503: 第三帝国 :2017/04/23(日) 20:01:07


銀河連合日本×神崎島ネタSS――——「日本人の邂逅」


首相記者会見は一国の首相と国民との直接談話。
という観点から非常に重要な意味を持っているが正直言って面白い物ではない。

しかし最近の首相記者会見。
特にティ連合関係に関する発表をこの首相記者会見で行うため、どんな時間帯であろうが異様に視聴率が伸び、官邸名物になりつつあった。

そしてティ連合と同様に、大勢の人間が関心を抱いている一夜にして誕生した新島、現代のアトランティスこと神崎島に関する重大発表がある。

と告知されていたので報道陣も気合を入れており、視聴率も司会進行係から総理の発言を促された時点で、既に首相記者会見ではありえない程の数値をたたき出していた。

「・・・ヤルバーン都市型探査母艦が地球に来て以来、地球と異星知的生命体との間を隔てる距離という物は非常に短く、また互いに理解し、語り合えることができる事を我々地球人類は知ることができました。
 この歴史的な場面に内閣総理大臣として立ち会えたことを非常に誇りに思っています・・・」

二藤部内閣総理大臣のゆっくりと、聞きやすいようにはっきりとした口調に誰もが耳を傾ける。

ネットも・・・。


名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 二藤部ちゃん今日もヒットを期待するぜ~

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 首相記者会見に何を期待しているんだ・・・

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 え、ナニじゃないか?

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 えっちなのはいけないと思います!


      • 初っ端からカオスじみていた。

504: 第三帝国 :2017/04/23(日) 20:01:55

「そして本日、この世界に遥々5千万年光年先から来訪されたティクマカル連合の方々に続き、日本は神崎島に住まう艦娘を始めとする新たな種族を出迎える事が出来たことをここに報告します・・・」

ん?と記者たちが総理の言葉に思わず速記の手を止める。


名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 ふぁ!?

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 え?

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 んん??

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 まてまてまて、今なんつった? 

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 艦娘って言ってたよなぁ・・・太郎閣下でも守備範囲外だぞ、ついにボケたか?


流石にネットでも動揺が隠せず、SNSにツイッターでは「今すぐ記者会見を見ろ!」とのツィートが拡散される。

「わくわく動画の佐古田と申します!
 総理!もう一度、もう一度言って頂けないでしょうか!?」

今日は4月1日ではないよな。
と戸惑った空気が漂う中某動画サイトの記者が声を上げる。
質問時間ではないにも関わらず会見に割って入るのは規則違反であるが、この展開は予想していたので二藤部は落ち着いて再度口を開いた。

「はい、艦娘です。
 彼女ら自身の証言によれば、自分たちはかつての戦争で沈んだ軍艦であり、現世と離れた常世の世界に堕ち、今一度戻ってきたとの事です」

この言葉に記者たち口をぽかーんと開けて呆ける。
対してネットでは大騒ぎになりものすごい勢いでスレが消費される。

505: 第三帝国 :2017/04/23(日) 20:02:36

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 え、ちょ、え、ええぇえええええ!!?

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 ヒヤッホォォォーーーウ!艦娘だぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 艦娘キタ――(゚∀゚)――!!

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 ファーーー!?

名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 ( ゜д゜)ポカーン


もう大混乱である。
他のソーシャルメディアを巻き込んでネットはお祭り騒ぎとなっている。

「静粛に、どうか静粛に」

騒めく場を二藤部自ら収める。
その後さらにこれは疑いのない事実である、と言葉を重ねる。

なお話題の渦中にある艦〇れサーバーも早速負荷が掛かり始まっている。
製作元もジャンジャンと励ましの電話やら何やらが舞い込み天手古舞になっている。

「そして、柏木政府特務交渉官、
 ドノパン大使が神崎島の首長である神崎提督との会談の最中。
 神崎提督から日本とアメリカの両政府に対しある要望を提示しました。
 この要望はわが国の領土に関わる極めて重大な物であり、本日その内容を公表します・・・」

総理自ら重大と発言する内容に記者たちに緊張が走る。
視聴率もグングンと上昇しており、誰もが注目していた。


「それは神崎島の主権を保証することを条件とした日本国への帰属です。
 この要望に対してアメリカ、及び我々政府は受諾する方向で検討に入りました」


二藤部の言葉に一瞬理解が追いつかず記者陣沈黙。
だが、事の重大さを理解した途端、慌てて記者クラブへダッシュ。
カメラも眩いほどのフラッシュが焚かれ、ざわめきの声が支配する。

テレビテロップも、

【神崎島は日本国への帰属を要望】

と出され、テレビの前に居る人間は総呆然。
経済の方は既に神崎島の油田地帯が知られているため株やら先物やらが大量に買われる。

そして艦〇れサーバーは・・・久々のエラー猫祭りへ突入。
新規参入者と既存のT督達が同時に多数ログインしたせいで阿鼻叫喚の様相を呈す。

ネット掲示板も・・・サーバーが逝った。
艦〇れがリアルに現れた、と発表された時点で人大杉であったが、
二藤部の神崎島の日本帰属を公表したことで止めを刺された。

その最後の書き込みは、


名前: 名無しさん@未知との遭遇 投稿日:~
 神は言っている、ここで死ぬ運命ではないと






おわり

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最終更新:2017年05月04日 14:04