923 :yukikaze:2016/10/02(日) 18:18:05
一応作ったけど全く自信がないんで、修正お願いします。

64式自動小銃

口径 7.62mm
銃身長 450mm
ライフリング 4条右回転(254mmにつき1回転)
使用弾薬 7.62x51mm NATO弾
装弾数 20発(箱型弾倉)
作動方式 ガス圧利用(ショートストロークピストン式)、ティルトボルト式
全長 約990mm
重量 約4,300g(弾倉及び付属品を除く)
発射速度 最大約500発/分(450発/分)
銃口初速 約700m/秒(減装薬) 約800m/秒(常装薬)
有効射程 400-800m(サイト調節により異なる)


1964年に制式採用された戦後初の国産小銃である。開発と製造は豊和工業が担当。
日本人の体格を考慮した設計となっており、命中精度を高めるために二脚を標準装備する。
また、連発時の命中精度向上を図り、緩速機構による低発射速度や横ブレ・振動を防ぐ部品形状・配置を採用。
制式採用後、アメリカ軍から供与されていたM1騎銃や7.62mm小銃M1を更新する形で配備が行われ、後継の82式自動小銃が配備されて以降も、マークスマン・ライフルとして、今なお国防陸軍の第一線で活躍している。

同銃の開発は1955年に遡る。
朝鮮戦争直後の国防陸軍は、M1騎銃(ガーラントは、当時の日本人の体格では反動がきつく、カービンが好まれていた)を主力小銃とし、二線級部隊に6式小銃を利用していたのだが、朝鮮戦争に参加していたソ連義勇軍の部隊において、AK-47が利用されていた事が確認されたことで、長距離での撃ちあいにおいて相手方の火力密度に対抗できないという予測が立つことになった。
元々日本軍は、歩兵部隊の火力向上には注意を払っていた軍隊であり、そうであるが故に軽機関銃の導入にも力を入れたりもしていたのだが、このAK-47の登場は、国防陸軍において、自動小銃導入の声を上げるのに十分なショックであった。

もっとも、国防陸軍にとって、自動小銃開発は難問であった。
その最大の難問はというと、弾薬選定に他ならなかった。
この時期、アメリカ陸軍は西側諸国共通の弾薬として、7.62 x 51 mm NATO弾を導入することを目論んでいた。
これは別に悪い判断ではなかった。西側諸国の弾薬を共通化することで、兵站の効率化を図るということは兵站に携わる者としては極めて合理的な判断ではあった。
問題なのは、同弾薬が、自動小銃用としては威力が強く制御が難しい事であった。
国防陸軍としては、出来ることならば、7.62x39mm辺りをベースにした新型自動小銃弾を採用したいところではあるのだが、アメリカの許可を得ることはまずもって不可能であるのも事実であった。
故に、国防陸軍としては、7.62 x 51 mm NATO弾を使用することを前提で、自動小銃開発を進める必要があったのである。
せめてもの幸運は、史実と違い、1958年にはFN-MAGを採用していた(58式汎用機関銃)ことから、その前年までに、正規ルートを通じての実包の現物支給や図面譲渡がなされていたことであろう。

次の難問は、運用についてである。
前述したように、元々日本軍は歩兵部隊の火力向上に注意を払っていた。
しかしながらここで問題となったのは、交戦距離に対する考え方であった。
アサルトライフル的な運用を考えれば、交戦距離はどれだけ長くても600m程度であり、実際の交戦距離が300m程度であることを考えれば、射程距離についてはある程度割り切る代わりに、取り回しやすい銃にすればいいのだが、沖縄や硫黄島、朝鮮戦争に参加した将兵からは、「あくまで遠距離での阻止火力」としての役割を重視する声も強かったことが事態をややこしくした。
そう。「戦訓」という理由は、頭ごなしに否定するには、取り扱いが極めて面倒な代物なのである。
結果的に、国防陸軍は、減装弾薬を利用すること(この時点で最初の弾薬共通化という問題に抵触するが)で、アサルトライフル的な運用を満足させつつ、通常弾薬を利用すれば、遠距離での阻止火力を維持できるという方針を取ることになった。(後述するが、この方針は有名無実化する)
64式自動小銃を語るうえで批判される点であるのだが、使用弾薬の形状等を考えるならば、当初からアサルトライフル的な運用を考えても、色々と問題が生じる可能性が高いのは、同時期の西側自動小銃をみれば一目瞭然であった為、必ずしも安易な妥協とはいえない。

このようなゴタゴタを生じさせながらも、国防陸軍は国産自動小銃開発に邁進することになるが、以下、同銃の特徴について述べていく。

924 :yukikaze:2016/10/02(日) 18:18:45
基本構造は、銃身と銃床が一直線上にある直銃床デザインを取り入れ、ガス圧利用(ショートストロークピストン式)、ティルトボルト式、直動式撃鉄による撃発機構を採用している。
回転速度を下げて連射時の銃口の跳ね上がりを抑えるため、コイルばねと棒状の撃鉄を納めた撃鉄筒が床尾内に入り込む設計となっており、他国の小銃の様な折曲銃床(折畳銃床)型を製作することは不可能になっている。
銃口部の消焔制退器は、左右に三つ穴を設けている。
これは下部に設けた場合は、伏射・膝射・掩体射撃で土埃を巻き上げるためであり、上部に設けた場合は照準を陽炎や火炎、ガスで妨げるためである。
陣地防御で制限点射・連射で制圧する点も重視していた事からの採用でもあるのだが、射撃位置の秘匿に効果があったほか、反動も30%程抑えることに成功している。
なお、当初皿形座金で、本体と消焔制退器をつないで、ネジで止める予定であったが、部品点数の削減のために、ガスチューブと一体化させている。

被筒(ハンドガード)は金属製の上下分割式を採用しており、通常の工具でも取り外し可能である。
被筒部には放熱口が開けられている他、内部は金属部から熱が直接伝わるのを防ぐための隙間が設けられている。また、下部ハンドガードについては、リブを追加してホールドし易くし、乱暴に扱っても問題が生じないよう注意している。(これはAK-47の稼働率の高さに、現場が感銘したことが影響している)
尾筒上面には薬莢受けなどの取り付けを考慮し、マウントが溶接されている。
また、ダストカバーも備わっている。
照門部には左右に転輪が備えられ、左が上下調整用、右が左右調整用となっている。
上下調整の左側転輪を一杯に回すと最大値まで上がった後に最低位置に戻る機構となっているが、最小値まで戻す際は転輪を逆転させて下げるよう推奨している。
これは、最大値を乗り越えてパチンと下がる動きを繰り返すと、金属疲労により調整機構が破損する事があるためである。なお、開発部の強い要望で、照門部は固定式にしている。

遠距離での命中率を高める為に、二脚を標準装備する。
アルミニウム系軽合金製の二脚は脱着が可能で、二脚は被筒部に畳んだ状態でも銃を保持しやすいよう、突起を少なくし、支柱部分はゆるく曲がった形状になっている。
被筒部は前方にある止め軸を外すことで、左右に分離する。
外した二脚は専用の収納袋に入れて携行する。

内部機構は、独自の緩速機構による低発射速度を採用し、二脚を使用しての連射においては、同時期に米軍が使用していたM14に対し、優れた命中精度を発揮した。内部の撃鉄など直線運動が銃身軸延長線上、または平行線上で動くように配置されているため、回転偶力が起きず変な振動を起こさない。
また、引き金を引いてから撃鉄が作動し、撃鉄に叩かれた撃針が弾の雷管を突き発射するまでの時間(ロックタイム)が他の軍用銃と比較して長い。これは連発射撃時の発射速度を、意図的に落とすための機構でもある。
スライドを後座させるためのガス導入量を調整する「規整子」(レギュレーター)を操作することで、常装弾や小銃擲弾も発射可能である。(ただし、現在においてはあまり使用される事は少ない)
遊底の後退距離については、軽量化を図るために、尾筒部(レシーバー)10mmを短縮する予定であったが、その場合、後退距離に余裕がなくなるために、通常の小銃と変わらないレベルに収まっている。

セレクターレバーについては、当初、、匍匐の際に意図せず切り替わってしまうことを防ぐ目的で、右側に取り付け、更に引っ張って回す構造にする予定であったが、これは幾ら何でも突発的な戦闘において自殺行為であるとして、後のM16とほぼ同等の構造に落ち着いている。

なお、当初は銃身内部にクロムメッキを施して耐久力と防錆能力の向上に努める予定であったが、銃身寿命は軽機関銃並みの発射数37,000発以上なのに対し、尾筒寿命は発射数24,000発であり、明らかに過剰になってしまう事と、コスト削減の為に取り止めることになった。

925 :yukikaze:2016/10/02(日) 18:19:18
使用する7.62mm NATO弾は、採用当時の日本人の体格を考慮し、常装薬弾に比べ薬量を削減した減装薬弾を使用している。採用された弾薬は「M80普通弾」「M62曳光弾」「M82摸擬弾」「M63空包」などがあった。結果的に連射速度が低下し、遊底の作動が緩やかになるため、命中精度の向上に寄与しているとされる。
一方で、通常弾を利用した場合は、雷管が叩ききれずに不発が起きた事が頻発してしまい、最終的には通常弾の使用を半ば放棄する自体になっている。(これは減装薬弾でも、800mまでならば、通常弾と比べても、弾道特性等がそれほど変わらなかったことも大きい。)

同銃は、カンボジア紛争において、フルオート時の集弾性が高く、部品数の削減にそれなりに努めた結果、AK-47程ではないが、それなりに頑丈でそれなりに扱いやすい銃として重宝されたものの、ジャングル戦などでは取り回しが不便であったことから、100式機関短銃改を愛用する兵が多く、この事が82式自動小銃の開発促進に繋がることになる。(米軍がアサルトライフルの銃弾を5.56mmに勝手に替えた事も大きいが)
それでも、同銃は、その威力と連射時での集弾性能から、今でもマークスマンライフルとして利用されている。

926 :yukikaze:2016/10/02(日) 18:24:58
投下終了。

とりあえず64式の基本構造で良い部分はそれなりに残しつつ、
修正可能な所を修正した感じ。

AR-10のようにプラスチックやらを多用しようと思ったけど、どう考えても当時の日本の技術力では不具合頻発だろうから、部品数を減らしつつ、頑丈な小銃にするよう方向性を定めています。

評価としては『傑作銃ではないけど、まあ普通に使える銃』ですかねえ。
特に部品点数の削減と、照門の固定化、セレクターの扱いやすさは、実際に使う点でもめんどくささは減らしていますし。

後は、当時の技術ではできなかった点を、マークスマンライフル化する時点で回収できればいいかなあと。

船と比べると本当に、床井氏の文章の書きうつしだなあと思っている所です。


935 :yukikaze:2016/10/02(日) 21:29:11
64式自動小銃

色々と調べてみたんですが、当時の日本の工業力考えるならば正直、64式は及第点与えてもいい代物ですからねえ。
出来うるならば、改修にも予算を与えていれば、言われている悪評も大分無くなっていたんじゃないかとは思いますが。

セレクター機構については、あまりわからなかったので、ぼかし気味に書きましたが89式とかの評価もみると、どうもこの点だけは設計上苦手なのかなあと。
(左側につけたのも、いまいち使い勝手が悪いみたいですし)

しかし、この時代の自動小銃制作って本当にアメリカによって振り回されているなあと。

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最終更新:2016年10月03日 13:09