見したころには、ながとと砲撃戦が始まっていたが
指揮官は構わずこう打電したともいう

「全軍突撃せよ」

その電文を受けっとった攻撃隊は幾つかに分離し、左右雷爆攻撃を敢行する
流星改が義勇艦隊の左舷から、スカイレイダーが右舷から挟むように高速雷撃する

彼らの攻撃をさせまいと、義勇艦隊は残った対空砲火で迎撃を行うが、上空からのスカイレイダーの急降下爆撃により
砲塔を割られたり、対空砲火を破壊してしまう

そして、薄くなった対空砲火の中を全機が意識を高めて、雷撃を行った。
挟まれた義勇艦隊は、必死にかわすものの、かわしきれず次々と雷撃の直撃を受け1隻の戦艦が轟沈し
1隻の戦艦は大傾斜したが、ながとの砲撃によって撃沈された


こうして、全機がしなのに帰還し、日本海軍最後の攻撃機の栄光を飾ったのであった・・・・・・

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最終更新:2016年08月16日 13:26